4月の貿易統計発表と今後の経済指標
この時間はZoom Up、毎週水曜日は九州経済です。 先日発表されました4月の貿易統計、今日はその貿易統計にZoom Upします。
エコノミストの鳥丸聡さんです。 鳥丸さん、おはようございます。 鳥丸さん、鹿児島雨の方はどうですか?
先ほどまではパラパラだったんですけど、今は雨音が聞こえてくるぐらい、ちょっと激しくなったかなという感じですね。
線上降水帯が来るということです。
なので気を付けくださいね。
さあ、貿易統計のお話ですね、今日は。
先週、文字制観から中東紛争後の4月の貿易統計が発表されましたので、
現有争奪戦の混乱ぶりっていうのをデータでチェックしてみたいと思うんですが、
その前に注目の統計が今週金曜日に続々と公表されますので、
事前にちょっと確認しておきたいと思います。
厚生労働省からは4月の有効求人倍率、総務省からは4月の完全失業率、
経産省からは4月の高工業生産指数っていうのが続々と発表されて、
中東紛争の影響がどんなところに現れ始めているのかチェックできるかと思います。
それとさらに今週金曜日には昨年10月に実施された国勢調査の速報値が公表されますので、
5年に一度の国勢調査ベースでは福岡県の人口が初めて減少に転じて、
九州全体の人口も減少が続く中にあって、福岡市の人口は増え続けて、
過疎と過密の格差っていうのが鮮明になってくるかと思います。
さらに金曜日は財務省からゴールデンウィーク期間中に為替介入しましたけど、
あの時の実績が公表されて、円安でホクホクとなっていた外貯め特価を活用したドル売り援買の結果が、
今となってはほとんどなかったことになってしまってるんですけれども、
果たして何兆円程度の規模だったのか、9兆円とも10兆円とも言われますけれども、
そのあたりが公表されるので、金曜の夕刊と土曜日の朝刊っていうのは、
経済面は四面不足間違いなしだなっていう、そういったことを考えながら、
九州の原油輸入減少と価格高騰
九州の4月の貿易統計を見てみると、輸出が9.6%増えた一方、
輸入は中東分総合なので当たり前ですけれども、14.1%減少しましたと。
結果、貿易黒字は前年同月の2.2倍に増えましたっていうことになってるんですね。
九州の原油の輸入額だけ取り出すと、99%減少したと。
え?
99%。
すごいですね。
九州の原油輸入は、もう蒸発してしまったっていうことになって、
じゃあその1%はどこから輸入したんだっていうと、オーストラリアさん。
中東からの原油の輸入っていうのは初めてゼロになったっていうことですね。
ただですね、一方、全国の原油の輸入額っていうのを見てみると、
50%の減少にとどまっているんですよね。
ですから政府が必死になってかき集めた原油っていうのは、
九州以外で輸入されていたっていうことになるかと思います。
なるほど。
そこで、日本はじゃあどの程度の炭価、1リットルあたり何円でかき集めていたのかっていうのを割り算して計算してみました。
全国の昨年4月の原油輸入炭価っていうのは、1リットルあたり74円で輸入してるんですね。
今年4月は101円で輸入しています。
昨年より4割も高い炭価で原油をかき集めていたっていうことになるわけですね。
無理をしてかき集めていると。
4割高くなってしまった要因っていうのは、世界的な原油高っていうのがもちろん影響しているんですけれども、
日本の場合極端な円安も影響しています。
もう誰もが忘れてしまっているんですけど、昨年4月のドル円相場って1ドル144円なんですね。
今年4月は159円ということで、1割も円安に触れてしまっていますから、全体として何が言えるかっていうと、
世界的な原油争奪戦で、より高くなった原油を、より安くなった円で買わざるを得なかったっていうことが言えるかと思います。
原油の場合は円で直接買うっていうのはできなくて、世界的に原油っていうのはドル決済っていうのが小観光として定着していますから、
円を売って高いドルに変えて買わざるを得なかったっていうことですよね。
原油の供給量は足りていると政府が言うように、そうしてもですね、
価格が4割も高くなった原油を加工して作るナフサなんかを従来通り目詰まりなく流通しなさいと言われても、大企業はともかくですね、
