高専って言うんやけど、正式名称は工業高等専門学校って言うんですね。工業系の学校です。
1950年から60年代に、ほら日本はさどんどん成長してきたじゃん。戦後復興でさ。
その時に経済界から中堅技術者の大量育成を求める声が上がってきたのよ。
で、それに対応するために文部省が1961年に学校教育法を改正して、工業高校の上位互換で工業系の大学の間という高専を作ってきましたと。
最初にできたのが1962年、昭和37年やな。
全国に工業系の高等専門学校が一挙に12校開校しましたということで。
中学校出た後に高専5年というね、5年制の学校なんですよね。
だから中卒で高校に行くか高専に行くかというところを選べて、5年間頑張りましょうということです。
ちなみに私たちの母校である鈴鹿高専、1962年のオリジナル12の一つとして開校してまして。
ちょっとかっこよく言ったね。オーシャンズ12みたいだったね。
当時は機械工学、電気工学、工業科学、この3つの体制で動いてたらしいね。
科学がある高専って割と少ないって聞いてるけどね。
そうなんや。全然普通やったけどね。
四日市のコンビナートがあるから科学の学科が来たって聞いてたけど、それにしてもさ、
このさっきからちょっと引っかかるのが中堅技術者。
中堅技術者の育成ですよ。
この言い方ちょっと気分悪いな。
確かにね。中堅ってなんやねんって話だね。
最初っから中堅を育てますってちょっと違和感ない?
お前らは中堅止まりでいいんだみたいな。
本当の研究基礎研究とかは大学でやるからお前らちょっと中堅でいいから来いよみたいなね。
給料そんなに払わないけどなみたいな。
だからね俺採用活動とかやってるじゃん。
現場の声とかを聞くとさ、工業高校生より地頭がいい子が欲しい。
でも大学生はちょっと擦れてるから、高専生は地頭がいいけど扱いやすいから採用したいっていう声が結構多いのよ。
それは声多いのはそうやけど嬉しいのもそうやって思って採用に臨んでるの?
いや俺は臨んでないよ。だって自分が高専で入ってきてるから。
何せ自分も大学卒に負けないでおこうって思ってさ、日々頑張ってるタチやったからさ。
若い頃は。
だから中堅っていう言い方ちょっとねやっぱり親ってくるよね。
来るよね。まあいいけど、所詮高専。
所詮通なよ。
一応偏差値的にはそこそこ高いんだよ、高専って。
そうなんや。
地域の超新学校って言われる公立高校があるじゃないですか。
その1個下ぐらいの位置づけやからな。
そうなん?
そこそこ高いよ。
全然そんなこと思わんだわ。
なんかパソコンさ、盗んで大学になったやつとかおったよね。
いたいたいた。
それ偏差値上から2番目ぐらいの域の学校の生徒がやるようなことなんかなってちょっと今思ったけど、まあいいや。
詐欺師はめっちゃ賢いからさ、そういう理屈かもしれんぞ。
でも捕まってるからバカやで。
ちょっと話それてんねんけどさ。
でも確かにさっき中瀬子がさ、科学の話したけど、今は多くの高専で機械とか電気、これは基本ね。
あとは科学、材料、情報、建築というね、いろんな分野を学ぶことができて。
あと珍しいとこで言うと商船高専やな。
あるよね。
船乗りを育成する高専っていうのもあるからね。
あるよね。あとは航空もあるよね。
あるある。東京に航空高専あるよね。
あるよね。
だいたい各学科1クラス40人ぐらいかな。
なので1学年200人ぐらい。
だから結構狭きもんだと思うね、高専って。
そうなのかな。
そうだって倍率は3倍とかいくよ、確か今。
よくさ、俺合格できたと思ってるよ、今でも。
あのさ、学力はともかくさ、お前から1ミリもエンジニアの素質を感じないんやけどさ、それでよく合格できたなって。
俺はそっちにちょっと思ってるよ。
合格はできたけどよく卒業できたなってこうやって俺は。
確かにな。全くだって定義の使い方も知らんようなやつがさ、よく卒業できたよね。
だから今エンジニアの仕事してないんだよ。人事操とかやってるから。
よかったな。
でだ、高専通のはさ、今全国に58校あるんかな。
すごい、12校から始まって58に増えたってことはすごいね。
国立が51にあって、基本的には各都道府県に1つ以上設置されてるんやけど、設置されてないのが埼玉、神奈川、山梨、滋賀、佐賀、この5つがね、高専はないね。
えー意外。
滋賀県ってないんや。
滋賀ないよ。
だから滋賀から来てたもんな。
いたいた。
そうするとさ、三重県って3つもあるから、めっちゃ多いよね、高専じゃん。
三重県3つだ、今2つじゃん。
国立2つ、市立1つやん。
市立は、あ、昔はね。
近代高専って奈良じゃなかったっけ。
今って三重県じゃないの?旧熊野高専じゃないの?
