女優さんは24歳。
24歳です。
あった時はまだ23歳ぐらいでしたけど。
どういうところがいいなと思ったんですか。
全然そういう思いは。
なかったんですか。
特にいいなというわけじゃないですけど、あんまり会ったことないタイプの人で。
どういう性格というか。
失礼。
失礼。それが良かったんですか。
ずけずけ来るというか、あんまり上下関係を感じるようなこともなくて。
だからすごいフラットというか。
それが心地よかったというか、いいなという感じだったんですか。
そうですね。わりと最初から気づかないでいられたような感じのところはありましたよね。
出会われてすぐに付き合ったんですか。
そうですね。何ヶ月かぐらいは後だと思いますけど。
その時の2人はラブラブだったんですか。付き合ったばっかりの時。
いやもうだからその時点からちょっと。
別にラブラブだったかと言われたら多分そうなんでしょうけど。
スタンスがちょっとやっぱり普通のカップルとは違ったかなと思ってて。
学生と大人だから。
そうです。
社会人と学生みたいな。
はいはい。だしあとやっぱり僕が家事をするタイプ。
つまりその時は別に。もともと実家暮らししかしたことがなくて。
で、学校に近いから家に泊まりに来るみたいなのがすごい増えて。
そうすると朝ご飯作って食べさせて送り出すみたいな。
お父さんですね。
もうそこでちょっと。
完全にお父さんですね。
形ができた感じというか。
そういう時どういう気持ちだったんですか。ジョージさん。
なんか娘みたいな。
いや、彼女ですよ。
そういう感覚ですね。感覚的には。
別にあんまり違和感はないですね。
そもそも大学に行ってる時から僕ちょっと家が遠かったので。
結構友達の家とかを泊まり歩くみたいなことが多くて。
でそのお金もなかったからいろんな家に行くんですけど。
一宿一般のお礼じゃないですけど。
泊まったら朝ご飯作ってあげるみたいな。
別に男だろうが女だろうが。
そういう感じの生活をしてたので。
昔から好きだったんですか。料理。
料理はすごい好きでした。
実家にいる時から。
実家にいる時から。
なんで実家にいる時から料理してたんですか。
二つ理由があって。
一つは単純に僕が料理漫画とかがやっぱり流行りだした時期で。
男が料理するっていうのも割と普通にかっこいいなとか面白いな。
おいしん坊とか。
おいしん坊とかですね。おいしん坊とかだからミスター実家とか。
ああいうのが結構出始めてた頃は。
漫画からハマっていった感じなんですか。
漫画からハマってというか漫画で見ていいなって思ってて。
高校生ぐらいになってからは自分で料理番組とかあるじゃないですか。
ああいうのとかで見てレシピ見て学ぶというか。
やってみるとかもそうだし。
ただ基本的にもっと遡ると子供のちっちゃい頃から僕が母親の料理の手伝いをずっとしてて。
男兄弟3人なんですけど兄2人は全然そういうのをやらなくて。
多分僕の中でそれをやったら母ちゃんに見てもらえるじゃないけど。
かまってもらえるみたいな感じもあったのかなと思うんですけど。
単純に楽しそうだったし。
作ったやつを食べるのがおいしかったし。
好きだったんですよね。
やっぱりでもあの辺の時代で結構男の料理って変わってきたと思ってて。
男中って。
雑誌の。
テレビで言うと厨房ですよとか。
あと料理の鉄人とか。
ありましたね。
割と料理男性がやってる姿を見るっていうのが増えてきた時代じゃないかな。
そうですね。
どのくらい前?