その価格で仕入れていたんじゃ赤字が増えるだけだから、しばらく休業した方がマシだっていうふうに考える現場の中小企業っていうのは少なくないんじゃないかなっていう感じですね。
増加率の難しさ:意地悪クイズ
ここでちょっとですね意地悪なクイズです。
大学の授業なんかでは出席カードの裏にクイズの回答を10秒で書いて提出しなさいっていう。
正解者がね大体2割程度っていうクイズです。
九州の今年の4月の原油の輸入金額は昨年4月より99%減少しましたが、来年4月に昨年4月と同じ原油輸入金額に戻るためには何%増えなくてはならないでしょうかっていう。
すいませんもう一回言っていただいて。
今年は去年よりも99%減りました。来年4月が去年と同じ水準に戻るためには何%増えなくてはならないでしょうか。
多い回答はですね間違いは去年より99%減少したから99%増えれば元に戻るっていう答えだとか、
99%に1%おまけしてですね100%増えてこそ元に戻るっていう回答が多いんですけどどちらも正解です。
正解は何%かっていうと1万%ですよね。
9900%とかって思ったんです。
昨年の100が1に落ち込んだのを100%増やすと1が2になるだけで全然低い水準のままですから1に落ち込んだのを100に戻すには100倍増加率で表現すると1万%増やさなくてはならないっていう。
コロナの時にですねコロナ禍でインバウンドが本当に全国的に99%減ったんですよ。
2021年度に今年こそは100%増やしてみせますとかおっしゃる観光関連団体結構たくさんあってですね。
100が1になったのを2に増やすだけだから簡単だろうとか思ったことがありました。
なかなか増加率って難しい。しょうもないクイズで失礼しました。
財政政策と景気への影響
輸入原油価格を少しでも抑制するための抜本的な円安対策としては新規国債発行を抑えて財政規律を確保するっていうことが重要になるんですけれども
これからの猛暑対策だとか消費税の2年限定の引き下げだとか防衛費の増額だとか高市政権の財政失望は待ったなしの状況です。
景気がもし腰折れしてそれに対策を打つんだったら金利引き下げっていうことが検討されるべきですけれども
今のところわずか0.75%の政策金利水準ですから下げようにも下げ余地がないっていう残念な状況に
遅れてしまった。上げるの遅れたっていうこともあるんですけれども残念な状況にあります。
来月骨太の方針で初めて高市政権の責任ある積極財政の全業が公表されることになるんですけれども
責任ある積極財政のうちの積極財政でアクセルをベタ踏みしながら一方責任ある財政の方でブレーキを同時に踏んでしまうと
ちょっとしたカーブに差し掛かった時にバランス崩してスピンしてしまわないか大いに心配になります。
すでに政府が脱炭素社会に向けてですけれどもアクセルとブレーキを同時に踏み始めていることが
4月の景気ウォッチャー調査結果から見て取れます。
っていうのが5段階評価あるんですけど一番上の景気が良いと答えた貴重なウォッチャーさんが九州に4人おられて
そのうちのお一人が家電量販店の店長さんで省エネ基準改定を控えているためエアコンが爆発的に売れているってコメントしておられます。
これは2027年問題ですね脱炭素社会に向けて規制強化っていうブレーキを踏んだ結果がエアコンの需要を先鯉しているっていうことになります。
あと2人のウォッチャーさんが同じ業界の方で税制改正が施行されて登録や納車が増えているって答えておられます。
自動車販売店のディーラーの経営者の方。
今年4月1日から自動車税の環境性能割っていうのが廃止されて1台当たり数万円の値下げになってるんですね。
環境性能割っていうのは昨年のトランプ関税で傷んだ自動車産業への配慮から今年3月末をもって廃止されました。
ですから規制緩和というアクセルを踏んだことで自動車販売台数が増えていると。
環境規制強化のエアコンと環境規制緩和の自動車の両方の売り上げ増加っていうのはこれ景気にはプラスに採用してるんですけれども。
いずれも需要の先食いですから来年の落ち込みが懸念されるっていうところで果たして来月発表される骨太の方針の中で
現有の供給料の確保や価格対策だけじゃなくてどんな中身が公表されてくるのか楽しみにしたいと思います。
まとめと今後の展望
ということでこの時間はエコノミストの鳥丸佐藤さんでした。鳥丸さんありがとうございました。
ありがとうございました。