昔の熊野高専で。
奈良に移ったんじゃなかったっけな。
あ、そうなんや。
すげーなでもな、三重県は結構。
じゃあ高専2つあるっていうのは、割とレアな方なんじゃん。
レアな方だね。
で、埼玉神奈川とかは、東京にすぐ行けるから、そっちの方に行ってる人が多いかな。
あ、そうなんやね。
とはいえね、高専ってどこもさ、寮を完備してるから、言ってもそんなにお金かからなくて入れるからさ、行けるっちゃ行けるんだよね。
確かにね、あと全国からもどこの高専を受けてもいいもんね。
そうそうそう。
っていうのが一番ベースの高専の基礎知識でございますよ。
で、この高専なんですけども、卒業後の進路、これもちょっと見ていきましょうかね。結構約束されてるんですよ。
就職活動をあんましなくていいみたいなね、そんなイメージあるもんね。
あるある、だから就職についても一人に対して30社40社ぐらい来るのが当たり前っていう感じだし、大学も3年次に編入できるんですよ。
だから企業に就職するか大学に編入するかっていうことで大きく分かれているということで。
中瀬子さんはね、なんというか例外的な進路を歩んでるわけなんでございますがね。
俺はさ、厳密に言うと高専の後の進路っていうふうには言えないよね。なぜなら中退してるから。
あー確かにね。急にね、中瀬子さんは、俺学校辞めるって言い出したからね。
そうそう、自由なさ、やっぱ工夫やから、その時の様子を前もどこかで話したかもしれないけど言うと、
3年生、2年生ぐらいの時にもう俺はカイロプラクティックの道に入ろうと思ってて、
3年生になった時に大井先生、当時の担任に相談しに行ったら、
おーわかったわかったって言ってた。ただな、今辞めたら中卒やと。
いか高校3年生の資格を取るには、4年生にとりあえず進学しなさいと。
そしたら辞めろと。行け、辞めろって言われた。
辞めろって言われたのか。
あーもうそんなやりたいことあるったらそっち行けみたいな。
でもその話があったから、あれでしょ、高卒の資格取って、その後大学とかも入れたわけでしょ。
そうなんよ、その大井先生のおかげなんよ。
全然違う道を歩むっていうのもね、
もう今の話聞くだけでもう自由だって感じるよね、みんなね。
自由だよね、自由。
ちょっとね、中坂さんのはちょっと一般の人から離れているんで、高先生の一般からね。
そうですね、はいはい。
ちょっと話を戻すと、一般的な高先生はだいたいね、この進学と就職が半々ぐらい。
進学するのであれば、高専の中に専攻科っていう、大学に対する大学へみたいな感じの上位学科の進学とか、
あとは国立大学への進学が多いですね。
でね、みんなね、これあんまり知らんことだと思うんだけど、
高専からの編入専用に作られてる大学って存在してるの知ってる?
