不登校の進路選び
こんにちは、ちょっと変わった造形教室あそびやさんをやっています、ばばさくらと申します。
今日はですね、3回目の配信になるんですけれども、そもそもどうしてこのスタンドFMをやろうと思ったかというと、
不登校に関するお話をしていきたいなというのがありました。
それで、不登校といっても、学校の話や心の中の話や、
本当にいろんなお話があって、お話したいことがたくさんあるんですけれども、
その中から、今日は何についてお話ししようかなと思って、
それでですね、いきなりなんですけれども、
中学校3年間、教室に足が向かなかった息子が、
どうやってその先の進路を決めていったかというお話をしていきたいと思います。
その中にも、心の話も入ってくるんですけれども、
その心の深いお話は、また別の機会にするとして、
どういうふうに学校を選んだかというお話をしていきたいと思います。よろしくお願いします。
新しい学校の発見
息子はですね、今、通信生高校の3年生になっています。
最初の1年間、高校1年生の時には、地域未来留学という制度を使って、
山形県の高校に行っていました。
そこから1年生の終わりに転学をして、今は横浜の通信生高校に通っています。
息子の中学時代の進路選びの時のことを考えると、
もう教室にも行かなくなったので授業も受けていないし、
家で勉強しているわけでもないし、
もう私としては不安というか、どうしたらいいのかわからないという感じでした。
それは何でかというと、自分の時代の進路選びのことしか知らなかったからだと思います。
自分の時代というのは、まず自分の偏差値というものがあって、
それに合わせて、県立だったり公立の学校の中から受験校を決めて、
だいたいそれが第一希望になっていて、
その他に私立を滑り止めという形で受けたりするのが、私の時には主流で、
それぞれの学校に多少特色はあったけれども、
でもその特色で選ぶというよりは成績で選ぶ、そんなに選択肢があるわけでもなくて、
というのが当たり前だったので、今もそうなのかな、当たり前なのかなと思っていました。
今でも不登校だったり、そういう特別な状況がなければ、
そんなに視野を広げる必要もないですし、
先生だったり親御さんたちも自分の中学時代の経験しか知らないわけで、
進路選びなんてそんなもんだよという感じで、
そうすると子どももそんなもんかなって選んでいくんだと思います。
もちろんうちだって不登校のことがなければ、そんなもんかなって選んでいったと思うので、
私としては不登校だったことがめちゃくちゃラッキーだったなと思います。
この状況だったからこそ、本当にいろんな可能性を調べたし、
いろんな学校を見に行ったし、いろんな出会いがあったと思っています。
息子の中学時代はどんな感じだったかというと、
最初の1ヶ月は普通に教室に行っていました。
その後に、さみだれ登校になって、今カスタネット登校という言葉があるみたいですね。
行って休んで行って休んで休んで行ってみたいな、
カスタネット登校になって、その後行かなくなって、
そして2年生は全然行きませんでした。
そして3年生になると別室登校というのができてですね、
学校内の自分の教室ではない別の教室に登校するということができるようになったので、
時々別室登校をしながら卒業まで過ごしました。
この3年間の中にはたくさんの葛藤や気づきがいっぱいあったし、
泣いたり笑ったりいろいろありましたし、
息子も本当にそうだったと思うんですけれども、
その話はまた違う機会にして、
今日はこの進路に関しての話をしていきたいと思います。
ここから本題の学校選びの話になるんですけれども、
中1の時に初めてママどもから、神奈川県にはクリエイティブスクールというものがあるということを聞いて、
それは県立の学校で、何らかの理由で不登校だったりとか、
帰国子女だったりとか、何らかの理由で学習が十分できなかった人たちのための学び直しの学校なんですけれども、
そういうものがあるということを聞いて、
初めて自分の時代とは何かが変わっているんだなと思った、これがスタートでした。
秋にその学校の文化祭に見学に行ったりして、
あっという間に年末になって、12月とか1月ぐらいにコロナのことが始まったんですよね。
学校も休校になったりして、2年生になっても学校は始まらなくて、
そんな中で息子は前からゲームをやっていたんですけれども、思い切りはまっていきました。
そんな中で、一つ学校見学に行ってみたいと言って、自分で取り寄せたパンフレットを持ってきたんですよね。
私はそれを見てまたびっくりしたんですけれども、
その学校は昔からある学校で、私の時代にもあったんですけれども、デザインの専門学校で、
前は高校卒業式の時に、
入るデザインの専門学校だったと思ったんですけど、
今は中東部というのがあって、
eスポーツみたいなものとか、そういうものもやっているっていうことでした。
