宇山悟さんのファーストキャリア
BUILD UP LOCAL!!
BUILD UP LOCAL!!番組ナビゲーターの常田幸永です。
この番組は、30年のスポーツ界でのキャリアを経て、現在は地域金融機関に勤務している私が、
ゲストの皆様とともに、スポーツを通じて街を豊かにしようという番組です。
さて、今月のマンスリーゲストは、フェンシング・エペ・男子団体金メダリストで、
東京都北区スポーツ大使の宇山悟さんにお越しいただきました。
宇山さん、どうぞよろしくお願いいたします。
宇山です。よろしくお願いします。
今週はラストということでですね、引退後のセカンドキャリア、このキャリアについてお聞きしたいと思っております。
まずですね、セカンドキャリアということの前にですね、ファーストキャリア、入り口のところですね、
ちょっとお聞きしたいんですけども、プロフィールのところでね、大学を卒業されて企業に就職されたということなんですけども、
大手家具メーカー、ニトリさん、ご就職されたということで、このニトリさんを選ばれた理由って何かあったんですか?
もともとですね、僕が大学自体は京都の同社大学の方にいたんですけれども、
小学部で経営戦略のゼミにいたんです。その時にプライベートブランドと、当時トレンドだったんですけれども、
いわゆるその制作、作るところから物流販売までを時差でやることによって、
その中間コストを安く抑えることができて、消費者の皆さんに安くその製品を届けることができるっていう、
そのプライベートブランドっていうのはすごいビジネスモデルっていいなと思って、
それのご縁があって、いろいろ調べて普通に総合職の採用でいただいた、チャレンジをして内定をいただいたんですけれども、
その時に最終面接でフェンシングかなり頑張られてるけれども、もういいのというようなことを言われて、
ちょっと僕的にもフェンシングをこのまま続けたところで、なかなかまだ当時海外でも全然活躍できてなくて、
このままだとオリンピックに自分はなかなか出るのは難しいなと思いつつ、
またフェンシングを続けながら生活していくっていうのは難しいんじゃないかと思っていたので、
普通に主軸かなということで内定をいただいたんですけれども、
その内定をいただいたのが夏季採用だったのは確か8月ぐらいにいただいたんですね、第4度。
9月に東京オリンピックが行われる開催国が日本東京になったのが決まって、
すぐ人事の方に、すみません状況が変わったんですけどみたいな連絡をして、
何がすごく大きいかというと、開催国が日本になると開催国枠というすごいスペシャルの枠が生まれるんです。
オリンピックに出るためにはというところを先行不動をお話ししたんですけれども、
それとはまた別に開催する国で開催するところの選手が出てこないっていうのは基本あり得ないので、
やっぱりそのために特別な枠が設けられるので、
じゃあ日本でトップレベルになっていればもしかしたらオリンピック出られるんじゃないかということで、
すごく国際的にはまだ勝ててないけれども、
オリンピックに出られるチャンスがあるっていうすごい大きな出来事があったので、
それで相談したら、僕は関西採用のエリアで内定をいただいてたんですけれども、
フェンシングの拠点は北区、西川岡にありますハイパフォーマンススポーツセンターですね。
今そういう名称になってますけれども、そこの一番近い店舗で働いてくださいみたいな形で移動させていただいてて、
キャリアチェンジの決意
それでフェンシングを継続する形になったんです。
なるほどね、そうですか。
そのキャリアを踏まえ、また今度は電気メーカーの方に移られますね。
このキャリアチェンジは何だったんでしょうか。
本当にご縁いただいて、また背中を押していただいて、
フェンシングと業務の両立っていうものをチャレンジすることになるんですけれども、
やっぱり社会人初めて思ったのが、世の中全然甘くないなと。
やはりしっかりした業務っていうものを覚えつつ、またそれを実践しつつ、
やっぱり伴ってくるじゃないですか。
プロフェッショナルとしてのアスリートのパフォーマンスを高めていくために練習するのっていうのは、