え、専用なの?
ほぼ専用。
あ、そうなんや。
豊橋技術科学大学とか、長岡技術科学大学っていう大学があるんだよ。
豊橋技術科学大学だと、高校3年生終わって、そっから入学する人って80人ぐらいしかいない。
で、高専終わって3年から編入してくる奴らが400人いるの。
今まで80人でクラスメイトだって言ってたのが、急に480人の同期がなる。
えー、それすげーな。
高校の時から選抜された変な奴が集まった、さらに変態みたいな奴が集まった大学ってことね。
そう、もう濃縮された変態たちがどんどんいる大学やな。
楽しそうやな、でもそれ。
本当に高専専用の大学っぽい感じやな、そこっていうのはな。
で、もちろんそういう専門の大学だけじゃなくて、
普通の大学、国立大学とかにも結構行ってる人が多くて。
技術科学大学を除いたランキングの上位で言うと、
熊本大学、東京農工大学、九州工業大学、金沢大学、千葉大学、筑波大学っていうのが上位にランキングされてる。
えー、そうなんや。
もう名前よく知ってる大学ばっかでしょ。
まあ有名なところよね。
いわゆる地域2番手の新学校とかやと国立大に入るのはすっげえ難しいのよ。
まあそうよね、現実問題はね。
でも高専生って楽々とこの国立大学に入ってくんよね。
これもまた知らない人ばっかりだと思うんですけど、
編入するための試験っていうのがあるんですよね、入試が。
2教科とか3教科だけでテストがあるので、楽々と高校からの受験に比べると圧倒的に難易度が低い。
ああ、そうやな。
数学と英語と熱力学みたいな、そういう系のやつとかね。
3つぐらいでいけるっていうね。
これね、私たちはこれね、学歴ロンダリングと呼んでいますね。
いや、私たちって俺呼んでないし、それ真っ当な道やし。
あのさ、いやその、俺このコース、高生に入ってから大学に行くってコースはさ、
昔よりも今はもっと認知されてると思ってて、
初めから工業系の大学に行きたい子は高生に行く、高生を通っていくと、
無駄な受験勉強しなくていいみたいなさ。
しかも割といいところに入れるっていうのは、もうそれを目指して高生に入っている人は、
今、俺らの時の時代よりももっとずっと増えてるはずやで、バレてるよ、もう。
だから6割ぐらいの人が進学する高生も出てきてるからね、言っても。
そうやんな、だって絶対そっちの方がいいもん。
工業系がやりたいって言うんだったらそっちの方がいいよね。
そう、絶対。
就職はどうなんよ?
就職はね、これ7たる会社が並んでますよ。
これは2年前ぐらいのランキングかな。
嬉野さんの会社もあるのかな?どうかな?
よし、じゃあ1位から5位ぐらいまで話をしていこうかな。
いきましょう。
1位、パナソニックグループさん、素晴らしい。
日本を代表する会社ですね。
採用人数119人、すごい。
すごい、誰もが知っている会社ですね。
2位、アサヒカセさん、これも知ってますね。
すごい、すごいですね。
89人。
第3位、サントリーグループさん、素晴らしい。
サントリーグループさんは機械とかそういうのも結構あるのかな?