びっくりしたのは、そこの専門学校では、
画家については全然やらなくて、
eスポーツだったらeスポーツで、
そして、画家の部分は通信制の高校とまた別で契約をして、
そっちの方で卒業資格を取るっていうスタイルでした。
N高とかS高とかやっているドワンゴのグループの専門学校だったので、
その辺を連携して、
画家に関してはN高生やS高生と同じように、
動画の解説を見て学習して、
レポートなんかもインターネット上で提出するっていうスタイルで、
単位を取るものでした。
なので、
N高とS高に関しては、
学費も2校分発生するので、ちょっとすごくてビビったんですけども、
でもこの時点では、
そういう新しい学校があるんだっていうことを知れてワクワクしたし、
息子が自分でそこを見学したいって言って、
動き出したっていうことに、
すごく意味があるなぁなんて思って、
こっからいろんな選択肢を広げていこうなんて思いました。
進路の転換
その頃、初めは息子のゲームに制限時間っていうのを作っていて、
家の中では、もう少し時間を延長してほしいっていう息子と、
あと時間を守りなさいっていう私たち親と、
の間でバチバチしていました。
夜10時とか11時ぐらいまでが制限時間だったと思うんですけども、
ちょうどその時間って、
eスポーツの大会がある時間帯で、
で、せっかくチームで参加しててもですね、
いいところで切れてしまう。
だから、
ある方に制限時間の相談をしたらですね、
それを完全に外してごらんって言われて、
制限時間っていうものをなくしてごらんって言われて、
その時に、
あの、
あの、
あの、
あの、
あの、
あの、
制限時間っていうものをなくしてごらんって言われて、
で、私はものすごく迷ったんですけども、
まあ、結果無制限にしてみました。
そしたら、まあ、昼夜逆転したりすることは全然なかったんですけども、
ものすごい時間ゲームをやることになって、
で、息子の目がですね、じゅうけつで、
なんか赤を通り越して紫っぽくなった時があったんですよね。
で、それを見た時に私は、
いやーしまったー、人の言うこと聞いて無制限にするんじゃなかったなーって思ったんですけども、
それでやっぱり制限時間はあった方がいい、
元に戻そうって思って、
どういう風に言おうかなーなんて思ってた。
ちょうどその時にですね、
息子に言われたのが、
昨日済むまでやらせてくれてありがとうっていう言葉だったんですよね。
プロゲーマーになろうと思って、
いろいろやってみたけれども、
でもやってみて、
やっぱ無理だなーって分かったって。
それは思う存分やってみたから、
やることができたから分かったって言ってました。
それを聞いて私は本当にギリギリだったなーと思って、
何がギリギリだったかというと、
もう目が赤くなっちゃうからやめなさいって言って、
やめさせるのか、
それとも本人の中で何か一つの発見というか結論があって、
次に行くのかっていうのは全く意味が違うことだと思うんですよね。
なので本当に制限時間外してよかったなーって思ったし、
その助言をくれた方に後から本当に本当に感謝しました。
それでじゃあ、目指すのがプロゲーマーじゃないんだったら、
何だろう、やりたいことは何だろうってことになったときに、
作り手だっていうことになって、
プログラミングを習いたいって言い始めました。
ということでNコーがやっているNラボっていうのがあるんですけども、
Nコーのキャンパスを使って放課後、学生さんたちが帰った後に教室をやってるんですけども、
それに通い始めることになりました。
そこで私も初めて通信性高校の建物に入って、
見たらプログラミングをやっている教室は100人ぐらい入る大きな教室で、
それがビルの中に何個もあったんですけども、
私が思っていた高校の形とは全然違って、そこでもとてもびっくりしました。
そのプログラミング自体は、その100人の教室に生徒さんが多くて4,5人ぐらいで、
先生も4,5人ぐらいですごく手厚い感じだったんですよね。
なので大人数が苦手な息子でもいい感じだなと思って、
こういうN校みたいな選択肢もいいなと思ったんですけども、
そしたら先生が、いやいや、昼はこの100人の教室が入りきれないぐらいいっぱいになるんですよ、
なんてお話しされていたので、またそこでびっくりして、それは大変なことだなと思いました。
この頃だったか、昼の定時制高校というものを知りました。
前からあったはずなんですけども、私の中にそんなものが想像するなんて思いもしなかったので、
意外とこの情報にたどり着けなかったんですよね。
やっぱり教えてくれたのはままともだったんですけども、
定時制高校なので1日4時間授業、基本的に4時間授業で、時間が短い代わりに4年間で卒業するというスタイルです。
この辺だと横浜一律の横浜総合高校と神奈川県立の明宝高校というのがあるんですけども、
