2025-05-29 31:19

EP.608 医師の働き方改革が大失敗している本当の理由

元動画:
https://www.youtube.com/watch?v=gqW4mnWeP1w

サマリー

医師の働き方改革は2024年4月から始まりましたが、その効果はあまり感じられず、多くの医師が状況は変わらないと考えています。改革の根本的な課題は、医療現場における仕事量の不均衡や事務的な負担の増加であり、これが医療システム全体の生産性にも悪影響を及ぼしています。医師の働き方改革が目指す労働環境の改善は実現しておらず、医療現場での不平等や自己研鑽の問題が浮き彫りになっています。また、若手医師の研修制度や保険医療の将来についての厳しい現状が語られ、根本的な改革の必要性が示されています。日本の医療改革は、医師の働き方改革が失敗している理由を明らかにし、経営破綻を契機に本来の医療の形を取り戻す必要性について述べています。

医師の働き方改革の導入
はい、こんにちは。今回なんですけれども、医師の働き方改革が大失敗している理由というテーマでお話しさせていただこうと思います。
というのは、働き方改革、いろんな分野で行われているわけですが、医師の働き方改革、これに関しては2024年の4月から始まったんですね。
医師の長時間労働を改善し、健康を守るためっていう名目で始まったわけで、具体的には時間外労働の上限の規約、これが年間時間外労働の上限が
原則960時間、月100時間未満に設定するっていうことになりましたと。あとは連続勤務時間が28時間まで。
今までお医者さんというのは、連続して当直して、当直した次の日は普通に昼から働いてっていうのを何日か連続でやってて、僕が研修医の頃なんかは
1ヶ月のうち、家に帰れたのが5日間だけで、あとは当直して昼間働いて、そんなのが当たり前だったんだけど、それはさすがに厳しいよねっていうことで、連続勤務時間28時間まで。
あとは勤務時間、インターバルは9時間以上、休ませるときは9時間以上インターバルを置きなさいっていうことなんですけれど、ということでこういうルールが決まったわけなんですけど、
先日ですね、いろんなお医者さんにアンケートを取ったとかね、そういうデータが報告っていうのがあるわけなんですけど、それだとほとんどのお医者さんは前と変わっていないって言うんですよ。
一部のお医者さんは良くなったって言ってます。ごく少数のお医者さん。それと同じぐらいの数の人が前より悪くなったって言うんですよね。
という感じで、総合的に見ると変わってないっていうことなんですよ。ちなみに今話しているこの医師の働き方改革っていうのは、基本保健診療をやっているお医者さんの話ですよね。
僕らは美容外科医として自肥診療をやってるわけであって、美容外科とか自肥診療の分野はほとんどの場合は働き方改革、前々から大体できてるんですよ。
というのは美容外科医っていうのは、申し訳ないんですけれど、救急で患者さんがいらっしゃるってことはほとんどないわけだし、多くのお医者さんは定時で帰れるわけで、あと当直っていうのは基本ないですよね。
場合によっては顔面の骨切り手術とか激しいものをして、入院させて看護師さんと医者が当直するという施設も中にはあるとは思います。
例えば大学病院とか大きな病院で美容整形の手術骨切りとかしてすれば、そうやって当直とかあるわけなんだけど、例えば脱毛の医療脱毛のクリニック、AGAのクリニック、
包茎専門クリニックとか、あとは美容整形でも極小麻酔で短時間でできるローリスクな手術だけやってる場合だったら、基本当直とかないわけであって、働き方改革っていうのは主に保健診療、主に大きな病院で働いている先生ですよね。
個人開業医の場合は雇われではなくて個人事業なので、また話は別になるわけで、大きな病院、大学病院とか日赤病院とか市民病院とかで働いている勤務医の先生なんかが主に対象になっているわけなんですけれど、
なので、アンケートを取って悪くなったっていう先生、良くなったっていう先生、結局仕事量は変わっていないので、誰かが良くなると誰かが悪くなるんですよ。
例えば、なるべく大学病院の医局の中で下の先生、少しでも働き方改革、少しでも守ろうってなって、今まで当直いっぱいしてたのを上の先生、例えば60過ぎの教授、ご老体の教授が、じゃあ私が当直その分やるよってなると、今まで若い先生がやってた当直が減った分、
