国勢調査速報値と九州の人口動向
この時間はズームアップ。毎週水曜日は九州経済です。 先週末国勢調査の速報値が発表されました。
そこから浮かび上がってくる九州にズームアップしていきます。 エコノミストの鳥丸聡さんです。
鳥丸さん、おはようございます。 鳥丸さん、鹿児島の方にいらっしゃると思うんですけど台風は大丈夫でした?
昨日の午前中ちょっと雨風強かったんですけれども、午後から大丈夫です。
太平洋側、大墨半島の方から宮崎がかなりひどかったということで、お気遣いくださいまして、ありがとうございます。
国勢調査の速報なんですけど、調査票の記入内容は一部修正作業中ですから、
9月に発表される確定数とは若干異なるかと思います。
ただ速報値で九州7県どうなっているのか見てみたいと思います。
全国の人口って1億2300万人。 1、2、3なんですよね。
九州7県の人口は5年前より40万人減少して1238万人で、8万人を切り捨てると1230万人ということで、こちらも1、2、3と覚えやすい。
要は九州7県の人口は全国の1割ということになります。
今の九州7県の人口規模は国勢調査の歴史をひも解くと、
60年前、1965年に1237万人というのがあるんですけど、それとほぼ同じ水準ですね。
県別に歴史を振り返ると、ピークアウトしたばかりの福岡県というのはごく最近の2010年が近いんですけれども、
熊本県と宮崎県は55年前、1970年に近くて、佐賀県、大分県、鹿児島県は80年前の終戦当時と同じ水準ということになります。
長崎県に至っては95年前の1930年、昭和5年と同水準ということですね。
だからそこまで今減っているのかと思うと同時に、大昔って結構人口多かったんだなというのを逆に思うという感じですね。
しかも高齢者よりも若い人とかも多かったでしょうからね、昔はね。
市町村の人口増加と都市への集中
九州の市町村人口で事前に注目を集めていたのは、2つの街が人口5万人を上回って市に昇格できるかどうかということでした。
一つの街は福岡県鹿谷町、もう一つの街は熊本県菊葉町ということになります。
結果は鹿谷町が、まだ速報値段階なのでわかりませんけれども、48506人、菊葉町が44548人というので、共に5万人には及ばなかったということですね。
福岡市に隣接する鹿須賀市とか中川市とか島町、新宮町が人口減少に転じています。
もはや一極集中する福岡市のお隣だからっていう理由だけでは、もう人口は増えなくなっています。
またTSMCのような世界一の半導体製造拠点が立地したからというだけで、即定住人口が大幅に増えるというわけでもない。
菊葉町の場合、TSMC進出が決まる前、20年間の方がむしろ増加率は高かったということですね。
一方、166万人を超えた福岡市の人口増加数っていうのは、東京都区部や大阪市に次いで全国3位と。
5年間の増加数が51500人ですから、人口5万人が市政移行の条件になっていることを考えると、
わずか5年間で福岡市の中に一つの新しい都市が誕生したぐらいのインパクトがあるということになります。
全国に20の政令市に171の区があるんですけれども、
政令市を構成する区の人口が全て増加しているのは実は福岡市だけなんです。
だから福岡市って割とバランスよく人口が増えているっていうふうに言えます。
ただ東区の人口って34万人弱っていうので、この数字っていうのは佐賀市だとか、
佐世保市、久留米市といった中核市の人口を上回っていて、ちょっと多すぎると。
今後は旧大の白崎キャンパスアウト地の再開発がありますから、
東区分割話っていうのが再び話題になるかもしれないなと思うんですね。
九州の人口増加率トップ10
九州7県233市町村があるんですけれども、
人口増加率ベスト10っていうのを調べてみました。
調べてみましたっていうか、エクセルでソートしてみました。
前回までとは傾向に変化が見られます。
ベスト10、ざっと並べてみてみると、
第10位、福岡市のベッドタウン筑紫野市。
第9位、熊本県菊葉町。
第8位、宅地開発が進んで、前回の調査では九州ナンバーワンだった福津市。
第7位、2階の震度7から10年経って、
