机の側面の画鋲
はい、こんにちは。記憶発掘ラボ、リーダーのたやまです。
今日も記憶の地層をぼちぼち掘っていきます。 失われた記憶を取り戻す、これがこの世で一番楽しいですよね。
同級生と過去の話をして、完全に忘れてしまっていた出来事がふっとよみがえる。 これ以上の快楽はまあないわけですよ。
僕らは日々新しい体験や知識を求めていますけど、それはきっとね、 一度忘れて思い出すために、そういう知識や経験を蓄えているに違いないんですよ。
そんな仮説を掲げながらね、我ら記憶発掘ラボは今日もロストメモリーの発掘を続けていきます。 さて本日のターゲットは机の側面の画鋲ですね。
なぜ刺さっていたのか、なぜ誰もそれを止めなかったのか、 長年封印されていた謎を今日はちょっと掘り起こしていきたいと思うんですけども
まず当時の机の状態を一度思い出してみたいんですが、 表面はね光沢がありながら、なぜかざらつきみたいなものがね、
手のひらでこう撫でた時に感じられたことが、まあ今ちょっと思い出せますよね。
机によっては時にはね、信じられない深い傷が入っていたりして、 子供心にもこれなぜまだ使われているんだろう。
そしてその深い傷が入った机を使っている生徒は、 なぜかその深い傷のことに無貪着なんですよね。
引き寄せ合うようにして、深い傷のついた机は深い傷が気にならない生徒が使っていた。
確かそんな記憶が今蘇ってきましたね。机の足も、 バランスが取れているものの方が少数派で、
カタカタをね弱めるために、 プリントを何度も折って詰め込む文化ってありましたよね。
でもあの折れば折るほど、一度折った時の厚みの増加量みたいなのが増えるんで、 そのちょうどいいところっていうのはなかなか見つからなくて、
かなり難儀したなぁって思い出されますよね。 そしてここからがね、
私たち記憶発掘ラボが本日をターゲットとしている、 机の側面の画鋲ですね。
机の側面、思い出してみてください。 そこになぜかね、画鋲が刺さっているんですね。
この言い方だと、まるでね全ての机に画鋲が刺さっているような言い方してしまったんですけども、 そんなことはなく、一部の生徒の机の側面に画鋲が3つ4つと
整列するようにしてね、刺さっていた。 確かそうだったはずなんですよね。
錆びているものであるとか、謎の白いペンキが付着したもの。 あとは、普通はね、ちょっと真鍮色というか金色チックなんですけど、
銀色に輝いているものとか。 画鋲にもそれぞれ独自の個性みたいなものがあって、
様々な風格っていうのがね、感じられたなぁって思い出せますね。
思い返してみれば、 画鋲って別に学校から配布されたわけじゃなくて、
置いてあるものを勝手に使っていたような感じでしたよね。 今だったら画鋲ももっとちゃんと管理されているのかもしれないですけど、
なぜか画鋲っていうトラブルを起こしやすい部品が放置されていて、 画鋲を取り放題になっていたことも、ちょっと不思議だったなぁって今思い出せますね。
そんな放置されていた画鋲バイキングの中から誰かが画鋲を取って、 机の側面にブスッと刺したんですね。
多分それはね、全く意味がなくて、この全く意味がないことをやっているっていうのが、
小学校とかの楽しさの根源にあるような気がしますよね。 そしてそれに影響されて、
あ、机の側面に画鋲を刺してもいいんだって。 それが連鎖していって、クラスっていう小さな村の中で無言の合意みたいなのが出来上がっていった。
あれ何だったんですかねぇ。 どうですかね皆さん。
記憶の地層を徐々に掘り起こしていけてますかね。 もしかしたら僕がね、今こうして話していること以外の
机の側面の画鋲エピソードみたいなものもね、 ちょっとずつ皆さんの頭の中で
採掘が進んでいるかと思うんですが、 ここでさらにね、僕の小学校では
画鋲回しっていう文化が同時に発生していました。 親指と中指で針の部分を持って、そこをクルッと回転させることによって
ベイブレードのようにして回すんですね。 当時本当にベイブレードが流行っていたにも関わらず
画鋲回しっていうものも本当同じぐらい流行っていたんですよね。 ドラグーン、ドランザー、ドラシエル