あんまりピンとこない感じするけど、そうなんだ。
工場とかたくさんあるから、その設備のメンテナンスとか。
ああ、そっか、あと化学系もあるもんね。
なるほど。
第4位、NTT東日本グループのエンジニアリング部門、54人。
素晴らしいね、いい会社ですね。
同率第4位、JR西日本さん、54人です。
ええ、そうなんや。
ここまでがトップ5で来てますけど、そこからは三菱電機とか大金工業とか、
国土交通省とかね、中国電力、京セラ、関西電力、富士電機、メンバーズということで。
いやもう、なだたる会社の方ばかりですね、これすごいですね。
そうですね、なだたる会社。
自分の時は、中坂いなかったけどさ、やっぱり一番人気はインフラ系だったね、電力とかガスとかね。
なるほど、間違いないもんね。
そうね、だからさ。
ちょっと残念な結果に終わったけど。
どうぞ。
こんな会社ばっかり来てるからさ、うちに来てくれないよね、やっぱね。
残念ながら、売れ相さんの会社も、超大手ではありますが、ランク外ということになりましたね。
あのー、毎回毎回毎年毎年さ、なんで採用できねえんだ、なんで採用できないんだってみんな言うけどさ、無理だってもう、ほんとに。
まあ、敵が悪いね、敵が。兄弟すぎてね。
だから、後世に行く人は、こういうね、いろんな名だる会社から選び放題、しかも学校推薦で行けるからさ。
そうよね、すごいよね、これってめっちゃメリット大きいよね。
大きい。もちろんね、その自由にね、就職活動できないんで、同じクラスで全員が全員同じ会社受けれるってわけでもないんだけどね。
うーん、もちろんね。
そこはちょっと、まあ、学校内での戦いが待ってるかなっていうところは、ちょっとしたメリットで、あ、デメリットかなとは思いますけど。
まあ、そんなものは大したデメリットじゃないんやけどさ。
えっと、ってことは他にもたくさんデメリットがあるってことで。
いや、めっちゃあるよ。
めっちゃあるの?
めっちゃある。
ああ、分かった。このポッド教室はさ、中学生はまず聞いてないけどさ、もし聞いてたら聞いといた方がいいよ、ここちゃんとね。
だから、中学生というよりも親御様たちだね。
ああ、そうですね。親御様たちに我々が後世のリアルをお伝えしますということね。今からデメリット。
デメリットですね。
私たち大好物のデメリットを話します。
まず一番はね、一番最初にも自由には責任を伴うって言ったんですけど、本当にね、この学校ね、自由なんですよ。
自由。
勉強してもいいし、勉強しなくても誰も何も怒られません。
怒られません。
そんなことをしていていいです。だけど、ある時急に、はい、お前流年って言われます。
あのさ、違う違う。ある時急にじゃないよ。
ああ、違う。
ちゃんと理由があるんやから、流年をね。
あのこれさ、一般の高校だったらさ、流年って言うとさ、すごい悪いことをしたやつとかさ、暴力沙汰とか犯罪とかね、なるじゃん。
あとは出席が足りないとかね。
そうそうそう。学年に一人いるかいないかだと思うんだよね、流年するやつとかって。
いや、そうよ。流年って高校生で珍しいよ、本当に。でも、
高校生の流年率は5%ぐらいあります。5%。5%が多いか少ないかって言うと多いんですよ。
多いよね。
だって人クラス40人ですよ。で、1年に5%流年すると2人ずつ減ってくんです。
そういうことですよ。5年で10人減ってくる。
減ってくる。で、流年する人は大体退学する人が多いので、そのままもういいやつって。
俺、中瀬子と一緒の機械工学科に入ったんですけど、最初41人ぐらいいたのかな。
そうだね。確かに41やったような気がする。
