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アツの夫婦関係学ラジオです。このラジオでは、妻との関係の悩む男性向けに、夫婦関係改善のヒントになる発信をしています。
妻と心と心で深く結ばれたい。体だけの関係を求めているのではなく、深いところでの結びつきを求めているのだ。そんなことを思ったことはないでしょうか。
今日は、夫婦における感情の繋がり、これをどうやって修復したらいいのかということについて話をしていきたいと思います。
その中でも、感情の繋がりの修復ということを目的とした感情焦点化療法という心理療法について、
今日から何回かに分けて話をしていきたいなと思っています。
この話を、なんで今回しようかと思ったかというと、
夫婦関係、妻との関係がこじれている場合というのは、多くの場合、
感情の繋がり、つまり心の絆というのが立たれている状態というのがとても多いなというふうに感じているんですね。
僕自身も同じような経験があります。
ということは、この部分、この感情の繋がりであったりとか、心の絆といったものが修復されることによって、
多くの場合は、関係性を改善していくことができるんじゃないかというふうに僕は考えているんですね。
そのために有効な方法として言われている、感情焦点化療法というものについて話をしていきたいなと思います。
これはですね、感情焦点化療法というものの創始者と言われています、スー・ジョンソンさん。
スー・ジョンソンという臨床心理学者の方ですね。
この方が書かれた、私をぎゅっと抱きしめてという本がありまして、
この本の中から抜き出しながら、思うことをちょっと話していきたいなと思っています。
第1回目の今日は、そもそもその感情焦点化療法って何?というところをですね、話していきたいなと思っています。
まずですね、これ、エモーションフォーカスとカップセラピーと言われてまして、
時代は遡ると、1988年にレスリー・グリーンバーグ氏という方が開発したときに言われています。
その後ですね、このスー・ジョンソンさんが、ジョン・ボールビーという方の愛着理論というのがあるんですけど、
これを基盤にして、エモーションフォーカスとセラピー、通称EFTと呼ばれるんですが、
このEFT理論というのを独自に発展させていって、アメリカだけではなく、他の国にもEFTの研究施設を作るようになっていきます、広まっていきました。
それは現代でも広まっていまして、この方が書かれた本が日本でも出版されていると。
監修をされたのが岩壁さんという方で、教授なんですよね。
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お茶の水女子大学の教授をやられている心理学者の方で、この方も感情焦点化療法について研究をされている方になります。
感情焦点化療法に出て調べると、必ずこの岩壁教授という方が出て来られるんですよ。
多分この方が日本においては感情焦点化療法の広め役というか、そういった形になっているのかなと思います。
このEFTの日本の研究所みたいなのがあるんですけど、そこの方たちを見るとみんなお茶の水女子大学の卒業生だったりするんですよね。
全員じゃないんですけど、多分そのあたりがお茶の水女子大学を中心として広まっているのかなという気は日本ではしています。
ちょっと話を戻しまして、この感情焦点化療法、現在北米、北アメリカで最も有力なカップル療法のアプローチだと言われています。
さっきも言いましたように、これは感情のつながりを修復することを目的としているということなんですね。
今の僕らは聞くと当たり前じゃんって思うかもしれないんですよね。
僕もちょっとこれを自分でも話しながら当たり前じゃんって思う自分もいるんですけど、
だけどこのスー・ジョンソンさんがカウンセラーになられた1980年代というのは当たり前でなかったそうなんですよね。
クライエントは人間としては自立しなければいけないと、甘えさせてはいけないといった考え方が多かったそうで、
そんな感情のつながりとかソフトな部分を集中して見ていくのではなくて、
しっかりするように、人としてしっかりと自立できるように導いていくべきだといった理論が多かったんですって。
なので結構その当時は異端というか珍しい考え方だったんでしょうね。
それがどんどん広まっていったわけなんですけど、
なんでこんなに支持されているのかというと、
前々回ぐらいで僕ナンパ術の話をしたと思うんですよね。
PUAとピックアップアーティストと呼ばれるナンパメソッドが北米で生まれて世界中に広がっていったって話をしたんですけど、
全然関係ないと思われるカップルセラピーとナンパ術がちょっとここにリンクしてて、
PUAのミソッドが広まった理由って、
