予期せぬ事の発生
今日も一日、ありがとうございました。この放送は、一級建築士のフミがAIと情報処理を使って、理想の家づくりを実現するためのヒントをお届けする放送です。よろしくお願いします。
今日は、家づくりの工事中に予想外の事が起こったら、というお話をしたいと思います。
これは前回のお話の続きになりますので、もし興味があれば、前回のお話から聞いていただけたらと思うんですけども、
前回は、家づくりは工事が始まってからが勝負だというお話をしました。
これは、この意味、背景にあることは、家づくりっていうのは設計して、こういうのでやりましょうねって言って、そこから工事がスタートするんですけども、
この工事が始まってから予想外のことが起こりすぎて、当初、これでいきましょうねって設計したやつ、
道理にいかないことっていうのがめちゃめちゃたくさんあるんですよね。
なので、そういった予想外のことがめちゃめちゃ起こるから、前回のタイトルですね、工事が始まってからが勝負だといったようなことをお話ししました。
そんなことを前回お話ししたんですけども、じゃあ予想外のことが起こったときにどうしたらいいのかと、何か対策ないのかという疑問がもちろん起こるかと思うんですけども、
ちょっとそれについて、その対策というかをお話ししておきたいと思います。
その対策っていうのをちょっと考えてみたんですけど、2つぐらいあるかなと思うんですけども、
まず大前提として、やっぱり前回も強調していったように、予想外のことは絶対起こるんですよね。
これはもう防ぎようがないんですよね。
予想外のことが起こらずに、100%計画通りいきましたみたいなことは、おそらく私は自分の事例しか知らないのでわかんないんですけども、おそらくないんじゃないかなと思います。
少なからず予想外のことっていうのは、どの中古マンションリノベでも起こるようなことかなと思います。
その理由は、簡単に言うと、設計図通りになってないケースっていうのがよくあるっていうことですね。
これどういうことかっていうと、当然マンションなので、マンションができた当時の設計図っていうのがあります。
その設計図通りに当然作られていれば、設計図を見たら、設計図でこうなってるからこういうふうに剥がして、
こういうふうに剥がして綺麗にした後に作りましょうねみたいな、そういったことがわかるんですけども、設計図通りになっていないケースっていうのが多々あります。
それは古いマンションになればなるほど設計図通りになっていない、もしくは設計図に書かれていないことがやられているみたいな、
これも設計図通りになってないことになるんですけども、そういったことがめちゃめちゃあります。
なので設計図通りになってると思って計画していたのに、実際に壊してみたりとかしたときに、
あれ、ここの部分壊れないなとか、壊してみたら変な配管が予想だにしなかった配管があるなとか、そういったことが必ず起こるので、
それによって、じゃあ当初通りのここに壁を作るっていうのがちょっとできないので、
少しずらした位置に壁を作りましょうかみたいな、そんな予想だにしなかったことが起こってしまうっていうのがあります。
大前提としてこの予想だにしなかったことが起こってしまう、これはもう絶対避けられない事実だっていう覚悟を決める、
まずはこれが一番土台にある思想になります。
普通の人であれば、自分がお金を出してちゃんとした利のべき業者に頼んでちゃんとやってもらってるのに何だそれはと、
予想外のことが起こる、それが工事が始まるまで分からないとかどういうことだと思っちゃうのが普通の人の考え方だと思うんですけども、
準備と優先順位
住宅というか建築というかはそういうもんだと思って、ちょっと割り切らなきゃいけないところかなとこれは思っています。
じゃあこの大前提の中でどうすればいいのかっていうのを二つほどお話ししたいと思います。
そしたらこの二つで言っていくんですけども、この二つに共通していることをちょっと先に言っておくと準備なんですよね。
事前の準備というのも先ほど何回も言っているように予想だにしないことが起こるわけです。
それに対してじゃあ起こった後何するかっていうのをそこだけの対策を考えても何が起こるか分からないので本当にもう100通りの現象が起こるので、
100通り全てにそれぞれに対して有効な手を打っていくっていうのは割と現実的ではないんですよね。
それよりかはどんなことが起ころうとも対応できるような準備をしておく、普遍的な準備をしておくっていうのがめちゃめちゃ大事かなと思っています。
なのでこの二つ、今から言う二つというのは準備的なお話になります。
まず一つ目なんですけども、優先順位を明確にしておくということです。これが準備の一つ目です。
これどういうことかというと、ちょっとこれごめんなさい、ちょっと脱線したかもしれないですけど喋らせてください。