で、卒業するとき32人とかだったからね。
なにこれって。統計ぴったりじゃないですか。
ぴったり。5%ずつ減ってくっていうね。
しかも流年したら、たぶん一度でも流年した人の進学率って確か30%ぐらいだったような気がするんだけど。
そうなのよね。で、大学と違って1年流年すると、その年の単位って全部なくなっちゃうんだよね。
やり直し。
やり直しですもん。
たくさん勉強できるね。
流年するのは2つパターンがあって、1つは出席人数が足らない。これはもうしょうがないね。
しょうがない。それは。
2つ目は単純に学力が足りない。俺らのとき赤点が55点だった気がするんだよね。確かに。
55点です。
この間ね、とある校船の教授と話をしてて、今赤点って何点ですかって言ったら60点ですって言ってて5点増えてるのよ。
そうです。鈴鹿校船も60点が赤点でございます。
だから60点以上を定期テストで取り続けていかないと流年になるというところで。
あのさ、高校は学力が悪いからって流年にならないからね。
ならないね。
それは理由にならないから。みんなで先生もみんなで先生が協力してくれて再テスト再テスト追試追試で何とか上げてくれるっていうのが高校のいいところなの。そのいいところを校船はないってことです。
でもね校船も1教科赤点だけだったら補修とあれで何とか追試で何とか。
そこはちょっと助けてくれる。
3教科以上赤点があると問答無用で流年ですって言われる。
もう一回やってみようか。もしくは他の高校行こうかみたいなね。
そうそう。っていうのでちょっとここはね覚悟を持ってこないと流年するかなというところですね。
あとはまあ俺流年してみてっていうやつには向いてるよね。
そんなやついるのか。
二つ目のデメリットは進路が狭まってきます。
えーそうかな。俺の進路は無限大だったけどな。まあまあいいや。俺はちょっと変やもんな。
だって真面目にやるとエンジニアしかなれないんだよね。普通に就職していくと。
おめえエンジニアじゃねえやねえか。
途中でもう辞めたんだもん。エンジニア。だって最初はエンジニアコースにいたのよ僕は。
そうかそうか。エンジニアとして入ったけども辞めたよね途中でね。
辞めた辞めた。向いてねえ。俺はこれ無理だって思って。
正解。
でしょ。
大正解。進路が狭まってしまうよね。早い段階からね。
あと会社によってなんやけどさ、大卒と高専卒でスタート地点はもちろん違うんやけどさ、
高専卒はここまでしか上がれませんよ、大卒はもっと上行けますけどねみたいな見えない壁が存在する会社も結構ある。
あるんやね。それもさ、見えない壁なのかそれとも見せてくれる壁なのかどっちなの?
どうやろうなあ。見せてくれる壁かもしれないね。
ああ、そうだね。
よっぽどできるやつはそれを飛び越えていくってケースもあるとは思うけどね。
そうだよね。
さっき最初に言った通りさ、先生扱いやすいからこれやらしときゃいいやって職種限定とかされるケースもあるわけやん。
なるほど。
だからちょっとそこは会社選び、名前が知れてるからっていくんじゃなくて、
少し選んでやったほうがいいかな、どんな会社かなと。学歴関係あるかないかとかはね。
で最後だ。最後は世間の流れから取り残される学校やなここはな。
全然意味わからん。どういうこと?世間の流れ?俺ら最先端行ってた気がするけどな。
最先端って言い方は変やけどさ、一人だけ違う方向に走ってるだけかもしれんからさ。
何かの先頭やけど方向が間違ってるみたいな。
そうそう、みんなそれフォロワーがいてこそ最先端やから。
ああ、そういうこと?
