1. Audio Japan 〜あなたと一緒に日本を学ぶ〜
  2. 6. ランドセルはプレミアム商..

■話の流れ

ランドセルはオランダから輸入 / 当時は「風呂敷」のような布製 / 大正天皇が学習院大学入学時,伊藤博文が寄贈 / 現在の箱型ランドセルの原型となる / 全国に普及は1955年ごろ / ランドセルに入れる教科書のページ数も増加 / 小学生は約2倍 / 中学生は約1.5倍 / 昨今の小学生のランドセルはカラフル / 2001年にイオンが24色を展開 / 男の子は黒・紺・青が人気 / 女の子は紫系・ピンク系・水色系 / ランドセルの購入価格も年々上昇 / 一人あたりにかけられる教育費の上昇 / 両親ではなく祖父母の購入が多い / ランドセルを海外に展開しているセイバン / 当初は海外の子供向け / 実際は大人向けにドイツで販売 / ランドセルの機能は「丈夫で壊れにくい」 / 「雨でも濡れにくい」 / 「カラーが豊富」


■【セイバン公式】ランドセル選びドキュメンタリー篇

https://www.youtube.com/watch?v=r1Bic3Go2dY


■リサーチデータ

・ランドセル購入による調査

https://www.randoseru.gr.jp/graph/

・少子化でも堅調、ランドセル市場-「ラン活」浸透で購入時期の前倒し、平均価格の上昇

https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=74083?site=nli

・教科書発行の現状と課題(2023年度)

https://www.textbook.or.jp/publications/data/23tb_issue.pdf


■アンケートフォーム

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSecxrGlGRJEdeVL2klEei5L1kGzjImbEnRJBsvBf_OPX2wYFQ/viewform


■Twitter(現X)

https://twitter.com/bignoblemen


■YouTube

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■note

https://note.com/bignoblemen

サマリー

最近では、児童は自由にランドセルを選ぶことができ、ランドセルの色や価格も多様化しています。また、日本のランドセルメーカーであるセイバンは海外展開し、大人向けのスタイリッシュなバックパックとして展開しています。世界的にもランドセルの市場は成長しており、日本の良い商品が海外に広まっています。

