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アツの夫婦関係学ラジオショート。今回は、妻へのリスペクトは収入次第?という話をしたいと思います。
これは何なのかというと、前回の続きになるんですけど、夫が妻のことを軽視すると、軽く扱っていると、
自分がやっている仕事の方が家庭より重みがあるんだと、だから平気で妻との約束とか家庭の約束を破る。
家の予定よりも仕事の予定を優先するというケースってよくあると思うんですけど、これが起こる背景として3つ理由があります。
そのうち2つは昨日説明しまして、最後の1つがこちら、妻へのリスペクトは収入次第って話なんですが、
これは家族居社会学の方に書いてあったんですが、夫から妻への共感度というのがどういうふうに変わるのか、どうすれば変わるのかという調査があったんですね。
そこではっきりと分かったのは、妻の収入が自分と同額に近づけば近づくほど、妻に対する共感度というのが上がっていって、
妻の話をよく聞くようになるというふうに調査結果が出たんですね。
身も蓋もない話で、金を稼いでない女性の話は聞かないのかということにもなっちゃうんだけど、
だけどこれはちょっと冷静に考えてみると、なるほどなと確か思う部分もあるんですね。
なぜかというと、自分と同じフィールドで戦っている人間のことをリスペクトする傾向が人にはあると思うんですね。
特に男性には強いと思うんですけど、自分が所属している業界の中で成果を上げている企業のことを評価したりしますよね。
例えば自分が製薬業界で働いていたら、大塚製薬ってすごいよねとかね、
あと外資系で日本でよく聞く製薬会社とか、すごいなとかって思ってリスペクトするわけですよ。
これって同じフィールドで同じ投票で戦っているからすごいと思えるんだと思うんですよね。
自分と比べたときに同じぐらいだとか、もっと優れてるとかっていうのがはっきりと分かるから。
一つの会社の中でいうと、営業マン同士だと自分たちのどっちが優れてるかっていうのがより畳で感じて分かるので、リスペクトが生まれやすいんだけど、
営業と品質管理の人間だと、お互いにやってることよく分かんないし、喧嘩になったりとかもしますよね。
これって同じ投票で戦ってないからなんですよね。
同じ企業の中で働いてるんだけど、分担があまりにも違いすぎて、投票が変わっちゃってる。
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だから相手の凄さとか優れた部分っていうのが目に入ってこないっていう現象が起こってるんだと思うんです。
これが夫婦関係においても起こってるっていうことなんですね。
夫にとってはその人のリスペクト具合っていうのを測る一番分かりやすい見やすが、自分にとってのアイデンティティにもなっている経済性なんですよね。
どれだけ稼いでるかっていうのが自分自身にとってもアイデンティティになってしまってるので、
それを指標として妻への共感度イコールリスペクトが変わってくるっていう現象が起こってるっていうことなんですね。
ここまで言うと身も蓋もない話じゃないですか。
稼ぎたくても稼げない人もいるわけで。
例えばフルタイムで共働きで働いていて、家事育児分担比率が同じぐらいとか、もしくは夫のほうにちょっと寄らせようとか、
妻のほうが戦略的に収入上げていこうとかっていうことだったらできると思うんですよ。
だけどそうじゃなくて夫がフルタイムで女性がパート占業主婦とかっていう場合っていうのはそうはいかないですよね。
どうしても経済的収入の差っていうのはついてくる。
でもかといって家庭に貢献していないのか、その少ない収入は家庭に貢献していないのかといったらそんなことはないわけですよ。
だからここで葛藤が起こってくるわけですよね。
なんで私の話は聞かないのかと。なんで私に共感してくれないのか。なんで私に対するリスペクトはそんなに浅いのか。
そして夫はこう考えている。お前の稼ぎが低いからだと。絶対口に出さないですけどね、そんなことは。
っていう人は結構多いんじゃないかなと思うんです。
ただこの調査結果はちょっと古いので、現代がちょっと変わってきてるんじゃないかなと思うんですけど。
じゃあこれが真理なのかっていうと、ちょっと違うなと思うんですよ。
そう考えてる人もいるし、そう考えてない人もいる。
僕はそう考えてはいないんですね。
妻へのリスペクトは妻の収入によって変わってはいないんですよ、僕の場合。
うちの場合は僕がフルタイムで妻がパート勤務なので収入の差っていうのは2倍以上開きがある。
