Tシャツの完成
イラストレーターの原あいみです。絵本や書籍、キャラクターを作ったり、難しいことを分かりやすく、漫画やイラストで伝えるお仕事をしています。
今日も昨日の放送に続き、イラストレーターのお仕事話をしていこうと思います。
少し前に、私が今アナログで作品を描いているんですが、それで初めてお仕事のお声掛けをいただきましたという放送をしたんですけれども、
センス・オブ・ワンダーという本屋さんの4周年記念Tシャツのイラストなんですね。
それがですね、無事擦り上がりまして、完成しましたというお話になります。
先月末に、主催の松尾みどりさんと、インスタライブでこのTシャツ用原画完成のお披露目会をやったんですよね。
そこから印刷の入稿をしまして、1回目のサンプルはちょっと上手くいかなくて、2個目のサンプルが上がってきてですね、
無事すごく可愛く出来上がったということで、いよいよ予約注文が始まりましたというお知らせです。
このですね、Tシャツに水彩イラストのこの原画をね、いい感じで再現するっていう印刷がですね、とても苦労しました。
初めての印刷会社さんだったので、私も初めましてという感じで、ご担当者さんと繋いでいただいて、結構ね、綿密に打ち合わせをさせてもらったんです。
当初の予定では、私はイラスト原画を作成するのみで、デザインとか位置決めとかね、そういった入稿作業はもうお任せしますというふうに進める予定だったんですが、
ちょっと1回目のサンプルが思うように上がってこなかったということでも、緊急会議ということで、
やっぱりね、私と直接印刷会社のご担当者さんと話した方が間違いがないし、伝わりやすいし、いいんじゃないかということで、繋いでいただいたんですね。
私も元々アートディレクターをやっているので、印刷ディレクションというのは数々やってきてるんですよ。
なので、もうここは自分が出て直接話した方がきっとうまくいくだろうなと思いまして、やらせていただきました。
ご担当者さんもとても丁寧な方で、もう本当にね、また持ちは持ち屋だなっていうね、プロフェッショナルの方とお仕事できたなということで、すごく頼もしかったんですけれども、
このね、私の水彩イラストを思ったように仕上げるっていうのが本当に難しくて、しかもですね、この原画の色そのままにしたかったわけではないんですよ。
原画は原画で飾って良い感じになるようにっていう雰囲気で描いてしまったので、ちょっとね、着るって考えた時にはもうちょっとね、くすみカラーを混ぜたいなという感じがあり、
少し私が色補正をフォトショップ上で加えて、で、入稿データにしたんですよ。
で、ただやっぱりこのモニターは人それぞれね、現場によって変わってきてしまうので、やっぱりね、次のサンプルでバシッと決めたいのであれば、出力見本、色見本となるプリントアウトをね、やっぱり一緒に送っていただくのが間違いないかと思いますというふうに言われました。
で、まあ会社に所属していた時は、まあ結構高性能なレーザープリンターをね、会社に置いてあったので、そちらの出力を色見本で付けるっていうのは、まあ常日頃やっていたことです。
ただ私は今もフリーランスで、事務所にはインクジェットプリンターがね、あの小さなインクジェットプリンターが1台あるだけなので、それで色見本作れるかなというのはちょっとね限界があるなというふうに思っていました。
なんですが、ある程度ね、このくらいの感じですみたいなのを伝える何かは必要なので、ちょっと限界はあるかもしれませんがということで、ご了承いただきながら、私が自分の事務所のプリンターで作った色見本を付けました。
そして、間違いのないようにもし可能なら、特に3色キーカラーがあったので、その3色に対してはパントーンで指示をしていただけると、現場とも共有の共通認識が取れるのでよろしいかと思いますというふうに言われまして、パントーンっていうのはインクのね、ジップなんですよ。
色々と印刷の入港する時に使うものなんですけど、それは私一応持っているので、じゃあそれで指示をさせていただきますということで、出力見本プラスそれぞれの色に対してのパントーンの番号を全部指示書きました。
かつ、原画も送りしたんですよ。どうしても自分のプリンターでは紫の色が表現できなくて、この紫は原画の紫が理想なんです。でもこのエメラルドグリーンはこっちの出力の方が近くて、パントーンで言うとこれです、この番号ですみたいな結構細かい指示を書かせていただいて、それを発送いたしました。
でもこうやってね、細かく細かく希望をね、もううるせーわってくらい赤字を書いてお送りしたので、なんというかね、このニュアンスをすごく組み取ってくださって、これでもね、この担当の方がセンスがある方じゃないとこの感じね、伝わらないと思うんですけど、そこすっごくね、組み取ってくださったんですよ。
で、私が出したパントーンのその番号があるんですけどね、エメラルドグリーンの何番ですみたいな指示が、ちょっと実際現場でやってみるとちょっと緑すぎると思うんですよねみたいな、本当にこのパントーンの番号で大丈夫ですかってわざわざね、ご連絡くださったんですよ。