明宝高校は午前コースと午後コースというのがあって、横浜総合だと一部二部三部といって午前午後夜であります。
なんですけど、多くの子たちが4時間授業プラスエクストラで授業をとって、3年間で卒業していく子もたくさんいるそうです。
両方とも定時制なので入試は3科目だったりします。
入試の問題も定時制用のものなので、範囲が狭くなっています。
基本的には調査書とか学力検査とか面接で決まるんですけども、
学校に行ってなかったり、成績表を作っていない人というのもいて、そういう人の枠もあるみたいでした。
この2校も見学に行ったりしたんですけれども、本当にコロナのことが収まらなくて、3年生の夏ぐらいにやっと見学に行った感じでした。
その頃から本格的に進路のことを考え始めて、いろいろ見に行きました。通信生の高校もいろいろ見ました。
そんな中で本人の夢はどうなっていったかというと、プロゲーマーになりたいというところから作り手になりたいということになって、
プログラミングを習ってみたけれど、やっぱりやりたいのはプログラミングではないということになって、
ゲームの世界観、ワールドを作るというところなのかな、でもゲームの本当の魅力ってなんだろう、そこじゃないかもしれない。
いろいろ変化がありながら、人とのコミュニケーションだというところにたどり着きました。
声を使った仕事、話す仕事とか、そういうことをやってみたいっていうようになりました。
それで、ボイストレーニングの体験をしに行ってみたり、またそんなことをしていました。
こんなに教室は苦手だけど、実はとても人が好きで、人との関わりが大好きなんだなということに気づきました。
そこから進路探しが大きく方向転換をしました。
また、あるママ友から地域未来留学というものを教えてもらったんですね。
地域未来留学っていうのは、全国の公立の学校で、過疎化だったり、何らかの理由で生徒数が減って、
存続の危機になっちゃっているようなところが、それぞれいろんな魅力、売りを作って、
学区を越えて全国から高校生を呼ぶんですけれども、
そういうものを教わって、すぐにガイドブックを取り寄せて見ていたら、
本当に面白そうな人と関われそうな学校がたくさんありました。
地域未来留学の特徴
この地域未来留学は、3年間行くやつと、高2年生の1年間行くやつと2種類あるんですけれども、
とにかく全部公立高校です。
当時、息子はこれ自体にあまり興味はなかったんですけれども、
ここまでに出会った進路はですね、どれも条件、
例えば時間が短いとか、人数が少ないとか、学力がそんなに必要ないとか、
そういうことで選んでいて、彼の心が躍るものではなかったんですよね。
なので、決定打にかけるというか、この際も後悔のないように見れるものは全部見ようって私が思ってですね、
すると息子がその人とのつながりを求めているのに気づいたので、
そういうものがこの地域未来留学にはあるんじゃないかなって思いました。
ガイドブックにあったのは当時、北海道から沖縄まで70個あったんですけれども、
そこからまず私が選びました。
一つは山形県の湯沢高校っていう学校、キャッチフレーズに惹かれました。
遊ばざるものを学ぶべからず、頼る力を身につけろっていうのがキャッチフレーズで、
それが私は気に入って。
それから学生寮の部屋が個室っていうのも一つ大きかったんですけども。
湯沢高校の教育理念
もう一つは北海道の大空高校っていうのを選びました。
これは北海道の阿波市里の大空町っていうところにあるんですけども、
ここは校長先生がとても素敵でですね、
教科書はあまり使わなくて、PC一つで全てOK。
中間テストも期末テストもない新しいタイプの学校でした。
そこは生徒たちにあらゆる権限があってですね、
校則もないし、一応制服はあるけれども、
服装なんかも話し合いでその都度決めるみたいな、そういう学校でした。
それを3年生の10月に2校見に行って、
これも地域未来留学って結構2年生ぐらいから見学に行く人たちが多いんですけども、
コロナのこともあって、この3年生の10月に見学に行くっていうのはめちゃくちゃ遅いスタートなんですけども、
私としては新しいスタイルの大空高校をとても気に入って、
お勧めの気持ちで行ったんですけども、
息子はですね、その山形県の湯沢高校に速決でした。
もう速決の理由はやっぱり面白い大人たちがたくさんいたこと。
湯沢高校は学校自体は割と普通の学校なんですけれども、
そこに関わる大人たちがいっぱいいてですね、
地域おこし協力隊のみんなで、
地域おこし協力隊の方たちだったりとか、
地域の方たちが両母さんとして寮に順番に泊まりに来てくださったりとか、
学校に関わってくださっている地域の方たちだったりとか、
そういう方たちがですね、本当に温かくて、
子どもたちのやることを何でも応援してくれて楽しみにしてくれてっていう、