前回のお話でいろいろ予想しないことがありますよっていうお話で、自分の家で実際に起こっている事例をいくつか紹介したんですけども、
床が変になって床を上げなきゃいけなくなったとか、壁がちょっと内側になって狭くなったとかそういったお話したんですけども、もう一個起こりました。
もう一個昨日かな、昨日おとといで起こったことをちょっとお話しすると、風呂の天井が低くなります。
風呂の天井が低くなります。これはどういうことかというと、お風呂周りの場所を解体した結果、お風呂の位置がちょっと変えるんですよね。
もともとのお風呂があった場所よりもちょっとワンブロックぐらいずらした位置にお風呂を計画するた結果、その位置の天井周りにめちゃめちゃ配管があります。
なので正規の天井高さを確保した位置には天井が作れなくて、配管よりもさらに下に天井を作ることになります。
そうすると一般的なお風呂の天井よりも低くなりますっていう連絡を受けました。
マジかと思って。一般的な風呂の高さは2メーターです。2メーター。
皆さんもお風呂を測ってみたらいいと思うんですけど、だいたい2メーター。ゆったりしたところだと2100、2メーター10センチというのが一般的です。
マンションの話でマンション。マンションだと2メーターか2メーター10センチが一般的なんですけども、なんと私の家は1メーター90センチになります。
通常の家より10センチ天井が低くなりますみたいなことというか、もうこれ決定ですみたいなことを言われました。
じゃあこの時にどうするかというと、先ほど言ったように一つ目のポイント準備。
優先順位を明確にしておくことなんですけども、例えば私の優先順位は風呂ですと。
風呂をめちゃめちゃ広々して、風呂の内装とか照明にもこだわって、風呂に対してもうめちゃめちゃゆっくりくつろげるようないい感じの空間にしたいですっていうめちゃめちゃ優先度高めの人が今の私の状況に陥ったらどういう選択をとるかというと、もう1900なんてありえない。
1メーター90センチ、普通の風呂より天井が低くなんてありえないから、窓りも今このタイミングだけど窓りを変更して、それでももう正規の天井高を確保してくれと。
だから今うちの工事段階では壁が立っていってるんですけども、この壁をもうやり直して取っ払ってやり直してでもいいから、ちょっとお金かかって工事の時間も長く延長してもいいから、それでもいいから風呂を移動させて、それでちゃんと正規の元通りの風呂ができるようにしてくれてオーダーするはずなんですよね。
風呂の優先順位がめちゃめちゃ高い人だったら。で、一方で私なんかは別に風呂はそんな優先度高くないんで、1メーター90センチになっても別にいいかなっていうことで、これは風呂の優先度が低いからいいかなっていう感じで、これはもうOKにしたわけです。
ここでは優先度を決めることで、その時の起こった時、予想だにしなかったことが起こった時にどう決断するかっていうのが決まってくるっていう話ですね。
で、ここで大事なのが設計の初期段階ではお風呂にめちゃめちゃこだわってましたと、いいお風呂入れてましたと、とうとうのなんちゃらみたいなめちゃめちゃいいお風呂を入れてました。
だからスタンダードはめちゃめちゃいいお風呂入れてましたみたいなことでも、その明確に決めた自分がお風呂に優先順位を上げてるっていう意識がないまま設計当初はあったんですよ。
設計当初はあったんですけど、その優先順位をちょっとおぼろげに忘れながら工事期間中に入っちゃって、天井低くなるんですか。しょうがないですね。いいですねってやっちゃうと、後でなんだこのお風呂とあれだけこだわって作ってめちゃめちゃハイグレードのメーカーのハイグレードのクラスのお風呂を入れたのに、内装もこだわって正面もこだわったのに、なんでこんな天井低いんだってなっちゃうんですよね。
ここでは優先度を高く、優先度をしっかり認識して、その優先度通りに現場が始まった段階でもその通りに選択をしていく。この重要性っていうのがあるわけです。
工事の実例
もう一個ちょっと実例を言うと、これ前回のお話でもお話ししたんですけども、部屋が狭くなるっていう話ですね。
これどういうことかっていうと、壁を解体、仕上げを剥がしていくと余計なものがついてる時があるんですよね。
この余計なものがついてて剥がせないってなっちゃうと、その余計なもののさらに内側に壁を作ることになるんで、当初よりも壁が内側になって狭くなっていくんですよ、家全体が。
ですので、うちの場合は狭くなったシワ寄せが、当然トイレにもそんなシワ寄せいけないし、お風呂にもそんなシワ寄せいけないので、すべてがギュッギュッってなって廊下は狭くなるっていうことになりました。
当初うちの廊下は1メーター60センチとめちゃめちゃ広めにガバーっと取ってたんですけども、それ1メーター60センチが1メーター48センチになりました。12センチ縮まりました。
