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2025-06-02 13:43

小川和也 パイオニア(株) モビリティサービスカンパニー コンシューマプロダクトチーム シニアマネージャー 兼LBSプロダクト統括

パイオニアが拓く次世代モビリティ体験:位置情報サービスとビッグデータの融合戦略

音響メーカーとして名高いパイオニア株式会社(以下、パイオニア)。同社が今、長年培ってきた技術と経験を活かし、モビリティ分野における位置情報サービスのリーディングカンパニーとして新たな価値創造に取り組んでいます。ポッドキャスト「ロケーションウィークリージャパン」に同社の小川和也氏 (モビリティサービスカンパニーコンシューマプロダクトチームシニアマネージャー)が登壇し、その戦略と未来展望について語りました。本記事では、その内容を基に、パイオニアの位置情報ビジネスの最前線をご紹介します。

サマリー

パイオニア株式会社の小川和也氏は、カーナビゲーションやロケーションサービスの重要性、スマートフォンアプリとの併用について語っています。また、ディスプレイオーディオの進化や、カーナビとアプリの将来的な連携についても言及しています。パイオニアは、モビリティサービスを通じて、消費者向けナビゲーションアプリとB2Bソリューションの展開を強化しています。特に独自のビッグデータを活用し、連携を通じて新しい価値の創出を目指しています。

パイオニアの歴史と現状
Location Weekly Japanです。今週は、パイオニア株式会社の小川さんにお越しいただきました。小川さん、よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
じゃあ、早速会社紹介と自己紹介をお願いします。
はい、パイオニア株式会社の小川と申します。よろしくお願いします。
パイオニア自体はですね、1938年に創業された音響メーカーがスタートでして、最初はスピーカーからのですね、創業なんですが、
その後、いろんなホームオーディオであったりとか、一時期プラズマテレビだとか、そういったものを作ったりして、
今はですね、ほぼほぼオートモーティブを軸にしたサウンド系、それとマルチメディア、さらにロケーションサービスを展開する企業になっております。
私、小川ですけれども、実はパイオニアに入ったのがちょうど1990年ということで、ちょうどパイオニアがですね、
AVIC-1という市販商品で初めてのカーナビゲーションを出した年に会社に入りました。
当時は、星は道に聞けという言葉で一世を風靡したと言いつつ、実はその時はもうすごく高かったので、なかなか大勢売れなかったんですが、
その頃会社に入りまして、実はその後ですね、ここのLBMAでも有名なジオーテクノロジーズの前身であるインクリメントPですね、
こちらに15年ほど勤務しておりました。ですので、ジオーテクノロジーズの皆さんは、私もよく存じ上げておりまして、
当時、パイオニアがですね、カーナビゲーションを作るために地図がどうしてもいるということで、
当時、北海道地図という会社さんとですね、連携して地図会社を起こしたのが、当時のインクリメントPのスタートで、
その後、今、ジオーテクノロジーズとして、もう非常に大きな企業になったという次第でして、
なので、私の方もですね、そういう意味では、一条系のビジネスというのは長く携わっておりまして、
現在はですね、LBS系のパイオニア内でのプロダクトを統括しております。
主には、カーナビゲーションアプリのですね、コッチというスマートフォンアプリ、
それとバイク向けのですね、スマートフォンアプリであるMODGO、
さらにそこで使われているSDKであったりAPI、さらにはそれらのアプリケーションのホワイトレベルとか、
そういったものを展開している、そこのプロダクトの責任者でございます。
長々とお勧めしました。よろしくお願いします。
カーナビとアプリの併用
よろしくお願いします。
1990年、道は星に聞けよ、なんか思い出しました。
ご存知でしたか。
大々的にプロモーションされてましたよね、恐らくね。
そうですね。
まだ僕、高校生でしたけど。
はい、すごいあれですね、インクリメントPのお話もここで聞けるとは思わなかったですけれども、
