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2022-06-08 23:53

弱いまま強くなる選択をしてみる。【第111回】

今夜はお便りをご紹介しつつ、“リターンズ”が出来るその日まで、読んでおいてほしい“勝手に貸出カード”をまとめ出しします!!

★勝手に貸出カード/

『今、出来る、精一杯。』根本宗子

『銀行総務特命』池井戸潤

『棘の家』中山七里

『一心同体だった』山内マリコ

『悪の芽』貫井徳郎

『両手にトカレフ』ブレイディみかこ

『アルツ村』南杏子

『看守の流儀』城山真一




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みもれ真夜中の読書会、おしゃべりな図書室へようこそ。
こんばんは、ナビゲーターの広断者ウェブマガジン、みもれ編集部のバタやんこと川端です。
おしゃべりな図書室では、水曜日の夜にホッとできて明日が楽しみになるをテーマに、皆様からのお便りをもとに、おすすめの本や漫画、紙フレーズをご紹介します。
さて、第111話をお届けします。
あ、111ですね。
今日は予告しておりました通り、今週がみもれ編集部のバタやんの真夜中の読書会は最終回となります。
新しい仕事の方のペースがつかめたら、慣れてきたら、またリターンズとして、あるいはセカンドシーズンとして再開できたらいいなとは思っているんですけれども、
ちょっとしばらくかかりそうなので、気長に見守っていただけたら嬉しいです。
いやー6月1日付で、みもれから人事部に移動して、席も移動したので、今日でちょうど1週間なんですね。
まあすごい全然違う世界なんで、言葉がまず結構わかんないなっていう、
労務関係の法律要望とかも結構出てきて、それが聞き取れないんですよね。
頭の中で漢字に変換されないから、とりあえずカタカナでメモを取っておいて、後で検索しようと思ったりして、
海外に来たみたいだなぁと思っています。
いやーしかし毎日いろんな事件、事件ってこともないけど、いろんなことが起こるんですよね。
1000人ぐらいの会社だから、人がたくさんいるとそれはそれぞれにいろんなことがあるよなぁって思ったりして、
そんな中で今、ちょうど読み始めたのは、家にあったんですけど、
もう1回読んでみようと思って、今読んでいるのは池井戸純さんの銀行総務特例っていう、
これは文庫になっているんですけど、あれですね、ドラマの花咲舞が黙ってないの原作の一つです。
銀行の不祥事処理を任されている、スキャンダルを揉み消せって帯に書いてありますけど、
不祥事の処理を任されている総務特例っていう部署というか担当者の話なんですけど、
総務部対ジェンジ部の対決というか、構想なんかも書かれています。
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短編になっていて、1話で一つ解決するような感じなんで、結構読みやすくって、
なるほどと思って、でも担当者のジェンジ部は全然こんな感じではないんですけども、もっと牧歌的でほっこりしていますが、
用語としては分かりやすいっていうか、こういうこともあるよねっていう大なり小なり、いろんな会社に、
総務局にはそういうことがあるんじゃないかと思ったりしながら、今読み返しています。
やっぱ花咲舞の原作のシリーズはめちゃくちゃ面白いですね、改めて。
なんていう、今読んでいる本でした。さて今日のお便りご紹介します。
たくさんのメッセージ本当にありがとうございました。一つ一つ大切に読ませていただいています。
一つ目のお便りご紹介します。MAEG Booksさんでしょうか。
はじめまして。バタヤンさんのポッドキャストが大好きで、毎週楽しみにしていた18歳の女の子からいただきました。
先ほど最新回を聞いてメッセージを送らせていただきました。私は家族以外の人と話す時、知らず知らずのうちに何かスイッチが入ったように愛想よく元気よく聞き上手になります。
意識しているわけでもなく、なぜかそうなってしまうのです。話し始めは楽しいのですが、時が経つにつれて合図値を打つことに疲れ、リアクションに疲れて、
早くこの話終わらないかなと思い、終わった後はどっと疲れが襲ってきます。そして家に帰り、ああ一人は最高だなぁと必死と感じる毎日です。
なるほど、すごいわかりますよ。もうそんな毎日ですよ。私もずっと18歳、そうだな高校生中高生ぐらいから、でも偉いですね。
聞いてあげて、リアクションをちゃんと取ってあげて、私はもうあんまりリアクションが取れない方ですけど、そうすると疲れますよね。