ここで優先順位によってどういう違いが生まれてくるかというと、例えば12センチ縮まりますと、この縮まるのは私の場合は廊下を縮めたんですけども、いろんな選択肢があるわけです。
例えばトイレを3センチ縮めるとか、キッチンのところの通路を90センチから85センチにするとか、いろいろあるわけで廊下を縮めるとか、お風呂を縮めるっていうのはなかなかないと思うんですけども、いろいろなところを縮めるケースがあります。
そんな中で、例えば私はキッチンがめちゃめちゃ優先度が高くて、当然良いグレードのキッチンを入れて、キッチンのこっち側のキッチンと後ろ側のキッチンといったらいいのかな、そこに通路があるんですけども、そこの幅はわりと広めの120センチ取ってます。
120センチ取ってて、それでいいキッチンのデザインも素敵にして、キッチンの壁もタイルとか使ってめちゃめちゃいい感じのキッチンにしてます。
この通路幅は120センチがばっと取ってるのは、もう引き出しとか直線機とか使い勝手がいいし、あとは夫婦で2人でとか子供で2人でやるときも通ったりできるし、この120センチとかめちゃめちゃ重視してますと、めちゃめちゃ優先度高いですみたいな計画をしていたときにですよ。
この計画っていうのがどんどん設計をして細かいところを詰めていくと優先度っていうのがちょっとそっちのけになってしまうときがあるんですよね。
そんな中で工事が始まりましたと、この壁が内側になってきちゃって、120センチぐらい切り詰めなきゃいけないんですよね。
どうしますかと、12センチですね。12センチぐらい切り詰めなきゃいけないんです。
じゃあどこを切り詰めましょうか。廊下を切り詰めましょうか。でもこのキッチンのところは割と120センチと余裕があったので、この120センチを12センチ切り詰めて108センチにしましょうよと。
それでもまだ余裕ありますよと提案されるわけですよね。そしたら、そうですね、ここ余裕あるし、まだ108センチでも余裕あるしいいですよ、じゃあここを切り詰めましょうと言っちゃうんですね。
当初の優先順位をちょっと忘れてぼやけてきちゃったので、そういった選択をしてしまうんですよね。
そうなった時にどうするかというと、出来上がった時に、あれ、なんかそんなに広くないなと。
このキッチンのここの通路をめちゃめちゃガバッと取って、2人が行き来できたり、あとはあっちとこっちの引き出しを広げても全然狭くならないようにここをガバッと取ったはずなのに、なんで狭くなっちゃったんだろうと。
思い返してみると、あの時狭くしちゃったんだと。そこで後悔するわけですよね。
当初は優先順位めちゃめちゃ高く、ここに120センチ設けると、ここを素敵な空間にするんだと。
2人で、子供と2人で料理できたり、引き出しを開けて、それでも不自由しない空間を作ったりするんだって当初は思ってたんですけども、そこの優先順位を高くしてたんですけども、
それが崩れて工事が始まったときに、そこをいじめてそこを切り詰めて優先度を低くしてしまって後悔するみたいなことが起こるわけです。
ですので、ちょっと具体例が長くなって話が長くなってるんですけども、言いたかったのは対策の一つ目というのは優先度を明確にしておくということですね。
お風呂が優先だったらこのお風呂が優先というのをもう曲げないと。
じゃあお風呂を優先としたときどう対策ができるんですかというと、じゃあお風呂を移動させましょうね。
その代わりこんだけ費用がかかりますけどどうですかと。
言ったときに、じゃあこの費用だったらお風呂が優先なんでやりますとか、あとは壁が内側に来ちゃって狭くなってきちゃいますと。
じゃあこの狭くなった分どこを切り詰めますかと。廊下ですかキッチンですかと言ったら、うちはもうキッチン優先度高いんで廊下を切り詰めてくださいという感じで強い意思を持って決断するというのが大事。
それがそのためには優先度をちゃんとしっかり持って、それを最初から最後まで持ち続けることというのが大事というお話をさせていただきました。
予期せぬ事態への対策
この1点目で結構長くなってきちゃったので、対策の2点目については次回の放送とさせていただきたいと思います。
ということで今日は前回のお話の続きで、前回は工事が始まってからが勝負だと。
工事が始まってた後、予期せぬことがめちゃめちゃ頻繁に起こるので工事が始まってからが勝負ですよということを言いました。
今回はそのための対策を2つお話ししようと思ったんですけども、ちょっと時間の関係で1つお話ししました。
それは優先度を高めること。その優先度を高めた優先度は、もう工事が終わるまでずっとそれをキープし続けることですね。
その優先度に従って決断をする。いろんな予期せぬことに対する決断をするというのが大事ですよというお話をしました。
ということで今日もお聞きくださりありがとうございました。それではまたね。バイバイ。