確かにそうですね、パイオニアさんからご立されて、
今はジオテクの人になっているという話だと思います。
ちょっとそれは置いといてですね、ジオテクの話は置いといて、パイオニさんの話をしましょう。
やっぱり年齢層によるのかもしれないですけど、音響メーカーさんという認識が強いのと、
またやっぱりカーナビゲーションの日本での老舗っていうような感覚なのかなと思いつつ、
今お話をお伺いしていると小川さんの感覚されているところはそこではなくて、
どちらかというとよりアプリケーションサイドというかに近い方なのかなと思うんですけれども、
やっぱりそこって大きな溝というかユーザー層が違うとかいろいろあったりするもんなんですかね、
カーナビとアプリとっていう観点でいうと。
これまではやはり今スマートフォンで使われるナビゲーションのほとんどがGoogleであったりとかYahooさんであったりといった状況だと思います。
ただやはりカーナビゲーションを社債機で使っている方というのは非常にまだまだいらっしゃいまして、
実は我々の今のスマートフォンアプリの使われている方もやっぱりカーナビを使いながら一緒に使っているというようなところもあって、
2つとも併用で使われているという方も多くなっています。
ただこの先見ていくとディスプレイオーディオというカーナビが入っていなくて、
いわゆるカープレイアンドロイドオートでナビゲーションを使われる方というのが徐々に増えてきておりまして、
海外を見てもほぼほぼそういったディスプレイオーディオになってきていますので、
この先はそういったディスプレイオーディオとナビゲーションアプリの組み合わせというのが、
5年後10年後見ていけば種類になっていくことは間違いないなと思っていますので、
そういう意味では先ほどの溝といったところは徐々に徐々に詰まっていって連携する形になっていくと考えております。
新たな価値の創造
なるほど。
そうですね、僕はほとんど車のカーナビばっかり使ってたんですけれども、
ちょっと3年前ぐらいに車を買えたらその車のカーナビがひどすぎて、
もう普通にグーグルに移ってしまったっていう経緯はありつつなんですけど、
ただもっと言うと私ずっと大学から社会人しばらくずっとアメリカにいたもんですから、
カーナビっていう文化がそもそもアメリカってなかったかなと思っているんですよね。
ちょっと話かなり脱線しちゃいますけどあれは何でなんですかね。
そうですね、もともとそのカーナビって日本固有で始まったところがありまして、
ガラパウスになってしまったというかそういう進化を遂げているので、
海外のカーナビゲーションってやっぱり日本のカーナビと全然違いますよね。
多分考え方から違うんじゃないかなというふうに思いまして、
そういう意味では全く別の進化を遂げたというところがあります。
ところが最近ですね、やっぱりその海外のいわゆるナビゲーションっていうのが
それが当たり前になってきてどんどん近づいてきているので、
今はかなり近しいものになってきているのかなというふうには見ています。
そうですね、ちょっと一昔前はカーナビっていう言葉すらなくて、
向こうだとGPSって言いますけど、こんなちっちゃいディスプレイのボコって置いてみたいな、
これ絶対わかんないだろうっていうのがあったんですけど、
最近ですかね、2025年の頭ぐらいにアメリカに行ってレンタカーをしたら、
さっきおっしゃってたカーオーディオですかね、ボコっとあって、
そこにスマホつなぐ、またもうBluetoothで自動的に接続すると
Googleナビが出るし、どのアプリでも使えますよっていう話だったりとか、
オーディオコントロールもできてっていうのがやっぱり主体になってきているのかなっていうのは、
今おっしゃっている話が結構ここでようやく日本と海外の溝が、
溝っていうかその違いが埋まってきたっていうのはちょっとこの間実感したところだったりはしました。
そんな中でじゃあGoogle一挙みたいなところに対して、
御社としてどんな戦いを挑んでいかれるんでしょうかっていう話をぜひお伺いしたいです。
本当に戦う相手なのかどうかっていうのもありますが、
連携するところも多々あるんですけれども、
ただやっぱり弊社も創業がやっぱりものづくりなところがありますので、
