はじめに:番組のテーマと蓄電池の重要性
はい、みなさんこんにちは。 相模原市緑区で、木質ペレット燃料、ペレットストーブなどを販売しております、 合同会社つなはぐ相模湖代表の山口と申します。
この番組では、相模原市緑区の相模湖富士の津久井といった、 総人口37,000人という地域を足元に、食とエネルギーや地域経済、 そしてこれからの暮らしについて考えております。
弊社のテーマの一つである、エネルギーについての話をしていきたいと思います。 今回は蓄電池の価格が下がっていっていることと、ローカルなエネルギーへの影響というところについてお話していきます。
参照先は、環境エネルギー政策研究所の飯田哲成さんが配信しているニュースレター、 飯田哲成のエネルギー知性学というところから撮っております。
2026年7月13日号のテーマは、バッテリーディケードその1コスト革命の記録という風になっております。
今回の配信では、このニュースレターで示された問題提起を紹介しながら、 地域のエネルギー事業にどうつなげて考えるかをお話してまいります。
内容を私として整理して解説してまいります。
蓄電池のコスト革命:価格下落の現状と要因
今年は2026年ですが、2020年代は電池の10年になる、そういうふうに産業史の中で位置づけられると飯田さんはおっしゃっています。
再生可能エネルギーというと、まず太陽光パネルや風力発電を思い浮かべますが、
太陽は夜には発電せず、風もいつも同等の強さで吹くわけではないので、タービンを常に回せているわけではありません。
そこで電池を作る技術と時間をつらして使う技術というのが必要になっていきます。
その中心にあるのが蓄電池になります。
蓄電池を用いて時間をつらして電気を使うことができますということです。
蓄電池は再生エネルギーが中心となる今後の電力面において重要な位置を占めていくことは確実です。
日本ではあまり普及していませんが、今後大容量の蓄電池がどんどん、系統用大型蓄電池と言うんですけれども、広がっていくことになるかと思います。
蓄電池自体は電気そのものを増やす装置ではありません。電気も作れません。
昼間に余った電気を貯めて夕方や夜に使う。電力が足りない場所や足りない時間帯に届け直すための技術だと考えてください。
蓄電池の価格はどこまで下がったのでしょうか。
飯田さんのニュースレターによると、ブルーバーグNEFの調査で2025年のリチウムイオン電池パックの世界平均価格は毎時1kWあたり108ドルです。
バッテリーEVOは99ドル、低地溶蓄電池は70ドルということで、2024年から45%ほど毎時1kWhの価格が下がったとされています。
電池の種類ではLFP、リン酸鉄リチウムイオン電池の平均価格は81ドル、NMCという3原型電池は128ドルです。そこの真ん中をとって108ドルくらいというところです。
こちらは対前年で、ただ価格が落ちたということではありません。学習曲線による継続的な価格下落が起こっております。
リチウムイオン電池は90年代の商用化以降、容量あたりの実質価格は97%下がったというデータがあります。
生産量が増えるほど製造技術が改善され、無止まりが上がり、材料の使い方も無駄がなくなり洗練され、さらに価格が下がっていくというものです。
これは量産化したら価格が下がるということをイメージしていただければいいと思います。これを産業分野では学習曲線と呼んでおります。
量が増えて価格が下がって使う人が増える。するとさらに量産でき、そこの技術蓄積もあり、コストが下がっていくというわけです。
この蓄電池の世界ではこの循環が30年以上続いているというふうに考えてください。
しかも下落しているのは価格だけではありません。能力が上がっております。
同じ重さと同じ大きさ、体積でより多くの電気を貯められるようになっております。
スマートフォンが薄い理由やEVの高速距離が伸びている理由もこのリチウムイオン電池の性能向上があるということです。
末置き型の土地とかに置く低地用蓄電池は車やスマートフォンの程軽さや小ささを求められておりません。
そのためエネルギー密度より価格安全性、寿命を優先しやすい設計ができます。
これがLFP、リン酸鉄リチウムイオン電池を中心とした急速な低価格化につながっていると指摘されています。
拡大する蓄電池市場:EV、系統用、住宅用
飯田さんの今回の論考での最大のポイントは、3つのマーケットが爆発的に拡大しているという指摘です。
1つ目はEV、皆さんご存知の電気自動車です。
2つ目はグリッドESSといって、発電所や変電所の規模にもなるような系統用大型蓄電池です。
3つ目は住宅店舗、倉庫、工場などに使用される蓄電池です。低費用蓄電池といいます。
1つ目のEVですが、国際エネルギー機関の分析、IEAという組織の分析では、
2025年の世界のEV乗用車販売は2000万台を超えて、新車の4台に1台と言われています。
だいたい20から25%くらいのシェアがあるということです。
日本では2025年のEVシェアは約1.6%に留まっておりますので、世界の10分の1くらいのEVの普及と考えられます。
2つ目は、系統用の大型蓄電池。こちらがかなり広がってきています。
発電所や変電所に近い規模で設置されて、先ほど申し上げたように電力網全体の需給調整を担います。
2025年の世界の新規導入量は112GW。容量では毎日307GW。
年間100GWを超えたのは初めてで、前年から48%増えています。
3つ目は小規模な蓄電池ということで、テスラのパワーウォールなどが有名です。
2つ目と3つ目の低費用蓄電池なんですけれども、この導入がヨーロッパでは12年連続で過去最高を更新しております。
この3つのマーケットはバッテリー技術に関する材料や生産設備、制御技術、あとはサプライチェーンですね。
