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はい、どうもお疲れ様です。オッタントット店主の井田kojiと申します。
この放送は、オッタントットのことをより深く知ってもらうための参考書のように使っていただけたらいいかなと思っております。よろしくお願いします。
今日はですね、パスタソースについて解説みたいな放送になりますかね。
ちょっとね、お話ししていこうかなと思っております。
なんでかというとですね、よく聞かれることがあるんですけども、
特にラグーソースとかね、パスタで魚のラグーソースとか書いてたりすると、
これって何ベースですか?っていう質問をよくされます。
何ベースって、おそらく皆さんですね、オイルベース、トマトベース、クリームベースとか、
そういうことを聞きたいんだと思うんですけども、
細かいこと言うようであれなんですけども、ベースは出汁です。
出汁にトマトソースを入れて、トマトソースのパスタになってるわけですね。
トマトをベースにしてるわけではないんですよ。
細かいなと思うかもしれませんが、逆なんですよね。ベースは出汁でしかないんです。
パスタは本当に出汁の料理なので、って僕は思ってるんですよね。
アサリを例に出したら面白いかな、分かりやすいかなと思うんですけども、
一般的に、いわゆるボンゴレですよね。スパゲティボンゴレ。
アサリのパスタを作るときのやり方っていうのがですね、
まずはニンニクオイルを作りますよね。オリーブオイルでニンニクの香りを移します。
アサリを入れまして、白ワインを入れて蓋をするんですね。
蒸し焼き状態にして、アサリに火を入れていきます。
アサリに火が入って口が開いたら、そこでですね、出汁を軽く煮詰めるんですね。
そうすると煮詰めることで、オイルとワインと出汁が乳化って言いますけども、
水と油って普通混ざんないじゃないですか。
でもですね、よく混ぜると、一つの液体と言っていいのかな。
ドロッとした液体になるんですね。
ドレッシングとかが分かりやすいかもしれないです。
水と油分離してるけど、使う前にめっちゃ振るじゃないですか。
そしたら一体化しますよね。あれがいわゆる乳化ですね。
話を戻しますと、アサリの出汁を軽く煮詰めて乳化させていきます。
これがベースです。アサリの出汁がベースになります。
そのベースをですね、パスタの麺を入れる前に、パスタの茹で汁でちょっと伸ばしてあげたのが、
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いわゆるボンゴレビアンコって言われる、皆さんがオイルベースと言っているあれです。
ここが茹で汁じゃなくて、トマトソースを入れたとすると、
いわゆるボンゴレロッソ、アサリのトマトソースですね。
この出汁に生クリームを入れると、いわゆるアサリのクリームソースということになります。
なのでベースじゃないでしょ、トマトもクリームもオイルも。
そういうことなんですよ。ベースはあくまでも出汁っていうことですね。
キノコとかも一緒ですよね。キノコを炒めて、例えば白ワインで蒸したとしたら、出汁が出ますよね、キノコの。
それがベースです。そこにトマトソースを入れるか、生クリームを入れるかとか、そういうことで変わっていきます。
ちなみにですね、さっきボンゴレビアンコとかロッソとか言いましたけども、
ビアンコっていうのはイタリア語では白ですね。白いことをビアンコって言います。
ロッソっていうのは赤ですね。なのでトマトソースを入れると赤くなるということでロッソ。
生クリームを入れたら白になるからビアンコじゃないかみたいな話になってきますが。
パスタにおいてはですね、トマトソースもクリームも入れていない状態のことをビアンコって言ったりするように思います。
これは僕はイタリア人じゃないのでね、深いところまではわかりませんが。
ちなみにクリームのことはパンナって言うんですね。デザートでパンナコッタってあるのご存知ですかね。
あのパンナがクリームのことです。
そういった感じでですね、ベースというのはあくまでも出汁であるということをお伝えしたくて話しております。
なのでですね、ベースどんな味なのかを聞きたいという気持ちはわかりますけども。
任せてください。そこは。
僕も一応プロの端暮れであるので、おいしくない料理とかは出さないので。
好みに合わないとかはあると思いますよ。好き嫌いで言うとあんま好きじゃないなとか。
そういう感覚は与えることがあるかもしれませんが、基本的にまずいものとかは出さないので。
挑戦してもらったらいいのかなと思っております。
いいですかね。
ちなみにね、さっきも言いましたけども、よくね、その何ベースですかって聞かれるパスタの台にあげました魚のラグーソースですね。