そうですね。多分80年代の後半くらいからそういうのが増えてきたなと思って。
もともとだからおかつのクッキングの堂井先生とか結城先生とかそういう料理研究家の先生は男性がいたんですけど。
でもどっちかというと少数で男性だから面白がってもらえるみたいなところもあったと思うんですけど。
周りでいました?他に料理ハマってる同級生とか男の子で。
そんなに料理の話はしなかったですけど、結果的に料理漫画の話とか。
あとはそれこそやっぱり男中を、男子校だったんですけど、男中を図書館に置いてくれみたいな話をしてて。
そんな高校生。
結構雑誌を自由に選べたので。
そうなんですね。それ見てどうすればなりませんか?他の学生が。
でも先生たちも見てたんで。
先生ばつきそうですね。
本当に料理大好き少年みたいな感じだったんですか。
もう一つの理由が結局一番末っ子なので、兄二人が二つ上と四つ上なんですけど、だんだん大きくなっていって。
高校で上の兄はもうちょっと遠く行ったりとか、大学生になったら一人暮らしはしなかったけど、いわゆる楽能とかの学校にいたのであんまり帰ってこないとか。
次男はラグビーとかやってて、週末ずっと家にいないみたいな。
だんだんほっとかれる時間がどんどん増えていくんですよね。
うちの両親がすごい本当に嘘みたいに仲が良くて、週末になると二人でどっか行っちゃうんですよ。
子供置いて行っちゃうんですか?
僕だけは置いて。それ以外の人たちはみんないろいろなところに行くんですけど。
出かけてるんですかね、お兄ちゃんたちは。
中学生とか。
中学生ぐらいですかね。小学生でも全然あったと思いますよ。
そうなんですね。珍しいですね。
でもどっちかって言えば中学生メインかな。
僕もサッカーをやってたんで、そんなに家にいたわけじゃないんですけど、たまにそういうので一人になるときがあるじゃないですか。
そういうときに母親から置き手紙が置いてあって、適当に作ってねって書いてある。食べてねって書いてあるわけですよ。
適当な手紙が置いてあるんですかね。
お父さんとどこどこ行ってきますみたいな感じ。
めっちゃナブナブですね。
だったんですけど、それでやっぱり料理が好きだったので、そのときに母と決めたルールはとりあえず冷蔵庫にあるものはどれを使ってもよしと。
すごいですね。自由度が高い。
だからここにあるものだったら何使ってもいいから。
たまにこれだけはダメだっていうのは、取っておきたいものとかいうのはダメって言われたけど、でもそういう感じだったんで、本当に冷蔵庫の中にあるものを見て、これで何を作ろうかみたいな。
楽しそうですね。
楽しかったです。
そういう機会があったから、割と学ぶだけじゃなくて、家でも実践もできてて。それで何かやればやるだけ、より母親の料理にも興味持つじゃないですか。
これどうやって作るのとか、これどうやってるのとか。
こういうのは交渉して。
もっと小さい頃から母親も栄養士の資格を持っていたので、結構食卓での栄養の話とかも多かったので。
そうですね。栄菜教育を受けてきた感じですね。
本当に日常の会話が結果的に今すごいつながっているみたいなところですね。
普段の生活がもう料理中心というか、料理するのが違和感ないような家庭環境だった感じですね。
そうですね。でもね、今になって母に聞くと、いやそんなことないでしょみたいなこと言うんだけど。
そうなんですか。
でもやってたよね、あんたは好きに。何でもかんでもいろいろキッチンでいろんなことやってたよねみたいなのは今でも言われますね。
珍しいですよね。
それがあったので、お友達の家に行ってお礼にご飯作ってあげたいとかしてたし、
24歳と20歳の年の差で付き合って、
上司さんのお家に奥さんが来て一緒に住み始めて、
お父さん的なふうに見えるような同居生活みたいなのが始まった感じだったんです。
そうですね。
1年後に結婚してますよね。早かったですか?
早かったですね。
まだ学生ですよね。
学生ですね。だから彼女は専門の3年生で、僕は変わってないですけど。
就職が決まって、就職するまでの間に結婚しちゃったんです。
なんでそんな早かったんですか。
簡単に言うと勘違いというか。
勘違い?
僕はプロポーズしてるつもりじゃなく家で話してたんですけど、プロポーズされてると思って泣いてたんですよ。
嬉しかった?嬉し泣き?
嬉し泣きだと思うんですけど。
でもそれってプロポーズだよね?みたいな。え?っていう。
なんて言ったんですか?