本当にレベルが高いことだなっていうのをすごく実感しまして、
今社会人としてのキャリアをご縁いただいた企業の方で100%を絞って頑張り抜いていくのか、
もしくは今タイミング的には東京オリンピックっていう2020年までを自分のリミットとして、
フェンシングを世界のレベルに引き上げるために全ての環境をこっちに持っていくのかっていう、
そういう天秤にかけたんです。
いろんな情報を集めつつ、いつも相談させていただいている人たちとかにいろんな情報も聞いて、
東京までは環境を変えてフェンシングの道を貫くっていうことを決意して、
会社にも相談させていただいたんですけれども、
会社側としても今の仕組み的には100%サポートできるというのはまだ難しいという話もありつつ、
もちろんそれ自体が僕のわがままだったこともあったので、
今君がやるのは多分フェンシングだと思うっていうことはご理解いただいたので、
前向きに送り出していただいて、
アスナビという日本オリンピック委員会が推奨している企業とアスリートをマッチングして、
いわゆるデュアルキャリア、働きながらしっかりした環境でアスリートとして活動できるみたいな、
そういったところのプログラムに応募して、その電気メーカーのところに採用していただいたという経緯になります。
そうなんですね。心よく送り出していただいたというところにも本当にご理解があると思いますし、
上山さんの人生というか、それをしっかり考えられて送り出しというか、そんな風に聞こえましたね。
やっぱりお店通る度に何か買っていこうって今でも、本当にありがたいなと。
そうですよね。あと今アスナビというお話も出ましたけれども、素晴らしい仕組みですよね。
アスリートを引退してから就職するという、そういうサポートは過去あったんですけれども、
現役アスリートのしっかりしたパフォーマンスに関わる教育環境を前提とした採用プログラムの、いわゆるそういう支援ってやっぱりなかなかなかったので、
それをちゃんとJOCさんが主体となって進めていただいているというのは素晴らしいことかなと思います。
セカンドキャリアの現状
上福信夫さんもフェンシングの選手、継続的に採用いただいてて。
はい、頑張ってますよ。
本当にありがたくて、実際そのプロジェクトというか、御社のプレゼントも実はアスナビ側で伺ったこともありまして、
やっぱり引退するまでじゃなくて、引退した後に元アスリートという立場がどういうキャリアを描けるのかということまですごく丁寧に考えられていて、
北区全体とか、もしくは本当に日本のスポーツ界をリードしていただいて、より今後ですね、多くの方、企業様っていうのが単なるキャラクターというか、
広告の出向というか広告の出目とか、ブランディングのためだけじゃなくて、
例えば企業の中の職員さんのモチベーションだったりとか、健康増進に使っていただいたりとか、
別の側面としてアスリートを多分雇用いただくメリットは多分あるんですけれども、
それをちょっと丁寧に、我々のような元アスリートがしっかり言語化をする必要はあるんですけれども、
そういった中で、ぜひ広告仕様さんにはリードし続けていってほしいなと思います。
そういただくと本当にありがたい、嬉しいですね。
ありがとうございます。
さあ、そしてですね、いよいよセカンドキャリアの活動についてお聞きしたいと思いますが、
今まさにその時間を過ごされているということだと思うんですけれども、
引退を決意された時ってまだ若いですよね。
引退を決めたのは僕は、いわゆる転職を考えたときですね。
競技環境を整えるために、引退は東京オリンピックというのはずっと。
もうそれは決めてて、なるほど。
いかなる理由だろうが、そこで一回もう線を引いて、
次の自分のやりたいことだったりとか、
今までできなかったことを精力的にやりたいなという、
そういう思いがあったので、それを実行したので、
なのでオリンピック以降ですね、かなり小さな大会にも僕は参加したことがなくて。
そうなんですね。
バッサリと。
ということはもう次のイメージというのは、完全にその時に出来上がっていた?