そう、今でこそさ、そんなことはないけどオタクってさ、敬遠されがちやん結構。
昔は今のオタクとは随分違って迫害されてたもんな。
ドゥフフドゥフフみたいな奴らがね。
わかる?寝るシャツをケミカルジーンズにインしてた奴らとかね。
はい、バンダナを巻いてた人たちやね。
そうそうそう。
どこで買うんやそのバンダナっていうね。
よく普通の学校だと結構それを隠しながら生活してる人たちがいたわけやわ。
確かに確かに。仮面をかぶってね。
でも高専ってさ、それこそ人のやってることにあんまりクチャしせえへんからさ。
しないね。
オタクだろうが洋客だろうがさ、他人は他人俺は俺って感じでさ好きにやってるじゃん。
確かに。
だからたかんな高校生時代に養われる空気を読むって行動ができない人が多いのよ、高専生って。
だからさ、高専生って雰囲気でわかるのよね、なんとなく。
そのさ雰囲気でわかるっていう話、今ねうちの患者さんというかうちのお客さんに高専生の子がいるのよ。
彼4年生だね。最近学校どう?って聞いたらさ、最近1年生の子の目の輝きが失われてきて高専生らしくなってきましたって言ってた。
最近ってお前まだ夏休みじゃん。
いやだからもうようやく1年生が、4月に入ったキラキラした新入生が目の輝きを失った頃が今ちょうどその時期っていう。
ああいよいよお前らも高専生になったなと思ったって言ってた。
そうだよな。それが良いか悪いかってあるかもしれんけどな。
あとは最近でこそさ、ちょっとずつ女子も増えてきてるわけですよ、高専って。
増えてるよね、ほんとに。
でも俺らの時って女子もっと少なかったのよ。
少なかったね。
俺らのいた機械工学科は全員男性だったからな。
それはもうそうですよ。男の園だったね。
だね。だから異性との触れ合いも減るわけやん。
そうやな、減るな。
だからちょっとでも異性に優しくされてしまったら、それだけで惚れてしまうウブの奴らが多いわけよ。
あれ、俺に気があるかもしれん、あの子って。
はいはい。
だから、すぐ惚れちゃう病気を抗戦病って呼ぶこともあるよ。
そうな?
うん。
へえ、知らなかったそれ。
ウェブで抗戦病って検索すると出てくるよ、結構。
へえ、そうだよ。知らんかった。
そう、抗戦病ね。で、それもね、こないだ会った教授の人に、今でも抗戦病って言うんですか?って言ったら、どの抗戦病ですか?って言われて。
ちょっと待ってよ、多様化しとるやねんか、抗戦病が。
あ、だから目の輝きがなくなるやつとかも抗戦病やし、女の子がこっち一瞬見てたらすぐ行ってしまうのも抗戦病やし、みたいな。
そう、だから、いやいや、異性党のやつって言ってたら、「あ、まだ全然あります。」なんて言っててさ。
ああ、そうなんや。面白いね。
面白かった。今でも変わってないんやなっていうね。
あとさ、抗戦のすごいさ、大きな特徴としてはさ、俺これ言いたいんやけどさ、先生がほとんど変わらないっていう特徴があるよね。
ああ、確かにね。
だから先輩の、すごい先輩の人でも同じ先生の話題で盛り上がれるっていう、なんかこういうさ。
そうね。
それがその、例えば一回りぐらい違う人でも同じ先生がいたりとか。
ちなみにね、2年ぐらい前に話した時には、俺らの時に哲学を教えてくれたあの先生、まだやってるって言ったよ。
あ、そうなの?あの先生が。
そう、だから、そのすごい世代が変わってる生徒の人たちと同じ先生について語り合えるっていうね、そういうのめっちゃ面白い点もね、抗戦の特徴が一つにあるんよ。
まだ生きてんの?みたいな。
今みなさんね、哲学って抗戦でやるんやって思った人もいるかもしれませんけど。
やるんですよ。
私たちね、2年生かな?哲学やらされましたね。意味がわからなかったけど当時はね。
全くわからんだ。葛藤の話とかね。
そうね、自己実現がどこのコーノって言ってたじゃん。
あーやったやったよ。彼はワンダーフォーゲル部の顧問でしたけどね。
ところでだ、俺らは何してたっけ?抗戦で。
あの、ビリヤードとゲーセンとアルバイトとあとたまにカラオケかな?あと映画?
