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2023-08-16 11:08

「読んだ本を記憶に残す方法」と真夏におすすめのサイコな韓国ミステリー

今夜の勝手に貸出カードは、チョン・ミョンソプ著、吉川凪訳の『記憶書店 殺人者を待つ空間』です。残虐な殺人犯を「古書店」に誘き出す? 家族を殺した犯人への復讐に燃える大学教授の常軌を逸した執念を描く韓国のミステリー小説をご紹介します。
リスナーの皆さんは読んだ本を何かに記録していますか?

番組内で紹介した記事はこちら→「古書×サイコスリラーの韓国ミステリが日本上陸! 猟奇的な殺人者に家族を奪われた男の復讐劇」(現代ビジネス)
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真夜中の読書会おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、KODANSHAのバタやんこと川端です。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室では、
水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになるをテーマにおすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
第144夜を迎えました。今夜のお便りご紹介します。
奈良県の陽子さんからいただきました。
バタやんさんこんばんはいつも楽しみに聞いています。
講書講述で話すバタやんさんもいつもと違う雰囲気でよかったです。
さて質問ですが、バタやんさんは読み終わった本の記録などはつけていますか?
私は読み終わったら3箇所に記録します。
1.読書メーターアプリ
2.著者別に記録するノート
3.読み終わった順に記録するノート
膨大な量を読むバタやんさんの記録方法を知りたいです。
最近は読むだけでなく聞く読書の方が冊数が多くなりつつありますが、読む聞くそれぞれの良さを楽しんでいます。
講書講述の方も聞いてくださってありがとうございます。
ご質問いただいた読書の記録についてですが、実はあまりちゃんとつけてないんですね。
市販の読書ノートを買ってみたり、アプリとかも色々試したんですけど、あんまりちゃんと続けられるものがなく、でも読んだままにしてると忘れちゃうし、
このポッドキャストでリクエストをいただいた時に思い出せないと困るので、最低限メモしておこうと思っていることは2つあって、
一つはインスタですね。
ローコさんもメッセージを送ってくださったインスタグラムのバタ読むのアカウントは私の読書の記録の一つでもあります。
あとはこのポッドキャストで話す内容はいつも原稿を書いてるんですけど、
それはGoogleドキュメントで書いてまして、140何回分ドキュメントが残っているわけなんですけど、
その下書きというか覚え書きの意味でGoogleドキュメントにタイトルと関連リンクをつけたり、
関連リンクっていうのは、その本が書評がもしどっかの記事に載ってたりした場合にはその記事のリンクとか、
あとはその作家さんのインタビューなんかですね、誰かが紹介してるSNSとかもそこにリンクを貼ったりするのに、
紙で書くよりGoogleドキュメントというかテキストの方が便利だなと思ってGoogleドキュメントに貯めたりしてます。
その小説の型、タイプですねを書いておくと結構しっかり記憶できるなって思っていて、
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これはお勧めなんですけど、型、タイプって何かっていうと、独白形式とか複数視点が切り替わるタイプとか往復書簡とか連作短編集形式とかですね、
一つの事件に対して真相に迫る小説だったとしても、いろんな型がありますよね。
その型をメモしておくと、あれかあれかあの人のあのタイプかっていう風に思い出しやすいっていうのがあります。
今日ご紹介しようと思っている本は、ある記事でフーダニットの趣向を持ち込んでいるって書いてあって、
フーダニットのタイプのミステリー小説を最近全然読んでなかったなと思って買ったんですよ。
陽子さんは本はリクエストはされていなかったんですが、せっかくなので本好き、こうして記録をちゃんと残しておきたいと思うくらいの読書好きの方に、
ぜひ読んでみてほしい、この夏お勧めのミステリーを一冊ご紹介したいと思います。
今夜の勝手に貸し出しカードは、チョンミョンソプ著書。
吉川凪さん役の記憶書店殺人者を待つ空間にしました。
どんなミステリー小説か、そしてフーダニットってっていうところから解説していきたいと思います。
フーダニットってミステリー小説用語でしょうかね。