だけど僕が妻に対するリスペクトっていうのが、自分に対する自尊心の半分化っていうとそんなことはないんですよね。
同じくらいの自尊心。
というか僕は妻のことをかなりリスペクトしてるという感覚がすごくあるんですね。
じゃあなぜなのかっていうと、これはフィールドを変えてるからなんですね。
経済性とか収入とか稼ぎっていうフィールドからもう僕は降りてるんで、そのフィールドの中で妻と自分を比べてないんですよ。
リスペクトが起こっている。
僕から妻へのリスペクトが発生している現場というのはオフィスじゃなくて家庭の中なんですよ。
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僕らは家庭という土俵を共有してるんですね。
だから妻に対するリスペクトっていうのが上がってるんですよ。
なぜかっていうと、収入の例で言うと収入の例の逆パターンになってて、
妻のほうが家庭に対して大きく貢献している、過ごす時間も多い子供に対する面倒も、
僕よりも全然やってくれてる時間も質もすごく高い。
なぜなら僕は家にそんなにいないからね。
フルタイムで働いてるから、妻は午前中働いて午後帰ってきて、
家のこととか子供たちのことをやってくれている。
ただ必然的に時間って前提に変わってきますよね。
そこで得られる体験の量と質も変わってくるわけですよ。
昨日も話したけど体験の質と量に関してはもう及ばないってことは僕は分かったので、
そこを補うために妻から話を聞いたりとか、想像力を働かせたりとか、好奇心を持つようにしたりとか、
あとは少ない時間の中でできるだけ子供たちと関わるようにしたりとか、
っていうのを意識して補うようにしてるんですね。
でもそこにある絶対的な体勤状の差っていうのはどうしても補うことはできないので、
スキル的なものはどんどん開きがついてるなって感じるんですよね、家庭の中のことに関して。
特に僕がすごい妻に対してリスペクトを感じてるのが料理なんですよ。
料理の腕がどんどん上がっててびっくりしてるんですけど、
一方で僕はそんなに妻と比べたら全然上手くないんですよ。
妻の作る料理がどんどんレベル上がってて、そこに対してリスペクトをなぜ感じるのかっていうと、
三男が生まれるときに2ヶ月間妻が入院してたんですよね。
妻に接会だったので、2ヶ月間安静にしなきゃならなくて退院してた時期がありました。
違う、町南地団のときだ。町南地団のときは2ヶ月間入院してて、その間僕は一人でした。
一人なんで家のことは気楽にできるんでいいんですけど、三男が生まれるときに確かに2週間入院してて、
僕は育休を3ヶ月間取ったんで、町南地団と一緒に過ごしてたんですよ。
そのとき3歳だったんですけど、上の子たちがめちゃくちゃ元気で、めちゃくちゃ元気ですっごい大変だったんですよ。
怒りたくないのに怒っちゃったりとか、毎日の朝昼晩ご飯を全部作るじゃないですか。
僕ずっと家にいるんで、朝昼晩ご飯作る、保育園なんですよ、帰ってくる。
土日はもちろん一緒にいるし、辛かったんですよ普通に。
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普通に辛くて、なんでこんな朝から晩までご飯を作り続けてるんだろうとか、
栄養バランス考えてブロッコリー茹でたりとかね、
妻がその子のトリハムで作ってくれたとかよく知ってたんで、真似してやってたんですよ。
けどこれがしんどいんですよ。
トリハム茹でて作るんですけど、めっちゃ時間かかるし、ブロッコリーも茹でるのも時間かかるし、
それを補充しなきゃいけないし、もう消えてたとかね、なくなってたとかって結構あったりして。
子どもたちは喧嘩しまくってる時に料理してるとイライラするし、
っていうことがあって、よくやってたなと思ったんですよ。
その時の料理なんて、そういうふうなトリハムとブロッコリーとか、
あとちょっとしたおかずとかで大したものじゃなかったんですけど、
今のあれから5年、6年経って、妻がいろいろと節約をしてくれてて、
料理のレシピをすごいいろいろ調べまくってるんですよ。
プロ直伝レシピとかをたくさん調べてきて、それで作る料理がめちゃくちゃうまいんですよ。
めちゃくちゃうまくて、しかも安く作ってて、
よくできた料理をノートにまとめてレシピ集みたいなの作ってるんですよ。
ここまで来ると、もうリスペクトしかないんですよね。
僕には絶対できない、及ばないところで、すごい実績上げてるなって感じるんで。
なんでそう思えるのかっていうと、僕と妻が家庭という同じフィールドに立ってるからなんですよ。
同じ投票に立ってるからなんですよ。
だから僕は、僕と妻との間にあるスキルの差を肌身で感じて、やべえ、すげえって思うんですよ。
