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  2. #27 トンネル
2021-07-27 21:12

#27 トンネル

建設コンサルタントの技術分野を紹介していくシリーズ、今回取り上げるのは「トンネル」。

道路のような一般的な交通空間では行き来できない場所、山や都市の地下部などに交通空間を創造するときに用いられる手段が「トンネル」。そういう意味では橋梁に似ている側面もあるけど・・・閉鎖空間ならではのさまざまな特徴があります。

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建コンのアレこれの建コンのアレです。よろしくお願いします。
それでは今回は、建設コンサルタントの技術分野について語っていくシリーズです。
トンネルについて話をしていきたいと思います。
このシリーズでいきますと、前回橋梁の話をいたしまして、
その次の回としてトンネルを話していこうと思うんですが、早速参ります。
はい参ります。
まずですね、トンネルというものの目的なんですけれども、
このトンネル今回は、橋梁と同じようにいろいろ鉄道とか道路とかあるんですけど、
一応メインには道路トンネルのつもりで話をします。
道路トンネルの目的は何かというと、橋梁と同じようにある場所からある場所へ人や物を運ぶ交通手段としてトンネルというものが道路トンネルの場合はあるわけですね。
これも橋梁と同じで、普通の道路、例えば土を持ったりとか、今の地面の形のままに道路を作ることができるんだったらそれが一番いいんです。楽なんです。
工事も簡単、管理も簡単、一番安い、経済的で合理的なんですけど、それができないところにトンネルを掘るわけですね。
橋梁の場合は川を渡るとかいろいろありましたね。
トンネルを掘らないといけない場所ってどういうところかっていうと、その典型的な例が山ですね。
山を越えると非常に大変で時間もかかるし、交通もくねくね曲がって危険ですということで、バーンとトンネルを掘るとまっすぐ山の反対側に行けるんで、早いし安全ですねっていうことですね。
たくさん峠の名前とか山の名前がついたトンネルとかもありますね。
関越自動車道の関越トンネル、これ山の名前ついてないですけど、あれも今までは猿ヶ峡とか三河…三河…なんだっけ、ちょっと名前忘れちゃいましたけど、
あっちの苗場の方をぐるーっと越えていかなきゃいけないところをまっすぐ通ってあっという間に山の裏側に行きますね。
あとは阿保峠の阿保峠トンネル…阿保トンネルだっけな、まあまあまあいろんな山の反対側に行くためのトンネルありますね。
で、ごめんなさい、話が脱線してきましたね。トンネルを掘らないといけない場所の典型的な例が山、一つは山、もう一つは都市、街ですね。
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これが橋梁とだいぶ違いますね。もう街ができちゃってるんですけど、その街を迂回したいとかね、通り過ぎたいとか、まっすぐ行っちゃいたいみたいなこと結構あるわけですよね。
そういうわけで近年の首都高速道路とかネクスコの工事なんかも大震度地下っていう法律が新しくできたりして、地下開発ができるようになったりして、
街、人々が暮らしているその下を通るっていうことをやってたりします。これ橋梁と全然違うトンネルならではの交通の機能と言いますかね、と思います。
で、もう一つは海。海は、これは橋と近いですよね。橋で海を渡るってこともありますけど、トンネルっていう場合もあります。
有名なのが青函トンネルって言って、青森から北海道に行くやつ。それから海ホタル、アクアラインか、東京湾アクアライン。
あれは一部が橋で一部がトンネルですね。海の反対側行ってます。それから関門橋のトンネルっていうのは人道だけなんでしたっけ。
自動車トンネルもあるんでしたっけ。関門橋は。ちょっと関門海峡忘れましたけど。まあそういう感じで、海の反対側に行くためのトンネルっていうのがあります。
それで、ちょっと一回脱線しますけど、道路トンネルって言いながらですね、このトンネルが橋梁と結構違うのが、水を運ぶためのトンネルっていうのも結構世の中多いんですよね。
雨がたくさん降って河川では水を流しきれないときに、地下河川って呼んだりするんですけど、地下に大きいトンネルを掘って、そこに水を流すことで町にあふれにくくするっていう。
そういうものもありますし、あと以前も話しましたダムの関係で、貯水池。ダムの湖ですね。その湖から水を運んだりするためにトンネルを使ったりしている場合もあります。