やっぱりものとことの組み合わせっていうのが価値を持つとおりになってくるかなと思ってます。
我々のチーム、先ほど説明した通りどちらかというとサービスのチームではあるんですが、
結局価値を作っていくためにはデバイスとの連携が非常に重要になってくると考えてまして、
先ほどお話した通りこの先、例えばディスプレイオーディオになってきたときとか、
みんながスマートフォンアプリを使い出したときっていうのは、
ナビゲーションも結局その社債機側とそのアプリケーションがどう連携するかによって、
新しい価値づくりを作っていきますので、またそこで集まってくるデータっていうのも、
単純にスマートフォンだけで集まるものと変わってくると。
例えば一つ取ると、位置情報のやはり精度高いデータを集めようと思うと、
デバイス側にそれなりのセンサーを入れなければいけない。
それが全てスマートフォン基準ではなくて、
デバイス側でいろんなそういう工夫が入れられるということになってくれば、
連携して新しい価値が作れると、そういう観点で見ております。
なるほど。
でもそう考えてみると、オーディオとナビゲーションって両方とも音者がやってたところじゃんっていう話で、
そのディスプレイオーディオとそこで動くナビゲーションのアプリケーションっていうのは、
本質的な音者の事業であるっていうことには変わりがないっていうことなんですかね。
そうですね。今実際ディスプレイオーディオって日本でどんどん今売れ始めてきてるんですけども、
実はシェアの半分以上は弊社のほうで。
なるほど。
そういった意味では、アフターマーケットの市場では非常に我々のほうで提供しているものが主流になっているというのは非常にありがたいポイントです。
アフターマーケットの推移業は何て言うんですか。プリインストール。
OEMですね。
OEMが日本でもそういうディスプレイオーディオになってくるっていうのは流れとしてはあるんですかね。
十分あると思います。
カメガさんがやはり車を作る時間軸ってすごくやっぱり長いと思うんですね。
それに合わせてそこに組み込む機器を作ってると、当然作ったものがもう古くなるので、先ほど高島さんおっしゃったようにですね、
ナビゲーションアプリの機能
イケてないナビみたいなものがやっぱり出てきてしまうことは多々ありんですね。
そういったところがやはり最新のサービス、最新のものを入れていこうとすると、
まさにディスプレイオーディオ等でやればアプリケーションができますので、
流れとしてはどんどんOEMでもやってくるんじゃないかというふうに見てます。
僕なんかひどいですよ。車買うときにすでにディーラーに
うちのカーナビ使いづらいんでGoogle使った方がいいですよって言われるぐらいだったんで、
そういう流れっていうのはやっぱり出てくるのかな。
逆にオーディオコントロールだったりとかも含めてディスプレイが充実してる、
サウンドが充実してるみたいなところにやっぱり大向きを置き始めてるっていうような
消費者側からすると、思考もあったりすると思いますんで、
なんかその辺のバランスを考えるとそういう流れになってくるのかなっていうのは
少し伺ってて思いました。
せっかくなんで、小川さんの管轄されているプロダクトのご紹介をお願いします。
よろしくお願いいたします。
まず、コンシューマー向けのサービスの先ほどのKotch Mod 5ですね。
Kotchの方はもうローンチしまして、2年そこそこ経ちます。
Mod 5の方はまだ1年弱なんですが、
Kotchの方はまもなくダウンロードが100万、
Mod 5の方で今まもなく20万というそれぐらいのダウンロード数になっております。
基本的には有償のサービスになってますので、
月額のもしくは年額の費用払っていただいて使っていただくものになっているんですが、
先ほどのGoogleとの違いみたいなところがあるんですが、
ナビゲーションをこれまで長くやってきた会社として、
よりきめ細かい案内をできるように作っておりまして、
特に音声だけでも目的にたどり着けるぐらいきめ細かい案内をするサービスになっております。
ちょっとしつこいんじゃないかとかよくおっしゃる方もいるんですけど、
実はそういった音声の発話頻度なんかをコントロールできますので、
