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TaeとKumikoの栄養カフェ。
このラジオは、私たちが日常生活で、これって興味深いなぁと感じたテーマについて、10分ほどでお届けします。
では、Taeさん、今日のテーマは?
市販のお弁当やミールキットの味付けから思ったこと。
味付けね、私たち栄養士がよくよく日々感じるトピックですよね。
どんなことがあったんですか?
今、母と同居してて、ほとんど食事は母が作ってくれてるんだけど、
母が旅行に行ったりとか、外出したりとかするときって、ご飯作る時間がないから、
冷凍のお弁当をまとめて注文したりとか、ミールキットを使ってみたりとか、何回かしたことがあるんだけど、
ミールキットって何でしたっけ?
ミールキットってね、材料だけ、材料とレシピがついてて、材料がそろってて、簡単に早く素早く料理ができる。
なるほど、なるほど。
その料理にちょうどの量がセットで送られてくる。
家で材料を準備するとこからしなくても、それだけあればすぐ作れるってやつですね。
そうそう。
冷凍のお弁当とか。
そうそう。
家族が6人なので、いろいろ試したことがあるんだけど、
食べてみると、やっぱり味付けからって思うことが、だいたいはそう思っていて、
割と高齢者施設で働いてるから、高齢者って味覚が弱いから、弱い人が多いので、
ちょっと濃いめに作ってもらってるんですけど、調理師さんに。
やっぱり全然レベルが違う。
香辛料、唐辛子とか、そういうのをすっごいいっぱい使ったりするし、
で、これをお弁当だったら、おかずを全部食べ切るっていうのが、最初からまあまあな味付けだから、
味が、舌がしゅっつかれてしまって、全部食べ切るまでにしんどくなってしまったりとかするので、
ああ、こういう辛いのをみんな食べてるのか、とか思って。
これはちゃんと作ってる人も、ちょっと味見するぐらいならおいしいかもしれへんけど、
このお弁当を開発する人も、全部食べ切ってあるんかなって、食べ切って評価してあるんかなっていうふうに、ちょっと疑問を思ったので、
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施設では、味見じゃなくって、一食、懸食っていって、食べ切るっていう、食べ切って量がどうだったか、味付けがどうだったかっていうのを評価するようにしているので、
それがやっぱり、必要やなっていうふうに思って、仕事でも、食べ切る時間があんまりないときでも、頑張って、ちゃんと食べ切ってから、味がどう感じたかっていうのを確認しようっていうふうに思った。
最近思ったことです。
私、今聞いて思ったのが、逆に老犬ってすごい薄味で、ぼやかしてじゃないけど、あっさりヘルシーに薄味で、みたいな、やっぱ高齢期の食事のイメージあったんですけど、
ぼやけてるから、逆に食べやすくするために、若干、調理士さんにはそういうお願いしはるんですね。
そうなんですよ。それで、たぶん大学でも、だいぶ前やけど、何十年前やけど、大学での長寿寿も高齢者向けの食事なんで、味をあっさりめにして和食で、あんまり濃くしすぎないで、みたいなことを教えてもらった記憶があるんだけど、全然違うなと思って。
一般には高血圧の人とかいるから塩分を控えたほうが、みたいなのが、それがベースにありそうですもんね。
そうなんですよね。私も高齢者施設に行く前は、そう思ってたんだっけって、その辺は病院で働いてるときから思ってたけれども、
新規立ち上げを、高齢者施設新規立ち上げをしたので、立ち上げメンバーなんだけど、一番最初に、食べてる人を十分わかってない状態で食事を提供しないといけない状態だったから、とりあえず出し続けてたんだけど、
とにかく薄い薄いって、水臭いって、味がないってすごい言われて、直接には言われへんねんけど、やっぱり気遣わはるし、せっかく作ってもらってんのにって、気遣いやから、お年寄りたちは。
リハビリで、リハビリ中に今日も味が薄くてなーとか言ってはるらしくて、それをリハビリの職員が教えてくれるのね、今日も薄いって言ってはったよとか言って、あ、そうなんや、やっぱ薄いんやと思って、