フーダニットタイプの小説と言いますと、英語でWho has done it?
つまり誰がやったのかっていうことなんですよ。
誰が犯人かに焦点を当てたミステリーはフーダニットで、他にHow did he do it?どうやって殺したのか?
Why did he do it?なぜ殺したのか?動機の解明に重きを置いたミステリーなどがジャンル分け、タイプ分けとしてはあるでしょうか。
今日ご紹介するチョン・ミョンソップさんの記憶書店はフーダニット、誰が犯人かに重きを置いたミステリー小説です。
あらすじをご紹介しますと、ユ・ミョンウさんという大学教授が残虐な犯人によって目の前で妻と娘の命を奪われて、自身も両足を失って車椅子生活になってしまうんですね。
その犯人が捕まらず未解決のまま15年が過ぎるのですが、その犯人に襲われた時にカバンを盾にするんですけど、ユ・ミョンウ教授がカバンの中に希少価値のある古書、古本の古書です。
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古書が入っていて、それが汚れたり破れたりするのを嫌がって犯人が一撃を躊躇するという瞬間があって、それでユ・ミョンウ教授は犯人がサイコパス的な一面と同時に古書のマニアなんじゃないかと推測するわけです。
ユ・ミョンウ教授も有名な古書の収集家でもあったので、犯人をおびき出す、導き出すために予約制の特殊な古書店を開くんですね。本屋さんを開いちゃうんですよ。
こちら韓国の小説なんですけど、フーダニットのミステリーで、ビブリオミステリーと言いますでしょうか、古書の収集家、本の愛好家のミステリーであり、そして何と言っても復讐劇なんですよね。
娘と妻を、命を奪われた犯人を絶対見つけて復讐してやるっていうね。韓国ドラマの中でも復讐物が私すごく好きなんですけど、家族を殺された主人公とか、過去に壮絶ないじめにあった主人公とかが、加害者にちょっと定期を意思した復讐を仕掛けるっていうタイプのドラマが結構ありますよね。
そんな韓国×復讐物×フーダニットミステリー×ビブリオミステリーっていう最高のカードが揃っていますよね。面白くないわけがないと言いますか。
古書店を開くとかそんな回りくどい方法でちゃんと犯人出てくるのかねって思うところもありますけど、そのあたりはちょっと良しとして、エンタメとしてね。そしてまんまと4人怪しいお客さんが出てくるんですよ。
この本はフーダニットが鍵なので、これ以上は言わずにおきますけれども、後半も後半も終わりにかけて犯人探しももちろんどんどん返しがありつつ、犯人が特定されてからも終盤の怒涛の展開がすごいんですね。この小説。
やばいですね。怖いのが苦手な人はちょっと気をつけてください。韓国ドラマはね、暴力シーンもちょっとキャパシティが違うというか、残虐度の上限がまた日本のドラマとも違う気がしますけれども、
でもフーダニットタイプ、犯人探しタイプのミステリーを最近読んでなかったなっていうちょっと面白いミステリーを久しぶりに読みたいなっていう方にもおすすめですし、韓国ノワール好きの方にもぜひ読んでみていただけたらと思います。
さて今日はこの記憶書店から紙フレーズをご紹介して終わりたいと思います。
人は死ぬが本は死なない。
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今日はこの一文だけなんですけれども、共感するかというと共感しづらいですが、記憶書店っていうね、本のタイトル自体がすごくいいですよね。
人は亡くなってしまっても記憶は残るし、本も残るんですよね。
私の場合だと、どんな時に読んだか、あの時あんなことで悩んでた時、あんな恋愛をしてた時、こんな仕事をしてた時にあの本を読んだなっていう記憶も結構残るものだなと思いますね。
読書ノートはちゃんと書けてないっていう話を最初にしたんですけど、見守編集部にいた時に真夜中の読書会、真夜読オリジナルの読書ノートを作って売りたいっていうね、話をしたことが、提案をしたことがあったんですよね。
私の理想の読書ノートっていうのは結構実ははっきりあって、それが実現できるといいなと思ったんですけどね。
どうですかね、皆さんはどうやって記録をつけているか、あるいは記憶に残す工夫があるのか、ぜひ教えてください。
陽子さんお便りありがとうございました。
さて今夜もお時間になってしまいました。
真夜中の読書会おしゃべりな図書室はリスナーの方からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画をご紹介しています。
インスタグラムバタヨムからメッセージをお寄せください。
それではまた来週水曜日の夜にお会いしましょう。
おやすみなさい。おやすみ。
11:08

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