2021-01-30 39:16

#031 バットマン:R.I.P

人気ライターのグラント・モリソンによるバットマンと謎の組織ブラックグローブの戦いの最終章です。名探偵としてのバットマンの魅力に溢れた作品です。何故か最後は「仮面ライダー1号」の話をしています。
00:04
この番組では、毎回一冊の邦訳アメコミを取り上げて、それについて語っています。
今回のテーマは、バットマンリップです。
リップ、R.I.P、レッド、イン、ピン。
安らかに眠れってことですね。
よく墓に書いてあるやつですよね。
それです、それです。
は、バットマンを狙う謎の組織、ブラックグローブとの戦いの最終章ということになっております。
ライターはグラント・モリソン。
バットマンの息子、ダミアンというのが出てくる、バットマン&サンという作品からずっと続いている物語の一つの区切りとなる作品ですね。
このダミアン、息子のダミアン、今じゃすっかり馴染んでね。
よくね、バットマンファミリーの一員として登場しますよね。
あと、スーパーマンの息子と仲良くしてたりとかね。
もうすっかりお馴染みのキャラだとは思うんですけども、元々は80年代のエピソードでバットマンの宿敵、ラース・アズ・グールの娘、タリアとの間に子供ができるという80年代のエピソードがあって。
そのお話は、その設定はなかったものにされてというか、忘れ去られてたんだけど、それをグラント・モリソンが引っ張り出してきて。
ダミアンというのをストーリーの中に復活させて、今ではすっかりファミリーの一員になっているということですね。
そういうふうに、モリソンが書いたこのバットマンサーガー、一つのテーマとして、なかったことにされている設定を現代のバットマンに組み込んでいこうというところが一つテーマとしてあるのかなと思います。
やっぱりバットマンって、結構リアルって言ったら変だけど、ダークな世界観でさ、そういう感じで今はやってるんだけど、やっぱり50年代、60年代あたりは口頭無形なエピソードが結構多くあったわけです。
今回もね、それは黒の事件簿として編末に収録されてますね。ありましたね。面白いよね。これ面白かったですね。
本当に、なんていうんだろうな、虹色の怪獣が出てくるとか言えばなんとなく空気伝わりますかね。
そうだね。独特の、今から見れば独特ですよね。当時としてはこれが主流だったのかな。
ちょっとやっぱり子供っぽいっていうか、そういうようなめちゃくちゃなエピソードがあるんだけど、そういうのもまとめて編末に収録してあります。
原書ではこの50年代60年代のこの黒の事件簿、別の本だったんだけど、この2本では特別に編集して、後ろに編末に収録されてありがたいですね。
03:06
これ良かったですよね。
編末にあるんだけど、先にこっち読んでもらいたいですね。
確かに。先にこれ読んでね、こんな時代があったんだって知った上での本編がいいよね。
そうするとさ、こういう風に回収するんだっていうさ。
痺れるよね。
痺れるね。
伏線回収が一つこの森村バットマンの読みどころじゃないですか。
そうだね。
そういう意味ではすごくミステリーっぽい作品だなと思って。
これから色々我々でネタバレしていくんですけど、やっぱり是非皆さんに買って読んでいただきたいですよね。
そうですね。
じゃあこのラジオ聞く前に。
まず読んでから。
ラジオ聞いていただけると嬉しいかな。
そうだね。
というわけで今回はバットマンリプ、ネタバレ全開で。
やっていきましょう。
やっていきましょう。
じゃあまずは編末の黒の事件簿の話からちょっとやっていきましょうか。
はい。
まず最初のバットマンというお話ですね。
そうだね。一番最初に載っているエピソード。
バットマンはコウモリのコスチュームを着ているわけなんだけど、実はお父さんのトーマス・ウェインも仮装パーティーでコウモリの衣装を着ていたことがあったと。
遺伝だったということですね。
そうですね。
誰のコスチューム好きは。
フラッシュポイントでトーマス・ウェインがバットマンになっているという架空の世界の話があったじゃん。
どうして関係ないお父さんも同じくバットマンになっているのかという疑問がここで解消されました。
なるほどね。
逆だったと。お父さんがそもそもバットマンだったから無意識化に息子もバットマンになった。
なるほどね。
