じゃあね、日本人は2022年に150万人の方がお亡くなりになってます。
さて、日本人の死因トップ3は何でしょうか。
死因トップ3はね、1位は癌やろ、悪性新生物。
で、2位は心疾患。
3位は、ここ数年ちょっと増えてきた老衰やろ。
おー、なるほど。正解です。
ちょっと安心したわ、俺。
おー、危ねえ危ねえ。中瀬子のこれからのクリニック経営を圧迫するとこやったわ、間違えてたら。
危ねえ危ねえ。
ということで、中瀬子の言った通りなんやけど、1位が悪性腫瘍、癌と呼ばれるもので38万5千人の方ですね。
全体の24.6%ということで、だいたい4人に1人が癌で亡くなってますね。
で、2位が心疾患。これが23万2千人。
で、3位が中瀬子の言った通り老衰。これが17万9千人ということで、
11.4%の方ですね。
で、あとは三大成人病、生活習慣病と言われた脳卒中。これが第4位で17万7千人ということで、
20年ぐらい前までは脳血管疾患が3位になったんやけど、
そうだね。
で、老衰がさ、20年前まではね、
がん、心疾患、脳血管疾患、肺炎、不良の事故、自殺、これについて7番目だったんですよね。
ああ、自殺より少なかった。
そう。これ中瀬子さん、原因は何だったんやと思う?
長寿でしょそれ。御長寿。
そうそう。
そう、寿命が伸びたっていう話とか、医療技術の発展っていう話ももちろんあるんやけど、
でも意外や意外、今から何年前かな?70年ぐらい前?1955年、昭和30年だね。
この時は老衰はね、脳卒中、がんに続いて3番目だったんだよね。
ええ、じゃあ帰り沙汰ってことなの?老衰が。
そう。老衰が帰り沙汰なんですよ。
じゃあ寿命関係ないよね、その当時はね。
そうそうそう。意外と関係ないの。
で、ここにね、からくりがあって、厚労省の2019年度の死亡診断書の記入マニュアル。
これはね、老衰について、死因としての老衰は、高齢者で他に記載すべき死因の原因、死亡の原因がない。
いわゆる自然死の場合のみ用いると記載してるのね。
さらに、ただし老衰から他の病態を併発して死亡した場合は、
医学的因果関係に従って記入することになるっていうふうに書いてある。
ああ、そうだね。
俺はもちろん医者じゃないから想像でしかないんだけどさ、
ここの判断ってめっちゃ難しくない?
俺は難しいと思うよ。その時のお医者さんの判断とかじゃない。
もうかかってくるってことだよね、それ。
そうそうそう。で、例えばさ、日本の医療全体で何かしらの病名つけることなんていう風潮だったら、
老衰って記載しづらいと思うし、実際は本当に記載しなかったらしいのよね、これが。
何らかの病名つけてたってことだよね。
そうそうそうそう。そうなんやけど、最近風潮が変わってきて、老衰というか寿命を全うしたねという場合は、
老衰って書くっていうのが市民権を得てきたというか、書いても大丈夫だよねっていう風潮に変わったらしいね。
ともかくさ、この老衰で死亡する割合を増やしていくっていうのが健康になるっていうことなのかなと一つは思うわけですよ。
なので、がんとか心疾患、脳血管疾患の生活習慣病、これを減らしていけばいいんじゃないかなというふうに思います。
その通り。
そんでね、この理科断研考論、今まで睡眠とか運動とか栄養バランス、これをきっちりやりましょうっていうことをベースに語ってきたっていうのが、
結構中坂の話してきたテーマに通定するものかなと思うんやけど、それにね、足りないものを発見したんですよ、今回。
ああ、足りないもの。
そう。
それは一体何でしょう。
それはね、住環境です。住む環境ですね。
うんうん。
ヒートショックって聞いたことある?