なので橋梁。橋梁も水を運ぶ水管橋ってありますけれども、橋梁以上にトンネルを使って水を流すということは多く行われていますが、今日はどっちかというと交通のための道路トンネルの話をしていきたいと思います。
それで橋梁のパターンと同じように、ちょっと形式の話をしていきたいと思うんですけど、橋梁は構造を保つためにいろんな形がありましたよね。トラス橋とか斜長橋とかですね。
橋脚のスパンを長くしようと思うとこんな構造が有利だったりとか、いろいろあるわけなんですけど、トンネルっていうのはですね、穴なんで、穴の形そのものに断面形状そのものに、種類はあるんですけど、馬蹄形とか丸だったりとかアーチとかあるみたいですけど、
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穴っちゃ穴ですよ。橋梁に比べみたいな様々なバリエーションはないんです。ただその代わりに、穴を掘るための工法、工事方法にいろんなバリエーションがあるので、その工法の話をどっちかとしていきたいと思います。
トンネルを掘るための工法の、今では従来工法って言われるらしいんですけど、古くから使われている方法は焼いた工法って言うそうです。
古くからと言っても、日本だと1980年代ぐらいまで比較的大きなトンネルでも使われてたらしいんですけど、焼いた工法ってのはどういうものかっていうと、焼いたって言われる、焼いたっていうのはですね、アロー、弓矢の矢に板です。
焼いた工法ってのは、焼いたって言われる、鋼?鉄でできたものとか、木の板とかを使って、穴を支持するんですね。
山にトンネルがかかって掘ったら、いかんいかん、支持するんですね。
これ何かって言うと、掘った穴が崩れないための方法です。
トンネルは掘るだけで、そのまま崩れなかったら掘るだけでいいんですけど、崩れる恐れがあるので、崩れないためにする方法っていうのが今ではあって、焼いた工法っていうのはその従来的なやり方。
焼いたって言われる、鋼材とか木の板とかを使って、アーチ状に支えて、さらにその支えたやつをコンクリートで巻き立てるっていうものですね。
それでコンクリートと鋼材とか板が一体になったアーチ状の構造物で、中の空間を守ってやることで、上から山が崩れようとする力に対して、アーチ状の複合構造物で守ってやると。
そういう方法ですね。
これに対して、近年はすっかり置き換わってしまったと私は認識してるんですけど、焼いた工法に変わって今ではNATMと呼ばれる工法が使われてるみたいです。
NATMっていうのはNATMで、New Austrian Tunnel Methodの略。
日本語にすると、新オーストリアトンネル工法ってことで、国の名前がついちゃってる方法なんですね。
このNATMっていうのはどういう方法かっていうと、焼いた工法と同じで、掘った穴が崩れないための方法なんですけど、そのアプローチが全然違う。
ロックボルトっていうボルトですよ。すげー長いネジみたいなやつ。多分10メートルとか20メートルとかあったりするのかな。
地質によって長さとか種類とか選ぶらしいんですけど、それを放射状に穴を掘ったら、その穴に対して壁に向かって放射状にバンバンバンバンって打つんだそうです。
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で、それで打って、その穴掘った壁面をその奥の岩盤と一体化させることで崩れにくくするっていう、崩れないようにするっていう、そういう方法なんですね。
だから、トンネルの中に構造物を作って支えるんじゃなくて、岩盤と一体化させれば落ちてこないよねみたいな、そういうことらしいんですけど、
これちょっと言葉で伝えるのは非常に難しいので、ぜひYouTubeに非常にわかりやすいネジのナットを土に見立てたやつあるんで見てみてください。
YouTubeでNATM、ナトム工法とかって調べると、ロックボルトで崩れにくくなるって一体どういうことなんだっていうのがわかると思いますので見てみてください。
それから、その次。シールドトンネル。これ聞いたことある人いるんじゃないですかね。シールドマシーンっていうものを使って掘っていく方法です。
これは地盤の弱い地質にトンネルを掘るときに用いられます。
さっき言ったナトムとヤイタ工法っていうのはどっちかっていうと山岳トンネルの工法と言ってあまり間違ってないと思います。
つまり岩盤の結構固い山を掘っていくときの方法なんですけど、シールドトンネルはそれに対してもっとぐじゅぐじゅの地盤に穴を掘るとき。
海底のトンネル、今海ホタルに行くとシールドトンネルの一部、当時使ったやつの一部がモニュメントとしてありますけど、飾ってあるんですけど、