上のご老体の先生、普通は教授って、かにもよるんですけど当直ってしないんですよね。教授に当直させるなんて申し訳ないって下の医局員が思って若手がやるんですけど、かにもよりますよ。
麻酔科の教授なんか、結構教授でも当直やったりとかするわけであって、人数が足りなければやらざるを得ないっていうかもあるんですけど、という感じで、下の先生を楽にさせた分、上の先生が働くようになれば、より悪くなったっていうわけであって、結局はしわ寄せが一定、他の先生が辛くなるっていう、ただそれだけなわけであって。
だって基本的に保健診療で仕事量って減らせないんですよ。だって病人、患者さんがいらっしゃるわけじゃないですか。病気になって、外症とか糖尿病になって、ガンになってって外来かかって、検査して入院させて手術しましょうとか、そういう流れになるわけなので、基本的に意思不足の地域が多いわけですよね。
地域にもよるわけなんですけど、となると他でさえ仕事量が多いわけであって、それを減らすことができないわけで、例えばこれが何かを作る工場とかだったら、作る生産量を減らせば労働時間は減りますよね。
あるいは生産性が上がれば同じ分だけ作っても労働時間が減るとか、生産性が上がるように工夫するとかあるんですけれど、病院とか保健診療の場合は、なかなか生産性って上がらないんですよね。
というのは、経営していかないといけないわけですよ。日本の病院っていうのはほとんどが民間病院なわけであって、利益を上げる、売上げ上げてある程度利益を上げないと、どんどん赤字が重なって破産してしまうわけですよ。
その病院なくなっちゃうわけですよね。実際には世の中、赤字の病院ってたくさんあるわけなんですけど、何とかやりくりして経営してるっていうのが状況なので、これ以上仕事の量を減らすと赤字が膨らんで破産しちゃうわけですよね。
そうするとその病院がなくなればその地域の人たちが困るっていう形になるので、何とか存続させないといけないわけですよ。
だって患者さんも1日の外来の人数制限しますんで来ないでくださいとかね、なかなかできないわけですよ。これが個人クリニックだったらまだできるかもわかんないですけど、その地域の医療の要である大きな病院だったらもうこれ以上うち救急車取りませんとかね、糖尿病の患者さん断の患者さん断りますって手術も制限して手術うちはこれ以上できませんなんてね、なかなか言えないわけですよね。
自己検査と医師の勉強文化
ということでして、あとは働き方改革がうまくいかない理由っていうのは、今の医療って保険診療って書類の数、特に同意書の数がめちゃくちゃ多いんですよ。
それはね、昔と比べて訴訟のリスクっていうのはすごく上がってるわけですよね。昔っていうのはお医者さんは神様であって全部任せますって、僕は手術のことよくわかんないんだけど、まな板の行為になりますお願いしますってわかりましたって、それだけだったんですよね。
だけど今はインフォームドコンセントって言ってね、手術のこと詳しく説明して、あるいは他の治療の選択肢があります。抗がん害とか放射線治療、あるいは治療しないという選択肢もありますっていうことを説明して患者さんに選択を委ねるとか、同意書を書いてもらうっていう感じで、説明して同意書を取るっていうその仕事量、事務的な仕事量が昔と比べてすごく多いんですよね。
だから今のね、保険資料のお医者さんってね、もう半分以上が事務仕事なんですよ。本来のお医者さんの仕事って診察したり、検査したり、手術したりっていうのがお医者さんの仕事なんですけど、まあ書類屋さんの部分がすごく増えちゃって、なので年々生産性は下がってる。
まあ生産性っていう言葉使うとね、ちょっと良くないかもわかんないんですけれど、まあそういう感じなんですよね。なのでマニュアル化してしまって、大きい病院ほど仕事量が多いですよね。
例えばね、大きい病院だとね、緊急で外傷が運ばれてきて、緊急手術が必要ってなると、入院させるために入院のための書類、お医者さんがいっぱい書いてね、入院の計画診療の説明書とかも書いて説明して、なおかつ緊急手術なので手術室に申し込み用紙を書いて申し込んで、全身麻酔である場合は麻酔科の申し込み用紙を書いて申し込んでって言って、
その承諾を受ければ、やっと手術室に患者さんを運んで手術という流れになるわけであって、その間もたくさん同意書を書かないといけないわけですよね。
それを一人のお医者さんが全部やらないといけないとかね、場合によってはそうなってしまうわけですよね。