1950年代までの北米というのは教会を中心としたコミュニティの集まりだったんですよね。
その中で男女が自然と出会って、結婚して子供が産まれるというふうな生活があったんですが、
60年代に入って戦後の景気がめっちゃ良くなったんですよね。
多くの若持ちが都会に出て行って一人暮らしを始めたと。
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そうなると都会で一人暮らしをしていて、男女の出会いを求めている男女がどんどん増えていったんですよね。
増えていったんだけど、今まで教会でウジウジやってた子たちだから、なかなか積極的にアプローチできなかったんですよね。
女性に対してはこういうふうな声掛けをしたらいいんだよ、というインフルエンサー的な人たちが、
本を出版したりとか、セミナーを開いたりとかして、どんどん広まっていったという話だったんですね。
それってつまりその恋愛・結婚というのがどんどん広まっていった時代だったんですよね、60年代以降というのは。
それによって、どうやったらその恋愛・結婚、どうやったらその恋愛ができるのかということがPUAメソッドで広まったんですけど、
どうやったらその結婚後の二人の関係を維持できるんだ、という。
恋愛・結婚をして結婚した二人というのはどうやったら関係性が続くんだろうというのは未知の領域だったんです、その当時は、60年代以降というのは。
今まで地域のコミュニティの中で結婚した二人というのは、地域で結婚したみたいな感じになっているので、
あとお見合い・結婚みたいなところも強かったりするので、家族と家族の繋がりとかが強いんですよね。
お互い知ってる同士だったりするから、変に別れられないし、ちょっと頑張んなきゃなという風なインセンティブが働くんだけど、
恋愛・結婚だと嫌だったら別れればいいじゃんってなるじゃないですか。
無言の親とか知らないし、親と結婚したわけじゃないし、みたいなことがどんどん強くなっていくわけなんですよ。
そうなってくると苦しむ人が増えてくるんですよね。
どうしたらこの夫婦の、僕らの結婚生活は苦しくないものになるんだろうと、
どうやったらもっとこの二人の絆が強くなれるんだろうとか、悩み始める人がどんどん増えてくるんですよね。
そしてその答えを与えてくれる人も当時はなかなかいなかった。
その中で感情の繋がりを修復することというのは、
当時求められ始めていたセラピーというか、そういったものだったんだろうなと思うんですよね。
これでちょっと話がずれるんですけど、
恋愛・結婚・セックスというこの3つが一緒になっているというのは、
現代ならではの現象なんですよね。
その前の近代とか中世とかというのは、
結婚するというのは子孫を残すためであったりとか、
家柄同士の結びつきのためであったりとかして、
恋愛というのはそこに入ってなかったんですよね。
結婚はしているけど外で恋愛するとか外でセックスするとかというのは、
倫理的にどうなのかというのは今の社会では問われるけど、
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当時はそこまでなくて、完全に分離していたんですよね、その3つというのが。
イギリスのダイアナ卑っていたじゃないですか。
すごい大人気で交通事故で亡くなったダイアナ卑。
そのダイアナ卑の夫、皇太子が、
当時すごい愛人がいたんですよね。
愛人がいたんですけどダイアナがやめてほしいって言ったんですよ。
ダイアナって庶民の人間なんで、皇室の愛人が当たり前みたいな文化もよく受けられなかったんですって。
愛人やめてって言っても嫌よって私だけは見てってなったんだけど、
嫌だと。なんで僕だけ唯一愛人のイギリス皇太子にならなきゃいけないんだってことを言ったんですって。
それまでのイギリス皇太子ってみんな愛人がいたってことなんですよね。
当たり前だっていう、そういう文化だったそうなんですよ。
誰も不思議に思わなかったっていう。
それぐらい結婚恋愛セックスというのが完全に離れていたんですって。
現代になってそれが3つが一体になってきた。
じゃあどうしたらいいんだっていうことにみんな悩んでるっていうのがまさに現代なんですよね。
これに対する明確な回答、明確な答えとか、じゃあこうすればよくなるからこうしようみたいなそういう環境とかって
今の現代でも完璧に構築されていないなって思うんですよね。
その助けの一つになるのがこの感情焦点化療法なのかなと僕は思っています。
で、ちょっと長くなったんですけど、この感情焦点化療法、このスー・ジョンソンさんが作った感情焦点化療法なんですけど
大きく分けると3つのポイントに分かれているんですね。
今日はその3つのポイントを話したいなと思います。