いろんな設定をすることでお客さんの使いやすいように使っていただける、
そういったナビアプリケーションソフトになっております。
先ほどご説明した通り、最近CarPlay Android Autoという形で
ディスプレイオードに移される方も多くなっていますので、
そういった使い方をされている方も非常に多いというのが特徴です。
もう一つ、我々B2B個人向けのサービスももちろん展開させていただいておりまして、
先ほどのこっちをブランドを変えられるホワイトレーベルという形で提供させていただいているものは、
今、カーメーカーさんのほうでも採用していただいておりまして、
先ほど鹿島さんがおっしゃったように、カーメーカーさんがもともと付けられているものでは
満足いかないという方は、実はそういったスマートフォンアプリも提供できるような
そういったソリューションの提供をしております。
ここで使っているいろんなルーティングであったりとか、
エンジン群はAPIという形で提供もしておりますので、
特にルート系のAPIはこれまでナビゲーションでやってきた各種機能を
いろいろ積んでおりますので、信頼性の高いルート提供ができるかと思っております。
また、SDKという形の提供もできますので、スマートフォンに組み込んで
いろんな形で確保していただくことも可能になっております。
それともう一つ特徴なのは、弊社のカロッチエリア、カーナビ時代から
ビッグデータをずっと貯めてきておりまして、独自の渋滞情報を生成しておりますので、
こちらも他のデバイスメーカーさんと連携して協業して提供できる
渋滞情報も持っております。
あと、それらのビッグデータのほうも現在このスマートフォンでも
どんどん逐次蓄えていっておりますので、こういったところで
ご一緒して連携できるパートナーさんとも今探しております。
前に東関東大震災があったときにも、通れた道マップという形で
ログデータを提供したのが自動車会社さんプラス弊社だったという形で、
そういう意味ではかなり昔からそういったビッグデータを
貯めてきておりますので、いろんな形の連携が取れるんじゃないかなと
思っておりますので、モビリティのほうでいけばアプリケーションから
SDK、API、さらにはそういったビッグデータ、いろんな観点で
皆さんとパートナーシップを組めるかと思ってますので、ぜひよろしくお願いします。
今後の展望
ありがとうございます。
パートナーシップを組む先ってやっぱりオートモーティブ関連の
事業者さんに限られるんですかね。
それともどんな業種、業態でも構いませんよというのか。
どんな業種でも構いません。
特に先ほどのビッグデータなんかはですね、弊社のほうでもいろんな
観光庁さん等に提供しているものもあったりとか、いろんな形での
連携がございますので、いろんなパターンがあるかなと思ってます。
こちらの会員になっている会社さんにも、私もご存じの会社さんいろいろ
いらっしゃいますので、ぜひいろいろとまたお声が聞いただければ
と思ってます。
ありがとうございます。
そうしましたら最後に今後の展望というか、会社のというよりは
多分このナビゲーションですかね、アプリ等々の事業の展望を
教えてください。
ありがとうございます。
今回の話にもよく出てきたように、この先我々はサービスと
あと物であるデバイスが、やっぱり連携する世界観というのを
提供していきたいというふうに考えております。
そのためにもですね、パイオニアは今カルツエリアという
カーナビゲーション、オーディオもやってますし、あと実は
OEMメーカーさんにもいろんな形で提供させていただいておりますし、
そして今この始めている意思情報のサービス、これらをすべて
連携した形でですね、新しい価値を生んでいくということを
やっていきたいので、ちょうど後ろにうちのミッションビジョン
バリューが書いておりますが、より多くの人と感動、それを未来の
移動体験の中で作っていきたいというふうに考えておりますので、
ぜひ皆さんパートナーシップよろしくお願いします。
はい、ありがとうございます。
今日はパイオニアの岡田さんにお話を伺いました。
岡田さんありがとうございました。
ありがとうございました。
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