行動分析学の基礎
こんにちは。お聴きいただき、ありがとうございます。あきねです。
こちらは、ASDの息子を育てながら、発達凹凸のある子どもたちの支援の仕事をしている私が、息子を通して出会った行動分析学を広めたいチャンネルです。
支援職として働いていて、常々思うことがあります。
子どもたちに対して、あなたに興味がある。あなたの見ているものが知りたい。共有できたら嬉しい。
そういう気持ちを持って、それを態度に表せば、子どもたちは必ず喜んでくれるんですね。
行動分析学では、他者からの注目が得られることが行動の機能の一つとされていますが、
注目は、やはり行動を強化する強化子なんだなと感じます。
これは発達凹凸のあるなしや、凹凸の大きさには関係ないし、大人でも同じだと言えると思います。
ただ、この注目、相手を認めたり褒めるようなポジティブな注目ばかりでなく、
叱りつける声かけなんかも、場合によっては注目という強化子になってしまいます。
例えば、学校でクラスの活動から離脱して校内を歩き回る子がいるときに、
先生が追いかけて見つけた瞬間、「戻りなさい!」と叱咤したとしても、
この叱咤は授業中に外へ出る行動を抑制する方向には機能せず、
その子にとっては逆に、先生からの注目という強化子になって、
行動が増える方向に機能するかもしれないというわけです。
ちなみに、その子本人が先生からの叱咤を嫌だなと表面的には思っていたとしても、
強化子になる可能性はあります。
同じ子が何度も都合の悪い行動をするとなると、大人の側は、「またか!」となっていって、
最初からお説教をする気満々で対応に当たってしまう。
そんな状況は想像に固くないのですが、それだと注目になってしまうので、
注目を与えないようにしようと考えると、離脱した子を見つけたときには、
あまり離脱の行動には触れないのが一つの対処法だと思います。
ひと口に教室からの離脱と言っても、いくつかのパターンとして、
その子がまだ幼くて遊びの延長で逃げ出して追いかけられると喜んじゃうという場合や、
もっと高学年で一人になるために飛び出した場合とか、いろいろ考えられますが、
その子を見つけた瞬間の大人側の行動として、しかめっ面で子供を責めながら近づく。
これはやりがちだけど、どのパターンに対してであっても得策ではないと思うんです。
なぜなら、めちゃくちゃ特別に注目を与えてしまっているし、
一人になりたかった子なら、その子の意向を無視して距離を詰めてしまっているし、
動物はそもそも攻撃されると反発するものなので、
こちらから信頼をちょん切りに言っているのと同じだと思うからです。
顔を合わせると同時にお説教という状態が続くと、対話が生まれにくいですよね。
理想は、普段から対話できる関係でいたほうが、お互いの時間的にも精神的にも余裕を持てると思います。
理想論だけども、それに近づくために行動分析学が役に立ちます。
普段から先々を考えた分析が癖になるからです。
例えば、目の前の子供の目や態度に警戒心がバッチバチに見えるときには、
対話を通じた関係構築
まずは敵じゃないよと分かってもらうのが先だなぁとか、
軽く笑顔でゆっくり近づいて、
相手が嫌そうであればどこまでOKか聞いて尊重する。
これを続けて敵じゃないと分かってもらえたら、一貫して味方であると伝え続ける。
味方だと思ってもらえたら、相手もこちらの話を聞き入れる体制になってくれる。
こういう先読みの思考が身につくのが行動分析学だと思っています。
そしてその根底には人格否定しないが考え方がずっと流れていますね。
言うなれば子供の前で器がでかい大人風の態度を取ることができます。
大人相手でもできるかもしれませんね。
ABAで広がれシンプルで楽しい生き方。
今日も大事なものを大事にできる1日を。
役根でした。