2021-07-30 19:07

#28 地質

建設コンサルタントの技術分野をご紹介していくシリーズ、今回は「地質」!だんだん私の苦手な分野に突入してきておりまして、説明もモジモジしながらとなってきておりますが、エンジニアリングというよりも「サイエンス」に近い(と私が勝手に思っている)、ロマン溢れるこの地質の分野に興味を持っていただけたら嬉しいです。

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建コンのアレこれの建コンのアレです。よろしくお願いいたします。
建設コンサルタント業界の各技術分野を、私なりの理解でご紹介していくコーナー。
今回は、地質分野についてお話をしていきたいと思います。
地質分野というのは、私が普段やっている詳細設計、工事の手前の段階に詳細設計をするのですが、
地質分野というのは、詳細設計のフェーズからすると比較的遠いのです。
設計をするだいぶ前の段階に地質を調べて、それを基に土木構造を決定して、
その土木構造に私がやっている機械設備は付随するものですから、
しかも機械を地面に直接置くことは基本しないので、必ず土木構造物の上に機械を乗せるので、
そんな感じで、私の普段の分野からちょっと遠いものですから、内容には自信がないです。
私の地質分野に対する理解度には自信がないのですが、私なりにお話をしていければと思っておりますので、よろしくお願いします。
では、参ります。
そもそも建設コンサルタント業界でいうところの地質分野というのは、何をする人たちなのかと言いますと、
地下の地質の状態を明らかにする人たちなのです。
何のために地下の地質の状態を明らかにするかというと、
大きく分けて2つあると私は理解しているのです。
1つは構造物の基礎、橋梁にしても、基礎という言い方が変ですがトンネルにしても、
あと道路、堤防、ダム、いろんな構造物はその土の上に乗せるので、
その土の状態がはっきり分かっていないと、その上に乗せる構造物の構造を決定できないのです。
特に地面の硬さが着目されます。
例えば、地面に傘をグサッと、公園とかで土が見えているところでグサッとやるとへこみます。
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土木構造物を橋を作ったりするときに、こんなふうに沈んでもらったら困るのですが、
コンクリートは重いし、大きい構造物だったら大きければ大きいほど重いので、
地面に何のケアもせずにポンと乗せたり、もしくは柔らかい地面の上に構築してしまうと、
沈んでいっちゃう可能性があるのです。そうなったら困るのです。
そうしないように、いろいろな対策があるのですが、
食い状の基礎にしたり、あるいは面積を広くすると地面に力が作用するので、
面積を広くすると沈まないのです。
傘でグッとやったらへこむ地面でも、手のひらでポンと押したらへこまなかったりするように、
面積を広くとったり、あるいは食いという種類の基礎を使ったりすることで、地面の正常に合わせていろんな対策があるのですが、
いずれにしても、今これから作ろうとしている地面がどんな状態なのか、
極論していればどのくらい硬いのか柔らかいのかを知らなければ対策しようがないのですが、
地下を知るというのは大変だということです。
この話は後からしますが、そのために専門家がいるということです。
目的が大きく2つあるのですが、1つは構造物を乗せるので強さが知りたいということです。
もう1つは防災の観点があると思います。
というのは、そこに何かを乗せたり作ったりするわけではないのですが、
その地面が崩れてくるリスクがどれくらいあるかをはっきりさせたいという場合があります。
これは住宅を作るときとか道路を作るときに、そこに関わる近くの斜面がどれくらいリスクがあるかという評価をする必要があります。
これはまさに今年の大雨で、熱海や長野の篠ノ井などで、土石流という現象と地水流という現象はそれぞれ別の現象らしいのですが、
いずれにしても土砂災害リスクという意味では同じカテゴリーに含めることができて、
その土砂災害のリスクを評価する上では、そこの地面がどうなっているかを知る必要があります。
そういう意味で、構造物の基礎とは別に防災という観点で地質を知るということの目的があると思います。
具体に地質を知ろうとしたときにどういうことができるか、何をするかというと、
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いろんなアプローチがあるみたいですが、大きくフェーズを分けると、
1つは調べるというフェーズと、もう1つは調べた結果を分析するというフェーズがあると私は理解しています。
調べるフェーズでは、1つ典型的な調査方法がボーリング調査です。