地域自体が本当に温かいっていうことがあると思うんですけれども、
それが本当に素敵で、息子もそこに惹かれて速決したようでした。
その10月に県学に行って、もう11月には出願で、
12月には入試が始まる形だったんですけれども、
それで入学をしました。
1学年24人、定員は40名だったんですけれども、
息子の代は24人の入学で、
その中で県外から来ているのが7人いました。
県外から来ている子たちは寮に住んでいるんですけれども、
寮といっても、小民家的なお家でですね、
大きなお家に1人1部屋もらって住んでいて、
毎日両母さんが交代で来てくださって、
夕方来て夕飯作って泊まってくださって、
朝ごはんを作ってみんなを送り出したら、
お家に帰るっていう形で、
毎日いろんな方が来てくださるっていうスタイルでした。
そこでですね、私はその湯沢高校がくれたものっていうのは、
すごいものだなって思っていて、
それはみんな、子どもたちに、
あなたの人生はあなたのものだよって教えてくれたんだと思うんですよね。
不登校と進路の可能性
誰のものでもない自分のものだから、
自分で決めていいし、自分でチャレンジしていいし、
そういうことをくれた学校だなって思います。
それって私は今、教育の最先端だと思っていて、
子どもたちが自分の将来を楽しみにして、
ワクワクして、未来を楽しみにできること、
それができるのが、私は今の最先端の教育だなって思っていて、
その他のことは、大概ついてくるというか、
そのワクワクの火をつけてくれる。
その火がついているかどうかって、
もうその一点だなって私は思っています。
それで息子も、ワクワクに火がついて、
ちょっとやりたいことができて、
それで、それ故に転学して戻ってきました。
1年生の終わりに辞めて、
こちらの横浜の通信の高校に転学したんですけれども、
本当に山形での1年はかけがえのない1年だったと思います。
本当に感謝しかない。
お世話になった方たちには感謝しかなくて、
やっぱり親にできないことってたくさんあるんだなって、
親だけでは子育てってできないんだなって、
ものすごく思いました。
もう感謝しかないです。
話が長くなってしまいましたけれども、
そんな感じで上の子は学校を決めていったんですけれども、
今、下の子がまた学校選びが始まるところに来ていて、
中学2年生終わるところですけれども、
その時に私は本当に学校選びで、
その学校に望むことはもうただ一つ。
子どもたちに対して、
あなたたちの可能性は無限大だよって教えてくれるところ、
子どもたちが自分の将来を信じられる、
自分の将来を楽しみにワクワクできるような学校、
と言い換えれば、
子どもたちの未来を楽しみにワクワクした眼差しで見守る大人がいる学校、
私が望むことはもうそれだけだなって思います。
それがあれば、本当に大抵のことはついてくると思っています。
そういう意味では、上の子の時とは、
学校選びの基準は全く私の中で変わってしまいました。
私の中で大事なのは、やっぱり子どもたちに希望を持ってもらうこと。
それさえあれば、全日制でも通信でも、何でもいいと思っています。
今、不登校で悩んでいる親御さんとかもいらっしゃると思うんですけれども、
不登校は全然大丈夫です。
うちの息子も結局、自分の道を見つけて進路が決まりましたけれども、
もう何一つ諦めていないよって言っていました。
自分で必要なものは、ちゃんと自分で掴むことができる。
掴まなかったものは、別に必要なかっただけ。
今、この情報がたくさんある世の中で、
学校に行かなきゃ得られないものって、本当に少なくなっています。
なので、学校に登校できたとか、できなかったとか、
表面的なところにとらわれないで、
学校ではワクワクできなかった。
ワクワクすることって何だろうって、そこを突き詰めていくというか、
学校に行かない時間をどう過ごすかっていう、
そこを大変でもあるけれども、楽しみに探っていくというか、
そういうふうに過ごしていったらいいんじゃないかなって思います。
やってみたいことって、どんどん変わると思うんです。
人によっては、秋っぽいとか、長く何をやっても続かないとか、
いう方もいらっしゃるんですけども、そうじゃなくて、
それだけ方向転換すればするほど、
自分の本当の確信のところに近づいていくと思うので、
方向転換、大歓迎で、どんどんどんどん方向転換しながら、
自分にピタッと来るものを見つけてほしいなって思います。
みんなが学校に行っている間に、
自分の宝探しを始めるっていうことはですね、
実は誰よりも早いスタートを切っているというか、
めちゃくちゃお得なことだと思うんですよね。
なので、一歩リードだと思って、
自分の楽しいこと、自分の本当にやりたいことを
探していったらいいんじゃないかなって思います。
長くなりましたが、今日はこの辺で終わりにします。
お付き合いくださってありがとうございました。
ありがとう。