このおかげで周りからの印象はすっごく良いので便利なのですが、なるほど面白い、確かにそうでしょうね。本当に疲れますし、実際の人との関わりを純粋に楽しみたいので少し悩んでいます。
人と気楽に話せるようになるような自分のペースをつかむことができるような本があれば教えていただきたいです。よろしくお願いします。といただきました。
そうですね、今日勝手に貸し出しカードできればたくさんご紹介したいなと思っているんですけど、
今回ご相談いただいたマエグ・ブックスさんって読むのかな?
3人をご紹介する勝手に貸し出しカードは、根本修子さんの今できる精一杯という小説にしました。
根本修子さんはですね、ネモシューさんっていう名前で、劇作家なんですね。お芝居を作っていらっしゃる。ご自身も俳優として活動されているのかな?
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根本修子さんの初めての小説がこの今できる精一杯です。もちろん舞台の本を書く、脚本を書きになる方なので、
小説も書けるでしょうよっていう感じですけど、これがデビュー作ということで、いやすっごい面白かったので、もっとたくさん書いてほしいなって思いました。
本屋由紀子さんとかね、舞台も書かれるし小説も書かれる方いらっしゃいますけど、本屋由紀子さんみたいな感じもあって。
この今できる精一杯っていうのはどんな小説かというと、スーパーママズキッチンっていう
スーパーで働いている人たちの群像劇なんですけれども、バックヤードで繰り広げられる会話劇をメインにしていて、そこがちょっと舞台っぽいなっていうか、スーパーのバックヤードの休憩スペースみたいなところにいろんな人が出入りしたりしながら、
お客さんの文句を言ったり、誰と誰が付き合ってるとか、誰がムカつくとか、あの人の働きぶりが嫌だとか、
そういう話が会話劇で進んでいくんですよ。出てくる人出てくる人、みんな超めんどくさそうな人ばかりで、
そつなくこなすとか、このご相談くださった、エグ・ブックスさんみたいに上手に合図打って話を聞いてあげて、みたいなタイプの人がいなくて、みんな割とこう、
自分勝手で、自分のペースで話をしていくような人ばかりなんですけど、そつなくこなすとか、あと遠慮い感じの人たちのぐちゃぐちゃとした話ながらも、
本音の部分というか鋭い確信、本質のところをついてくるようなセリフが時々あってドキッとしたりするような小説になっています。
ご相談いただいた内容からはちょっと離れちゃうかもしれないんですけど、こんな感じでもやっていけるよねっていうことだったりとか、
いろんな人のいろんな一面があるから、必ずしも、
うなずいて合図打ちが良くて合いそうの良い一面だけを他の人を見ているわけじゃないんじゃないかなって思ったりしました。
最後にこの本から紙フレーズをご紹介したいと思っていますので、ぜひ最後まで聞いてください。今日はもう一つお便りご紹介します。
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もう一つお便りご紹介します。リクディさんからいただきました。バタヤンさん、はじめまして。
はじめまして。学校の図書室勤務をしています。バタヤンさんの穏やかでても時々結構言っちゃうところが本当にお気に入りです。
あと最後におやすみなさいおやすみというところも染みています。ありがとうございます。
結構ね最後まで聞く前に寝落ちしてしまうっていう方が多いので、おやすみなさいおやすみまで聞いていただいてありがとうございます。
さて紹介された本の中で一番最初に読んだのが持続可能な魂の利用でした。衝撃を受けました。
そうですよね、あれすごいですよね。松田青子さんのね、あのグループのあの子を思いますよね。私も応援しているのですごい刺さりました。
そしてその後も朝日は失敗しない。自転しながら好転するアーモンドを読みました。すごいありがとうございます。
はいの劇場8月の母最高の任務バニラ様を現在図書館予約待ちです。ポッドキャストお休みとのこと残念ですが今までの配信をおさらいしながら再開を待ちますといただきました。
ありがとうございます。そうですよね。リックDさん、何かリクエストをしてくださったわけではないんですけども、このメッセージを読んで、そうか確かに図書館の予約をして待ちながら待つっていうのもいいなと思って、もちろん気に入ったものは買っていただけたら嬉しいですけれども、図書館で予約して待つ時間っていうのもなかなか楽しいものですしね。
なので今日は、リターンズができるその日まで読んでおいてほしい、勝手に貸し出しカードをまとめてどどっとお出ししたいなと思っています。私も読み途中あるいはこれから読もうとしているものだったり、最近読んだ本の中でまだご紹介してなかったものなどをリッキーにご紹介していきたいと思います。