1つは、地面に穴を掘って、
65mmの穴や、小ささは50mmの穴を掘って、
大きさは100mmや150mmの穴を掘って、
地面に穴を掘るだけではなく、
ストローを地面にグリグリと挿していくように、地下深くストローを埋め込んでいって、
それをスポーンと抜くと、ストローの中に地面のコアという棒状のものがスポーンとストローの中に残って抜けるんですよ。
それを大きく掘って、地面に穴を掘って、
地面のコアという棒状のものがスポーンとストローの中に残って抜けるんですよ。
それを大きく掘って、地面に穴を掘って、地面のコアという棒状のものがスポーンとストローの中に残って抜けるんですよ。
10cmから25cmまでの間は結構硬い岩盤ですね。
25cmから55cmまでの間は柔らかい層がありますね。
その層状に、地面の深さ方向に状態がわかる。
状態がわかるというのも、地面の成分そのものを地表に引っ張り出すことができるんですね。
ボーリングという方法でグリグリグリグリと掘っていって、ポーンと抜くという。
そういうふうにして、実際のものを地面の上に引き出してきて、それを一つ一つ調べるということで、
この深さ方向にはこういう正常、コンディションのある地面になっているんだなということを知ることができるということですね。
というようなことは、地面の下を知る場合なんですけど、斜面について知る場合には、もう一つ路頭調査みたいな感じで、
崖の状態を見ることで、地質が終局していますとか、理科の教科書とかにも出てきますけど、そういう崖を調べるという方法もあるし、
場合によっては、長期的な地滑りが起こっているようなところには、縦溝を掘って、その縦溝の中を見たりするようなこともしていると聞いたことがあります。
そういうふうに、実際の地面を目で見たり触ったりして調べるという方法。
それ以外にも色々あって、男性派探査とか電磁探査とか、いろんな探査方法があって、
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男性派探査というのは大きいハンマーなのかな、タイヤみたいなやつをボーンと地面に叩きつけて、
その振動が伝わる速さとか、そういうので地質状況を知るらしいんですけど、
そういう地面の調査方法というのがあるみたいです。
それと、もう一つは地形から地質を読むという手法もやられるみたいですね。
これは地形図とか航空測量とか、航空写真とか、植生、生えている植物なんかから、
ここがこういうふうになっているから、こういう地層なんじゃないですかね、というような判断をするという、
地形から地質を判断するというアプローチもあるみたいです。
そんな感じで、調べたものを分析するということなんですけど、分析というのはどういうことかというと、
地下って立体なんですよね。
何を言っているのかということですけど、地面の表面って面的なものですけど、
地下って要は深さ方向にも情報があるので、ボーリングって一点の深さしか分からないから、
要は地面の状態を3D的に全部明らかにすることってすごい難しいらしいんですよ。
だからここをボーリングして、ここのポイントAの深さ方向は地質状況が分かりましたと。
それはもう地面の上に引き出してくるので、明らかに実物を見て判断ができるわけですけど、
そこから10メートル離れたところがまったく一緒かというと傾いてたり、
あるいは断層があってガクッとずれてたりする可能性もあるわけですよね。
それを間違いなく知ろうと思ったら、あっちゃこっちゃにものすごいボーリングを掘らなきゃわからなかったりするんですけど、
それってまたすごい時間もお金もかかるので、どうしてもポイントポイントの離れた部分のいろんな情報をつなぎ合わせて、
ここの地下はこうなってるんじゃないかっていうふうに判断せざるを得ない。
それがやっぱり非常に専門知識が必要だったりするみたいです。
どうも地質の人がやってる資料なんか見ると、そもそも基礎知識を求められる範囲も大きいなって思いますね。
その現地の地質の歴史なんかをよく知ってて、その上でボーリング調査とか地形とかいろんなものを総合的に多面的に判断をして、
ここの地下ってこうなってるはずだから、こんな工法を提案するところまではやらないかもしれないけれども、
ここの地下ってこうなってるんじゃないでしょうかと。
つまりこれぐらい硬い層がここからここまであって、ここで断裂しててちょっとずれてますとか、
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ここからここの深さの層は柔らかいんじゃないかとか、そういうようなことを限られた情報から明らかにするというのが、
健康における地質分野の技術者の役割をやってることというふうな私の認識です。
