発達障害とカサンドラ症候群について
厚の夫婦関係学ラジオ。このラジオでは、夫婦関係を留学したい、そんな方向けに関係改善のヒントをお送りしています。
今回も民主政策25年、上戸さんのお室にお邪魔しています。上戸さんよろしくお願いします。よろしくお願いします。
今回もですね、上戸さんの著書の中で書かれていた内容についてお聞きしたいんですけど、本書の中で書かれていた
発達障害とカサンドラ症候群ですって言って、そういうふうに思っているご夫婦がやってきて
この人、発達障害なんです。私はそれでカサンドラ症候群になっちゃったんですよ。
どうすればいいですか?みたいな話、相談が来ると来るという話があったんですけど、そういった場合、まずその発達障害とカサンドラ症候群が何なのか
お聞きしたいなと思うのと、そういうふうに思い込んでいるご夫婦がどうやったら関係性を改善できるのか
ちょっとお聞きしたいなと思うんですけど、よろしいですか?
ざっくり言いますと、発達障害って世の中最近よく聞く言葉ですけれども、厳密な定義というのは
いろいろあるとは思うんですけれども、夫婦関係で一番語られるのは、発達障害だとされている方のパートナーが
自分の気持ちを全然わかってもらえなかったり、相手の気持ちが全然わからなかったりと
対人関係の中で感情的なつながりを持ったり、相手の感情をもんぱかったり、っていうのが難しいっていう状態だと考えていただければいいかなと思うんですね、発達障害っていうのは。
難しい、理解するのが難しいとか、全然わからない感じがするっていう方ですね。
パートナーの視点から見てっていうことが多いですけれども。
他者から見た場合とかはまた違うかもしれない。
本人が自分発達障害でっておっしゃることは少ないかなと思うんですけど、中にはインターネットを見て発達障害の基準を見たら当てはまるっておっしゃる方もいらっしゃいますけれども。
人間関係が難しいとか、相手の言ってることがふわっとしてて理解できないとか。
最近よく聞きますよね、発達障害っていう本がやたらたくさん出てますし。
もっといろんな発達障害の特徴とかはありますけれども、こだわりが強いであるとか、一つのことにのめり込んでしまうとか、あるいはいろんなところに注意が分散してしまうとか、人によっていろいろだと思うんですけれども。
パートナーがそういった状態で、自分が全然分かってもらえない、私気持ち全然分かってもらえないってなって、日常生活が辛くなっちゃうのがカサンダラ症候群っていうんですか。
ということになってますね。ぴったり当てはまるっていう方は結構いらっしゃるかなというふうに思います。
これってどうすればいいんですかね。
私がどうすればいいかって思っているのは、人気のない反対を受ける意見だと思うんですけど、発達障害とかカサンダラ症候群っていうと、すごくいろんな複雑な事象をパーンと分かりやすい項でしてるというか。
で、ラベリングできるので、これだわーって分かってもらえたっていう感覚になると思うんですよね。
で、人間は解決方法が欲しいので、発達障害の方とカサンダラ症候群の方にはこれがいいですよみたいな、こうしたらいいですよみたいなのがあるといいなって思われると思うんですけれども。
こういう病気です、風邪ですとか、胃腸炎ですとかって言われて、なんか安心するのと似てるんですかね。
そうですね。で、そう言われたら、じゃあ2,3日ゆっくりしてればいいのかなとか、この薬飲めばいいんだなーって解決法が見つかるわけですよね。
そんな気しますよね。よかったーって。
あとは病院に行って、薬もらって。
発達障害対応策について
で、実際発達障害の方は検査を受けて、発達障害ですねとか、結構グレーゾーンですねって言われることが多いみたいですけれども、
そうなると、あー、自分が悪いわけじゃなくて、この障害だからこんな大変だったんだなーって落とされる方はいらっしゃいますけれども。
で、その中で結構発達障害だったら、じゃあこういうとこ注意しましょうねとかっていうのを、それこそカウンセラーと一緒にやっていくっていうやり方もありますので、
そういうことを、例えばね、発達障害だって言われてるそのパートナーの方がやるっていうのがあれば、それは一つの解決方法だと思うんですよね。
妻が言うことを忘れちゃうとかだったら、じゃあ何か買い物に何か書いて忘れないようにしましょうとか。
結構単純な解決策提示されるんですね。
そういうこともあるかなと思います。あんまり私もその領域の専門ではないんですけれども。
でも発達障害って風になったら、それに対していろんな対応策っていうのがあるってことなんですね。
そうですね。ただなかなか相手の気持ちが、そうですね。
だから私のこういうご夫婦がいらっしゃった時にどう考えるかっていうと、
発達障害っていうか、いわゆるASDと言われているアスペルガー圏の方々っていうのは、