これがね、意外に小さい病院とか小さいクリニックだったら、そんなに書類とか少なかったりとか申し込みとか少なかったりとかするんですよね。
まあ、こじんまりしててお医者さんがいて麻酔科医がいて手術室のナースがいて手術室も一個しかないんだったら、緊急手術しようって言ってね、周りにもいるんで申し込み用紙とかもいらないし、みんな分かっててすぐ運べるんだけど、
大きな病院だとね、その申込み用紙とかすごい多くて、もうそれだけでヘトヘトになるわけですよね。
そんなんで生産性が上がるわけがないわけで、まあ大変なわけですよね。
あとは、よく言われている医者の自己検査。
自己検査はこれは労働に含まれるか、これがね、いろいろ問題になっているわけであって、
昔だったら自己検査っていうのは勤務時間外にやると、これは自己検査なんだから仕事ではないというのが当たり前だったんですけど、
今の若い人たちにはなかなかそれがもう通用しない時代になってきたんで、これは変えていけないといけませんという流れになっているんですよね。
自己検査っていうのは基本、医者っていうのは医学は日進月歩でどんどん変わるんですよ。
医者は常に勉強し続けなければいけないと。
あとは未熟な医者は一人前になるためにたくさん勉強しないといけないんですよ。
医学部の6年間でやる勉強なんて、医師国家試験に受かるための試験勉強をしているわけであって、
国家試験に受かって医師免許を取っても本当に何もできないんですよ。
そこからは一人前の医者になるのに、10年は勉強して自己検査してトレーニングしないといけないわけですよね。
僕は10年でも足りないと思うんですよ。
僕、美容外科医として25年くらい、25年以上医者やっているんですけれど、
まだまだ医学も日進月歩で変わって、日々学ぶことばかりだと思っているんですよ。
だからまだ10年目のお医者さんなんてひよっこだと思いますね。
未だにだって僕25年以上やってても学ぶことばかりなので、
本当に医学とか人間の体っていうのは奥が深いんですよね。
という感じで常に勉強しないといけないと。
世の中には優秀なお医者さんもいれば、優秀じゃないお医者さんもいて、
優秀なお医者さんほど自分の時間を使って勉強しているわけであって、
自己検査をしているわけですよね。
座学とか教科書とか読んで勉強するのもありなんですけど、
上級医の先生についてそれを学ぶっていうのもありですよ。
手術とか検査とかを学ぶと。
手術見学するってことって外科医にとってすごく大事なんですよ。
自分より上手な先生の手術を見学するってこと。
それも技術のうち。
あとは学会発表とか論文書く。
スライド作るとか。
あるいは研究している人なんか研究をすると。
大学院行ってる人とはまた別で臨床で研究やってるっていう人もいるんですよ。
なのでそれも全部勤務時間に含めるかっていうと、
昔だったらこれは勤務時間じゃなくて、
勤務時間っていうのは医者の仕事開始にして、
外来やって、手術して、
術後管理して、
カルテ書いてっていうのが本来の医者の仕事であって、
事後検査、手術の見学っていうのは自分を磨くためだから、
これは勤務時間じゃないよっていうのが当たり前だったんだけど、
今の若い人にはちょっと違うっていうことが多いわけであって、
それはしょうがないかなって感じで。
やっぱりコスパ重視、タイパ重視のZ世代の人には、
もう昔の昭和平成の考え方っていうのは通用しないわけなので、
それはしょうがない時代の流れかなっていうのはありますよね。
医者の競争の実情
ということで、医者の世界も勝負の世界なんですよね。
やっぱり優秀な医者になりたいじゃないですか。
同年代とかのお医者さんとか、あるいは同じかの日本全国に
たくさんお医者さんがいる中で、やっぱり上に立ちたい。
ナンバーワンになりたいとかって欲望ってあるんですよ。
野心ってあるんですよ。
だからやっぱりこの医者の世界の勝負の世界で上に立ちたい。
誰々には勝ちたい。
何々大学には勝ちたいっていうのがあるんだったら、
常に勉強し続けないといけない。
努力し続けないといけない。
手術見学もしないといけない。
糸結びして手術のトレーニングもしないといけない。
豚肉切らないといけないとかね。
顕微鏡を使って血管を保護する練習もしないといけない。
いろいろトレーニングしないといけない。
それ全部勤務時間に含めますかって。
