2025-05-26 11:44

日本ガイシ(株) NV推進本部 DS事業開発 バッテリーアプリケーション 部長 龍野雅美 マネージャー 鈴木千織

EnerCera - センシングデバイスの可能性を広げる超薄型安全電池


厚さ0.45ミリで折り曲げることもできる薄型二次電池「EnerCera Pouch」。もともとクレジットカードに導入されることを想定して開発されたEnerCeraは柔軟性、小型化、自由形状などセンシングデバイスを作り、運用する上で制限となってきた様々な課題を解決する『最強の黒子』として今後の展開が期待されます。そんな薄型電池がどのようなセンシングデバイスに導入され、どんな未来を作っていくのか、日本ガイシのお二人に語って頂きました。

サマリー

このエピソードでは、日本ガイシ株式会社のバッテリーアプリケーション部の辰野さんと鈴木さんが超薄型電池「エナセラ」について語っています。彼らはバッテリー技術の革新やその用途、さらには安全性について説明します。また、エナセラがIoT機器やウェアラブルデバイスに与える影響についても触れています。日本ガイシの龍野雅美マネージャーと鈴木千織が薄型の曲がる電池「エナセラ」の未来の可能性と応用について議論しています。彼らはWPTの実用化や新しいデバイス開発の展望を共有し、エンターテインメント業界向けのアイテムにも言及します。