画鋲。 ここが同格。
回した瞬間ね、垂直にぴゅんぴゅん飛び跳ねる画鋲であったり、 床の端を転がってそのまま廊下へフェードアウトしていく画鋲であったり
それぞれに固有の挙動があったことを覚えています。 ベイブレードもね、攻撃型、防御型、持久型とか
なんかそういうのいろいろあった気がするんですけど、 同じように画鋲もいろんな型があって
そこがね、ベイブレードと同じ格を持つ ゆえんだったのかなって、今思い出せますね。
画鋲もね、なんかあの針がスポッて取れている 丸い円盤状態のものしかないものであったり
ぐにゃぐにゃに曲がったものであったり、そういう不良品もあのクリアケースの中にはね、ありましたから
画鋲回しに適した画鋲を探すために画鋲リセマラみたいなものがそこで行われていて
これも調査メモに一度残しておきますか。 ここまで思い出したところでね
エナメルバックの思い出
この辺りの地層には関連する遺物がもう一つありまして それがエナメルバックのワイヤーですね
あれも似た気配を感じていて エナメルバックまず皆さんご存知でしょうかね
エナメルの材質でできたツルツルとしたね あのサッカー部だとか野球部がよく持っている大きいカバンですね
これもね僕中学生の時使っていたんですよ 僕サッカー部でね
あの大きくねナイキーだとかアディダスっていう主張の強いロゴがプリントされた エナメルバックあれを背負ってね通学してたんですけど
その主張の強いロゴを囲むように 異様に頑丈なワイヤーが通っていたんですね
それが使うにつれて 最初はねそのロゴを縁取る布地が削れていって
やがてワイヤー本体が剥き出しになるんですよね 中学2年生3年生ぐらいになったらもうだいたいあのね
エナメルバックの角が削れてワイヤーが飛び出している状態になってるんですね さらに仕様を重ねるとワイヤー自体も折れちゃって
鋭利な刃物のように外へね 飛び出すんですよ
それを背負って通学しているわけですから 毎日軽くね太もものあたりをチクチク刺されながら通学することになるんですよね
ただそれでも使い続けた 何なんですかねあの小中学生の時の自分っていう存在以外への無頓着さ
これもしかした僕だけ 全員が全員そうじゃないと思うんですけど
あらゆるものにね興味がなかったっていうかこだわりがなさすぎたなぁって そんなことも掘り起こせますね
新しく買うなんていう発想は当然なくて 親も多分そんなエナメルバックの角が切れているだとかそんなこと気づかないですよね
それがエナメルバックのワイヤーっていう荷物なんですね エナメルバックもね最初はかっこいいっていうかスポーツマンといえばこれだよねっていう
空気が流れていたにもかかわらず 急に肩が歪むっていう噂が流れて
投稿時は左肩下講師は右肩みたいな感じで肩交互文化もね 発生しました
時には頭にかけるものまで現れて あの首がグッと押される独特の奇妙な快楽をですね
味わうみたいなそんな密かな楽しみもありましたね ここまで思い出しているとね
そういえばエナメルバックって収納は大きいチャックのところと 小さいチャックのところと外側のポケット状のところとありましたが
大きいチャックのところは物でぐちゃぐちゃで 小さいチャックのところはプリントでぐちゃぐちゃでポケットのところは何か
なんかのゴミで ぐちゃぐちゃでしたね
確かサランラップとか入ってた気がします 土日試合してね
その時に親が作ってくれたおにぎりのサランラップをあそこに入れて それが長らく放置されていたそんな怠惰な自分を思い出しますね
発掘成果報告
ちょっと脱線した感もありますがこれもね 発掘調査の一部ですから
では本日の発掘成果報告いたします 画鋲はドラグーンと同格
エナメルバックはワイヤーが折れても使える 以上になります
また次回別の地層を掘っていきます 皆さんも新たな地層を見つけたらぜひ記憶発掘ラボへの情報提供をお願いします
それでは皆さん今日も記憶発掘調整のご協力大変感謝いたします 次回もまた発掘していきましょう
レッツ
レッツ発掘 田山でしたありがとうございました