ラグーって何なんだっていうことなんですけども。
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これは一応ですね、諸説あるというかその解釈の仕方でちょっと差が出てくるんですけども、個人的には煮込みのことは全部ラグーでいいんじゃないかと思っています。
パスタに関して言いますと、割とボロボロになるまで具材を煮込んでる感じですかね。
それをラグーって言っているような気がします。
でもね、お肉の煮込みとかもですね、ラグーって言ったりしますので、その辺はですね、ざっくりと似たんだなっていうことを解釈してもらえばいいと思っています。
イタリア語ってね、でもなんか面白いですよね。
食べ物の名前って皆さんこうなんだろうな。
ボロネーゼだったらあのミートソースのやつねとか、ジェノベーゼだったらあのバジルのソースだよねとか、そういうふうに解釈してらっしゃる方も多いかと思うんですが、
これあのイタリア語を直訳するとですね、ボロネーゼってボローニャ風ってことなんですよね。
ジェノベーゼはジェノバ風ってことなんですよね。
だからその料理名っていうよりは、ボローニャでよく食べてるやつだよねとか、ジェノバでよく使ってるソースだよねとか、なんかそういう解釈がそのまま名前になっちゃってるっていう感じですね。
この流れで別の例出しますと、パスタでアマトリチャーナっていうね、結構有名だと思いますが、豚バラ肉と玉ねぎとかをトマトソースで煮込んだやつですね。
このソースはアマトリチャーナと言いますが、アマトリーチェ村っていうところがあってですね。
要はアマトリーチェ風だねっていうことですね。
カルボナーラなんかで言うと、カルボナーラね、皆さんご存知ですね。
カルボーネっていうのがですね、炭ですね、石炭とか畜炭とかの炭をカルボーネって言うんですね。
だから、よく炭焼き職人風なんて訳されてますけども、上からかけた黒胡椒が炭に見えるからとか、そういう説もありますね。
あとね、オルトラーナとかもありますね。オルトラーナって野菜のトマトソースのことをよく言うと思うんですけども、
オルトっていうのが要は菜園、農園ですね。
だから菜園風とかいう風に訳されたりしています。
名前とこの料理が全然一致しない感じもあるんですけどね。
そういうものなんですよ。
ちなみにカルボナーラですね、さっきの文脈で言いますと、クリームベースと思われている方が結構多いかと思うんですが、
カルボナーラってですね、クリーム使わないんですね。
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厳密に言うと、本場では使っていないという言い方が正しいかもしれないですね。
このカルボナーラっていうやつはね、日本では大体パンチェッタっていう豚バラの塩漬けですね。
これとクリーム入れて、卵と最後チーズかけるよねみたいな、そんなイメージ持たれているかもしれませんが、
まずパンチェッタが違うんですよね。
パンチェッタって豚バラの塩漬けなんですが、現地ではグアンチャーレっていう豚バラじゃなくて豚の頬肉の塩漬けを使っています。
生クリーム使わずに卵とチーズなんですけど、チーズはパルメジャーノをイメージされるかもしれないんですけども、
実はですね、ペコリーノロマーノっていう違う固いチーズを使ってるんですね。
これはパルメジャーノ、いわゆるパルメザンチーズよりはちょっと塩分が強かったりとかしますかね。
ローマに近いのでやっぱりそういうチーズを使うっていうことですよね。
現地でその生産されているものを使うと、そういう感じになっています。
なのでクリームは使っていないっていうことですね、カルボナーラは。
この辺覚えてもらうといいかもしれません。
あとそうですね、名前で言ったらさっきもちょっと例に出しましたがね、パンナコッタ。
パンナがクリームですよって言ったんですけども、パンナコッタのコッタってなんだって言うとですね、
コッタもね、煮るってその具材を煮るっていうよりは、
沸かすっていうイメージの方がいいかもしれないです。
だからクリームを沸かしたやつなんですよね、パンナコッタって。
沸かしたクリームにゼラチンを入れて冷やし固めたのがパンナコッタっていうことです。
意外ですよね、こういうのは。
こういう面白い名前って結構あるんでですね、
こういうのも紹介していけたら面白いかもしれないですね。
今度思いついたらやってみようかなと思いました。
ということで今日はですね、パスタソースの解説みたいなことをしてみました。
少しでも面白かったなと思ったらこのチャンネルフォローしていただいてですね、
ぜひ次回も聞いていただけたらと思います。
そしてぜひお店の方に遊びに来ていただけたら嬉しいですね。
ということで今日もお疲れ様でした。ありがとうございます。
バイバイ。