ちょっと僕のイメージともちろん違うところが多々あったんですけれども、
例えばですけど、当時宣伝関係の部署に配属をさせていただいてて、
ショールームのブランディングとか、SNSのマーケティング周りみたいなことを担当させていただいたんですけれども、
引退したのでこっちのプロフェッショナルに自分はなるんだみたいな、
そういうモチベーションで頑張ってたんですけれども、
意外とスポーツの需要が多くてですね。
やっぱり金メダル取ったからとか、オリンピック出たからとか、
地獄開催とかそういった意味合いもあると思うんですけれども、
スポーツ関係の需要もたくさんあるなと思って、
そういうきちんとした業務と、それからスポーツ関係のお仕事もまた並列でやってた時に、
スポーツのところで僕がフェンシング以外のことを知らなすぎるなっていうのに気づいて、
例えば他のスポーツどうなってんだろうとか、
それから選手だけじゃなくてサポート側ってどういう流れになってるのとか、
そういう仕組みの話ですよね。
全然知らないのに、すごい狭い話を大っ広げに話して、
自分はこういうことをしてきたからオリンピックに出れてメダル獲得できたんですって言って、
これは多分僕がやりたいことではないなと思って、
じゃあそれを自分の形にするためには勉強しなくちゃということで、
やっぱり大学院に進学をして、自分がクエスチョンマークのあること、
減少に対して研究をしつつ、広くスポーツの知識を入れたいなという衝動がすごく出まして、
会社とも相談しつつ、一つキャリアをスポーツ業界の中でゴリッと上げて、
また一緒に仕事ができるような人材になってきますので、という形で退社をさせていただいた。
なるほどね、そうですか。分かりました。
そして退社後はご自身の会社といいますか、そこに繋がっていくんですけども、
今のキャリアのご紹介をちょっと簡単にしていただきたいんですけども。
大きく一つはですね、引退をした後にマネジメント会社に所属をするのではなくて、
きちんと自分の箱を持って、自分のメッセージを責任を持って発信したり、もちろん大変なんですけれども、
それで法人というものを選ばせていただきました。
大きな事業とすれば、一つは大日本印刷さん、DNPさんが東京オリンピックに向けて
フェンシングの簡単に体験できるツールを開発していただいていて、
それがどんどん広がっているということだったので、そこに参画をさせていただいて、
最初はイベントのキャスティングですね、スマートフェンシングというものを使ったイベント体験会というところに
ゲストとして入っていたんですけれども、それだけではなくて見せ方とか、
それを盛り上げていくときにメッセージをですね、
ただオリンピックを目指してフェンシングをみんなやるんだっていう、
そういう意味合いのメッセージだけではなくて、手軽に体験いただいて、
例えばコミュニケーションとれて楽しいものですよとか、健康にも実はいいんですよとか、
そういったメッセージを載せるということをお手伝いしたいなということで、
今スマートフェンシング協会という任意団体を昨年、2024年に補足をしていただきまして、
フェンシングと社会人スキル
そこの理事という形で活動しているのが一つございます。
それからもう一つは研修授業ですね。
スポーツ界でアスリートに向けた講習とか、いわゆるワークショップみたいなことも
させていただいてはいたんですけれども、それだけではなくてスポーツで起こっている、
トレーニングをする中でこういう社会人スキルが実は醸成している、
訓練されているというものがやっぱり研究の中で明らかにたくさんあっていて、
それはでも言語化がうまくされていないので、
皆さんの生活とか普段スポーツに関わらない方々からするとちょっと何か違うなと、
あまりスポーツというところは距離があるなと思われがちなんですけれども、
ちゃんとそれを翻訳をしてスポーツのケーススタリを使って皆さんの生活から
起業活動というところに還元していただきたいなということで、
ちょっと新しい真面目な研修というものをさせていただいています。
先ほどのスマートフェンシングというね、そのワード自体が非常に新しいというか。
そうですね、まだまだ広がりは課題あるなと思っているんですけれども、
簡単に言うと金属の剣を使って普段フェンシングをやっているんですけれども、
柔らかいスポンジまではいかないんですけれども、
柔らかい疲れても痛くないような剣を使ってフェンシングができると。
マスクも必要なくて、ちょっと目を守るためにゴーグルをつけていただくんですけれども、
本当に簡単なステップを踏むだけでフェンシングの技術体験ができるという、
そういうツールになっています。
なるほど、フェンシングを普及させるということに関しては非常に有効的な器具というか仕組みですよね。
どうしても競技団体としてはやっぱりフェンシングをやってほしくて、
オリンピックを目指す目指さないともかくとして、やっぱり登録をしていただく。
登録費というところが競技団体の活動費のやっぱり一番メインの部分になるので、
やっぱり競技人口というのが何人かというところですごい数字が立ってしまうんですけれども、