あとちょっと毛色の違う話として、地下水を得意としている技術者の人とかチームを持っている会社もあるみたいですね。
地下水の流動はどっちかというと、構造物的なことよりも環境的な側面があるので、
これは今回の次かその次ぐらいに環境分野の話をしますので、ちょっとここでは割愛をします。
そういうことで地質分野の人っていうのは、地質調査業とか、とにかくちょっと特殊というかユニークな分野だなって私は思ってて、
どういうことかというと、エンジニアリングであるというよりも私のイメージはサイエンスって感じなんですよね。
だから地質の技術者の人たちって技術者とも言えるけど、私のイメージは学者さんっぽく感じる時があります。
なんでかなって考えてみると、エンジニアリングというのをここで定義すると、計画とか設計をエンジニアリングと呼ぶとするじゃないですか。
計画とか設計っていうのは、今ないものを作るための営みなんですよね。
あるいは今できた人工物を維持したりするための営みなんですよね。
だからどっちかというと、人間が想像したもの、作ったもの、あるいは作るっていう、そこに紐づいてる営みが計画とか設計でこれをエンジニアリングと呼ぶとした時に、
地質の技術者の人たちがやってることは何かっていうと、すでにそこにある地下、その地下のものを知ろうとする営みですよね。
自然の状態を明らかにするっていう営みで、それはエンジニアリングよりも私はすごくサイエンティックな雰囲気を感じます。
そこがすごく独特の空気が、私はかっこいいなって思うんですよね。だから地質屋さんって好きですね。
さっきも言いましたけど、地質を知るためには限られた情報から地下の状態を明らかにするために、地質の歴史なんかについてすごく詳しかったりするんですよ。
それで結構よくある話で地質屋さんが、ここら辺はこの間まで海の底だったんですとかって言うわけです。
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この辺の地形はこの間まで川だったんでとか言うんですけど、この間ってどのくらいですかって聞くと、10万年前くらいだってするんですよね。
その10万年がこの間になっちゃうみたいな。地質の歴史って何億年っていう歴史の中から、いろんな地層の年代があるらしいんですけど、
10万年っていうと意外と近い歴史の中では最近の出来事らしくて、それがそういうことらしいんですよ。
ある業務で地質の人と一緒になったときに、発注者さんのところに行っていろいろ説明をするということが結構5、6年前かなあったんですけど、そこで見た光景が私はすごく印象的で、
地質の担当者の人がその現地の土木構造物、私がいたんで機械設備もそこにちょっと付随してるんですけど、土木構造物を作る上でここの地質の状況を解析して、そこの結果を説明するっていうときだったんですけど、
その地質の成り立ちを漫画のような絵を描いて説明するんです。それで一回ここが沈下して、海の底になって堆積物が溜まって、それがもう一度隆起して、その後に断層みたいなのがあって、今の状態に至っていますみたいなことを、
まるで見てきたかのように物語のように語るわけですよ。それがどれくらいの時間のスパンかというと、本当に何万年とか何億年みたいな時間を、一回沈んでもう一回隆起して説明するんですね。
それがかっけーなーって思って、我々が基準に従ったりとか、あるいは構造計算を行ったり、流体的な計算をして構造物の設計をしたりとか、機械設備の設計をするのとは、全然違う種類の、全然違う香りのロマンみたいなものを地質屋さんの語りには感じて、
なんか素敵だなーって思います。この番組は健康に興味を持ってくれる人が増えたらいいなと思ってて、できれば高校生、要は大学進学を考える上での一つの情報源として、高校生にまでリーチしたらいいなと思うんですけど、
もちろんいろんな分野があって、いろんな興味に対して学んでほしいんですけど、そういうロマンっていう意味で、地質に関心を持つ若い人が増えたら嬉しいなーって思ったり、個人的にしています。
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好きな割にね、なかなか私、ちょっと遠いものに憧れるものかもしれないですけど、技術体系的に馴染みがないので、あまり詳しく説明できてないと思ってるんですけど、そういうものですけど、そういう地質の、我々技術者からするとちょっと憧れを感じるような魅力のある地質分野でした。
ちょっとね、地質も専門の人とかと対談みたいなことをして詳しく聞いてみたいなと思いますけれども、ちょっとここら辺が私の今の段階での限界ということで、最後まで聞いていただいてありがとうございました。
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