そういうことですよ。
何もなくても親父はバットマンになっていたってことなんですね。
まあ、何だろう、愉快な話なんだけど、ジョー・チルといって両親を殺した犯人が出てきたりして、そういうバットマンのオリジンにちょっと絡むような短いお話ですね。
次にあるのがバットマンを引退に追い込んだ男ですね。
バットマンにコウモリ恐怖症という精神病を植え付ける悪役が出てきて、バットマン身の回りがコウモリグッズで溢れているのでバットマンになれない。
スターマンという別のヒーローに変装して悪と戦っていくというお話ですね。
ガジェットは何でもコウモリ型にするじゃないですか、バットマン。
それが言えるものがね。
恨めに出ましたね。
日常生活を送れなくなっちゃいますからね。コウモリガサスら怖い。
バッタランを持ってヒーってなるところが面白いですね。
これ治療法がすごくてですね、ロビンに椅子に縛り付けられて、無理やりコウモリの映像をひたすら見せられるっていう。
06:01
絶対現代心理学的な観点から見たらやっちゃいけないやつだよね。
時計仕掛けのオレンジでこういうシーンがありましたよね。
無理やり目を開かして。
無事それでトラウマを克服するというお話ですね。
すごいストーリーですよね。
スターマンっていうね、急遽出来上がる星をモチーフにしたヒーロー。
星男ですもんね。
中身は完全にバットマン。
続いて収録されているのが、バットマンの正体は誰?というストーリーで。
バットマンが目覚めると精神病院に入院していた。
ラストナイトオンエアもこういう始まり方でしたね。
この場合はバットマンが精神病院で目覚めると、実はバットマンがもう一人いて、そのバットマンが本物として活動している。
つまり、お前は自分がバットマンだと思い込んでいる狂人である、というストーリーが始まっていくんですよね。
ラストナイトオンエアの始まりと一緒じゃない?
確かに。これをモチーフにしていたのかもしれないですね。
なるほどね。
でもこれも怖い話でね。
バットマンは自分の家に帰ってバットケーブルを探しに行っても、地下室がないんですよ。
そこにブルース・ウェインがもう一人現れて、「かわいそうに、自分がブルース・ウェインに似ているから、ブルース・ウェインがバットマンだと思い込んで、君は家に来たんだね。」
そうか、これバットマンじゃないどころか、ブルース・ウェインでもないのか。
ただの自分をブルース・ウェインかつバットマンだと思っている男。
ヤバい奴。
ヤバい奴。
いきなり目覚めてそんなこと言われたら、アイデンティティ揺らいちゃうよね。
自分はバットマンだと思い込んでいるっていうストーリーなんですが、これもね、オチが秀逸で。
実は偽バットマンというか、ブルース・ウェインに似ていた人は、羊であるアルフレッドの変装だった。
バットマンに謎を提示することで、バットマンに生きる気力を持たせようとしていたっていうオチなんですよね。
相変わらずのアルフレッドの演技力の高さは。
やっぱり凄まじいストーリーですよね。
結構さ、種明かしの部分がサラッと行くからさ。
1、2ページでサラッと終わるんでね。
適当すぎんだろって思う。
バットマンがそういう謎を与えられたのも、生きる気力を持っていないと死ぬ毒っていうのがやられたせいで、生きる気力を取り戻させるために、偽バットマン騒動を起こしていたと。
すごい舞台掃除だよね。
ここまで全部2ページで説明されますもんね。
でも序盤に謎が提示されるからさ、なんだなんだって読んでいくよね。
まさにミステリーとして読んでいける作品になってますよね。
いいですね。
あと、惑星Xの超人バットマン。
別の星に行くとですね、そこではバットマンがスーパーパワーを発揮できるって言うんですね。
09:05
ドラえもんで似たようなお話あります?
ありましたね。
宇宙開拓史。ノビダが重力の低い星に行って、スーパーパワーとか、力持ちになるっていう話ね。
スーパーパワーを手に入れて、結構バットマンが楽しそうなんでね。
はしゃぎますね。
はしゃいでますね。スーパーマンはこんな感じなのかなみたいな。
スーパーマンが今の私を見たら驚くぞ。ノリノリですね。
スーパーサンズって息子のお話なんですけど、ダミアンがスーパーパワーを手に入れる回があるんだけど、そういうの力に溺れちゃダメだよって勇めるんだけど、この時のこと忘れちゃったのかな?