で、言語聴覚師さんと一緒に本立ての改良とかやってたんだけど、調理師さんと3人で、薄い薄いって言わはるから、濃くしなあかんなってなって、主菜はたんぱく量が多いから、主菜だけはしっかり味をつけて、副菜はちょっとこう、薄のものにしたり、
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めりはりをつけるみたいな感じ。
そうそう、塩分は決められてるしね、やってたんやけど、そのうち言語聴覚師さんが味覚の調査、嗅覚と味覚の調査を始めてくれて、それですごい興味深かったのは、もうほぼ半分以上が味覚嗅覚障害レベル、あんまり味がわかっていないみたいな状態や、
評価方法がちゃんとできてるかどうかっていうのは、またちょっと置いといてたけど、でもやっぱり味が思った通り、感じにくくなってる人が多いなと思ったので、それを知ってから、主菜だけはしっかり味をつける上に、
表面に山椒とか香りのものをかけるときは、けっこうしっかりめにかけて、すぐにふたをするっていう。
なるほど。
で、提供した後に、開けた瞬間にバッて香るように、いうふうな感じで作ったので、だからやっぱりそういうふうにすると評価が高くなってきて、よく食べてるもんな。
すごい興味深い。だからやっぱり、鼻でおいしい匂いを感じにくい。口に入れても塩気を、そもそも感じにくくなってるから、最初の開けた瞬間、鼻をごまかすじゃないけど、山椒の香りをバッて入れてあげると、もうそれでおいしそうとか食べやすくなるってことよね。
そうなんですよね。
すごいな。
それは、そこまでちゃんといろんな患者さん、利用者さんをたくさん評価したからこそ、わかる情報というか。
そうですよね。ただやっぱりお弁当を販売しようってなると、食べる人の味覚がどういう状態かっていうのがわからない。
フィードバックも得られにくくなるので、難しいんやろうなっていうふうに思っていて、もしかしたらあと味を作るとき、料理をするときに、ちょっとだけ食べておいしいって思って、その味付けに決定するっていうふうにすると、
それだけじゃないから、料理それぞれが。それぞれが一食として全部組み合わせて、全部食べきって、どう感じるかっていうところまで考えられてるんかなっていう、ちょっと思うお弁当のときもありました。
いろいろ種類食べた中で。
だから味覚ってほんと一人一人違うから、私のおいしいはあの人のうすいだし、あの人のおいしいは私には辛すぎて食べられへんっていうのの、その個人差だけでもすごいのに、そこに高齢期になってぼやけてきてしまうっていう問題が入ると、
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なんか、おいしかったよって思われる食事を提供することってめちゃくちゃ難しい。
めちゃくちゃ難しい。
そこにね、いろんな食事の制限が入ってきたりもするのに、食べれることって利用者さんにかかわらず誰にとってもうれしいことだし、
食事の時間だけが楽しみやって言って出てくるのが、いつまでたっても味がなくって、薄くって、とかになったらリハビリする元気も出へんし、
なると、なんかやっぱり、その人その人にとっておいしいって感じれるものが食べれることって、すごい大事なところですよね。
いやー、なんかすごいな。
私自身も病院で働いてて、患者さんにだいたいが塩分制限がかかってきて、薄い味を食べることが体のために大事だからっていう話はしますけど、
でも、自分が実際それぐらいの年齢になったことがないから、教科書の知識としてお伝えをしていくっていう立場だけど、今の話を聞いて、私自身が高齢期になって、
私自身はね、別に薄い味は全然得意なんだけども、それでもなんか食べても食べてもおいしいって感じられない食事になるんかなとかって思うと、やっぱりなんかちょっと寂しいですよね。
その時にね、パッて開けて山椒の香りがきつくあるとか、一口目だけ表面に塩気を感じるから、おいしいなって、そのモードのスイッチが入るか入らないかで、その後の食事時間が楽しめるか楽しめないかって、なんかすごい変わるんやろうなって思いました。
この味覚と嗅覚をキープし続けたいですね。
ちょっとそこ、いろいろ調べたいなって思いましたね。
今回はね、今日は人の味覚と嗅覚をお弁当から感じたっていうね、そういうお話をさせてもらいました。
ではまた。