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Audio Japan 〜あなたと一緒に日本を学ぶ〜。この番組は、日本の文化やトレンド、マニアックな情報などを掘り下げて楽しく学んでいく、そんな番組です。
英語で聞きたい方は、Audio Japan Learning Japan with you よりお聞きください。
Spotify、YouTube、Apple Podcast などで配信を行っています。
パーソナリティの教育デザイナー、Arai Taiki です。よろしくお願いします。
これを聞いているあなたは、乱活っていう言葉を知っていますか?
ランニング活動ではなく、乱活とはランドセルを選ぶ活動のことを指しますと。
えっ、ランドセルって学校が指定したものじゃないの? と思った方、いらっしゃるかもしれません。
少なくとも私、Arai Taiki はそう思っておりました。
ただですね、昨今、何なら10年前あたりから、児童は自由にランドセルを選んでいます。
いやー、増せてますよね。
そこで今回、ランドセルについて話をしていきたいなと思います。
前半部分では、ランドセルの歴史や、昨今におけるランドセル事情について話をします。
後半部分では、日本のランドセル×海外への切り口で話を展開していきます。
ランドセルの歴史と事情
まずランドセルの語源から入るのですが、
語源としてはオランダ語のランセルが始まりとされていて、それが生まれていき、今のランドセルという形になっています。
ランドセルは江戸時代末に洋式軍隊制度を導入するときに、持ち物を収納するため布製の廃納というものも同時に輸入されました。
当時のランドセルというのは、今のような箱型ではなく風呂敷のように布製で包むものでした。
なので、数学途中に布が破れたら教科書類が全部ぶちまけて絶望しそうですね。
現在の箱型は、大正天皇が学習院大学に入学したことを祝い、当時の内閣総理大臣であった伊藤博文が比較の箱型のランドセルを特注し献上したことがきっかけと言われています。
これが現在のランドセルの原型となっております。
なので、街中で小学生がランドセルを背負っているところを見かけたら、あ、伊藤博文式ランドセルだと心の中で突っ込んでください。
その箱型ランドセルが全国的に広がって、現在のように使われるようになっていったのは1955年あたりからです。
教科書のサイズがB5からA4サイズのように大きくなっていくと、それに合わせてランドセルも改良を重ねていきました。
今、教科書の話が出てきたので、少しだけ余談を挟みますね。
一般社団法人教科書協会というところが毎年発行している教科書発行の現状と課題によると、
平成17年度の教科書の合計ページと令和5年度の合計ページを比較したときに、小学生は4857ページから8520ページ、中学生は4430ページから6684ページにまで増加しています。
しかも、昨今においては教科書にQRコードが掲載されていて、それを読み込むことでデジタルコンテンツがいろいろとあるんですよね。
テキストでは説明しづらい内容や補足情報が記載されていますと。
現在私、新井大輝は日中はICT支援員という職業で学校現場にいるのですが、今の小中学生は分厚い教科書だけではなくタブレットも持ち帰っているので、ますます彼らの荷物が増えていきそうですな。
話を戻します。
ランドセルの色や価格の多様化
これを聞いているあなたが20歳以上の方ですと、小学校の時に使っていたランドセルは男の子が黒色、女の子が赤色のように色の指定があったか、もしくは学校や地域が指定するランドセルを使用していたと思います。
しかしですね、冒頭でもお伝えしたのですが、昨今は黒色や赤色だけではなく、男の子は青色や紺色、女の子は水色やピンク色など一人一人ランドセルの色が違うんですよね。
ランドセルの色が複数展開されるようになったのは諸説あるのですが、調べた限りですと、なんと2001年にイオンが24色ものランドセルを展開していたんですよね。
様々な色が展開されるようになったことで、人気の色がどんどん変わっていきました。
男の子は現状黒色が一番人気ではあるのですが、一般社団法人日本カバン協会ランドセル工業会というところが実施したリサーチによると、
2018年は黒色が67.0%だったのに対し、2023年は56.9%まで減少しています。
また、女の子のランドセルに関しては、赤色は10%程度に対し、紫系やピンク系、あるいは水色系のランドセルがどんどん人気となっています。
さらに購入したランドセル金額の推移も見ていきますと、年を減るごとに5万5000以上のランドセルを購入した割合が増えています。
実際、ランドセルの購入金額平均も上がっておりまして、仮に物価上昇の側面があったとしても、ランドセルはある種プレミアム商品になっているなぁという印象を抱きましたね。
実際に調べた限りでは、なんと10万円以上ものランドセルがあって、それだけ見るとかなり高いなぁと正直思いました。
小学生がランドセルを6年間使うと考えると、奮発する過程もやっぱりあるのかなぁと思いましたね。
少子化が進んでいて、1899年の統計が開始されて以来、2016年に出生数が初の100万人を切ったんですよね。