昔のお医者さんだったら、そんなのとんでもない。
勤務時間外に自己健算でやるべきなんだって言うんだけど、
もうそれ通用しないんですよね。
なので、その自己健算も労働時間にやるってなると、
その意思の働き方改革の労働時間上限規約の中に
含めないといけないんですよ。
となると、すごい頑張り屋さんの自己健算するお医者さんほど
その時間が長いわけなので、
それも含めてってなると限界があるわけであって、
無理ですよっていうことになるんですよ。
だって勉強とかトレーニングって、
要領が良くて優秀な人は短時間で身につくじゃないですか。
でも長時間勉強してもなかなか身につかない人だっているわけなので、
じゃあなかなか身につかない人は延々と勉強していて、
労働しないと。
会心とか外来とかやらないってなると、不公平が生じるわけですよね。
中には全然勉強しない人だって、自己健算しない人だっているわけで、
やる人はやるし、やらない人はやらないわけで、
それがなかなかどこからどこまでが自己健算かって、
線引きできないんですよ。
そもそも病院の中でお医者さん、若いお医者さんが雇われていて、
給料もらって、労働して、自己健算もしてるってなって、
自己健算ばっかりやって労働しない若いお医者さんがいたとなると、
病院としては厳しいわけですよね。
自己健算ばっかりじゃなくて、ちゃんと労働してよって。
その自己健算して、その後一、二枚のお医者さんになって、
ずっとそこの病院で働いてくれてるんだったら、
自己健算に時間割いてもらって、その間給料払ってもいいかなって思うんだけど、
基本、医者って職場がコロコロ変わるわけですよね。
例えば、医局の人事で病院どんどん転々とすることもあるし、
場合によっては多くのお医者さんは医局辞めたりとかして、
開業したりとか、どっかの民間の病院の勤務員になったりとかするわけなので、
となると自己健算はやればやるだけ得ってことになりますよね。
勤務時間の上限が決まってるんで。
だからね、自己健算を労働時間内ってね、
昔の感覚で言うと厳しいんだけど、これはしょうがないかなっていう感じですよね。
研修医制度の問題
回心とかサボってずっと勉強してる人がいたら、みんなから叩かれるし、
かといって、残って自己健算するのも、これが労働時間ってなると上限が決まってるし、
どうしたらいいのって話なので、なかなか意識の働き方改革ってうまくいかないですよね。
だって自己健算するのが当たり前であって、
それは自分の時間にやるのが当たり前っていう感じのものが本来の医者なので、
新しい世代の若い人に合わせるっていうのも難しいんだけどねって感じですよね。
まあ、しょうがないですよね。
という感じでね、意識の働き方改革って、ちょっと前に研修医だけはすごい楽になったんですよね。
研修医の2年間は、ほとんどお客様扱い、学生の延長みたいな感じになって、
研修医1人だと医療行為ほとんどできないような状態。
上級医がずっとついてて、教えながらじゃないとできないとかね、そういう状態になっちゃって、
9時5時で帰れるっていうか、帰らせないといけないんですね。
上のお医者さんが、もう研修医5時だから帰っていいよって帰らせないと怒られるという状態だったと。
その研修医の新しいシステムになってから、研修医を上のお医者さんにしわ寄せがいって、
実は大変になってて、なおかつその状態から意識の働き方改革が始まって、
さらにぐちゃぐちゃになってるっていう感じで、
なので世の中の多くのお医者さんは、意識の働き方改革大失敗だよねって思っていて、
実は上の先生たちも、多くの先生はね、いろんな先生の話聞くとね、今の研修医システムはおかしいって言いますね。
俺たちの若い頃は寝ずにずっと働いて当職ばっかりして、何でも一人でやってたんだって、
俺たちの若い頃はーってね、みんな言うんですけれど、
僕もね、さすがに今の研修医ね、ちょっとね、楽すぎるかなっていうのはありますよね。
くじごじはないよねって。
だって研修医終わった後は、3年目からは結局大変な労働になるわけなので、
研修医でもね、お医者さんなんだから、もうちょっとね、しっかり働いてもいいかなと。
研修医の2年間がお客様になっちゃったんで、3年目以上の人が大変になっちゃってるっていうのが今の現状だし、
研修医の2年間お客様状態なので、成長のスピードが遅いと思うんですよね。
自慢じゃないんですけど、僕も研修医の時でも1人でCV仮定てる?