自分の感情が感じられなかったりとか、思考で解決しようとしたりとか、相手の感情を推察したりっていうのをしないっていう特徴が、
一番夫婦関係の中で問題になってくる部分だと思ってるんですけれども、
それって私は発達障害という状態があってそうなっているのか、
それともその人が育ってきた環境の中で自分の感情を感じないで、
知性的に何とか解決するっていうのが求められていたりしたのか、分からないなと思っていて。
明確に言えない。
私はそう感じてるんですね。っていうのは私はほら、全て愛着のレンズで見てるので、
親子関係の中で、例えば親が子供の感情を感じられない。
自分の問題、何て説明したらいいかな。
例えば極端な例で言えば、とっても厳しくて教育虐待とかっていう状況だったとしたら、
自分はこれで辛いとか感じないで、親の寄りにとにかく勉強してた方が安全じゃないですか。
親子関係では。
そうなると自分の感情なんていうのはどっかに押し当てていて、
理性的に問題を解決していくっていう方が、その家族という環境の中では適応できたわけですよね。
生き延びることができた。
親に見捨てられず、あるいは褒められたりもするかもしれないし、
なので、そういうことかもしれないと思っていて。
「発達障害とカサンドラ症候群」に関する施術のアプローチ
なので、私の中では発達障害っていうレベルはあんまり張らないんですね。
だからそうやっていらしたご夫婦にそれ違ってますよとか言いませんけれども、
でもやっぱりそうなんですねって言っても、やっぱりそれぞれの体験を見ていかないことには、
関係の改善にはつながらないので、
じゃあそのカサンドラ症候群っておっしゃるのは実際にはどんなことですかとか、
どこが一番当てはまりますかみたいなところから話していきますけれども、
そうするとちっとも、なんか夫が考えていることがわからないとか、感じていることがわからないとか、
自分の気持ちをいくら言ってもわかってもらえないとかなのかもしれないし、
そういうところ、やっぱりそのお互いに影響を与え合っている、
とても距離の近いパートナー同士だっていうところを出発点にして、
パートナーがこういうふうに言うと感じるんですね、みたいなところから、
やっぱり作業は一緒って言うんですかね。
作業の話と同じですね。
例えば、妻から見た場合に夫がハッタヅ障害だとして、
全然私の気持ちわかってくれない、この人は人の気持ちがわからない人間なんだ、
きっとハッタヅ障害なんだ、きっとアスペルカーなんだと思っている、妻としてはそういうふうに思い込んでいる。
妻が自分の気持ちを伝えたいとかするじゃないですか。
でもその夫が、例えばその夫の家庭環境に発狂したみたいな原因があったとして、
それで夫は変われるんですかね。気持ちは言えるようになったりするんですかね。
あれなんですよ。私、お二人ご夫婦でいらしていただいた後に、
「発達障害とカサンドラ症候群」に関する施術のアプローチ
一人一人で終わりするのを1回ずつやるんですね。
そうした時に、ハッタヅ障害と言われている方のパートナーとのお話、
一対一で話すと決して感情がないわけでもないですし、
いろいろ感じてるし、言葉にできることも多いんですよね。
気持ち言えないとか、人の気持ちわかんないとかっていうわけじゃない。
そうなんですよね。それがあるから私はこういうこと言ってるんですけれども。
それで確かに言えてるってことは障害じゃないですよね。
そうなんですよね。
落ちるまで言いづらいってだけ。
そうなんですよ。そうするとやっぱりここの間で回っちゃってるネガティブなサイクルが原因じゃないかなって思っちゃうんですよね。
で、そういう方もその個人でのセッションの時に育った環境っていうのもお聞きするんですけれども、
そうするとだいたい下転が行くというか、
自分の気持ちは言わないでなるべくお母さんなりお父さんなりと距離をとって孤独に生きてきたのねみたいな感覚が得られることが多いので、
それはもちろんご本人とも共有するんですけど、
そういうところで気持ちを伝えたり相手の気持ちを感じるっていうのがちょっと苦手なんですねとか、
言葉に出すのが難しいんですかねみたいなことを聞いて、
ああそうですねみたいなことがあると、やっぱりこのネガティブなサイクルの中で捉えるっていう感じですかね。
なるほど。そっか確かに。それは発達障害じゃないですね。
ケースバイケースなんでしょうけど、つまり言いづらい。
例えば神戸さんにはいろいろと言えるんだけど、
妻に対して妻に共感することが普通の人よりも難しい人なんだと思うんですよ。
そうですね。
今の育った家庭環境とかがあって、過去の家庭環境を変えようがないわけで、
今の妻に対して気持ちを神戸さんが話したように自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを成熟したりとかしていこうと共感しようってやるのって、
どうやって努力したらそうやってできるようになっていくんですか?