日本ガイシとバッテリーアプリケーション部の紹介
Location Weekly Japanです。今日は、日本ガイシの辰野さんと鈴木さんにお越しいただきました。お二人よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。よろしくお願いいたします。
はい、じゃあ早速、会社紹介と自己紹介をお願いします。
はい、日本ガイシ株式会社の辰野と申します。私どもですね、日本ガイシの中で、NV推進本部、NVというのはニューバリューということで新規事業を開拓していく、
そういった部門の中でですね、バッテリーアプリケーション部というところに所属しております。
このバッテリーアプリケーション部ではですね、エナセラという超薄型、小型、軽量の電池を取り扱っておりまして、
私どもの会社のテレビのコマーシャルなんかでも採用されているので、ひょっとしたらご覧くださっている方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、
当然してもそういった薄型の電池で様々な用途がございますので、その中でですね、ロケーションということに関して位置トラッキングとか、
そういったようなことで何かこうお役に立てることがないかなと思って参加させていただきました。よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。じゃあ鈴木さんからの一言。
鈴木です。よろしくお願いいたします。先ほど辰野が申し上げました、かなり薄い電池のマーケティングを担当しております。
ちょっとじゃあせっかくなんで、その超薄型を作るに至った経緯みたいなのを教えていただいてもよろしいですか。
わかりました。あのですね、エナセラってその0.45ミリっていう内さなんですけど、もともとはクレジットカードに搭載することを目的として開発された電池です。
なので、小型デバイスという中でも特に薄いデバイスに適した電池だと考えております。
作るの大変じゃないですか。
大変ですね。かなり中の電極も薄いので、まっすぐに焼くとか、そういう薄いものをどうハンドリングするかっていったところは、その製造工程も含めてノウハウがあると思います。
着想から実際にプロダクタ化するまでって結構開発期間とかもかかったんですかね。
そうですね。本当にラボでやっていたのが1年半から2年ぐらいで、実際にLINE立ち上げてっていうのが同じく1年半ぐらいということで、3年ぐらいはかかってますね。
なるほど。エナセラってテレビチームも含めて耳にする聞いたことがある人って結構いるのかなと思うんですけれども、実際にその0.45ミリの薄い電池でどんな実装がされているみたいな事例を教えていただいてもよろしいですか。
例えばですね、体に付ける治療機だとか、センサーですとか、面白いのはですね、まさしくこのロケーションビジネスとも関係してくるんですけれども、
太陽光パネルと組み合わせてですね、1トラッカー作って、それをフォークリフトに貼り付けて、その市場での導線を確認するっていうような、そういう実証事業が今現在行われていたりします。
あとは例えばですね、高級ワインとかの輸出入の際、そのボトルにつけて、温度とか湿度とかのログを取って、変化してませんよ、品質保たれてますよっていうですね、
そういう記録とともに百貨店なんかにワインを下ろす、だからそのワインが劣化してないっていう証明になりますよっていう、そのためのタグですとか、
あと最近やっぱり増えているのはウェアラブルデバイスですね。その私どもの薄いし、軽いし、あと曲げられるし、それからですね、
一つ重要なポイントとして、可燃物質である電解液がほとんど入ってませんので、燃えないっていうメリットがありまして、
私どもの実験で釘を刺してもバキッとひしょっても発火しないという非常に強い特性があって、やっぱり今リチウム電池が燃える事故っていうのは頻発してますけども、
私どもの電池はそういう意味では何しても燃えませんよということで、身につけるデバイスに安心ですねということで、ご採用いただくケースっていうのが増えてきてます。
- なるほど。最近飛行機の預け荷物にバッテリー入れちゃいけないじゃないですか。でもエナセラ採用してたら入れてもOK?
エナセラの用途とIoTへの影響
- まずあれですよね、電池が載ってる機器そのものが規制されてるわけじゃないですよね。充電用のバッテリーそのものとかそういうものは規制されてますし、
そういった意味ではエナセラも一応リチウムイオン電池の仲間ではあるものですから、そこの規制っていうのはあるんですよね。電池自体が発火するってことはほぼありえないんですけども、一応その規制にはかかってきます。
- かっこエナセラを除くみたいな感じになるといいですね。
- いや本当そうしたいんですけどね、その燃えないんですよっていう。そのクイズ試験とか折り曲げ試験とかのデータをお見せしたいぐらいなんですけども、リチウムイオン電池っていう分類になっちゃうと難しいですね。
- 最近手荷物ではモバイルバッテリー持っていいよってなってますけど、どっかの飛行機で花の上にあげてたモバイルバッテリーが爆発してみたいなそういったこともね、
最近問題になってるんで、なんか全面禁止になってくるんじゃないかっていう気もしているので、そんな時にエナセラだったら大丈夫みたいな世界ができると勝ちですね。
旅行する人はエナセラ製品しか持たないみたいな世界があるかもしれないですね。
はいありがとうございます。すみませんちょっと余談になりました。
私結構ビーコンとかを取り扱った事業とか行っていた経緯もあって、ちょっと前ですけどもビーコンを設置するっていうことに対しての一番の懸念事項っていうのがやっぱり電池だったんですよね。
要は結局ビーコンなんで常に発信をしているので、例えばそれを商業施設とかに貼り付けますっていうと、その頻度に応じて最大でも3年とか、3年と言いつつほとんどそれが1年とか半年ぐらいで切れちゃう。
要は頻度を高めればその分電池消費してしまうんでみたいな。