あるよ、もちろん。
うん。
うん、あるある。温度差がね、お風呂場から雑居所に行った時に、ものすごい温度差があって、うーってなるみたいな。
そうそうそう、まさしくそれでさ。ヒートショックって、中坂言った通り、冬のお風呂とかトイレとか、リビングとの温度差がある大きい場所。
ここに行くと血圧が変動して、失神とか心筋梗塞、脳梗塞なんかを引き起こすっていうことだよね。
うん。
で、これね、正確な人数わかってないらしいんやけど、一説によると65歳以上の歴史者、お風呂場で歴史した人って5000人前後で推移しているってことやから、交通事故の死亡者が2500人って考えると倍ぐらいいるってことだよな。
お風呂危ないやん。
そう、危ないのよ。
冬の寒さってさ、特にエアコンが発達した時代でも、全管空調とかじゃない限りはやっぱり温度差あるもんね。
そうなんだよ。これを聞いて俺思ったの。完全に余談なんやけどさ、サウナで整ってるって奴らいるやん。
俺とかね。
あいつ、そうそう。あいつらはさ、この血圧が急激に上がるのと下がるのを味わってるだけな気がするのよね。
死に一歩ずつ近づいてる気がするな。
今の一言で全国のサウナを全員を敵に回したけど、俺も含めて。確かに血圧の上下っていうのはあるし、ただそれの向こうにあるこの快楽があるんよね。それをウレシャンさんはまだ分かってないってことでいいかな、じゃあ。
いいけど、その死に向かうようなことまでして、味わいたくないなとも思ったな。
いやいや、全然死に向かってないよ。まあいいや、このサウナの話はもうちょっとこの辺で勘弁しといてあるよ。
オッケーオッケー。
今日はこのね、ウレシャンさんの主張を聞こうじゃないの。
ちょっとね、サウナの話は横に置いといたとしてもさ、ヒートショックっていうのが結構重要なね、死亡理由になっているっていうことなので、さっき言った通りね、寒暖差がこれを引き起こしているということなんやけど、そこでもう一つ中瀬子に聞きたいんやけど、いいかね。
ヒートショック、一般的にはさ、夏と冬との間では冬の方が死亡する件数は増加するんですね。では死亡率の増加に関して増加率が高い3件と低い3件、それぞれ考えてみてもらっていいかな。
増加率が高い3件?
そう、冬と夏で冬の方が死ぬ人が多い。ちなみに1個だけヒントを与えると、この死亡率の増加が低い件の第3位、これは沖縄県です。
多分寒暖差が小さい、寒暖差が大きいところほど危ないってことやもんね。でも寒暖差だけじゃなくて、家の性能もあるはずやから、つまり寒冷地は意外に少ないって思うよね。
家の暖房設備が整ってたりとかするから、案外ガチ寒いところではないはず。そうすると多分東北は外すべきやと思うから、北海道とかね、あの辺は多分家の性能がいいから。
案外この中部のさ、中途半端なところが危ないんちゃうかと思ってて。我々の住んでるところも含めて、この辺が危ない。あと北関東とかも危なそうな気がするな。あと盆地?内陸も危なそうな気がする。人口も多いやろ。京都が入ってそうな気がするな。
京都。あとどうかな。あとは岐阜とか。あとは南の方はなさそうやしな。もう一個は北関東でどっか入れとこうかな。じゃあ嬉しいのに群馬も入れとこうかな。
群馬、京都。群馬、京都、山梨って言ったっけ?あ、岐阜か。岐阜と京都と群馬ね。いい線いってるよ、ほんとに。めっちゃいってるいってる。
第1位が北関東の栃木県。これが夏と冬で25%の差がある。第2位が同じく北関東からランクイン、茨城県。これがプラス23%。3位が盆地から登場しました、山梨県。これが23%プラスですね。
じゃあその辺は北関東が多いよね。
トップ3はそうやね。ちなみに低いところはどこやと思う?