あ、言ってたね。お前授業抜け出して映画とか言ってたな。
笑
なんかさ、抗戦って学校入ると気が抜けるよね。
あのさ、自由にしなさいと言うにしては、若すぎるんよまだ。
そうね。
大学生の年ですら自由になった瞬間にはっちゃけるから、
あんな高校生で自由にいきなりさせられたら、それは乱れますよ。
しかも俺らは抗戦ってさ、明確な目標がないんだよね。
ないね。
5年先考えるって無理だよ、それは。
無理無理。とてもさ、器の大きさみたいなのは感じるよね。
だって入った瞬間さ、一番年上の5年生はもう20歳でさ、
車運転してるし、タバコ吸ってるし、酒飲んでるし、合法でね。
だからそういう人たちも一緒にいる学校ってさ、めっちゃ特殊な環境だと思うよね。
さっきの先考科まで入れると22歳の人がいるのかな。
そうだよね。なんかすごい変わった環境だなと思う。
そうだよな。変な学校だな。
でもさ、やたら居心地よかったよね。
めっちゃよかった。
むちゃくちゃ居心地よかったよね。
あのさ、じゃあ嬉野はさ、今ちょうど進学を迎えようとしてる息子がいるわけやん。
で、後世は自分が卒業した人の立場として後世を子供に勧めますか?
あのね、これはもう無疑不無疑だね。
これはね、進める。後世に一回どうだって検討に入れなさいって言う。
なんだけど、うちの子供、今高校生なんだけどさ、
高学系が全く興味がなかったからさ。
まあ、そりゃしょうがないよね。
そいつに行かせたらもう苦痛でしかねえやろうなって思って。
確かに確かに、そりゃそうや。
あれ、下の子は何歳だったっけ?
下の子は今中学生だね。
じゃあ、後世進めますか?
進めませんね。
進めません。それ系じゃないってことね。
全然違う。
でもね、そのものづくり好きな子はね、ぜひ行った方がいいと思うよ。
いや面白いよね、すごく。
これは本当にいい学科だと思う。
俺も描く。なんか俺らこれけなしたのか褒めたのか持ち上げたのかなんかよくわからんけど、
でも俺ら後世のこと大好きやったもんな。
大好きやね。
っていうとこまではさ、俺らの経験に基づく話で喋れてるわけじゃないですか。
じゃあ今の後世はどうなんですか?
学生の育成っていうのはやっぱりそのままなんやけど、
アントレプレナーシップ教育、これに力を入れていく後世が多いかな。
いわゆる企業化をするっていうかさ。
そうなんや。
この間仕事で後世に行ったのよ。
で、その時に後世のいわゆる企業協力会みたいなところに加入してるからさ、
これは総会とか行って、学生発表とか聞くわけよ。
そこに出てくる子たちが新しいビジネスアイデアを形にして、
新しいビジネスアイデアでプログラミングをする大会とかがあってさ、
それに出てきましたとか。
あと、中学生のキャリア教育をやるためにいろんなことを先生がやってますとかさ。
そういうちょっと学内企業じゃないけど、そういうプロジェクトとかをやっててさ。
で、そこからスポンサーになってくださいみたいなこと言われたりするわけよ。
もちろんね、その学生発表会でボコボコに俺は指摘してやったけどね。
若い目を積んできたんか。
もちろん潰さないと、若い目は。
若いやつは潰さないと、いずれ自分の立場が危うくなってしまうもんね。
そのビジネスアイデアってどこで収益化するんですか?とか。
ちょっとそれ、こことこ抜けてるから、こういうケースの時無理だと思うんですけど、
その損失はどう補填するんですか?とか。
やなやつ。
でしょ?やなやつだと思うよ。
いやいや、でもそういうことはちゃんと教えてあげないといけないもんな。
そう、そういう厳しさはね、言ってあげないといけないから。
でもさ、面白いよね。
俺らの時ってそういう目線で教育を受けてないと思うからさ、ほとんど。
そう、就職か進学かどっちかだからな。
そのそこに企業っていうまた新しい別の道、ルートもあるんだよっていうのを
示してあげるっていう点ではすごくいいんじゃないかな。
そう、いいそう。
で、一番最新の高専って知ってる?
全然知らんよ、俺。
これこそさ、本当に企業家育成に特化した高専なんだけどさ。
すごいな。
2023年に、もう2年前か。