玉木正之のCatch Up
2023-08-23 11:33

玉木正之のCatch Up

スポーツ文化評論家 玉木正之
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00:28
水曜日のこの時間は、玉木正之のCatch Up。
スポーツ文化評論家・玉木正之さんです。
玉木さん、おはようございます。
おはようございます。
富士山を登ったことはありますか?
私は登ったことがないんですよ。
私の中学校の修学旅行が富士登山だったんです。
面白かったんですけれども、バドミントンの試合がありまして、
そっちの方で修学旅行に行かなかったっていうね。
今ではちょっと残念な気もするんですけどね。
登山っていうのは珍しいスポーツなんですよね。
いつ頃から始まったかってわかります?
登山がいつ頃から?
昔、山なんか登らなかったんですよ。
山に登るためには、2つの目的しかなくって、
1つは山の向こうにある目的地へ行くために登るんですね。
登山を越えなきゃいけなかったということですね。
もう1つは信仰ですね。
お祈りに行く山の神様に出会うとか、悪魔を退治にするとかね。
富士山も実は自然遺産ではなくて文化遺産なんですよね。
信仰の対象であり、芸術の源泉であるということで、
自然の対象としてはちょっとゴミが多すぎるとかね、
自然遺産にならなかったのは残念なんですけれどもね。
昔は山に登らなかったというのを、
初めて登った人が出てきたんですね。
これがルネッサンスの時なんですよ。
イタリア人でペトラルカという詩人がいまして、
彼が山に登ったら、気分がいいという詩を書いたんですね。
これは人類初の山に登るために山に登ったという。
03:05
これから始まったのが近代登山と言われて、
ペトラルカという人は近代登山の知事と言われてるんですけれどもね。
まさか冒険家とかそういう方じゃなくて、
詩人が最初だとは思わなかったですね。
そうです。だから気分がいいのが山なんですね。
冒険でもないんですね。
ただこれで面白いのは、そこから近代スポーツが始まると、
変化があって競争になっちゃうんですね。
登山で競争?
誰が早くあの山に登るかという。
特にヨーロッパではアルプスがありましたからね。
アマルプスには面白い山がいっぱいあって、
特に注目されたのがマッターホルンですね。
マッターホルンに誰が一番先に登るかっていうので、
こういうアルプス党藩記なんていう本を書いた人がいましたよね。
ニュアナビ文庫で出ていてすごく面白いんですが、
エドワード・ウィンパーという人が、
6回失敗して7回目に成功するんですね、マッターホルンに登るのが。
これは1865年の話なんですけれども、
その時のことがよく書かれているんですけど、
びっくりしますよ、これを読むと。
マッターホルンに登って頂上に立つんですね。
そしたら争っていた、
これはエドワード・ウィンパーとしてはイギリスの人ですね。
イギリス隊が一番に登ったんですね。
近くにイタリア隊が登ってきたんですね。
イタリア隊が自分たちの命を横取りされたら困ると。
それに抜かれたら困るというので何したでしょうか。
当選簿。
当選簿、そのくらいならいいんですけどね。
石と岩を投げつけて岩なだれを起こした。
最悪!
最悪ですよ。
これ無茶ですけれどもね、
登山が始まった頃というのは誰が一番になるかというので、
結構岩なだれの起こし方が戦術になっていたんですよ。
危険なことをやっていたんですね。
勝つための勝利史上主義と言いますかね。
勝つための登山というのが近代で始まったのが、
これでは行けないというので、
今の現代の登山にだんだんと変わっていって、
今やもう誰がどこへ登ろうが何しようが記録とかそういうのはあんまりないですよね。
確かに。
エベレスト登っても何人目だという感じもしますし、
気分の良さというのは変わらないですよね。
どの山に登ってもね。
ただエベレストよく一番てっぺんに登った時に旗を立てますね。
旗がバタバタバタバタと揺れてますね。
なんかもう風速80メートルぐらいなんですね。
06:03
それでどうして飛ばされないかわかります?
え?
何ですか?
これ実は三浦さんに直接聞いたんですけどね。
登られた方に。
空気が少ないから全然圧力ないんだよって。
要するに空気が薄いわけですね。
ですからどんだけ強く風が吹いても全然感じないんですね。
そうなんだ。
そうなんですね。
実は正直私もペルーのアンデスに自動車で上の方結構行ったことがありまして、
5000メートル超えたことがあるんですけれども、
空気ないですからね。
もう周り薄くて、
もう何と言っていいのかわからないぐらい、
慣れれば気持ちいいんですよ。
5000メートルから地上に降りた時の周りの空気の分厚さにもうイライラして。
空気の分厚さとか感じたことないですもんね。
このノリみたいな空気どっかにやってというのはそんな感じになるんです。
そんなに違うんですね。
違いますね。だから面白いんですね。山登りというのもいろいろある意味ではね。
ただ山登りで有名な言葉がありますね。
なぜ山に登るのか。
そこに山があるから。
ここに山があるから。これは実はジョージ・マロリーという方。
エベレストに何度も挑戦していた方で、
実はこの方がエベレストに一番最初に登ったのではないかと言われているんですけど、
死んでしまったんですね。
登っていて。
それが帰りなのか、山頂に行く前なのかでいろいろ揉めたんですけれども、
結局山登りというのはきちんと生還してきて初めて成功だと
いうことでないといけないからというので、
マロリーのエベレスト登頂は認められていないんですけれどもね。
なるほど。
この方が、
Because it is there.
どうして山に登るのか。そこに山があるから。
この言葉で日本のスポーツマンは多くを間違えましたね。
間違えた?誤解してしまったってことですか?
理屈を言わなくなったんですよ。
なぜスポーツをするのかって。
このマロリーという方はものすごく理論家の方でして、山に登ることをいっぱい喋ってるんですね。
そこでどうしてエベレストに登るのかって聞かれて、
エベレストがそこにあるからっていうふうに答えただけであって、
決して理屈なしに登るんだってことは言ったわけではないんですね。
ところが日本でスポーツをやってたら、
理屈はつけずにやるんだ、みんなだっちゃったんですね。
そういうことなんですね。
理屈を言うな、やってみろよっていうことになってしまった。
09:03
なるほど。
ですから山登りというのが勝ち負けとは関係ないスポーツになっても、
これだけみんなに楽しまれてるっていうのは一つの面白さはありますよね。
そうですね。
今あるスポーツ、勝ち負けにあまりにもこだわりすぎてるんではないでしょうか。
確かに。
今日も何か決勝戦がどこかであるそうですけれども、
熱い時間帯にあるみたいですよ。
果たして日本一の高等学校の野球部を決める必要があるんでしょうかというのが私の理屈ですけれども、
スポーツで日本一を決めるの、世界一を決めるのがいつまで続くのかっていうのをちょっと見てみたいですね。
確かに山の頂点っていうのは山の数だけあるわけですからね。
そうなんですね。それはね、クライム・エブリー・マウンテンという歌がありますね。
ご存知ないですが、サウンド・オブ・ミュージックでシスターが歌いますね。
あなたの山に登りなさい。あなたの困難を克服しなさいという歌ですね。
ですから競争して一番になるのではなくなった登山というのは、
スポーツの未来を結構暗示しているような気がしますね。
なるほど。
はい。
そういう理屈っぽい話になってしまいました。
玉木さんありがとうございました。
ありがとうございました。
スポーツ文化評論家玉木正之さんでした。
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