つまり東京湾アクアラインっていうのはシールドで作ったトンネルなんですね。
それと最近話題になりましたけども、外環道の延伸工事、最近大震度地下として町の下を深いところを掘り進むトンネルなんかもシールドマシン使ってます。
リニアのトンネルもシールドマシン使ってます。
シールドマシンってどういうものかっていうと、これもちょっと言葉で説明するのすごい難しいので、ぜひYouTubeで見てもらいたいんですが、
イメージだけ伝えるとですね、弱い岩盤にトンネルを掘るっていうのは、プリンをお皿の上にプルンってやって、そこにトンネル作るみたいなイメージなんですよ。
お皿の上にプルンってなってるプリンに、横から爪楊枝でホジホジホジホジしても、ぐじゅぐじゅぐじゅぐじゅなって全然穴にならないじゃないですか。
それに対して、このプリンに対して、プリンの横っ腹に割と短いストロー。ストローをスッと刺して、ちょっと刺して。
ストローの中のプリンだけをほじくって、またもうちょっと刺して、ほじくってってことをすると、最終的にそのプリンの中にストローが残って、ストローが内部空間を作ってくれますよね。
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っていう感じで、セグメントって言うみたいなんですけど、あれセグメントって何でできてるのかな?多分金属とかでできてるんだろうと思うんですけど、
輪っか状にですね、掘りながら輪っか状にストローに該当する構造物を作りながら掘り進んでいくんですよ。
そうすると掘っていくと同時に中に金属でできた丸い空間ができるみたいな。なんかそんな感じです。シールドマシンもYouTubeで動画見てみてください。
それから最後に説明するのが改作工法って言って、これは簡単ですね。都市分のトンネルとかに使われるんですけど、比較的浅い場合に水を掘るんです。
水を掘って中にコンクリート構造物を作って埋め戻すっていうやつ。出来上がった最終形はトンネルになるわけですけど、掘ってるっていうよりも、掘ってるんですけど、溝なんですよ。
作る工事方法としては大きい溝を掘ってって感じです。オープンとかよく言いますよね。改作工法というものです。
掘るのはいいんですけど、掘ってコンクリート構造物を地下に作るっていうやり方にまたいろいろ坂巻工法とか圭村とかあるみたいなんですけど、その辺もちょっとマニアックな話なんで、改作っていう方法があるっていうことを知っていただければなと思います。
トンネルの特徴の話をしていきますけど、まずですね、橋梁と全然違うんですよね。目的は似てる。交通手段という意味で似てても、地下なんで空間が狭いから施工が大変だったりとか、やっぱり橋梁の施工も大変だとは思うんですけど。
あと何が大変かというと、地下の場合は空気を常に送ってあげないと散結になっちゃうんですよね。施工中に。その空気は送らなきゃいけないし、逆に掘った土は外に出してやらないと次の先に掘っていけない。どんどん土は溜まってっちゃいますよね。土は出さなきゃいけないし。空気を送ったりするために、空気を循環させるためにファンとか使うんですけど、そのための電気は送っていかなきゃいけないし。
あとですね、水との戦いみたいですね。常に地下水が溢れてきて、その水埋まっちゃったら中で作業してる人、大変なことになっちゃうんで、常に水を外に出してやらなきゃいけないんですよ。
っていうように、地下に空間を作るっていうのは、いろんな空気だ、水だとか、そのための電気だとか、あと発生した土を外に出すとかですね。いろんなあっちゃこっちゃが出てきて大変だっていう。そういうトンネルの工事って危険もありますし、難しいっていう。そういうことがあるみたいですね。
さっきの水の話で言うと、山岳トンネルの場合はその排水勾配っていう、排水勾配はちょっとごめんなさい、今言葉の使い方間違えたかもしれませんけど、トンネルに勾配がある場合は必ず下から掘っていけば水が下に出てくるんですよね。
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勾配の上から掘っていくと、掘った先からそこにどんどん水が溜まっていっちゃうんで、工事が非常にしにくいっていうことで、勾配の下から掘るみたいです。そんな感じで水とトンネルを掘るときの水問題ってのがいつも大変みたいですね。
それと同じようにですね。そんな感じで工事が大変なわけですけど、見事にトンネルができましたとなった後に、そこに車が通るわけじゃないですか。その時にも同じ問題があるんですよ。空気。地下空間ですから酸欠になる恐れもあるので、これはちゃんと計算をして必要な空気量を見定めるんですけど。