IVHとか、ルンバールとか甲膜外とか、スワンガンツとか1人でガンガンやってて、やってたんですよ、本当に。
麻酔科所属で、心臓の麻酔もね、最初の方だけ上の先生ついてたけど、
あとはほとんど1人でやってるっていう状態で、かなり1人で何でもできるっていう状態だったんだけど、
その研修医の2年間での成長ってすごく僕大きかったんですけれど、今の研修システムだと、
医療改革の必要性
2年間お客様扱いでもったいないなって思いますね。
これも人によって全然考え方違うんで、僕の考えが古いとかね、昭和だとか思われるかもわかんないけど、
よかったら医療関係者の方の意見をコメント欄に書いてください、という感じですよね。
という感じで、医療改革ってうまくいかないです。仕事量が決まってるから。
じゃあどうしたらいいの?どうしたらお医者さんもうちょっと仕事大変じゃなくなるの?って言ったら、
これね、本当にね、1回ぶっ壊さないと絶対変わらないと思いますね。
というのは、保健診療って基本未来がないと思うんですよ。
だってね、少子高齢化は今後どんどん進んで、医療費は膨れ上がってるわけじゃないですか。
だけど政府としては医療費を削減しようとしてるんですよ。何とかして増えないようにしようと。
財政を圧迫させないようにしないといけないと。
となると保健の点数を何とか下げようとかしてるわけであって、
となると病院の収益だってね、そんな増えないわけですよ。
だけどインフレは今後進行していくわけですよ。今でも物価すごい高くなってるわけですよね。
おにぎり1個でも安いやつだったはずの100円ぐらいで買えたのが180円とかになってて、
本当に悲しいわけなんですけれど、インフレは進んで医療費は削減しようと。
で、医者の数は今後ちょっとずつ増えてくるわけですよね。
となるとですね、物価は上がるのに医者の給料は上がらないと。
なおかつ増税は起こるでしょ、あるでしょ。
社会保険料も上がるとなるとお医者さんの手取りも減るわけであって。
って考えると保険診療って未来がないってみんな思ってると思うんで、
それ考えると今の若いお医者さんもかわいそうだなと思うんで、
だから今の若いお医者さんは直備って言って、研修医2年間、楽な2年間終わったら、
お客様2年間終わってすぐ美容クリニックに就職する自由診療に行こうと。
そっちの方が夢があるから。自由診療だからね。
保険の点数抑制しようとかそういう力も起きないし。
自分がカリスマドクター、トップドクターになって人気者になったら自分で料金設定してね、
高い料金で手術してお金稼げるって期待して直備行くっていう人も多くなっちゃってるんですよ。
だけど正直な話、今後直備はどんどん苦しくなりますんで、
直備になるのももうやめた方がいいです。
美容、医療もどんどん厳しくなるし、直備は悪っていう風潮がどんどん日本でも広まってますんで、
直備っていうだけで患者さんに避けられたりする時代にどんどんなってきますんで、
直備もやめた方がいいですよっていう感じ。
じゃあどうすればいいのって話なんですけど、
結局日本の病院、医療機関多くは民間の病院なので、
みんな出資して経営してるわけですよ。
だから出資した人にとってはその病院っていうのは自分の財産なわけであって、
それは財産権で守られてるわけです。
憲法で守られてるわけですよね。
なので、医療改革するんだったら、
民間病院を全部国が買い上げて公営化するのが正しいと思うんですけど、
なかなか全部買い上げるとかできないわけですよね。
なので、例えば戦後に財閥解体とか、
農地改革、戸作人と地主の関係、戸作人に土地を安い値段で与えてっていうことがあったわけなんですけど、
もうそれくらいのことをやらないと日本の医療改革って無理だと思いますよね。
なので一旦ぶっ壊れないと改革できないと思います。
だって財産なわけですからね、医療機関って。
やっぱり自分の親の代、おじいさんの代から引き継いできた地域の病院を国に取られるっていうのはやっぱり抵抗があると思うんですよね。
なので何とか経営を成り立たせようとして、保険点数も下げられると、