やっぱり親父になんですね。
3代にわたって父親に続いてるんですね。
血のつながりを感じますね。
今でも実はバットマンは結構パワーに溺れるタイプで、全知全能の椅子に座るエピソードとかあるんですけど、それ危ないからあんま使うなよって周りから言われても、いや大丈夫、俺はコントロールできるからみたいな。
やばー。
でもそういう意味ではもう50年近くブレずにキャラクターがね。
力に溺れるバットマン像がもうあるんだね。
っていう風に言えるかもしれないですね。
で最後が、さっきもちょっと話した虹怪獣の巻っていうね。
これが一番後頭無形ですね。
驚きのエピソードですよね。
南米の共和国大統領、とある国の大統領に壊れて反乱軍と戦うっていう、なんかちょっと政治色の。
ゴッサムですらないっていうことですもんね、舞台が。
そうそうそう、エピソードなんだけど。
虹色の怪獣が出てくるんだよね。
そうなんです。
もうすぐ出てくるんでね。
虹色の怪獣は虹色の怪獣としか説明のしようがない。
こいつが何なのかっていう説明とか、この怪獣のオリジンとか全くなく、周りの人たちも別にいることは。
当然としてね、受け入れてるんですよね。
そういうのが時代の空気を感じさせる。
あーなるほど。50年代60年代的な大らかさ。
大らかさがありますよね。
怪獣まあいるよねっていう。
でなんかパワーを使うごとにこの虹色の色が少しずつ減っていくっていう。
パワーもすごいですよね。
なんか光を放つんだけど浴びるとペラペラになるとかね。
体がめっちゃ熱くなるとかね。
俺さこのペラペラになるシーンのさ、ロビンがペラペラになっちゃったよーっていうのに対してバットマンがヘラヘラしてる場合じゃないっていうんだけど。
割と楽しんでますよね多分彼らこれ。
なんかね明るいね。
全てが明るいよね。
ペラペラの下りも2,3コマですぐ元戻りますしね。
12:00
もうギャグ漫画の文脈ですもんね。
確かに。
で最後もなんやかんやあって、全ての力を使い果たした虹怪獣は勝手にバラバラになって、
残骸が灰の山と化したって言ってそのまま風に流されてただよって終わりっていう。
怖いよねちょっとホラーっぽく感じすら感じてしまいますけどね。
そうね画面の明るさでこうちょっとギャグ感あるというかだけど普通に怪奇話ですね。
そうだよねこれ化け物の話だもんね。
ね。
怖いわ。
この黒の事件簿、前の巻にあたるバットマンブラックグローブっていうのにも載ってて、これは残り半分が載ってる感じなんだけど。
なるほどね。
今紹介した中ではどれが一番好きでした?
私はやっぱりバットマンの正体は誰。
偽バットマンが現れるって話が一番良かったかな。
登場人物とか主人公が自分が何者かわからなくなるっていう話って私結構好きなんですよ。
近代文学とかである設定じゃないですか。
そうかな。
本当の自分って何だろうみたいな。
はいはいはい。
その究極ですよね。
自分は自分じゃなかった。
なるほどね。
しかもこのお話最初にこの大きな謎ですよね。
偽物のバットマンは一体誰なのか。
そもそも自分は誰なのかっていう謎を提示して、その解決を少しずつしていく。
情報を集めて推理をしていくっていう構成がミステリー小説みたいな感じになってて。
そういう意味でも結構読み応えのある作品かなって。
最後まで好奇心を持って読んじゃう面白さがありましたね。
やっぱバットマンはね、探偵っていう役柄だし。
そうだよね。
ディテクティブコミックスですからね、そもそも。
確かに。
確かに、そういう意味では。
探偵らしさが味わえる作品かなって思いました。
そうだね。
俺はやっぱ惑星Xの超人バットマンが好きで。
宇宙開拓期。
宇宙開拓期。
バットマンブレイブ&ボールドっていうアニメがあるんだけど、
それでこのアメコミ読む前に全く同じエピソードをやってて、知ってはいたんだけど、
行った先、別の星にさ、そこにもバットマンがいるんですよね。
なんか派手な色の。
派手だよね。
派手。黄色、赤、紫。
紫。
で、惑星ズーインアールっていうんだけどね、
ズーインアールのバットマンと出会って。
で、なんかこの向こうの星のバットマンが、
このいつものバットマンを呼んだっていう設定になってるんだよね。
そうだね。自分の星に呼び寄せた。
だから、いろいろあって、
ズーインアールで問題を解決して、
バットマンは元の地球に戻るんだけど、
15:00
戻ったら、向こうで数時間過ごしてたのに、
地球では数秒しか経ってなかったと。
じゃああれは夢だったのかなと思いたいところだけど、無理だな。
だってバットラディアがここにあるんだから。ってね。
向こうのバットマンからもらった、よくわからんスーパーコンピューターがね。
これなんかよくわかんない道具ですよね。
手のひらサイズの機械の塊なんですけど。
なんなんだろうね。
でもラジオ。
なんだろうね。
なんかわかんないけど、いろいろコントロールできる、
手のひらサイズの機械。
スマホかな?