沖縄の次は多分北海道ちゃうか。もう一個どこやろう。でも九州の熊本とか長崎とかあの辺ちゃうかな。
トップ3は沖縄って言ったじゃん。これ夏と冬で12%の差がある。一番低いところ差がないのが北海道の正解ですね。プラス10%。2位が青森県。
青森もかなり防御力が高い。
トップ3は防御力が高い。
11%プラスですね。
そうだね。
トップ3は防御力が高い。
ちなみに高いところは栃木、茨城、山梨って言ったんだけど、ワースト10まで広げていくと愛媛、鹿児島、静岡、熊本っていうね、あったかい印象の四国九州もランクインしてるってことで、沖縄と東北以外全滅ですな。
やっぱりその寒さ対策をするほどでもねえなって高く食ってるところが危ないってやつね。
そうなのよ。だからもう台本ブレイクされたんだけど、完全に気温以外のファクター。さっきもう重生化って言ったから、重環境って言ったから、それなんやね、完全にね。
それでね、北海道が一番低いよねって言ったんだけど、今ちょっとこの台本に写真を載せてるんだけど、これ見てもらってるのは北海道の標準的な住宅の勝手口ですね。さて何か異なる点に気づきますでしょうか。
勝手口ってこれドア?
これドアじゃないけど裏の方だね。
裏口とかない?気づくこと?
なるほど。
中瀬根地に多分これはないってものがくっついてる。
ああ、ないっていうものは、このでけえタンク?
そう、このなんかでけえタンクで米みたいなの書いてあるやつなんだけど、これがね、投油のタンクなんですね。
そう、北海道の家は投油のタンクがついてて、そこからセントラルヒーティングというか、全管空調がくっついてるという風に考えてくださいと。
なので、アメリカの一般的な住宅のセントラルヒーティングと同じように、家一見まるまる温かいのよ。
本気でね、北海道の方々はこれがないと精神に関わるから、だからこれがあることによって夜中トイレに行ってもリビングと同じような室温が保たれてるっていうのが多いよね。
なるほどね。
ところがさ、中瀬子の住んでる三重県も俺の住んでる群馬県も、意外とそこまでの備えがなくても寒いなーなんて言いながらトイレ行けそうじゃん。
で、それが寒暖差を生み出してしまってる原因で死亡率が高くなるという風に考えてもらって大丈夫だと思います。
投油とか電気とかってつまり高熱費がさ、割とかかるっていうか、電気代とか燃料代とかが今値上がりしてるけどさ、やっぱすごいそれに対して苦しんでる人もいるかもしれないよね。
そうだね。ただまぁほら、人命と考えれば安いって言いたいんやけど、そうは言ってもさ、毎月10万とかかかっちゃったらさ、
そりゃきついよ。
未来英語続けるの難しいよな。
うん、そうだな。
ってことで、そんなあなたに朗報がありましてですね、住宅の断熱性能、これを上げてください。これによって全てが解決いたします。
やっと出たね。
でもさ、その断熱上げてくださいって言うけど、どうやって上げるの?なんか誰でもふって上げれるの?
そう、上げれる上げれる。1999年の断熱基準、これまぁ国によって定められてるんだけど、これで建てられた家は、この下の図を見てもらうと分かる通り、
これ熱の逃げ方をね、表してる図なんですけど、左側に暖房の熱が流出する割合って書いてありますが、
書いてありますな。
屋根からは5%しか出てきません。でも、開口部、窓とかドアっていうところから約60%ぐらいの熱が逃げてる。
ってことで、どうすればいいかもう分かりましたよね、中坂さん。
中坂 もうこれ窓が圧倒的だもんね。だから窓とかドアを断熱性能上げればええってことね。
そうです。大正解。ということで、これから家を建てる方は窓を無くした家に住んでください。これで解決です。
中坂 無理やろ。無理やろ。でも毎日窓ないんかじゃあ。
いやいや、それは見栄えの問題であるんやけど。
中坂 いや見栄えの問題ってさ、いや光とかあるでしょ。
確かにね、そんな暗いみたいに家に住むのはちょっと問題かもしれんということで、007は二度死ぬに出てきたスペクターみたいに。
中坂 二度死ぬ、うん知ってるよ。
地下に住むっていうのも外気温の影響を受けないからおすすめですよね。1年間同じぐらいの室温で過ごせます。
あの地下、穴掘って洞窟みたいなとこ住むってことやろ。
中坂 そう、シェルターみたいに住む。
それだって牢屋っていうかさ、めっちゃ精神的に病むよね、そんな家。
中坂 それじゃしょうがないから、室内の壁にでっかいモニターつけて映像映しとくか。
それはその外の様子?