今まで病気じゃなかった人まで病人っていうことにして、
入院させてたくさん検査して、たくさん薬出して、たくさんシップ出して、風邪の人もたくさん来させて、
いっぱい抗生剤とか薬出して、いっぱい検査して、いっぱいCT取ってとかね、
それで何とか医療費はどんどん上がっちゃうんですけど、無駄な医療も含めてね。
だけどそうしないと経営が成り立たないわけであって、
寝たきりの高齢者さんもたくさんベッドに寝かせて、医療で栄養を与えてね、
動けない状態でずっとベッドに寝かせて、肺炎になったら治療して、また復活したらまた入院させて、
医療で何とか長生きさせて、動けない状態で10年以上寝たきり高齢者で、
もうそれが当たり前になってて、だから日本の医療機関でベッドの数はたくさんあるんだけれど、
本当に必要なベッドってわずかなんですよね。
本当は必要のない人を入院させるためのベッド。
アメリカだったら日帰りとか、1泊2日とか2泊3日でやるような手術でも、
2週間、3週間、1ヶ月とか入院させたりとかするのが当たり前になってるわけですよね。
あと精神科の患者さんでも、今だとね、精神科のチェーン・テン系クリニックなんて、
テレビCM売って、お気軽にご相談くださいって。
医療改革の現状と課題
ちょっと調子が悪いです、元気がないです、勉強やる気が出ないです、
お気軽に何とかメンタルクリニックにお越しくださいっていう感じで、
何ですか、ちょっと休んでちょっと考え方変えるとか、ちょっと寝るとか、
ちょっと運動するだけで回復する医療が必要のない程度の気分が落ち込んでる程度の人、
誰でもあるじゃないですか、ちょっと元気が出ないなって頑張りすぎちゃって、
ちょっとぼーっとするわっていう時、休んで栄養とって寝てってすれば回復するようなことで、
お気軽にご相談くださいって、みんな精神科診療内科に来ないといけないような空気を作って、
CM売ってこさせて薬出して、抗不安薬とか交付薬とか出して通わせるとかね、
病気じゃない人まで任任して通わせるとかね、っていうような状況になってるんですよね。
そうしないと日本の医療経営が成り立たないから、これをずっと続けて医療費が膨れ上がっててね、
仕事量も増えて働き方改革もうまくいかないっていうのが日本の医療の現状なわけですよね。
なので一旦ぶっ壊れるためには、一旦破産させないといけないぐらい何かもわかんないですよね。
これ言うと叩かれるかもわかんないんだけど、経営破綻させて破綻した病院で、
必要の地域にとって必要のあるものは国が買い取って公営化して、警察とか消防とか薬所と同じ位置づけにして、
別にそうなれば赤字黒字とか関係ないんですよ。
本当に病人で治療の必要のある人だけ受け入れて、医療を施すっていう本来の医療の形にしないといけないわけであって、
それは民間の医療機関が経営していかないといけない。なおかつ保険点数もどんどん下げられて苦しくなるっていう状況だと、もう成り立たないですよ。
日本の医療の限界だと思いますんで、結局保険診療の収入源の大部分は高費なわけですよ。
税金と保険料と国債で賄われているわけで、事故負担っていうのはもうわずかなわけなので、特に高額療養費の場合なんて本当にわずかになるわけなんで、
まあ本当に日本の医療厳しいなと、一旦破産させないといけないってかなり厳しいこと言っちゃったんだけど、
現実的にはそれぐらいのことが起こらないと、日本の医療改革って無理なんじゃないかなって思いますよね。
今、風邪ぐらいで病院にかからないようにとか、あとシップ受け取るだけで病院にかからないようにとか、
あとは高額療養費制度見直しとか、そういう小手先のことで何とか直そうとしても、
でも病院の経営のためにはまた別の方法で何とか病院を作って稼がないとっていう形になるんで、
イタチごっこになるんで、まあ厳しいんじゃないかなって正直思っております。
はい、というのが医師の働き方改革が大失敗している理由でした。
ご視聴ありがとうございました。
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