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  2. #09 電気設備
2021-04-14 10:33

#09 電気設備

建設コンサルタントの各分野を建コンのアレなりに解説していくシーズン2。
2話目はインフラの電気設備です。前回の機械設備に引き続いて、マイナーな分野なので、興味がない方はスルーしてください・・・。
次回はきっとみなさんが気になる「交通計画」ですので、次回こそはお楽しみに・・・!
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建コンのアレです。よろしくお願いします。
シーズン2の第2回目を撮っていきたいと思います。
今回はインフラの中の電気設備についてお話ししていきたいと思います。
これもですね、機械設備、前回の機械設備に続いてマニアックなジャンルなので、
自分もこれをやっているっていう人は多分今時点でリスナーさんの中にはいないと思うんですけれども、
私自身の専門分野である機械設備に非常に関わりの深い分野として前半に持ってきています。
次回からはいわゆるドボックのメジャーな分野の話をしていきます。
インフラの中で電気設備って皆さんどんなものを思い浮かべますかね。
やっぱり道路の照明とかね、歩道も含めて照明設備、電気、明かり、あれは馴染みがありますよね。
あとは信号機、あれも電気設備ですね。そういうのもありますよね。
ああいったものをやっぱり誰かが設計してるんですよ。
照明器具って言われる、いわゆるライトの性能とか種類っていうのは年々変わってきてて、
皆さんも歩道の照明がLEDになったなって、最近ここLEDになったなって気づく人がいるのかな。
私なんかは気にしてみちゃうから気づくんですけど、LEDになってます。
あと最近信号機もものすごい薄型のLEDの信号機が付いてるところなんかもありますけど、
ああいうものに変わった時に、既存のものから交換するだけだったらそうはならないけど、
新しく計画した道路なんかは、じゃあLEDの照明だったらこういうスパンで5m置きとか15m置きとか、
こういうスパンで設置しようっていう、要は全体の計画設計みたいなものが必要なんですよ。
器具そのものを設計するんじゃなくて、配置とかを設計するってことが必要なんですよ。
その道路の長さが何メートルとか何百メートルってあったら、
じゃあ全部で何十灯何百灯っていう何百個の照明をつけるわけで、
そうするとそこに送るための電気の量はどのくらいで、そういった設計が必要なんですね。
ちょっと具体なインフラの電気設備の話の前に例え話として、
例えばビルの設備を思い浮かべてみていただきたいんですけど、
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マンションとかだったりしてですね、やっぱり一つ一つの部屋に照明ってありますよね、明かりがありますよね、
ブレーカーがついてますよね、コンセントありますよね、
あと消防、防火設備、これも電気設備ですね。
そういったビルの一つ一つの電気設備を設計してる専門家の人っていうのがいるんですよね。
お風呂のシステムとかキッチンのシステムとかも含めて。
それっていうのは一つ一つの器具を設計してるんじゃなくて、
ビル全体でこんな配置にしてこうしてっていう設計をしてる。
それと同じようにビル全体を見るのと似たようにトンネル全体の電気設備、
道路全体の電気設備、あるいはダムに関連する電気設備とか、
そういったものをトータルで設計するっていうのが我々の仕事です。
そのスケール感っていうか、見ているサイト、フォーカスしているサイトの広さみたいなものを
イメージ持っていただけたらなと思います。
具体的にどんなものがあるかっていうのを順番に挙げていきますと、
前回機械設備の説明をしたときに出てきたような、
水門とかポンプとかファン、そういったものを動かすための動力ですね。
そういう電源系の設計っていうのがまず一つあります。
それは皆さんもドライヤーが3000ワットとか何キロワットとかありますよね。
ブレーカーが30アンペアとか40アンペアとか。
ああいう世界ですね。電気が足りる足りないっていう世界です。
それともう一つ全然違うものとして遠隔操作システムみたいな、これはシステムですね。
電気のキロワットが足りる足りないとかじゃなくて、システムの世界です。
どういうものかっていうと、例えば津波傍聴亭、津波が来たら閉めるタイプの水門ってあるんですよね。
街を津波から守るために閉めたいと。
それを閉めるって言った時に、閉めるためにそこに人がいてボタンを押してたら危ないじゃないですか。