中坂 そうそうそう。
バーチャルで?
中坂 バーチャルで。解決ですね。
そうなの?健康になる?
中坂 ヒートショックは防げます。
ヒートショック以外の、なんかもっと深刻な病気になったりしない?
中坂 そうだね。もちろんさ、これ極端な話なんやけど、春とかは窓開けて換気もしたいし、冬も病原菌もあるから換気したいしということで。
もちろんするよね。
中坂 もちろん光も取り入れたいし、四季を感じたいしということでね、その希望を叶えながら窓に断熱性も担保していきましょうかね。しょうがないな。
本当にその通り。お願いしますよ、本当に。
中坂 じゃあ真面目にね、窓の話をしていきたいと思いますけど、日本の住宅の窓と言われて、どんな素材で構成されているかっていうのは思い浮かびますか?
まあ窓やからまずガラスよね。
中坂 ガラスね、あるね。
あとはあのサッシ、アルミサッシとか。なんかちょっと家やと樹脂のサッシとか、そんなんちゃう?
中坂 ああそうそう、正解正解。それに加えてさ、あとは木材で作ってる。ガラスの周りが木で囲われてるやつとか。
うんうん。
中坂 あと古くは紙でもあったよね。障子とかね。江戸時代とかの長屋はそうじゃん。
はいはい。
中坂 あとはアルミと樹脂を使ってる窓もあるよね。
紙か。昔は確かに紙やな。
中坂 そうそうそう。江戸時代とか庶民の住宅って紙の障子が入り口になってるやん。
ああそうだね、確かに。
中坂 もちろんあんなもん断熱性なんてないんすよ。
ないよね、外見そのままやったら。
中坂 じゃあ紙を除いた木と樹脂とアルミ。これ熱が伝わるのを熱伝導率って言うんだけども、これやったでしょ、学校で。
うん、やったやった。もちろん。
中坂 でどんだけ違うかっていうと、日本の住宅はね、アルミをよく使ってるのね。
そうだね。
中坂 そう。これを1とすると熱の伝わりやすさがね。樹脂はアルミの千分の1の伝わりにくさ。
すげえ。
中坂 木材は千七百五十分の1の伝わりづらさなので、これ樹脂とか木材が熱伝導率が低いねって言うだけじゃなくて、圧倒的にこのアルミっていうのは熱を伝えやすい素材なんですよ。
そうだよね。だって放熱板ってアルミやしね。
中坂 そうそうそう。
肉とかを解凍する解凍板みたいなのもアルミとかでできてるよね。熱伝導率がすげえいいから。
中坂 そうそう。
ってことやもんね。でも樹脂が千分の1、木材が最強っていうのは知ってんだけど、樹脂が千分の1ってのは知らんかったね。全然違うね、性能。
中坂 そんだけ違うんですよ。だから窓枠っていうのはさ、木材が一番高くて、次に樹脂。で、その次にアルミと樹脂の複合サッシ。で、アルミ。この順番で断熱性が低くなっていくのかな。アルミが一番低いと。
断熱性が低くなっていくからね。
中坂 そうそうそう。で、あとはガラス。ガラスはさ、単純にガラスの枚数が増えると、ガラスとガラスに挟まれた空気層によって断熱されるから、枚数が多いほど単純に断熱性能が高い。
服重ね着するみたいな感じだよね。
中坂 服重ね着して、服と服の間に空気層ができるから、あったかくなると同じ理屈やね。
それと同じ理屈やね。
中坂 そうそうそう。
今ってちなみにさ、何枚のガラスが主流なの?
中坂 そうね、一番多く使われているのは2枚のペアガラスなんやけど、実用的にこの枚数だと断熱が高くなるよねっていうのは3枚のトリプルガラスかな。
3枚のガラスを使っていれば世界的に見ても断熱性能が高い部類に入ると思う。
というわけでね、これまでの組み合わせで考えると、3枚っていうのが一番今のところ実用的に優れているものだよねって考えると、
一番断熱性が高いのは木材の枠に3枚のガラスを入れたもの。
そうよね。
中坂 そう、一番低いのがアルミの枠に1枚のガラスのやつ。
昔の住宅とかでさ、冬場とかも窓とかさ、結露でベッチャベチャになってるあれやん。
あーもう、はいはいはい、ベッチャベチャなやつね。
中坂 あれがね、一番低いのね。
で、この窓、窓全体なんやけどさ、日本の断熱基準って世界と比較してどうかっていうとね、
実は世界基準っていうのは、各国ごとによって断熱の性能がこれ以上ないとダメですよって定められてるんやけど、
日本はね、この最低基準が定められてないんですよね。
あーないの?