さらに2022年には80万人を下回っている中で、ランドセルの購入金額が上がっている背景としては、少子化によって1人当たりにかけられる金額が上がったり、ランドセルの購入者が両親ではなく祖父母が購入することも多いためです。
また、冒頭でお話しした乱活によって、人気メーカーなどのランドセルを購入するためには、早期から獲得に向けた活動が必要となっているんですよね。
セイバンの海外展開とランドセルの世界市場
具体的には、展示会に足を運んだり、早期に予約をするなどが挙げられますと。
ただですね、日本におけるランドセル市場では、2022年の563億円のピークに少しずつ鈍化していますと。
後半部分では、そんなレッドオーシャンではなく、新しい市場を作っている会社ですとか、海外展開などについて話を展開していきます。
海外に向けてランドセルを販売している会社はあの会社です。
ランランランランドセルは
ててんてん天使の羽
背中にぴったりランランラン
ててんてん天使の羽
そう、正版ですね。
一度は聞いたことがあるCMだと思います。
今年の2月に埼玉県と千葉県に直営店がオープンし、
なんと全国に14店舗も直営店がある正版なのですが、
ランドセルを大人向けに海外で販売しているんですよね。
当初はランドセルを海外の子どもたちに販売していく予定でしたが、市場調査をしていく中で
子ども向けではなく大人向けの製品が欲しい、そんな声が多かったことから
現地パートナーであるWebVentureとともに大人向けのバッグを開発し、
ドイツで販売することに至ったそうですと。
ブランド名はChicoba
Simply Comfortable, Simply the Best
というコンセプトのもと、
ランドセルに使用している水や汚れに強い人工被覚を使用し、
シンプルで快適なバックパックに仕上げていますと。
背負い心地、クラフトマンシップ、スマートさにこだわった
プロフェッショナルな大人に向けたビジネス用のバックパックとなっていますと。
実際にChicobaのブランドサイトを見てみますと、
ビジネスマンがランドセルを背負っていたり、肩にかけていたりします。
確かに日本にいると、ランドセルイコール小学生が背負うものと
多くの人は思うかもしれないのですが、
ランドセルの機能や価値の観点から考えたときに、
丈夫で壊れにくい、雨に濡れても問題ない、
カラーが豊富で、自分が好きな色を背負うことができる、
などがありそうだなと思いました。
また、ハリウッド女優のズーイ・デシャネルさんが
ニューヨークで真っ赤なランドセルを背負っている
彼女の写真が世界中に拡散されたり、
海外のファッションショーでランドセルが登場していたりするんですよね。
それにランドセルの海外市場を見てみたときに、
世界全体では人口が増えていることもありまして、
ランドセルの世界市場は2020年には約188億ドルとなっておりまして、
予測期間2020年から2027年には
6%以上の健全な成長率で成長していくと予測されています。
私、新井大輝としては、今回のランドセル事情について調べている中で、
ランドセルを小学生向けではなく、
細部にこだわった大人向けのスタイリッシュカバンとして
海外に展開している点がいいなと思いました。
また、ランドセルを展開している企業・メーカーは
調べる限りですと10個ぐらいありましたので、
市場や展開する国とのカルチャーマッチもあるのですが、
今回のセイバンのように、どんどん日本の良い商品を
海外に展開していってほしいなと思いました。
オーディオジャパン、あなたと一緒に日本を学ぶエンディングの時間となりました。
ランドセル×セイバンのYouTubeドキュメンタリーを見つけましたので、
お時間のあるときにチェックしてみてください。
概要欄に貼っておりまして、その動画5分程度で見ることができます。
動画を見て思ったこととしては2つありました。
1つ目は、昨今においては男の子イコール黒色、
女の子イコール赤色と決めつけてはいけないなと思いました。
自分が使いたいランドセルの色を使う。
すごくシンプルなことではあるのですが、尊いことだなと思いました。
2つ目は、今回のランドセルもそうなのですが、
いかに早い時期から子供たちに決断してもらう機会を作る、増やしていくかが、
この年になってすごく思いますね。
それと余談ではあるのですが、先日風邪をひきまして今絶賛鼻声中です。
全然体調は問題ないんですけどね。
はい、冒頭でもお伝えしましたが、
オーディオジャパンあなたと一緒に日本を学ぶ、
英語版で聞きたい方はオーディオジャパン、
マーニングジャパンウィズユよりお聞きください。
2月より毎週火曜日と金曜日、朝6時に配信していきます。
火曜日はなじみやすいテーマ、
金曜日は日本の時事ネタを一つ取り上げて話を展開していきます。
また番組の感想やお便りもお待ちしております。
概要欄にあるアンケートフォームよりご記入お願いします。
あなたからのお便り楽しみにしていますね。
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最後まで聞いていただきありがとうございました。
お相手はパーソナリティの教育デザイナー、新井大輝でした。
15:30

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