スマホ的なね。
っていうエピソードね。
これ好きですね。ダブルバットマンですしね。
確かに。
じゃあ本編の話をしていきましょうか。
この前の巻からね、ブラックグローブという悪の秘密結社的な集団と戦っている、追っかけているバットマンなんだけど。
向こうの方がちょっと一枚上手手で。
バットマンは催眠術というかね、かけられて捕らえられてしまう。
それで薬を打たれて、記憶も消されて、その辺にほっぽり出されてしまう。
もうバットマンじゃなくなってしまうってことですよね。記憶もないわけですからね。
ここの辺もね、さっきの黒の事件簿のお話とちょっと似てるのかなっていうところなんだけど。
確かにね。
それでスラム街っていうかダウンタウンに捨てられてるんだけど、ホームレスのオナージャクソンというね。
黒人のホームレスですね。
拾われてというか、一緒に行動するようになります。
チンピラに絡まれるシーンがあるんですけど、すごい覚悟術で記憶を失ったブルースはね、チンピラを乗っちゃうんでね。
いやーいいよね。
あんたすげーなーって言うようなこと言われるんだけど。
面白いよね、この記憶を失ったブルースがさ、自分が誰かを考えていくシーン。
これすごい好き。
私の言葉遣いは知的な浮遊僧のものだ。なぜ無一文なんだって。
すごいよな。
記憶を失っても推理力は変わらずっていうことなんですかね。
神は最近カットしたばかり。ずっと前からホームレスだったわけじゃない。私は誰だってね。
すごいぜ。
なんと論理的な推理を。
探偵だ。
で、黒人のホームレスのモナージャクソンから壊れたラジオを受け取るんですけど。
宝物だってね。
こっからがすごいよね。
ブルースはその辺の布で裁縫を始めるんだけど、セリフが。
これを夢だと思うのは簡単だ。
あれ?このセリフ聞いたことある?
18:00
どこかで聞いたことありますね。
だがそれはできない。
バットラディアがここにあるからだ。
私は、私はバットマン。ズイン・アールのバットマンだ。
名シーンですよね。
名シーンで最高だよね。
だからね、記憶を取り戻したわけではないんですよね。
でも、さっきのね、黒文字現場にあったお話のセリフを満々引用して。
で、格好もね。
紫、赤、黄色の。
自分で裁縫したコスチュームですね。
あと、バットマイトっていうね、5次元の妖精がいますね。
そうだね。
これは前のブラックグローブに収録されているね。
黒文字現場に収録されているお話だね。
いやー、だからこのズイン・アールのバットマンは、
もしこう、精神攻撃を敵から受けた時にバックアップとして、
ブルースが用意していたバットマンだったと。
すごいよね。
すごいよ。
バットマンはあらゆる可能性に備えるってよく言いますけど、
自分自身を失った時のことすら想定していた。
想定して、ちゃんと作ってたんですね。
やばすぎ。
やばすぎる。
あの、まあ、ブラックグローブを追っていく中で、
疑心暗鬼、すごく疑心暗鬼になっちゃってて、バットマン・ブルースは。
で、ロビンとか、ナイトウィングとかに心配されるんだけど、
それに対してアルフレッドがね、
ブルース様の脳内には最高の人間像があり、
常にそれを目指して努力しておられますと言ってるんだけど、
ここだよね、バットマンの魅力って。
あー、なるほど。
ギリギリ人間が可能な、
全ての対策を取っておけるっていうところがね。
なるほどね。
スーパーマンとかにはない、また別の魅力ですよね。
もう、痺れるよね、自分が。
そんなこともあろうかと、究極ですよね。
かっこいいぜ、ズミワールドバットマン。
武器はバットですね。野球のバットですね。
野球のバットで次々と殴り倒していくと。
人格変わってるから結構暴力的だし、ちょっとおかしくなってるんですよね。
やっぱちょっとバックアップだからね。万全じゃない。
万全じゃないんですよね。
よく建物の角についているガーゴイルと会話を交わしたりとか、
他の人が見えないものを見えちゃったりとか。
そもそもバットマイトが見えてるって時点で、精神的にちょっとこいつはやべえんだろうなっていう感じはするね。
狂気に踏み込んだバットマンほど怖いものはないかもしれないね。
凄みがあるよね。
カラフルな服でさ、一見するとダサいっていうかさ、
なっちゃうところが、一瞬して凄みに変わってるところがいいなって思うね。
よくスーパーマンが暴力を振るシーン、怖いよねって話あるじゃないですか。