中坂 ない。だから結構ね、各メーカーが好き勝手に言って断熱性能高いですよ、今までの窓に比べて高いですよって言ってても、実はそこまで高くないっていうケースが結構ある。
あるんやけど、まあまあ、樹脂とアルミの複合サッシでペアガラス以上だと、大体の国の最低基準はクリアできると思っても問題ない。
他の国は断熱基準がかなり高いってことなんや。
中坂 そう、高い。特にどこやろうな、ドイツとか、あとはデンマークとか、イギリスとかっていう、これはね結構高いね。
まあそれが引いては、エネルギーの消費を抑えることにもなるからってことやもんね。
中坂 そうそうそう、そういうこと。
じゃあさ、なんで木材とか樹脂は普及してないの?特にさ、木材のサッシって俺さ、ほとんど見たことない。
中坂 あ、ない?
ほとんど見たことない。普及してないよね、そんなに。新しい家で木材…
中坂 戦前まではめっちゃ…
あ、そりゃそうでしょ。新しい家で木材のサッシっていうのは全然見たことない。
中坂 あのね、単純に言うと、木材って工業製品になりづらいんだよね。昔の家ってさ、木材で窓枠作ってたじゃん。おじいちゃんおばあちゃんの家みたいなとことかってさ。
あの窓ってさ、開きづらくなかった?開きづらくなかった?
開きづらいよ。カッチカチやと思う。
中坂 そうやろ。
なんかの、やっぱ膨張したり縮んだり。
中坂 そうそうそう。
季節によってなんか。
中坂 うんうんうん。
うんうんうん。
中坂 そう、だからあれってか。
そうか。
中坂 そう、めっちゃめんどくさいのよ。で、今でもね、ハウスメーカーの中にはこの木材のサッシを標準仕様にしてるメーカーさんもあるんやけど。
へぇー。
中坂 やっぱりね、ワックスをちゃんと塗ったり、メンテナンスちゃんとやんなきゃいけないって覚悟がないとなかなか使えへんわな。
あー。
中坂 そんでね、日本では1960年代ぐらいかな。この頃から戦後復興期ですよ。たくさん家を建てなきゃいけない、早く建てなきゃいけないということで。
軽くて、サビに強くて、施工性もいい。そして何より安いってことでアルミの枠が普及し始めてきました。
うーん、なるほど。現実的ってことだよね。
中坂 そうそうそう。やっぱりニーズがね、とにかく家をたくさん建てるっていうニーズの中で建てていくとそれが一番良かったっていうことだよね。
なるほど。
中坂 そんでね、樹脂サッシ。これは1950年代にドイツで開発されて、1960年代にアメリカで導入が増え始めてきて。
日本ではね、1970年代に北海道などの北日本で導入が始まってきました。
えー、割と昔からあるんや。
中坂 そう、結構あるのよ。
えー、全然知らんかった。もっと最新のもんなんかと思ってた。
中坂 いやいや、結構前からあるんよ。たださ、たださ、なんでこれ日本で流行らんかったかっていうと、住宅業界ってさ、B2Bの世界なんだよね。
家建てるときにさ、こだわりがあるっていう人はおるんやけど、窓って後回しにされるのよ結構。お施術さんが。
あー、そうかそうか。なるほど。
中坂 そうするとさ、公務店さんとかハウスメーカーとかはさ、コインにしてるメーカーの窓使うとか、セコが簡単なものを使うかなってなったり、
あとお施術さん、建てる人も、なんていうの、そんなに知識もその頃はないからさ、
安くしようと思うと、樹脂サッシっていうよりもアルミにして安くして、ちょっとキッチンとかお風呂とかのグレード上げようかなってなるから、進まんかったんちゃうかなって思います。
なんかわかるな、家建てるときも窓の位置とか大きさとかは割とすごく気にするんやけど、じゃあ窓の性能があって、しかもやっぱり家建てるときってさ、やっぱ妥協の連続やん。
やっぱりこれを諦めようとかって、理想の家を建てようと思ったらものすごい見積もりになるから、順番に諦めるやつを決めていくときに、やっぱりキッチンとかお風呂のグレードってできるだけ落としたくないもんね。
そうなんだよ。 窓か、じゃあ窓でなんとかしようみたいな。ここの窓一個減らそうとかさ、ちょっと安いやつにしようとか。確かにそうやな。
そうなんだよ。結構重要だんやけどな、この辺がな。 でもそういう知識も含めてあんま知らんもんね、やっぱり。
知らんよな。 そんなに知らなかったっていうのはそれも大きいと思う。窓がそれぐらい重要って。
公務店の人とかがすごい全面に押し出して言ってくれたら、そうなんかなと思うけど。そういうのも含めて情報があんまりなかったっていうのもあるかもしれないよね。
で、今じゃあ現実的なところで嬉しいのが、お勧めする窓ってどんな窓なの?