1冊目は、今日で言うと3冊目になりますけれども、中山七里さんのトゲの家という本です。これはですね、中学教師のお父さんで、ちょっとそんなにことなかれ主義のお父さんなんですけど、お嬢さんが娘がいじめを食に飛び降り自殺しちゃうんですね。
ちょっと泣かず飛ばずというかことなかれ主義だったお父さん、中学教師のお父さんも娘が亡くなってしまったいじめを食にということから、被害者の親となり、加害者の子供に対してもすごい憎しみを持つ奥さん、妻ね、お母さんのほうと、
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ちょっとぼんやりしたお父さんにムカついている息子みたいな感じで、教育者としての立場とお父さんという立場で、どうこの事件というか、お嬢さんの死と向き合っていくかというのは書かれている小説なんですけど、
中山さんらしいテーマで非常に面白いですね。
はい、これは最新刊だから単行本で出ています。
トゲの家です。
そしてもう一つが、今ちょうど通勤時間に読み始めてるんですけど、山内真里子さんの一心同体だったという、これは連作短編集になってます。
10歳から40歳までの8話ですかね、それぞれの世代の女性たちの連帯と言いますか、女の子同士の友情が描かれた小説が連作短編集になっています。
山内真里子さんの真骨頂というか、これをついにこういう形でまとめたのかっていう感じですね。
ちょっと一言一言大事に読んでいこうと思っています。
刺繍で描かれているのかな、この表紙もまためちゃくちゃかわいいです。
はい、これ結構分厚い単行本ですね。
綺麗な本です。
もう一つが、温井徳郎さんの悪の目。
温井徳郎さんもね、何度かご紹介しましたかね。
これも新刊なんで単行本なんですけれども、
無差別大量殺人事件がテーマになっています。
元同級生がたどり着いた驚愕の真実とはと帯にあって、これまだ私も読みかけ途中なんですけれども、
温井徳郎さんらしい、
誰が悪いのかっていうか、誰がきっかけを作ったんだっていうことを、いろんな側面から語っていくような本になってますかね。
はい、これはちょっと一気に読んだ方が良さそうだから、少し読み始めたんですけど、
とっておいて、なんか旅行とか長距離電車に乗ったりする時に読もうかなって思っています。
どんどん行きますね。もう一つの勝手に貸し出しカードは、ブレーディー美加子さんの両手にとかレフです。
ブレーディー美加子さんといえばね、皆さんも結構読んでいらっしゃる方多いと思うんですけど、
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僕はイエローでホワイトでちょっとブルーとかヒットしたエッセイ、
ノンフィクションが有名ですけれども、これは小説なんです。ブレーディーさんとしては初めての小説ということでした。
本当のことだから書けることもあるけど、小説だからこそ書けることもあるんだなぁって思って読みましたが、
ブレーディーさんには見漏れでインタビューもさせていただいたので、ちょっとこの後アップできたらと思っているんで楽しみにしていてください。
先にお読みいただくのもいいかなと思います。
はい、そしてもう一冊がアルツ村、南京子さんのアルツ村です。
これはですね、南京子さん、私も以前インタビューさせていただいたことがあるんですけど、
現役のお医者さんでいらっしゃるんですよ。
もともと編集者で、人生の途中から医師に転身されたというすごいプロフィールをお持ちの方なんですけれども、
今回はアルツ認知症をテーマに描かれたフィクションになっています。
村の住人たちがちょっと平和な村に見えるけど、大きな秘密があるみたいな設定が私自身が大好きなので、
そこに牢牢介護だったり、ヤングキャラだったりっていう、今の問題を絡めたフィクションになっています。
ぜひお読みいただければと思います。
そして、最後の一冊です。
城山真一さんの「監修の流儀」です。
これは母にお勧めしてもらって読み始めたんですけど、すごく面白かったです。
木村拓哉さん主演の教条であるじゃないですか、長岡博紀さんの教条がお好きな方はすごく好きなタイプだと思います。
1話完結の短編になっているので、読みどこから読んでもですし、全体としてはつながっていますけれども、
牢獄の監修を務める人たちのお話なんですが、ちょっと人情ものっぽい部分もあれば、
私たちがあまり知ることがない監修のお仕事、舞台裏っぽいところもあって、非常に面白いですし、読みやすいので、旅のお供にもぴったりかなと思いました。
そんなわけで一気にご紹介してきましたが、気になった本はありますでしょうか。