一方でバットマンがおかしくなるってほんと怖いよね。
ほぼジョーカーと似てきますよね。
21:01
やっぱギリギリで踏みとどまってもらわないと怖いね。
恐怖でしかないところがありますよね。
私はズーイン・アールのバットマンだ。ブルースを消した後に残った存在だよ。
怖い。
怖い。
怖い。
怖いよ。
そういうわけで、ズーイン・アールのバットマンとして、
ブラックグローブが待つアーカムアサイラムに乗り込んでいきますね。
ブラックグローブ秘密結社のメンバーがアーカムに集まっていくんですかね。
バットマンが堕落する姿を見たいっていうことでね。
鑑賞会をね、みんな。
鑑賞会をね。
ハイソサイティーなね、地位のある人たちがこのブラックグローブのメンバーになってるんだけど。
そうだね。
なんかスウキキ王とかいたよね。
確かに。どっかの将軍とか軍人もいましたね。偉そうな軍人も。
ホームレスになったバットマンとの対決ですよね。
ああ、そういうことか。
対決闘争じゃないけどさ。
なるほどね。
一回落ちぶれたバットマンが上流階級の人たちに戦いを挑むと。
そういう構図なんですね。
ブラックグローブのメンバーはジョーカーを仲間に誘ってるんですよね。
もう、そういうことしちゃダメだよってね。
賢い判断ではないですよね。
なんてわかんないかな。
上流階級とジョーカーの相性の悪さってないですからね。
ないよね。もうさ、ジョーカーをさ、コントロールしようなんて無理なんだから。
関わっちゃダメなんだから。
上流階級の人たちはそういうことがわからないのかもしれない。
でもジョーカーってあれだな、ほっとくとなんで俺を仲間外れにしたんだって言ってくるし。
ああ、言いそう。
確かにバットマンと戦う時にジョーカーはかなり邪魔な存在かもしれないね。
そうだね。今回もバットマンがブラックグローブのメンバーが待ってるアーカムに乗り込んでいって。
そこにはジョーカーも当然待っていて、ジョーカーとバットマンの対決ということになるんですね。
この時まだバットマンはズーインRのバットマンですね。バット片手にバットマンで。
ここのジョーカーがまたイカれてていいんだよな。
かっこいい。
武器がカミソリですかこれ。
自分の舌をマップ立てにしてヘビみたいにスプリットタンにしてね。
怖いわ。
色味がね、ジョーカーのズボンが紫色でバットマンのマントが紫なんで。
ああ、本当だ。
両者似てますよね。
やっぱりそういう演出なのかな、狂気に踏み込んだのかもしれない。
そういうことなのかな。
かもね。
ジョーカーの後ろには実はバットマンの恋人が捕らえられていて、今にも殺されてしまう。
ということでバットマンはアツエストの彼女、恋人を助けようとするんですが、
こちらも皆さんのご想像通り恋人も当然ブラックグローブのメンバーでバットマンは倒れてしまう。
ということですね。
やっぱり名探偵が惚れた女っていうのはだいたい犯人か裏切られ者かどっちかですね。
24:01
ああ、そうなんですね。悪状率の高さが。
半端ではないですね。
なるほど。
結果バットマンは再び倒れ、看護犬の中に詰め込まれて埋葬されてしまう。
はい。
レストインピースというわけですね。
いいですね。
ジョーカー、実はこのお話の最初の方から、前回から恋人が裏切り者だっていう謎かけでメッセージくれてたんだよね。
いい奴だよね、ジョーカー。
好きすぎだろうと思うんだけど。
バットマンには優しいよね。
で、バットマンは拘束着を着けられた状態で、いつもの黒いスーツに着替えさせられて、
ああ、そうだね。普段のコスチュームに戻って。
やっぱバットマンが落ちる姿を見たいというね。
皆さんの期待に応えて。
いつものスーツに変えて、拘束着を着せられた上で、棺に入れられて、土まで被せられちゃってると。
もうバットマン絶対絶命ですね。
残念だ。バットマンの最後がこんな風に終わるなんて。
っていうところなんだけど。
ジョーカーだけはさ、
ジョーカーだけはバットマンへの信頼が消えてないんですね。
善が勝つか悪が勝つかみたいな話になった時にですね、
俺は絶対にバットマンがここから出てくると。
倍掛けルールでもいいぜ。
バットマンはいつもと同じ状態で墓場から出てきて、お前ら畜生どもを駆り立てる。
これしかも予言通りになってね。
バットマンは当然墓場から出てきますよ。
どうやって?