まずガラスは確実に3枚にしてもらってほしいなと思います。
それはやっぱり3枚がいいね。 そう、3枚にして空気層を大きくするっていうのが一つと。
あとはローイガラスっていうね、金属の膜を貼り付けることで日光の入り具合を抑えるっていう窓があるから、そういうのにしてもらえばいいかな。
あとはね、樹脂と樹脂とアルミの複合挿し。これはね、もう立てる人次第だと思ってる。
単純に断熱性を高めたいよっていうんだったら樹脂挿し一択になるし、ガラスの面積を大きくして開放感を高めたいよっていう人は複合挿しがお勧めかなって思ってるね。
樹脂挿しの方が分厚いってこと? 樹脂挿しの方が… 窓がちっちゃくなる?
樹脂とアルミってさ、どう見てもアルミの方が強度高いじゃん。
そうすると窓枠もちっちゃくできるのよ。樹脂挿しだと例えば5センチぐらいの枠必要なところを、アルミの複合挿しだと2センチぐらいにできるとかね。
だいぶ違うな。 そうそう。だから同じように、例えば2メーターかける2メーターの窓を作りましたという時に、
実際のガラスの面積っていうのが複合挿しの方が大きく取れるわけよ。そうすると日光を取り込みやすくなるし、外の景色も見やすくなる。
なるほど。あと見た目もちょっとスタイリッシュって感じになるんだよね。 そうそうそう。
樹脂挿しってどうしても角の部分、四隅の部分って樹脂同士を溶着させてつけてるね。
アルミの挿しの場合は、そこが溶接とかじゃなくて、ネジで止まってたり、緩行させて止まってるから、結構スタイリッシュに見えるかな。
なるほどね。え、でも値段違うだろ。値段高いだろ。
値段は確実に樹脂の方が高い。高いんやけどさ、高熱費で最終的には取り返せるから、あんまり気にしたくてもいいんじゃないかな。
ほら、太陽光発電つける人多いじゃん。あれ高いじゃん。200万、300万するじゃん。
でも電気代でペイできますよってことで建ててると同じように。
まあそういうことやね。
うん。そこは見てもらえばいいかなと思いますんで。
でもそこまでちゃんと、俺家建てるときそんなにちゃんと説明されやんのかな。自分で調べたかって言われたらそんなに調べてもないし。
うん。
じゃあ窓を3枚いって、今は新築の話やと思うけど、断熱っていうのは後付けっていうか、後から加工でもなんとかなる?