川上から川下までの多くを供給しています。取り組んでいる企業は別かもしれませんが、1つの技術が上がっていけば別の技術も上がっていくということですね。
そのため、例えば自動車EVがどんどん普及していって量産投資をしていくと、さっき申し上げたネットワーク効果で大型の系統用蓄電池の需要増加が見込め、材料や製造設備への投資を呼び込んでいくということで、
資本主義ですので、市場がマーケットが大きくなっていくところにお金が行く、簡単に作れるような設備でもないので製造業になってきますから、どんな技術革新や市場のいろんな状況に合わせて生産開発をしていくということになっていきます。
再生可能エネルギーの課題解決:蓄電池による安定化
再生可能エネルギーは不安定だという意見がありますが、これは実は蓄電池によって解決するということですね。
発電量が変動することと電力システムが不安定になるということは同じように考えないでください。
ここでの問題は大きく2つありまして、1つは昼に余った電気を夕方に使うという量と時間の問題。
電力需要のピークは夕方から夜になります。
これは昼間再燃で発電したものを蓄電池の放電で対応しますということですね。
現在の先ほど申し上げた大規模な系統用蓄電池では、4時間程度の放電を想定した設備が世界で設置されております。
昼の太陽空が風力と納めて、夕方の需要増加に合わせて放電するような設計になっています。
こちらが量の話だったんですけど、もう1個は質の問題ですね。
周波数を一定にしないと使用できるような電力にならないので、周波数を瞬間的にずっと安定させ続ける必要が発想の中で必要となってきます。
再燃が普及する前は、火力発電機や原子力発電機などのタービンが回転する重さで周波数の安定を実現しておりました。
これが電力系統での完成力と言うんですけど、完成になれるに正確のせいですね。完成の法則の完成。
3エネではこの完成が働かないという批判がありますが、実は再生エネルギーで発電した電力を充電した蓄電池では、
蓄電池とグリッドフォーミングインバータという制御機器を組み合わせて、このソフトウェア制御とかAIの制御で電力周波数の安定を作り出して、
電力の質を担保する技術が実用化されています。
実際にオーストラリアではテスラが構築した大規模蓄電池、グリッドESSにおいて系統安定化のサービスを提供している事例もあります。
カリフォルニアにも夕方に太陽光発電が急減するような対応に対して、このグリッドフォーミングインバータの技術が蓄電池に使われており、電力の周波数の対応という問題も少しずつ解決されつつあります。
日本の現状と国際競争力:中国企業との差
したがって、これから蓄電池と再エネを考えていく中で、どれぐらいの規模、どれぐらいのエリアや地域でどんな制度と、どのような予算や再算をコスト計算をして導入するのかという実装をしていく段階に入っていくんじゃないかなと思いますが、
日本ではあまり普及していないというのが現状です。
ということで、日本は今どの位置にあるんでしょうかということです。
伊田さんの記事によると、EV用の電池市場では、中国企業であるCATL、コンテンポラリーアンプレックステクノロジーという企業があるんですが、こちらのシェアが去年39.2%。
日本のパナソニックは3.7%なので、10倍ぐらいの差が開いていると。
今年の1月から4月はCATLが40.1%、パナソニックが3.4%ということで、パナソニックがCATLに食われていっているとも言えますし、CATLが市場を接近しつつあるというのが実際のところです。
日本の方はほとんど知らない方が多いと思うんですけど、CATLを覚えておくといいと思います。
かつて日本企業はリチウムイオン電池で世界を扇動していたんですが、今は量産規模においても、価格の優位性においても中国企業は大きく先行しているということです。
飯田さんの指摘では、コスト設計や市場形成の速度、あとはどんな電池を主流としていくかというところの力量の差が、中国企業と日本企業で違うのではないか、中国企業の方が圧倒的に強いのではないかと言われております。
高性能な次世代技術が完成するまで待っている間に、今売れる製品を作る工場や顧客、石工業者や保守体制、またそういう投資するための金融なんかもどんどんそこを工夫している国に抑えられていくと。
日本が開発競争に敗北するという結果が状況としてあり得ますということですね。
日本の企業は2028年に全個体電池というものを作ってEVに実装していく方向で進めているんですけれども、LFPの方が実は作りやすいんじゃないかというところもあるので、
日本は完璧なものを作ろうとして、市場形成や開発競争の時間的なリミットに間に合わずに負けていくという可能性がありますということです。
これはどんな事業でも一緒だと思うんですが、今ある技術を使って、実際マーケットに出して改善していくのか、完璧な技術を作るまで待つのか。
赤字を掘る体力があればいいんですけど、赤字を掘った後にやけの腹になったら最近時間を費やすことになるんじゃないでしょうかということです。
そんな感じでございます。
まとめと今後の展望:地域におけるエネルギー
次回は、こういう世界のサイエネと蓄電池の流れから、地域の中でどういうふうに考えていけばいいかということをお話ししていきたいと思います。
お聞きいただきありがとうございました。
弊社は木質ペレット燃料を販売しております。
ペレットストーブの導入やメンテナンスなんかもご相談に乗れますので、相模原市みどりく周辺でご用命の方はぜひお問い合わせください。
番組へのご意見や、自分の家や店舗や事業所でペレットストーブは導入できるかなとか、
あとバイオマスボイラー、こちらは事業用になってくると思うんですけれども、バイオマスボイラーってどんなものかなといったご相談なんかもお待ちしております。
お聞きいただきありがとうございました。