そうですね。やっぱりそれも同じことになっちゃうんですけれども、そこに気づいていくとまずは。
自分がそうやって距離を取りがちなんだな。
なるほど。自分に気がつく。
で、距離を取れば取るほど相手はもっと近くに来てよって言いたくなっちゃうし、
近くに来てよって言われれば言われるほどあなたは距離を取りたくなっちゃうんですよね。みたいなところですかね。
夫婦間のコミュニケーションについて
自分に気がついてないってことですもんね。
そうですね。
あと多くの男性が言うんですけど、私なかなか人に共感することが難しいんです。できないんです。
どうやったら共感できるんでしょうか?って話聞くんですね。どうやったらできるんですかね?
まず第一に、これ以前にも話したことあるかもしれませんし、本にも書いてるんですけれども、
共感っていうのは同じ気持ちになることでも賛成することでもなくて、
あなたそう感じてるんだねっていうことをまず認めることですよね。
自分が感じてることと違ったとしても、あなたはそう感じてるんだねと。
それは賛成するわけでも反対するわけでもなく、
認める。ただ認める。
妻の感情を認める。そうあるんだなっていうのを認める。
君はそう感じてるんだねとまず。
認めるっていうのは自分がそれを受け止める、受け入れるっていうことなんですか?
そうですね。いやそれ違うとかじゃなくて、感じてるものは感じてるんで、賛成も反対もなく感じてるので。
で、できたら想像してみるといいですよね。
この相手の立場だったらそういう風に感じるかもねとか、そうされたら辛いかもねってできたらいいですけど、
まず第一歩は自分と違ってもいい。自分の感じてることと違ってもいいので、
あなたはそう感じてるんだね。そこですね。
ただ認めるってことなんですね。
賛成するわけでもなく、反対するわけでもなく、
あなたはそう感じているんだねっていう妻のその感情をそのまま認める。
すごい分かるんですけど、つい何か言いたくなりますよね。
そうじゃないとか、賛成するのはいいのかも分からないですけど、
自分と意見が違う時に、パンって何か反発する人多いと思うんですよね。
でもその気持ちは持っちゃダメなんですよね。
持っちゃダメっていうか、意見じゃないしね。感情だから。
発達障害と感情の受け止め方
私はこう感じてるんだよねって、そうあるべきでしょって言われてるわけじゃないってことですね。
そうですね。だから相手の方も感情を感じて伝えるっていうのが大事ですけど、
やっぱりそういう時に間違ってるとか合ってるとか言いたくなっちゃうけど、
感情は否定しようないですよね。
特にパートナーとの間で出てくる感情っていうのは。
そっか。そうですよね。そっか。
そういう意見を押し付けられてるとかじゃなくて、
ただそう感じてるんだって、パートナーの感情の流れをそのまま見つめるというか受け止めるというか、
意見じゃない意見じゃなくて感情なんだってことに気が付くってことか。
そうですね。それは本人も気づかなきゃダメだし。
言ってる本人も。確かにそうですよね。
なんか気持ち言われて言う時に、こうでしょってこうすべきでしょって。
私何度も言ってきたじゃん。
そっちに行っちゃう。どうしても考えとか相手の批判とかに行っちゃうんで、
私は辛いとか悲しかったとか傷ついたとかっていうのをしっかり言ってもらって、
それをああそうだったんだってなる。
それが共感の第一歩だと思うんですよね。
ちょっと話戻っちゃうんですけど、
愛着障害と情緒的な繋がり
発達障害じゃなくて愛着障害って何かよく言いますよね。
本を何か端末に出てるじゃないですか。愛着障害。
あれは発達障害とは別なんですか?
別ですね。
あれはどういったものなんですか?
人と愛着関係を結ぶのが困難だというところですよね。
愛着関係というか大体人間関係も感情ともなっている情緒的な繋がりだと思うんですけれども、
それがとても難しいという。
情緒的な繋がりを持つことが難しいということですよね。ざっくり言えば。
それを簡単に言うと、発達障害とか愛着障害ってラベリングすると納得しやすいし。
そうですね。
情緒的な繋がりという話で次回お聞きしたいのが、
夫婦喧嘩は情緒的な繋がりと身体的な繋がりが満たされないときに起こるという話。
次回お話をお聞きしていいですか?
はい、もちろんです。
よろしくお願いします。ありがとうございました。