いいとこ聞いてくれたな。これね、今重要な補助金っていうのが日本で出てるんですよ。
うん。
去年から、ちょっと名前がややこしいんやけど、先進的窓リノベ事業っていうですね。
なるほどね。
何これっていうね。適当にくっつけたような感じなんやけど。
まあまあ、性能の高い窓にリノベーションすれば補助金出しますよっていうようなものをセールスしてて、その補助金がね、なんとリフォーム代金の最大半額がもらえるんですよ。
おお、すごいね。
うん。
明日にでも売り場に行ってみてください。
ちょっと待って、なんか売り込んでねえ。
売り込んでない、売り込んでない。
なんかあれじゃない、騙す人の喋り方になってきてるんだよ。
それはね、たまに言われるね、会社の人。
言われるんだよ。
なんか都合を売ってそうだって言われる。
だから俺はほら、エンジニアを脱落して人事総務っていう喋る方の道に入ってるわけよ。
別にね、物を売ってるわけじゃないのに、皆さんのQOLを売ってるわけよね。
そうですそうですそうです。皆さんの幸せになるように私は言ってるだけなので。
もう言えば言うほどうさくさくなってくるな。
うさくさく。まあまあ補助金のことを詳しく知りたかったら、
多分こうやって喋ってるよりも、YouTubeで先進的まどりのべ事業っていう風に打てば、
いっぱい解説してる動画が出てくるから、それ見てもらった方が分かりやすいかなっていう風に思います。
ちなみになんやけどさ、質問なんやけど。
はいはい。
ガラスって今何枚になってんの?
俺建てた時はペアガラスが標準で、今シングルガラスはもうないですって言われた。
うん。
標準ペアガラスですって言われたけど、今何枚まである?
多分ね一般的に建てるとペアガラスが多いかな。
でちょっと金出せばトリプルガラスになるんやけど、
えーとね、俺の知る限りはね、マックス5枚やね。5枚の窓。
え、ガラスが5枚ある?
そう、ガラスが5枚ある。
それ、一般家庭?
一般家庭にも一応売ってる。
すげーなそれ。
そう、えーと、クアドラブルガラスっていうのかな。
クアドラブルって4って意味やけど。
あ、4?5つだと何になるの?
ペンタガラスじゃない?
あ、じゃあペンタガラスですね。すいません。
多分そんな感じ。
ペンタガラスですね。
多分そんな感じ。
うん。
多分な。知らんけど見たことないけど。
えーそうなんや。
リクシルってメーカーが作ってるレガリスっていう商品なんやけど、その当時の開発者のインタビューとかウェブで残ってるから見てみると、この窓は壁と同じくらいの断熱性能を誇りますって書いてあったのよ。
窓やけど壁みたいな感じってこと?
そうそうそう。
すげーな。
で、断熱性能が窓と壁が一緒ってことは、例えばもう今はほら断熱する壁ってさ、断熱材入ってるじゃん壁に。あれまあそこそこ性能いいやつが入ってどんどん良くなってきてるんやけど、まあ適当な断熱材を使ったりすると、窓の方がさ壁よりさ断熱性能が高くなっちゃって。そうなると困ることがもう一個出てくるのよ。
あのね、壁が結露しちゃう。
最悪やなそれ。だからあれや、真夏の暑い日に火がすごく当たる壁を内側から触った時になんとなくぬるい感じがするんやけど、それを窓触っても窓は冷たい感じ。窓は全然普通みたいに触っても、あ冷たいみたいな。壁ぬるいみたいな。
冬場とかだと、冬場部屋をガンガンあっためて家に行くと下手したら窓がぬるってする感じ。また壁がぬるっとするから。
壁がぬるっとするからね。
まあまあそこまでね、表面上出てくるってのはないと思うんやけど、どっちかっていうと壁の内部がね、腐れてくるかもしれない。
5枚ってすっげえ高そうやね。
めっちゃ高い。
あと分厚いやろ、だって。
分厚いんやけど、まあまあ言っても中のガラスってみんなが想像する普通の窓に使ってるガラスじゃなくてめっちゃ薄いのよ。
ああそうなんや。
弱くないのかな?なんかすげえな、とにかく。
とにかくすごい。
あれや、自動車会社がモータースポーツに最新鋭のテクノロジーを入れてって、それを市販車にフィードバックするような感じやな。
ああそうか、なるほど。マックス振り切ったやつで実験してみて、それをどうやって今後一般化しようかみたいなことね。
うんうんうん。
なるほどね。
ここのとこさ、内部結論の話は佐藤岳さん、断熱効果を上げるっていいことばっかり言ってるけど、デメリットって別にないの?