また読んでいただいたら、感想なんかも共有いただけたら嬉しいなと思います。
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今日は神フレーザーですね、最初にご紹介した根本修子さんの今できる精いっぱいからご紹介したいと思います。
自分の意見を持たないことは簡単で楽なことです。でも私は私の正しいと思った人を守ろうと思います。
他人から見たらものすごく小さなことでも、私にとってはすごくすごく大きなことで、この一歩を踏み出すことが本当に怖くて、でも自分が正しいと思っている人を守ろうとしている今の私はものすごく充実しています。
というのは、今できる精いっぱいのかなり最後の方、後半も終盤に書かれているんですけど、この後がまたすごくいいんですよ。このものすごく充実していますというセリフの後。
誰かがまた一つ弱いまま強くなることを選択した声が聞こえた気がしたと続きます。
今日のタイトルにもしましたが、誰かがまた一つ弱いまま強くなることを選択した声が聞こえた気がしたってすごいですよね。確かにいいなぁと思って、最初にご相談いただいた
マエグ・ブックスさんも、ほとんどの人に対しては愛想良く、9割ぐらいの人に対しては愛想良くうなずきを打ってあわせて、自分の意見をあまり差し挟まずいて良くて、本当に限られたこの人には本音を喋ってもいいだろうって思う人にだけ心を開いて、心を砕いたらいいんじゃないでしょうか。
この人を守るというか、守るというか、この人のためなら強くあろうって思う人だけのために、ちょっと時々強く出るっていう瞬間があったりしてもいいのかなって思ったりしました。
さて、今回来週最終回ですって予告させていただいたので本当にたくさんメッセージをありがとうございました。ミモレにも、インスタグラムのバタヨムの方にもたくさんいただいてすごく嬉しかったです。
こんな風に読書の体験を誰かと共有できるようになるなんてね、ポッドキャストってすごいなって思いましたし、もともとは2020年の春、3月、4月ぐらいってコロナ対策が本格化してかなり活動自粛、外出自粛が厳しくなったタイミングで、ミモレもちょっと撮影とかができなくなったりして、撮影しないで家で一人で
できることっていうので、このポッドキャストを始めたんですけど、最初の頃は音の調整が難しくて、音楽とね、私の声が小さいもんで音楽と音量が合わなくて、ちょっとお聞き苦しい回もあったかと思うんですけど、だんだん慣れてきたのと、
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アンカーっていうアプリを使って編集してるんですけど、それもね、すごく音楽を微妙に調整できるようになったので、もうだいぶ聞きやすくなったんじゃないかなと思います。途中はマイクを何種類か買ってみたりとかして、ピンマイクっていうんですかね、お洋服につけるマイクで喋ったり、スタンドマイクを用意してみたり、いろいろしたんですよ。
でも結局、スマホにiPhoneに話しかける形で、電話のように話しかける形で収録をほとんどの回しています。そういうわけで、この聞いてくださっている方と私が電話で喋っているような近さでお話しすることができました。
私にとっても、来週はどの方を喋ろうかなって考えるのが、本当に毎週毎週楽しみな一つだったんで、好きな人に電話する日が決まっているみたいな気持ちでいましたかね。
この電話で喋っているような近さも、何だろう、インスタライブとかだと、もっとちょっと声を張らなきゃいけないですし、外向けの声っていうんですかね、ちょっと気取った声になるので、またポッドキャストはもうちょっと近しい感じっていうか、一対一で話しているみたいですごく話しやすかったです。
これiPhoneというか、スマートフォンが1台あれば誰でも配信できちゃうから、まあ良かったら是非皆さんも本の感想とか配信されたらいいのにって思いましたよ。
本をセレクトしてお送りさせていただくと、感想を送ってくださる方が結構いらっしゃって、読みましたって言って、またその感想がすごい見事、なるほど、そういうふうに読んだのかって感動したり、改めて私も発見が多くて、この人が喋ったらいいのにってよく思ったりしてましたから、
皆さんも是非インスタを投稿するように、ポッドキャストも投稿できる時代ですから、ご自身も始められてみるというのも一つの手かと思いました。
今日も最後まで聞いていただきありがとうございます。またどこかでお会いできたら嬉しいです。
それではおやすみなさい。おやすみー。
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