あらゆる事態に備えていたからです。
ここもすごいよね。
206本の骨、五臓六腑。血管の全長は96,500km。
人間は誰しもそういう形だと。
どんな人でも一緒であると。
だから人間を傷つける方法には限りがあり。
数年かけてそれらを全て記憶する。
そして対応策を考慮する。
そういうわけなんで、
もうこう拘束儀を着せられて埋められるっていうのはシミュレートできてたと。
すでに通っている。
対応策も当然考えている。
重さ270kgの土紅とともに棺の蓋を持ち上げて出るのは困難な作業なんだけど、
だが決して不可能ではない。
決して不可能ではないってバットマンを象徴するセリフですよね。
そうかも。
何でもやるもんね。
人間の限界を超えているっていうかね。
人間のマックスに挑んでいるのがバットマンだからね。
ジャスティスリーグのメンバーである人間とはやっぱり伊達じゃないですよね。
すごいよ。
なんか特別気の利いた解決策があるわけじゃないんだけど、
そうね。
想定していましたっていう。
でも最もバットマンらしい回答かなっていう気もする。
27:03
なるほどね。
事前に準備してました。
確かにバットマンらしさはありますね。
で、普通に墓から出てきて、
覚悟はいいか?ってね。
かっこいい。痺れるわ。
これもう自我も取り戻してますもんね。
元に戻ってますね。
恋人を見たときにその人がどういう人物かって思い出せていたみたいですね。
なるほどね。そういうことか。
そういう感じですね。いいですね。
ここから。
はい。マチックショードも追い詰めていくわけですね。
で、黒幕のドクターハート。
ドクターハート。
追い詰めて、彼がヘリコプターで逃げるところを追跡して、
ヘリとともに墜落。
生死不明の状態で、
バットマンのカウルをナイトウィング、初代ロビンですね、
ディックが持っているシーンでこのお話終わります。
これ一応公式というか、当時の反響としてはバットマン死んだなっていう扱いだったんですかね。
いや、それですね。バットマン確かに死ぬんですよ。
でもそれはこのお話じゃなくて、
ファイナルクライシスっていうクロスオーバーイベントで、
ダークサイドと相打ちになって死ぬんですね。
なるほどね。
だから、ここで死んだというふうに解釈して続きの巻を読んでいっても、
別に問題ないけれども。
全然問題ないんだけど、
DCコミックス全体で見ると、
こうやって生死不明な状態になってからすぐ復活して、
ジャスティスリーグと一緒にダークサイドと戦って死ぬと。
なるほどね。
そっちで最後を迎えていたんだ。
そうなんです。
やっぱり人気者は辛いよね。
いろいろなところに顔を出さないといけないから。
そっかそっか。
引退講演みたいな。
なるほど。
全国を営業して死ぬということですね。
エピローグもいいですね。
いいね。
これは有名な話だと思うんだけど、
バットマンのブルースの両親が撃たれた時って、
家族で解決ゾロの映画を見て、
その帰り道で撃たれるという話なんだけど。
ゾロ・イン・アーカム。
ズ・エン・アールですね。
正義の味方を名乗る不明の男なんだね。
名乗る不明の男なんてゴッサムの市民が受け入れるとは思えんがね。
精神病院送りになるのがオチさ。
言うならばゾロ・イン・アーカム。
これがズ・エン・アール。
いやー美しいオチですね。
これもうさ、たぶん最初にズ・イン・アールって言葉を作った
50年代60年代の人は、
特に何も考えてなくて、
このちょっと別世界っぽい名前を。
他の惑星の名前だもんねこれ。
30:00
あったんだと思うんだけど。
でも今回グラント・モリソンはそれを
自分の緊急事態のバックアップという設定に変えて
ズ・イン・アールっていうのもゾロ・イン・アーカムを
変形させたものだっていう風に設定したんだよね。
50年前からの伏線をここで回収したわけですもんね。
回収したわけですよ。
やっぱアメコミの面白さってこれだよね。
誰しもが忘れていた歴史を掘り返して
繋ぎ合わせていくの。
確かに。
だってバットマンは1939年から編成してるんで
80年くらいやってるわけですよね。