ああデメリット、聞いちゃう?
いや聞く。
言わずに終わりたいんやけど。
それ一番あかんやろ。言いっぱなしは今まで一番意味嫌ってきたんやろ。正直に話してきたから今まで。
やっぱあるんですよ、これはもちろん。
あんまなさそうに感じるんやけど、例えば。
今さ、断熱って言ってるからさ、冬場の話ばっかりしてきて、みんなもさ、聞いてる皆さんもさ、ヒートショックの話もしてるから、冬のイメージがすごい強いでしょ。
ああもちろんもちろん。
夏場がね、弱点なんですよ。
あ、そうなんや。
どんだけさ、断熱性高めてったとしても、太陽光がさ、窓というかガラス面に当たってくると、これね、室温がどんどん上がってきますね。
断熱性が高いってことは機密性も同時に高くなってるはずだから、熱が逃げずにさ、魔法瓶の中にいるような感じになっちゃうわけよ。
はいはいはい。
特に旅行とか行って、数日間家を空けて、真夏ですよ、お盆にね、直帰って、戻ってきて、どうしようね、昼下がり2時、3時に戻ってきたら、もう虫風呂ですよ、家の中は。
ああ、なるほど。それは断熱性の高い家にも顕著に起こるってことなんやね、それを。
そうそうそう。で、俺の今ね、住んでるアパートが、樹脂サッシのペアガラスなのね。
じゃあ、いい装備をついてる。
そうそうそう。できるだけ物を置かずに生活しようと最初思って、カーテンをつけなかったんですよ。
はい。
って、なんかいらねーやと。2階だし、周りは田んぼばっかだから見られる必要もないと。
うん。
やったんですけど、夏場、仕事が終わって家に帰ってくると、もう虫風呂状態。
ああ。
だから結局その、太陽光って結構強いのよね。
強いよね。
だから中に入ってくるんだよ。中に入ったものは今度は外に出ないんですよ。
だから熱を閉じ込めてしまうよね。
そうそうそう。
うん。なるほど。
だからさ、もちろん弱点をカバーする方法っていうのはいくつかあって、
まずは断熱効果を高めるだけじゃなくて、換気するシステム。
これも第一種、第二種、第三種ってあるんやけど、第一種換気システムを入れて換気効率を上げてもらいたい。
第一種っていうのは外から取り込む空気も、外に出す空気も電気的にね、強制的にファンを回して、
外の空気を入れて中の空気を出すっていう、そういうシステムがあるんで、それを入れるといいかなって思うのと。
そうなんや。
あとはカーテンを射熱性のものにするとか。
ああ、射光カーテンみたいなのとかね。
射光じゃなくて射熱。
射熱か。
カーテンだけじゃなくてさ、家の中入ってきたらもう手遅れなんで、グリーンカーテンとかすだれとかね、
これかけていくと、まあなおさらいいかなと。
そうか、外でね。
うん。
でもそれ全然違うってうちの実家のお母さんが言ってたな。
うん、そうだね。
立てると全然違う。
昔ながらのすだれでもいいんでね、立てとくと直射日光を防げるからいいと思いますよ。
なるほど、なるほど。
あとはね、単純にガラスが3枚入ってるとめっちゃ重い、ガラスそのものが、窓そのものが。
だって2枚の1.5倍よいもんね。
そうそう。例えばでっかいソファー買って、ちょっと玄関から入らんなとかっていう場合に窓もちょっとちっちゃくて入らんなって場合はさ、窓を外さなきゃいけないじゃん。
ああ、そうやな。
そん時にね、もう重くて大変よ。
なんかでもそんな3枚の窓とかちょっと怖くてあんまり外したくないなあ。
いや、結構機密性があるからね。
まあまあ、その辺はね、最初から考えとけば防ぐことができる範囲かなと思うんで。
うん。
立てる時にね、ちょっといろんなものの動線とかさ。
うん。
よく聞くのがさ、ドラム式洗濯機がいいって買ったけど実は入りませんでしたとかさ。
あるね。
あるね。
容量ちっちゃい。ああ、そうか。中入らんだってね。