まず一つ目はですね、情緒的飢餓の存在を知るっていうこと。
これ何なのかっていうと、人が愛されないと、生きていけないと、愛というのを求めてしまう、愛に飢える生き物なんだっていうことなんですね。
愛は生存のためのメカニズムってことを彼女は本の中で書かれています。
これ具体的にどういうことかっていうとですね、これがよく分かる実験というのがありまして、社会的実験がありまして
ノーマ皇帝フリードリーヒ2世という皇帝が13世紀にいたんですけど
彼はですね、人間は生まれたときに誰からも話しかけられないと最初に話す言葉は何なんだろうということを疑問に思ったんですって。
イタリア人はね、イタリアの親に生まれればイタリア語を話しかけられるかイタリア語を話すし
フランス人はフランス語を話しかけられるかフランス語を覚えるけど
誰からも何も話しかけられなかったらその子は一体何の言葉を話すんだろう。
もしかしてそれって神の言語なんじゃないか。
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これをこの実験することで神の言語が何か分かるんじゃないかっていうふうに思ったらしいんですよ。
ちょっと違うかもしれないけど。
で、50人の赤子を集めたんですよね。部下に命じて50人の赤子を集めたんですけど
話しかけんなと。赤ちゃんたち話しかけんなよと。話しかけないし目も合わせちゃいけないよと。
で、ミルクあげてお餅の世話してっていうお世話だけしていいけど
絶対話しかけちゃいけないし目も合わせちゃいけないし遊んじゃいけないし
もうそういう関わりすんなっていうふうに言ったんですよ。
そしたら3歳までに49人の赤子が死亡したんですよね。
乳幼児か幼児が。
で、最後の残った一人も6歳の時に亡くなった。つまり全員亡くなったと言われています。
13世紀の話なんでちょっとどうなのってあるかもしれないんだけど
これって現代でも同じことが起こってて
1930年代40年代のアメリカのニュージーンにおいても
同じようにコミュニケーションをかけられなかった乳幼児はバタバタ亡くなっていったんですよね。
その後ね、僕もう1個あるんだけどこれちょっとうろ覚えなんですけど
確かに第二次世界大戦後のドイツの孤児院っていうのも
戦争で大人がどんどんどんどん死んじゃったんでめちゃくちゃ孤児が発生したんですって。
赤ちゃんとか乳幼児とかの孤児がたくさん発生して孤児院にめっちゃ集まってきたんだけど
人手不足で全然相手をしてあげられなかったらしいんですよ。
本当にミルクあげるだけおむつ買えるだけみたいな
おむつなかったかもしれないけど
下のせいをするだけみたいな感じだったんですって。
そしたらこっちもねバッタバッタバッタバッタバッタ赤ん坊が亡くなっていったらしいんですよ。
それと対照的にきちんと話しかけられたりとか
コミュニケーションを捉えて子供は生き残っていったそうなんですね。
ここからわかることって13世紀の話だけじゃなくて
近代においても同じことが起こってるんですよね。
これって情緒的危惧が存在するってことの証だなって僕は思ってるんですよ。
愛というのは食べ物とかと同じように生存のための必要なものなんだと
生存のためのメカニズムなんだということなんですよね。
ただその栄養をとっていれば生きていけるじゃなくて
愛がないと生きていけないっていうのは本当だったんだなってことなんですよね。
よく愛がないと生きていけないみたいな
映画とかドラマとかよく出るじゃないですか。
ラブラブなこのシーンの演出みたいな感じで使われたりするけど
そんなもんじゃなくてマジで死ぬんだよってことなんですよね。
愛がないとマジで死ぬんだよっていうことが過去の社会実験。
社会実験って子供をわざと集めて実験しますって実験するんじゃなくて
社会的に起こってしまった発生した事案に対して
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後からそれを実験として振り返るっていうことなんですけど
それが1930年代のアメリカのニュージーンであったりとか
第二次世界大戦後のドイツの孤児院であったりとかっていうところなんですよね。
これを見るとマジで愛されないと死ぬんだ。
人って愛がないと死ぬんだってことが本当にわかるんですよね。
これは夫婦関係においてもこれ言えるだろうっていうのが
スー・ジョンソンが言っている情緒的飢餓の存在ってことなんですよ。
愛されないと妻も夫も死ぬよって
死ぬまでは言ってないけど心が死ぬよってことなんですよ。
夫からの愛を感じられないと妻の心は死ぬよって。
逆に妻からの愛を夫は感じられないと夫の心も死ぬよっていう。
実際に赤ん坊死んでますからね。
愛が与えられないことによって。
大人がもう平気だってわけないじゃないですか。