やっぱりこれから例えば子どもの数が少なくなっていて、
もう暑くなりましたよね。
やっぱり外ではなかなか運動ができなくなっていったりとか、
室内でやるとなった中で、どうしても団体競技がやりづらくなってきたというときに、
フェンシングをちょっと触ってもらって、いわゆるフェンシングをたまにやる人たち、
ちょっと誰かとコミュニケーション取りながら遊びたいとか、
新しいものに取っ掛かりたいとか、健康のためにやっていますみたいな、
フェンシングに関わる総人口をこれから見ていかないと、
我々特にマイナー競技は、存続のためにはそういう仕組みを作っていく必要があるんじゃないかなとは考えています。
宇山賢さんのキャリア目標
ありがとうございます。さてですね、上山さんの今後の目標といいますか、
今後のキャリアのイメージ、ここをちょっとお聞きしたいなと思うんですけれども、
大谷由貴さんという一つのフェンシングからすると、成功モデルが輩出されていて、
すごく影響力のある、またどんどんご自身のスキルまたセンスを使って、
一つの領域をどんどん開拓されている方なんですけれども、
そこを真似るのではなくて、別の領域を一つのキャリアモデルとして、
僕が開拓できればなとざっくりとは思っています。
今フェンシングすごく強いんですけれども、弱い部分というと、
やっぱり普及の部分だったりとか、フェンシングってどういうことが起きているんだろうとか、
フェンシングの技術って一体どんなものなのというものをより見える化していくとか、
多くの方に触れる環境を用意させていただくみたいなことを
勧めさせていただきたいかなと思っています。
大学院に進学させていただいて、そういったご縁もあるので、
実は最近なんですけれども、私は国立の研究開発法人というところで、
特定の名称もあるんですけれども、脳と神経に関する研究をお手伝いさせていただくことになりましたので、
そういったところのスポーツの現象を脳とか神経活動のところからひも解いて、
実はフェンシングをやっていると、こういう時にすごい反応しているぞとか、
一般生活をやっていたらこんな反応出ないものがあるぞみたいなものがあると、
すごく面白いデータになるのかなと思うので、
エンタメの様子もちょっと考えつつ、しっかりエビデンスというか、
次世代のスポーツだったりとか、皆さんの生活に還元できるようなものを、
一つ二つこの残りのキャリアで残せればいいかなと思っています。
フェンシングのコミュニケーション
スポーツ庁もどんどんそういった、やっぱり多くの人たちにスポーツを通じて
いいものを獲得してほしいみたいな、そういう流れになってきているので、
そういったところも私も受け取りつつ、地道に一歩ずつ進んでいきたいなと思っています。
なるほど、分かりました。ありがとうございます。
最後になんですが、上山さんにとってフェンシングとは?
僕にとってフェンシングは、一種のコミュニケーションツールだと思っています。
コミュニケーションツール?
スポーツ自体がですね、ルールをそれぞれ覚えて競技現場に立てば、
あまり会話をせずに戦うことができる。
それはいわゆる擬似的ではなくて、本気になって戦うことができる。
これはスポーツの特化したものだと思うんですけれども、
中でもフェンシングというものは、剣の接触、剣の触れ合いというものがあるので、
また間合いの駆け拳ももちろんあるんですけれども、
相手と会話をするということをすごく元気時代に意識をしてきました。
それを引退してからも、より多くの人たちに伝えたいなというところと、
フェンシングじゃなくても、この人と人とのコミュニケーションというところで、
至る所でフェンシングをやっててよかったなと。
フェンシングをやってなかったら、このメダルを取れていないし、
このメダルが取れていなければ、この人たちに出会えなかったということを想じて、
僕の中ではフェンシングというものは、人と人とをつなぐものであり、
僕と誰か人をつないでくれるコミュニケーションツールだなと思っています。
なるほど。深いですね。
セカンドキャリア、これもコミュニケーションを生かしながら、
自分を作り上げていくというか、周囲のために協調していくという、
本当に素晴らしいメッセージだなと思いました。
今月はフェンシング・エペ男子団体金メダリストで、
東京都北区スポーツ大使の宇山悟さんにお越しいただきました。
来週はまた新しいゲストをお呼びして、
スポーツと地域について深掘りしたいと思っております。
宇山さん、4週にわたりましてありがとうございました。
お世話になりました。ありがとうございました。
本日はここまでとなります。
番組の感想は、各媒体のコメント欄か、
Xでハッシュタグ、ビルダップローカルをカタカナでよろしくお願いいたします。
そして、いつも番組をお聞きくださっているリスナー様に素敵なお知らせ、
今月のゲスト、宇山悟さんからプレゼントをいただきました。
宇山悟さんのサイン式紙を抽選で、計3名様にプレゼントいたします。
詳しくは、渋沢くんFM公式Xをご覧ください。
皆様のご応募、どしどしお待ちしております。
お相手は、ビルダップローカル、番組ナビゲーターの常田幸永でした。
それではまた。