これは経済性という土俵の上に立っていたらそうは思えなかっただろうけど、
今は家庭という土俵の中で、僕と妻が一緒に立ってるからそう思えるようになってるなって思うんですよ。
だからもし夫が妻のことを軽く見ている、軽視しているであれば、
同じフィールドに引き込むっていうのは一つの手なのかなと思うんですよね。
料理とか掃除とか洗濯、家事全般ですよね。
その家庭の中で一緒に関わる中で、
どうしても自分にできない部分とか、及ばない部分っていうのが絶対出てくると思うんですよ。
そこを、そこの分野ですごく輝いている妻を見たときに、
リスペクトがめっちゃ生まれるんじゃないかなって思うんですよね。
こういう人は結構増えてるんじゃないかなって思うんですけど、今新しい人がいたらね。
なので、もし夫が妻のことを軽視するのであれば、
同じフィールドに引き込んでいくっていうのが一つの手なんじゃないのかなって思っています。
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あとは、経済性の話でいうと、
もし可能であるならば、経済的な自立を目指す女性がね。
経済的な自立を目指すっていうのは、夫の共感度やリスペクトを上げることにもつながるのでいいと思います。
でもそれだけを目的にする必要はないかなと思って、
経済的に自立したい、夫の主人に左右されたくないとか、
っていう風なことが目的で、経済的自立を目指すのはすごくいいなと思うんですよ。
なんでいいのかっていうと、夫との関係につまずいてしまったとき、
こじれてしまったときに、いつでも別れなれるっていう安心感も生むんですよね。
自分が経済的に自立していると。これは夫からしたら怖いって思うと思うんだけど、
だけど、離婚しよう、分かれようっていう話をちょっとでも考えるときに頭をよぎるのが、
お金の話だと思うんですよ。
自分の収入が月10万円ぐらいしかないとか、15万円ぐらいしかないとか、
これで2人の子供たち養っていくなんてできるわけがないと。
実家に帰るのか。実家にいる母はもう70歳過ぎている、80歳過ぎていると。
むしろそっちの介護が始まる、どうしたらいいんだっていう恐怖とか焦りとか
アレット感とかに苛まれて、じゃあ夫に我慢するしかないのかっていう風になっちゃうと思うんだけど。
だけどそこでもし自分が毎月家族3人暮らせるぐらいの収入があるんであれば、
もしくはそこまでなくても遺写料がもらえるんで、遺写料を加味した上で
どこでも暮らしていける収入を自分は得ている状態であれば、
安心して次のステップに行けると思うんですよ。
これは何も若出るときの安心材料というだけじゃなくて、
夫と対峙するときの精神的安定性にもつながっていくと思うんですね。
私はこれだけ稼いでいるっていう。
その自負が夫に対して強く立ち向かっていく力にもなるんじゃないのかなって。
強く立ち向かうというのは喧嘩をするっていう意味じゃなくて、
対等な気持ちで話し合うことができるということにもつながっていくんじゃないのかなって思うんです。
ただいきなり3ヶ月後に夫と同じ収入になりましたとかって絶対あり得ないと思うので、
差が2倍以上開いている場合っていうのは何年もかかると思うんですよ。
僕の知っている中でもパートから始めて派遣社員になって、
正社員になって、管理職になってっていう人もいます。
いろんな道はあると思う。
すごく時間はかかると思うんだけど、
女性が経済的な自立を目指すというのは、
自分に自信をつけることにもつながっていくので、
僕はいいんじゃないかなって思っています。
という感じです。
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少しでも参考になれば幸いです。
ということで、今回も最後までありがとうございました。
厚野夫婦関係学ラジオ本編は月曜日朝5時から。
ショートは火曜日から金曜日の6時半から7時頃にお送りしています。
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ではまた明日。
明日は土曜日か。月曜日ですね。
月曜日は前出演いただいた東京生徒大学大学院純教授の石村幸先生にお越しいただいて、
コンパッションの回、前回お話いただいたコンパッションの回でいただいた2つのコメントに対して、
石村先生からご回答をいただこうと思っています。
コンパッション、セルフコンパッションについてもっと知りたいなという方はぜひ来週月曜日。
専門家のまさにプロ中のプロである石村先生がご出演いただけるのでぜひお聞きください。
ではまた月曜日お会いしましょう。さようなら。