単純に実家に帰って、たまたま母親に言われたのが、結婚するの?って言われたんですよ。
言われたから、いやいやまだ付き合って1年ぐらいしか経ってないし、ましてや24と21みたいな状況だったので。
いやまだ学生だよ?みたいな。
そしたらいやいや結婚なんて勢いが間違いだからって言われて、どっちもやだなと思って家帰って。
でもそれを面白い話として妻に、当時の彼女に話してたんですね。
そしたら、えってことは?って言われて、いやって言えないじゃないですか。
そうですね。違うとも言えないですか。
言えないし。
あとはやっぱり本当に放送作家の悪い癖で、この話一生できると思ったんですよ。
ネタにできると。
面白いと思って。こんなことになるなんて本当に面白いと思って。
上司さんの中では結婚してもいいかなっていう気持ちはあった感じ?
あんまり年齢的にまだそこまでってのもあったかもしれないんですけど、
基本的にはあんまり結婚したいタイプの人ではないんですよ。ではなかったんですよ。
家庭的じゃないからとか?
なんとなくやっぱり自分の中では、いつからかは多分自分も誰かに作ってもらって仕事をするんだろうなって思ったところがあったんだと思うんですけど。
この人はちょっとエキセントリックな感じで家庭的じゃないのかな?
家事か育児かだけの問題じゃなくて、割と面白い人ではあるけど、
じゃあ結婚するのかみたいなことはよくわからないっていうか、あんまり想像できない。
付き合ってた彼女が、家の中で結婚した後にお皿洗ったりとか料理したりとか掃除したりとか、
サザエさんのお母さん的な感じとかドラえもんのママみたいな伸びたママみたいな、
ああいう姿イメージできなかったってことですか?
そうですね。
なんか違うなみたいな。
でもね、最初から今思えばなんですけど、多分全部やってもらうことは別に望んでなかったと思うんですよ。
一緒にやりたかったんでしょうね。
ああ、なるほど。そっかそっか。
だけどそこのノリがとにかく合わないので、家事とか料理に限らず家事全般とかのノリは今でもそうですけど合わないので、
だから一緒にやることはすごく難しいんですね。
それが無理だなと思ってたから、ただその間もずっと結果的に結婚するかみたいになって、することになったんですけど、
でも一個やっぱりポイントがあったのは、全然彼女の中身とかとは全然違うんですけど、
父親が体調崩していて、その時に。
で、やっぱり父親と会ったことがある人と結婚したいという気持ちがあったので、
父親が危なかったんでもそこでもういいかっていうか。
それはお父さんに見せたかったってことなんですか?
そうですね。だからお父さんに見せた、お父さんと父親は会ってたんです。もうその時点で会ってて。
それは上司さんのお父さんですか?
はい。僕の父に妻は会ってて、
で、それがだからどうしても見せたいというよりは、
父が知らない人じゃないのがいいなって思ってたっていうか。
なんでなんですか?
お父さんがもし亡くなったとしたら、その後に出会って結婚するっていう可能性もあるわけじゃないですか。
それが嫌だったのは、この人と結婚したんだよってお父さんに報告したかったっていうことですか?
そうですね。それもあるし、だからなんとなくやっぱり自分の中で父がすごく偉いな人なので。
もう本当にその後亡くなっちゃったんですけど。
でもそういうところがあったので、そこは一個こだわりだったのかなっていうとこですかね。
でもその奥さん自身のパーソナリティ的には本当にないなって感じられてたんですか?
そうですね。
今のお話だと、お父さんが会った人と結婚したいとか、ネタになるなとかっていうのは話ありましたけど、
でも結婚してもいいかなっていう気持ちがちょっとあったのか全然なかったのか、
パーソナリティ的に奥さん個人に対して。
だからなんでしょう、いわゆる想像してる結婚にはならないなって思ったんですよ。
だから決め手としては多分飽きないというか、面白いことにはなるだろうっていう感覚の結婚っていう。
家事をどうするとか、育児をどうするとか、仕事をどうするみたいなもんじゃなくて、
多分飽きないというか常に何か起きるだろうなっていう面白さ優先と言ったらあれかもしれないですけど、
そういう意味ではワクワクする人ではあったかなと。
そこが魅力だったんですか?