80年のどこからでもこう伏線を回収できるっていう。
あらゆるパターンの物語がありそうですけどね。
まだまだ足りないと。
いいですよ。
掘り返し甲斐があるんですね。
最高でした。
この本には黒の事件簿と今のバットマンリップと
もう一個執事が犯人、執事が見たっていうね。
これさっき言ったファイナルクライスの隊員かと思うんだけど。
なるほどね。
バットマンのIFストーリーとこれまでのストーリーを
ダイジェストでお送りするような感じのやつですね。
バットマン誌が振り返られる。
一応設定としてはダークサイドの軍勢が
バットマンを大量生産して兵士にしようと。
それもどうなんですかね。
ジョーカー仲間に引き入れるのもちょっとあれだけど
バットマン兵士にしようっていうのもなんかね。
よくないよね。
見込み甘いよね。
それでバットマンが経験してきたことをクローン隊に。
でもこれラストナイトウォンワールドでやってたよね。
クローン隊に学習させるっていうようなお話ね。
バットマンがなんでバットマンなのかというと
犯罪者に恐怖を与えるために仮装をしようと考えてたら
ガラスをね、コウモリが突き破って飛んできたから
僕はコウモリになろうっていう設定だったと思うんですけど。
今回その別バージョンがあったらっていうやつですね。
別のものが飛び込んできたらってことですかね。
意外とあるよね。
バットマンじゃないけど宇宙人の女の人が飛び込んできたら
ウーマンマンっていう風になってたとか。
なるほどね。
あと飛び込んできたコウモリじゃなくて
割れたガラスの方に注目して
シャッタードグラスマン、割れたガラスマンになるとか。
これあるあるなんだね。
多分もう一番いじれるところだと思うけど。
今回もオールマン、キャットマン、ビジョンマン、
カラスのレイブン、蚊のモスキートマン、
ガイコツ男スケルトン。
いろんな可能性がね、あったんですね。
あと何も入ってこなかった場合は
33:00
正義の使者、ザ・カーテン。
かっこいい。
かっこいいか。その場合コスチュームがどうなるんだろうね。
マントめっちゃでかいんじゃない?
小学校とかでカーテンにくるまってるやついたじゃん。
ああいう感じかな。
とかなんとかっていう感じでね、やってるんだけど。
それからバットマンにならなかった世界戦の妄想もありますね。
お父さんが普通にジョーチルを打ちのめして、
両親が死ななかった世界ですかね。
そのせいでお母さんが心配症になったのか、
バットマンがビビリになっちゃったのか、
すごいマザコンぽく育っちゃってますね。
こういう世界もあったんですね。
しかも嫌なのはこれね、お父さんのセリフなんだけど。
病院からの呼び出しだ。ニヤニヤ笑う精神病患者が貯水池に毒を入れた。
誰にも阻止できなかった。
多分あいつですよね。
はい、あいつですね。
あのあいつがきっとやったんですね。
バットマンがいないせいでっていうことはね、結構あるのかもしれないですね。
確かにね。
あとサーカスの殺人事件とか、
ジョーカーキラーが少年を監禁して10日間痛ぶったとか。
どっかで聞いたエピソードが。
なぜか彼を救えたという気がしてならないんだっていうんだけど。
もしバットマンがいなければ。
バットマンいなくてもジョーカーは割とノリノリで悪事をするんですね。
意外だね。バットマンがいるからジョーカーがいるみたいなお話多めなのに。
ジョーカーはジョーカーで生き甲斐を見つけてるんですね。
ですね。
あとセリーナ、キャットウーマンに普通に色仕掛けに乗っかっちゃって、
時計と財布と鍵と薬を盗まれるっていう。
いやー。
まあね、でも一般人ならそうだろうかもしれないですね。
そうだよね。やっぱり墓に埋められても出てこれる方がおかしいんだもんね。
バットマンがちょっと特殊すぎるのかもしれない。
でもこれも夢を見させられてるような状態なんだよね。
そうだね。いろんな夢を見せることで記憶を引き出していこうっていうやり方らしいですね。
だけど途中であれこれおかしいなってバットマン、ブルース自分で気づく。
アルフレッドのちょっとしたセリフとかね。振る舞いからお前は誰だと。
これすごいよね。