増式熊本空港インターチェンジと熊本空港が立地している熊本県増式町。
3.2%増。
6位に位置するのが九州の中枢都市、福岡市ということになります。
増加率っていう点で言うと、福岡っていうのも6位っていうことです。
ベースが大きいから大きくなりにくいですよね。
5位が東京エレクトロンが立地しているのに加えて、
ソニーが第2工場を新しく作ったばかりの熊本県甲子市。
甲子市は全国1719市町村でも第29位とベスト32ランクインですね。
第4位がですね、これは私はもう全くノーマークで、
国勢調査間違ってるんじゃないかと一瞬見たかったんですけれども、
福岡市と久留米市の中間で、蓄支の市と浅倉市の間に位置する蓄善町。
全国でも27位なんですよ。
すごいですよね。4%超えてましたもんね、伸び率が。
何が原因かというと、福岡市への通勤依存率が公表されるのは一年後ですから、
詳細はわからないんですけれども、
西鉄大分線の急行が止まる蓄支の市の浅倉街道駅だとか、
蓄支駅に近いっていったことがありますので、
別途単価が進んだのかなっていう感じですね。
第3位、本田のオートバイ工場が立地する大津町。全国第18位ですね。
そして第2位がですね、以前この番組の中で、
次の国勢調査では人口増加率九州ナンバーワンはここだって私が勝手に予測していた熊本県鹿島町。
5.8%増えていて、1位じゃなくて2位でした。
惜しかった。でも読みは正解ですよ。
全国では14位っていうことで、
ましき町の南に隣接していて、熊本市のベッドタウンでサントリーの工場が立地しています。
そしてですね、
それを抑えて?
第1位、大津町の南で、ましき町の東に隣接している熊本県西原村。
村、人口6,400人が6,800人へと6.6%増えたって。
なんと、村が九州233市町村での人口増加率第1位っていうことですね。
全国でも第11位と。
こう見てくると、1,2,3位が熊本市周辺で、ベスト10のうち4つの市、町が福岡都市圏、6つの市町村がTSMC界隈と。
人口収穫の絶対水準は別として、福岡都市圏よりも今回はTSMC界隈の方が勢いがあったということになります。
人口減少時代の地方創生
こういった具合に人口が増える自治体あるんですけれども、
九州233市町村のうち人口が増えたのはわずか23だけで、
残る210の市町村、圧倒的多数の9割は人口減少なんですよね。
安倍政権でスタートして、菅政権、北政権、石場政権、地方創生1.0、10年間やりましたけど、
結局人口の奪い合いを市町村に強いただけだったと結論付けられていて、
その反省を踏まえて、全国知事会が昨年11月ですけれども、
スマートシュリンクの視点を地方創生に取り入れるべきだという提言書をまとめています。
スマートシュリンク、文字通り訳せば賢い縮小ということになるんですけど、
人口減少を減っていくというのを前提として、住民の幸福度向上に重点を置きましょうという考え方のことなんですよね。
今の政権というのは地域未来戦略というので、産業リッチで活性化を図りましょうということなんですけど、
人手不足の中でうまく適応できる自治体が果たしていくつあるかということですよね。
むしろ全国知事会が提言するスマートシュリンクを軸とする地方創生2.0というのを
プランAとして位置づけた方が、今の人口減少少子高齢社会には、私らのマッチしているんじゃないかなというふうにも思ったりします。
そうですね。そういう人手不足多いな。でもそういうところでは、例えば北九州の安川電機とか、ロボティクス分野とかでは、とても有望な企業があるじゃないですか。
フィジカルAIの分野なんですけど、もう世界のトップクラスということですよね。
そういったところもうまく地域に浸透していくといいなと思います。
北九州、これから楽しみですよね。
そうなんですよ。90万人割れなんていうこともね。
割れっていうことですけれども、いやいやどうしてどうしてというところだと思います。
非常にせどうしいですよね。
鳥丸さんありがとうございました。
ありがとうございました。
この時間はズームアップ、エコノミストの鳥丸悟さんでした。