だと思いますね。
結婚も決め手というか、そこもあったかもしれないですね。
そうですね。
実際結婚されて、児童されて、そこからの生活ってどうなっていったんですか?
あんまり変わらなかったですね。
父と娘みたいな感じの。
そうですね。だから彼女が就職をして、朝ごはん作って、お弁当作って、持たせて送り出してみたいな、そういう生活ですね。
だからちょっと変わったとすれば、それがポジティブな方ではないかもしれないですけど、
やっぱりそれまでって僕の家に彼女が住んでたっていう状態じゃないですか。
結婚して、一応何百メートルか引っ越しをして、ちゃんと二人で住めるサイズの部屋みたいなの借りて、いわゆる新居というかにしたんですけど、
そしたらやっぱり二人の部屋になったんで、彼女がものすごく主張するようになる。
どういう主張?
だから、トイレはこういうふうにしてほしいとか、ここにこれを置いてほしいとか、ここはこんなふうにしてほしいとか。
そうか、なんか自分が居候してる家じゃなくなって、自分のマイルームになったから、明日こうしたいってのが出てくる。
そうです。
で、それがなんかこう、え?っていう感じで。
え?嫌だった?合わなかった?
合わないは、やっぱり合わないんですけど、そこは。
そういうとこは合わないし、なんか急にそんなこだわり言われてもみたいな。
それ先言っといてくんないと、みたいな感じですよね。
結構なんか、そういう思いっきり模様替えみたいな感じだったんですか?
模様替えというよりはやっぱり一番は潔癖っていうか、割とこう清潔。
彼女のお父さんがそういう人だったので、そういう意味ではなんだろう、もう毎回タオル替えるみたいな。
タオルとかも。
手を拭くタオルとか。
そういうのを替える頻度がものすごく高かったりとか。
そういう意味では、なんか居心地が悪かったですね。
ですよね。違うタイプですもんね。
違うタイプですもん、ざっくりですね。
確かに合わないなって思います。
それは全然揉めなかったんですか?
揉めましたよ、多少は。
揉めたけど、今思えばなんかまあまあ大したことなかったのかな、お互いにみたいな。
でもあとやっぱりそこからその生活してて、子供ができて。
2004年ですかね。
結局妊娠したの2003年に妊娠が分かって。
で、彼女も初めて育休を取ったり、産休を取ったり、育休を取ったり。
大変な時期ももちろんあるじゃないですか。そういう時期があって。
育休中とかにやっぱり子供のことで自分のことがいろいろできなくなっていったりとか、思った通りにできない時期っていうのがずっと増えてきたら、
ちょっと自分の潔癖とかもいってられないみたいなので、潔癖度が下がっていって。
下がるもんなんですね。
でもまあそれなりに今でも残ってますけど、それは最初の時のあれとは違うかなっていう感覚ですね。
妻パニックってあるんですか?何があったんですか?
単純にやっぱり21歳で、就職じゃないか。先が結婚か。先に結婚して、4月に就職して。
で、やっぱり夢を持って会社に入るわけですよね。
で、翌年にも子どもが妊娠しました。
で、その後生まれましたにはなるんですけど、まだ2年目とかの世界なんですよ。
で、彼女はもともと結婚する気も子ども向きもないっていう人だったので、その30歳過ぎるまでは少なくとも考えないって言ってたんで。
ですけど、なぜか僕と結婚することになって、なぜか子どもができてみたいな。
そのことにやっぱり戸惑いというか、自分はそもそもバリバリデザイナーとして働いていくんだみたいな感じのあれだったので。
それがなんか自分の人生設計と違うみたいな。
それでやっぱり孤独に、2人だけの家が、要は子ども3人の家だったんですけど、僕も忙しかったし、そこまで今とは全然違うので、やっぱり彼女が1人で背負ったりすることも多くて。
当時のジョージさんの働き方とか、家の中にいる時間とかどういう感じだったんですか。
もう今よりも多分不規則。
当時のほうがラジオとかのレギュラーの本数もすごく多かったし。
昔なのでやっぱり夜、夜中まで働くことも全然あるし、帰ってこないこともあるし、朝一に出てくることもあるし。
会議とかすげえ長かったですよね、昔。