いやーもうすごすぎなんだよバットマン。
この現実がもしかしたら違うかもしれないって思えんわ。
気づけないよ。
ちょっとしたヒントからでもそれがわかると。
普通に夜見る夢でもどんなに変でも何も気づかずに起きて、ああ夢だったって思うくらいだからさ。
夢だと気づくことないもんね。
夢の中ではなかなかね。
その究極の姿ですよね。
バットマン。
ちょっとしたヒントから推理する。
まあ名探偵あるあるではありますよね。
まあ些細なきっかけに気づいてね。
コナン君とかもよくあるじゃん。
ペケリン。
これはこの窓についたろうそくはみたいな。
36:04
ペケリンって音するよね。
ちょっとしたヒントから。
疲れるだろうね。
いや疲れると思うよ。
日頃からさ。
確かバットマンリップでジョーカーのセリフであったんだけど、
本当のジョークはこういうことにも何らかの意味があると思い込んでいる。
お前らが頑固な石頭だよ。
はいはいはい。
絶対疲れるしちょっとおかしくなると思うんですよ。
何にでも意味がある。
確かにね。
これもそうかもしれない。あれもそうかもしれない。
逆にジョーカーなんかこう無意味なことをたくさんするから、
ああ確かに。
そういうのをいちいち読み取ってこう読み取ってこうとしたら、
えーっとえーっとになるよな。
うーんちょっとおかしくない?
そういう意味でやっぱこう狂気とかみひとえですよね。
名探偵の振る舞いって。
そうかもしれない。
真相にたどり着いたからいいけど、
これバットマン現実で言い始めたら病院に入れられてしまうタイプのあれですよね。
お前は誰だ。
誰かに頭の中を操られている気がする。
本当だ。普通にやべえ人だ。
なるほどね。
はい、というわけでバットマンリップでした。
はい。
まあこのモリソンの格差。
超名探偵としてのバットマンが堪能できる作品ですね。
そうだね。
伊達に世界一の名探偵と呼ばれてないなって感じですね。
そうだね。
かっこよかった。
かっこいい。
俺はやっぱこのモリソンのバットマンシリーズを読んでバットマン好きになったね。
あーなるほどね。
私はやっぱりこのバットマンリップの中で好きなシーンはバットマンの復活ですよね。
はいはいはい。
トコトンまで追い込まれていじめられたバットマンがそれでも立ち上がる。
いいですね。
そのシーンはたびたびこの作品出てくるからなんか必殺でお得な感じするよね。
あー確かにね。ホームレスにされたり、塗装されたり。
塗装されたり。でも常に立ち上がる。
はいはい。
やっぱこう復活ってウケると思うんですよ。
ウケる?
うん。
私よく詳しく知らないんですけど、今から2000年くらい前から結構復活ってバズってるらしくて。
バズってる?えーどういうこと?
なんか一回殺されたり、あるいは一回いじめられたけど、でも最後立ち上がって。
おー。
なんかこいつすげーじゃん。でバカウケみたいな。
昔からあるんだ。
結構あるらしい。
へー。
えーある?
なんかね十字架とかにかけられるらしいんだけど。
あ、そういうことか。ゴルゴダのやつね。
そうそうそうそう。詳しくは知らないんだけどね。
めっちゃバズったらしい。
あーなるほどなるほど。あの本めっちゃ売れたらしいもんね。
そう。らしいよね噂によると。
世界一出版されてる本らしいよね。
えーすごー。
ちょっと忘れちゃったんだけど。
それ元ネタにした作品とか多いよね。
あーそうだね。パロディー多いよね。
めっちゃパクられるよね。
そろそろなんか怒られそうだからこの辺でやめましょうか。
はい。
はいじゃあ今週はここでまた次回よろしくお願いします。
お願いします。さよならー。
さよなら。
あのヒーローの復活といえばさ。
仮面ライダー1号っていう映画があるんだけどさ。
仮装された藤岡博史が不死鳥になって戻ってくる。
めっちゃ面白いじゃんそれ。
いや俺かなり好きなんだよ。
39:00
見て?
うん見る見る。
じゃあ宿題ね。
はい。
女王宿題殿。
え、何それ。
その映画の中にある藤岡博史のセリフ。
全然ストーリーが想像できない。
見てください。
はい。
39:16

コメント

スクロール