それから山岳トンネルで勾配がついてたりすると自然に空気の密度差とかで流れるんで、ファンをつけなくてもいい時があるんですけども、必要な場合にはファンをつけます。それはトンネルの中の空気を循環させるため。だからこれもやっぱり強量とはだいぶ違いますよね。地下空間だから必要になる空気を送ってやる必要がある。
あと暗いから必ず照明必要ですよね。強量も。強量だったら照明も夜のためにはいりますけど昼間はいらないわけですよね。道路と一緒ですから。ですけど地下だったら必ず照明がいるっていうのもその普通の交通集団とトンネルの違うところ。
それから水ね。水の話も同じで、さっきの山岳トンネルだったら勾配の下に流れてくれるかもしれないんですけど首都高とかの地下の部分なんかだったりとかそういうところは水溜まっちゃうんで必ず排水設備っていうのがあります。
雨がめっちゃ多いときで排水設備が能力が負けちゃったりすると灌水とかが起こって水浸しになっちゃったりするんでそういうのも強量とか他の交通集団と違うトンネルならではのポイント。
あと最後に大事なのがですね火災が起こったときの二次被害の発生のしやすさなんかもトンネルだからこそあるリスクです。煙が充満しちゃったりするんで実際にぶつかってない車にもその煙とか熱とかで被害が及んじゃう。
山岳トンネルだったら避難用のトンネルじゃなくてもですけど避難用のトンネルをもう一本隣に小さいの掘ってたりする場合もあるしシールドトンネルだったら大きい円の中の一部の空間を避難用のルートとして確保してたりとかするしそれから消火設備とか肺炎設備が整っていたりします。
こういうのがやっぱりトンネルだからこそ必要なものでそういう感じでですね空気水火災いろんなリスクがあるんでいろんな設備が完成した後も備え付けられてそれをまあまあ日々点検日々って毎日じゃないかもしれないけど年に1回とか点検をしないといけないし古くなったら更新しなきゃいけないんでトンネルっていうのはあの交通の空間としてはかなりその維持管理コストもかかるものです。
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だけれどもまあ最初に言ったようにトンネルじゃないと越えられないスムーズに通り抜けられない場所を通すためにその機能メリットが認められるとトンネルを作りましょうという話になるわけですね。
あとそうですねああそっかそっかその限られた地下空間に標識をつけたりとか点検のためのホロ、監査ホロって言うんですけどあのルート、歩道みたいなねトンネルの中に歩道みたいなの設けたりとかまあまあいろんなことありますよね。
あとえっとどうかなそうですね都市型の改札トンネルの場合なんかはえっと多分ですけど橋梁以上にその地上とのあのね埋まってるものがいっぱいあるんですよね。
街にトンネル掘るっていう場合ってね下水管とかあの既存の首都高なんか交通トンネルがあったりとかしてあと地下鉄があったりしていろんなものを避けなきゃいけないんであの都市型のトンネルはカーブがあったりするんですよね。
カーブがあるとまたその道路としての設計舗装とかあとそのカーブのその横断勾配とか排水勾配とかなんかなんかいろんなねその構造物屋さんと道路屋さんとあのなんとか屋さんとかねあの絡みが多くてですね。
建根として設計するときにはなかなかの技術的な難易度が高いっていう印象がありますね。そんな感じのトンネルです。
ということでまあこれもやっぱり橋梁とも同じなんですけど建根っていう視点でトンネルを語る場合には一番最後にいったポイントは結構大事っていうかないうふうに思っていていろんな専門家が集まって協議をして発注者さんと一緒に緻密に決めていかなきゃいけないっていう点が設計をするっていう意味ではポイントではないかと思います。
ただまあ今後の新しい交通ルートを検討する上では必ずトンネルっていうのはもう選択肢として出てくるものでこれからもですね今リニアも掘ってますしいろんなところで近く交通空間作ってますけど
注目度も高いしこれから建根技術者になる人は関わる人も多いんじゃないかと思いますので一つ注目の技術分野じゃないかなと思います。
ちょっと久々の収録だったんで勢い強めに早口で喋っちゃったかもしれないんですけれども最後まで聞いていただきありがとうございました。以上トンネルでした。
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ご視聴ありがとうございました。
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