心がどんどん固く冷たく閉ざされていくんですよね。
それってただ弱いからだろうとか
そんなこと言ってもちゃんとしなきゃダメだろうとか
っていうふうな言い訳とか
当たり前だろうみたいな常識だろうみたいな
ちゃんとやらなきゃダメだろうみたいな
そんな話が吹き飛ぶような大きな話だと僕は思うんですよ。
情緒的飢餓の存在っていうのはあるんだぞっていう。
情緒的な飢餓っていうのはあるんだぞと。
愛がないと人って死ぬんだぞっていう。
これは本当に大事でちょっと長くなっちゃうんで
僕今日これ一旦ここで切るんですけど
この情緒的飢餓の存在
人は愛を感じられないととても辛くなって
生きていくのもしんどくなるっていうことはあるんだぞってことは
僕はこれ男も女も両方とも知っておいた方がいいなと思ったんですよ。
読んだ時に。
実際ね、妻との関係悩んでる方、夫との関係悩んでる方も同じだと思うんですよ。
愛されてないっていうことめちゃくちゃしんどいじゃないですか。
それが自分が生きていくのも辛くなることの気持ちだと思うんですよね。
それって決して大げさじゃなくて
本当に死につながってる事案だと僕は思うんですよ。
それをお互いが知ることが大事なんだろうなと僕は思うんです。
ちょっと長くなっちゃったんで
明日以降にその3つの話、残りの2つについて話をしていきたいなと思います。
今日は話したような
フリト・イヒ2世の実験とかあったじゃないですか。
あと戦後のドイツの孤児院の話とか
ああいう歴史上における愛に関する社会的実験の話であったりとか
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あと性の話とかですね。
結婚、セックス、恋愛っていうのが昔はバラバラだったっていう
それが3つが一緒になったのはこの現代のおいてなんだって話とか
いろんな本を読んだりとかして学んだことでもあるんですけど
古典ラジオっていうのがあるんですけど
ポッドキャストの古典ラジオっていうのがあるんですけど
それで性の歴史っていうのをシリーズで何回かに分けてやられてるんですよね。
それがね、たぶん一番理解しやすいと思うんですよ。
本読むとすごい時間かかったりとかもするんで
好きな方は本で勉強してもいいと思うんですけど
ちょっと知りたいなっていう感じだったら
古典ラジオの性の歴史シリーズ
たぶん4,5回ぐらいあったかと思うんですけど
あれがすごいわかりやすかったんですよね。
その結婚っていう概念がいつ生まれたのかとか
それが生まれる前ってどういう社会だったのかとか
それを振り返って現代の結婚制度というのはどういうことなのか
それが意味していることは何なのかとか
っていうのをすごい考えさせられるような内容になっているので
結婚生活とか夫婦関係悩んでいる方は
たぶん得るものがあると思うんですよね。
ちょっとおすすめだなと思って
お話をしたいなと思ったんですよね。
あとですね、ポッドキャストで言うと
ちょっと話がずれるんだけど
僕最近聞いてて面白かったなというのが一個あって
海外移住家族の夫婦会議っていうポッドキャストがあるんですよ。
これ夫婦で話されている方なんですけど
海外移住家族の夫婦会議っていうポッドキャストがあって
こっちの男性の方は結構有名な方だと思うんですよね。
ポッドキャスト結構昔からやられている方で
シンガポールに最初夫婦で移住されて
その後今お子さん生まれてオランダで住んでいらっしゃるんですけど
海外の異常なニュースをポッドキャストで発信したりとかしていて
それも面白いんですけど
僕が好きなのはさっき言った夫婦でやられている方のポッドキャストで
海外移住生にあたってすごくいろんな苦労があったと思うんだけど
今まさにリアルタイムで小さいお子さんを育てながらやられている方の事情を
今まさに聞けるっていうのはすごい貴重だなと思って
他の夫婦がどんな会話をするかって結構知らないじゃないですか
僕も夫婦配信って何回かたまにやってますけど
ああいうのって夫婦の会話の仕方というか
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そういうのも知るという点においても結構役立つなと思いながら聞いてるんですよね
なのでちょっと興味あるなという方はぜひおすすめです
そんな感じで
明日からは肝臓焦点化療法の3つのポイントのうちの2つについて話をしたいなと思います
タイトルだけ言うと
2つ目は避難と逃避のループ
3番目は安全な結びつきの瞬間ということで
肝臓焦点化療法は本当にこの3つに含まれるんですけど
この中の内容って本当に深いなと思うので
明日だけじゃなくてそれ以降も何回かに分けて話をしていきたいなと思います
ということで今回も最後までありがとうございました
また明日お会いしましょう
さようなら