なので安全な場所から遠隔で操作をしたいっていう場合があるんですよね。
そしたらそのためのシステムっていうのを構築しなきゃいけない。
どんな信号をどこから送って、インターフェースはどうするかとか、現場のシステムはどうなるかとか。
そういったシステムの設計もインフラにまつわる電気設備の設計の範疇です。
あともう一つは、前回機会でも出てきましたけど、トンネルっていうのはかなりいろんな設備がある施設なんですよね。
警報表示板って言って、寒水してます。寒水っていう意味は水浸しになってますって意味なんですよ。
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寒水してますんで注意してくださいとか入らないでくださいっていうような表示パネルみたいなのがあったりしますけど、それも電気設備ですね。
あとさっき出てきました照明関係、トンネルの中の明かりは電気設備ですね。
非常電話がポツポツついてるなーって気づいたことある人いますかね。その電話も電気設備です。
それから消防隊の人なんかが使うような無線設備とかそういうものがあって、そういうのを使うこともできます。
あとトンネルの中でラジオを聴けたりすると思うんですけど、そのラジオが聴けるための設備みたいなのも電気設備です。
っていう感じでトンネルにはいっぱい電気設備があります。
それからダムなんですね。ダムっていうものそのものがあんまり皆さんに馴染みないかもしれないんですけど、
ダムっていうのは世の中に水が足りない時には水を供給して、それからお風呂に入る時にはお風呂に入る。
大雨が降って水が来てほしくない時には逆に溜めるっていうそういう機能を持っているのがダムの役割なんですけど、
そのために水の量をコントロールしなきゃいけないわけですね。多すぎる時は止めるし、少ない時は出すっていう風に。
そうするとダムの水位、水の量を測るようなセンサーとか、
そういった水位を元にしてゲート、水門をコントロールするようなシステムとか、
そういったようなダムコンっていったりするんですけど、正式名称はダム監視制御操作設備かな。
そういうものの設計なんかもインフラの電気設備の範疇です。
あとこういったトンネルだとかダムっていうものに限らず広く使われるもので、カメラのシステムっていうのがあります。
インフラに集まるカメラは一つは河川の状況、どれくらい水が溢れそうなのか、余裕があるのかっていうのを見るためにカメラがあって、
最近はその河川のカメラの情報は公開されるようになっていて、
皆さんでも河川情報カメラとかって言ってGoogleで検索すると、
自分の家の近くの川の状況がリアルタイムでカメラの状況が見えるようになってますので、気になる人は見てみてください。
そういったようなものですね。
今言ったみたいに機械以上に扱う設備の種類が多くて、
インフラの電気設備に関わる人っていうのはそういったマルチな知識とかタスクが必要になるので、
一人で全部がやってるわけじゃなくて、
私の印象ではダムの設備に強い人とかトンネルの電気設備に強い人とか、
ある程度守備範囲が分かれてる印象がありますね。
私の会社にもその電気設備の部隊があるんですけど、
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やっぱりそういった守備範囲を分担してるっていうところがあります。
この電気設備の技術者もやはり非常に足らないと思ってて、業界内に。
機械と同じようにぜひ電気を学んでる学生の皆さんは、
建設コンサルタント業界というのを視野に入れてみてほしいなと、
これは私の勝手な思いですけど思ってます。
機械設備以上に寿命が短いんですね、電気設備っていうのは。
不具合が起こるときも、機械より振動が大きくなってきてそろそろ壊れそうっていう予兆が見にくいんですよ。
突発的な故障っていうのが多いんです。どうしてもそういうものなんですね、電気設備って。
そういうのを防ぐために10年とか20年とか設備によるんですけど、時間を決めて更新するんで、
10年20年でダメになる土木構造物ってまずないと思うんですけど、
電気設備はそういうスパンで更新していかなきゃいけないので、
そのたびに色んな設計が必要になるわけなんで、私たちのような電気設備を設計できる技術者っていうのが
日本の社会に求められていると言っても過言ではないと思います。
そういったインフラの電気設備のご紹介でした。
ご清聴いただきましてありがとうございました。
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