こんなのね、普通番号で指示してるんだからその通りやりゃいいじゃんっていう話ですよね、普通で考えたら。でもそこを、まあ原画も送っていろいろ喋ってるので、なんか心配になりまして、本当にこれで大丈夫ですかねって、LINEでね、ご連絡くださったんですよ。
しかも、今現場で出てる出力はこれでこんな感じですみたいなのも写真で送ってくださって、写真なので正確な色はどこまで出るかわかりませんけど、でも私が送ったこの出力とこの写真のこの差だったらみたいな、なんか一応感覚わかるじゃないですか。
それで最後ね、番号を変えてもらったんですよね、電話で話して。これだとやっぱり私これかなと思って出したんですけど、ちょっとやっぱり緑すぎるから、いやじゃあ何番にしましょうかみたいな感じのことを印刷会社さんと最後お話しして入稿することになりました。
そして最終的には、私の送った画像もね細かくさらに補正を加えてくださって、現場の印刷機で理想の色が出るように最後色調を合わせていただき、かつ最後はもう現場の職人さんがインクをねぽとぽと調整で一滴最後垂らしてとかそういうこともするんですよ。
受注開始のお知らせ
私もいくつかの印刷現場見てきましたが、そんな感じで職人さんに託してサンプルが出来上がりました。
で、このサンプル2回目のサンプルがいいのが上がらないともうねちょっとお盆もあるので個展には間に合わないっていうことがね、わかっていたんですよ。
だから超ドキドキだったんですけど、おとといかなサンプルが上がってきて、センスオブワンダーの皆さんがめちゃくちゃ可愛いですって大興奮のねラインが返ってきて、ああよかったと。
プロの仕事したなって自分でも思いましたね。そして印刷会社さんのプロのお仕事により仕上がったということで皆さんにお披露目することができるようになりました。
仕上がったサンプルを松尾みどりさんが実際来てくださっていて、インスタライブで注文開始の発表がなされました。
そちらのアーカイブはセンスオブワンダーさんのインスタグラムのアーカイブに上がっておりますので、ぜひぜひ私が苦労して印刷指示をしたTシャツの仕上がりをぜひ見てみてください。
そしてこのTシャツなんですけど、一応センスオブワンダーさんの商品なんですが、原あいみのひめまるけシリーズとのコラボTシャツということで、私の個展会場にもいくつか注文しておく予定でおります。
ただ、先に私が購入して販売するという形になるので、そんなにたくさんの枚数買えないので、数に限りが出てしまうと思います。
そしてサイズも全てが揃っているという感じにはならないので、もしもぜひとも手に入れたいという方は、本日から日曜日、13日の日曜日まで、あと3日しかないんですけど、期間限定で受注を受けるという流れになっておりますので、
センスオブワンダーさんの方からご希望のサイズをご注文いただければ必ずゲットできる形になりますので、どうぞよろしくお願いします。
詳しくはセンスオブワンダーさんのお知らせを見ていただけたらと思うんですが、販売価格はですね、大人サイズが5500円だったかな。そしてキッズサイズの用意もあるんです。90センチから150センチの用意があります。
10センチ刻みだったと思います。それは4500円だったかな。そんな感じになっております。私のアナログ作品による記念すべき、たぶん人生初商品化記念ということで応援も込めて、もしこのデザインかわいいなって思っていただけたらご購入いただけると嬉しいです。
キッズサイズのご用意もしていただけるということなので、私は娘とちょっとお揃いで着ようかななんて今から楽しみにしています。
今注文すればですね、たぶん個展までに届くと思いますので、それを着てね、個展見に来てくださるとかだとめちゃくちゃ嬉しいですね。私も毎日は洗濯しなきゃいけないので着れないと思いますが、来て会場に立つ日もあると思いますので、どうぞどうぞよろしくお願いします。
少し前に、ベラ坊の西木江の挿し図っていうのがめちゃくちゃ大事だっていう話がすごい面白かったっていう話をしたんですが、今回はまさにこの挿し図ですね。印刷指示、印刷ディレクションとも言えると思います。
このね、一応自分も長年ディレクターやってきたので、その感覚を使ってなんとか2つ目のサンプルは一発でいいのを上げたなと。もうこれも人とのコミュニケーションと指示の書き方とね、もう本当にそれに尽きるんですけど、一応これもね、大事なお仕事のスキルの一つかなと思いますね。
あんまりね、世の中に仕事名として目に見えるような感じのスキルではないんですけど、こういうところもね、できますよっていうのはね、今後いっていけるかなという気がします。
はい、ということで今日はイラストレーターのお仕事シリーズということで、印刷ディレクションのお話をしてみました。Tシャツぜひチェックしていただけると嬉しいです。
イラストレーターの原江美でした。また話します。