なんかそんな課題が結構あって採用が伸び悩んだっていうようなところもあったりするのかなと思っています。
そういうことに対してエナセラだったらこういう解決策がありますよとか、こういった差別化できますみたいなことがあれば是非教えてください。
エナセラなんですけど容量は小さいんですけれども、太陽電池であったりとかWPTとの組み合わせに適している電池で、何でかというと品番によるところはあるんですが、常に充電していても電池は悪くならないという特徴があります。
通常の立方電池だとどうしても過充電とか電圧が高いような状態に対して電池の劣化が進みやすいという特徴があるのに対してですね、私たちはセラミックスの電極を使っているということもあるので、そういった環境に強い電池です。
なので常に充電されるようなシステムを組み合わせて、常に屋内だと照明からエネルギーもらって充電し続けながら位置を取るなど発信をするというようなことを繰り返せるような電池かなというふうに思います。そこが多少電池との大きな違いかなというふうに思いますけど。
やっぱりそこまで高性能小型だと結構お高いんですか。
そこら辺のコイン電池と比べるとやっぱり高いですね。それはやっぱりその薄くして、なおかつそこにある程度の容量を確保してますので、お値段はお安くはございません。
自信を持った値段価格帯だというお答えだと認識しました。
ありがとうございます。電池ってどうなんですかね。この先また多分これだけ薄いまた形状が自由に設定できる電池が要素部品として展開されていくことで、やっぱりそのいわゆるIoT機器のあり方とかってのも結構変わってくるのかなと思ったりはするんですよね。
薄型電池の未来
そのビーコンのサイズとかっていうのも4,5年前だとまあまあいってもファードケースぐらいの大きさっていうところからだんだん小さくはなってきて5つもとか、給電の仕組みが課題だったりとかいろいろな課題がある中でやっぱり電池っていうのが一番大きな課題だったかなと思うんですよね。
ビーコンに限らず様々なセンサーそうだと思うんですけれども、このエナセラの薄い曲がる電池が描くその先というかどういったイノベーションがデバイスとして起こっていくみたいなイメージがあればぜひ教えてください。そんなもんデバイス側が考えろよっていう話かもしれないですけれども。
実は私たちもですね、自社でももう自分たちの電池を使ったデバイスの開発なんかも始めてるんですけれども、将来の展望っていうことで言うとWPTの実用化っていうのは非常に重要なポイントだと思ってまして、それが実装化されれば超薄型の、いわゆる小さいんだけれども、例えばWi-Fiみたいな感じで常に充電されるという使い方であればですね、
大きな電池持たなくてもその小さな電池で常にログを取り続けることができる。今はやっぱり容量が小さい電池で全て常からく充電が必要ですけれども、WPTが普及すればそういう超薄型の小型の電池で別に電池そのままで大きな容量を確保する必要がなくなりますから、だから身の回りのいろんなものもIoT化ですね。
今だと電池がつくとか電気で動くっていうことが想定できないようなものを、うちの超小型の電池つけることでですね、それがデバイスになるという未来はちょっと描いてます。
なるほど。ちょっと今気がついちゃったんですけど、達野さん今ウェアラブルリングしてらっしゃるじゃないですか。
私もうガジェットフリーカーなんで、いろんなものが。
すごい。だからそういうものにも入ってくるってことですよね。
そうですね。ちょっと大きさの制約がありますので、キットみたいな感じの、要は面積はありますんで、例えばこんな指輪なんかにはちょっと使えないですけれども、
でも例えば本当に洋服のタグぐらいの大きさなんで、例えばもうこういう服のこういうところにタグみたいにつけてですね、それに何らかの機能を持たせるとかいうようなことはできてくるのかなと思ってます。
そういうところを狙って開発も進めてるんですけども。
結構薄いので、こんなところにもなんか電池が入ってたんだみたいなところに今後仕込めるんじゃないかなというふうに思っているので、そういう意味では黒子じゃないですけれど、隠れたところで電源を搭載させて、皆さんお陰から見守りながらお役に立てるといいなというような展望を持ってます。
エンターテイメント業界への展望
ありがとうございます。
じゃあ最後にこのポッドキャストを見たり聞いたりしてくれる方々、基本的には一時情報関係の人たちが多いんですけれども、そういった方々に対してのメッセージとかいただけたらと思います。
まずですね、先ほどいろんなデバイス開発してると申し上げましたけれども、実はですね、結構エンターテイメント業界狙ったいろんなアイテムを開発してまして、それがですね、うまくすれば今年の夏ぐらいから世の中に出回っていくはずなんです。
そうするといろんなところでエナスラっていうのが知り渡るようになってくると思いますので、そうしたらですね、またいろんな皆さんがそんな薄い電池があるんだということで認識していただいて、じゃあこんなことに使えないかなとかいうようなですね、そういうご提案とかお問い合わせとかいうことが増えるのを楽しみにしてまして、
ですから皆様もですね、ぜひそういった機会が来ればですね、認識していただいて、この薄い電池とうちのこの技術を組み合わせればこんなことができるんじゃないというようなことをですね、いろいろ考えていただけると嬉しいなと思います。
はい、ありがとうございます。鈴木さんにもぜひ一言。
そうですね、我々の電池薄いですので、これまでになかった形のデバイスが作れると思います。ぜひそういうところを一緒にイマジネーション膨らませて開発一緒にできたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
はい、ありがとうございます。今日は日本外紙の辰野さんと鈴木さんにお話を伺いました。お二人どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
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