このリリースが出てるのが2023年の6月8日のプレスリリースのタイトルでございます。
なんでこれを取り上げようかと思ったかというと、
この研究会の座長をされていた岩本武雄先生、金沢大学の先生だったんですけど、
昨年の11月に亡くなられて、病気で亡くなられて、
つい先日、岩本先生を忍ぶ会というのが東京で行われまして、
ちょっと私もそれに出かけてきて。
あれ、それは何?もともと面識があって。
そうですね、直接長話をしたことはないんですけど、
岩本先生が自分のことを認識してくれていたみたいで、
それで断るごとに、顔を合わせるごとに声分けをしていただいていたという。
じゃあまだお若かった?
いや、60何歳か。
でも若いですね、まだね。
基本的に岩本先生も、性自認を自分がはっきり聞いたわけじゃないんですけど、
基本的にはトランスの方で、
なのでそういうお会いするときは、
いつも女性ジェンダーの格好をされているような、
性表現が女性という形の方でございました。
ちょっと亡くなられてしまって、
岩本先生、著作としては、論文とかいろいろ書いているんですけど、
単調というか、本の形では残されているということはないはずで、
強調本があるんですけど単調本がないという意味です。
とはいえ、岩本先生、いろいろ功績も大きい方なので、
岩本先生のこれまでやってきた研究の中で、
この虹柴ラジオでも、このまま亡くなられてしまって、
LGBT本連合会というのがあって、
この本連合会は、日本の各地のLGBT系の団体が加盟している連合会なんですけど、
そこの幹事とかもやってらっしゃったと。
なのでその界隈では非常に流し通っているんだけど、
なかなか一般の人たちが知られていないというところもあるし、
この本連合会の活動としては知られているんだけど、
どういう研究をやっていたのかとか、
そうした部分も知られていないというところがあるので、
ちゃんとそこの部分でこういう研究をやってらっしゃったんだよということを、
広めたいというか、ちゃんと残しておきたいなというところがあり。
何学部の先生だったんですか?
何学の研究者なの?
基本的に統計とか、統計調査の専門家で、
社会調査法とか。
そうですね。
別に国勢調査とかのところでも、
国勢調査のときに同性同士の、
我々、私とパートナーみたいな形で暮らしている、
そういう居住形態を、
事実婚関係と同じものとして認めるかどうかみたいなところで、
認められていないんです、今の国勢調査と。
認められていなくて、
基本的に同性カップルの居住形態というのは、
事実婚とかではなくて、その他みたいな感じで使われてしまっていて、
そこのところを、事実婚とかと同様に認めてほしいという話はあるんですけども。
社会調査はどういうふうに指標を作るかで、
これはね、より正確な実情を把握するためにやるわけだから、
その多枠が増えちゃうと、実態をつかみづらくなるのは当然のことなので、
それは政治的な問題ではなんでもなくて、
必要なことなんですけどね。
そうしたところで国に検証を出したときに、
確か岩本先生が検証の内容をまとめてたのかな。
加わったりみたいなことをされていたというところがあるみたいですね。
私はそういう統計調査の専門家だということで、
高校のトイレのオルジェンダー利用に関する研究会の岩本先生が座長をされていたということですね。
そのリクスリューが、岩本先生が亡くなられた後に、
プレスリリースに追記する形で、
ご請求に寄せてということでコメントを発表しているというものになっています。
この研究の具体的な内容にちょっとですね紹介するとですね、
調査概要としてはインターネット調査を行いましたよと。
2022年の11月に行ったインターネット調査で、
インターネット調査の場合だと調査会社にウェブモニターというのが登録されているんですね。
調査対象者としてすごいいろんな属性を持った人がめっちゃ大量に登録されていて、
そうじゃなかったらブレますもんね。
そこからスクリーニングというのを行うんですね。
今回はこういう人を対象にアンケートをしようということで、
スクリーニングというのを行うんですよ。
社会調査というのは無作為抽出による調査というのが一番正当的だと言われていて、
無作為抽出というのはどういうことかというと、カタカナで言うとランダムサンプリングと言いますね。
例えば選挙人名簿とかそうしたところからランダムに調査対象を引き抜いてくると。
引き抜いてきて、その人たちを対象にした社会調査を行う。
そうするとランダムに選んでいるので、
サンプリングしたサンプル標本に偏りがないはずだという前提がある。
そのランダムに選ぶときも何回かいろいろ手法はあるんですけど、
創価二段抽出法といって、一回ランダムに選んだ後、さらにそこからランダムに選ぶみたいなね。
そういうやつがあったりするんですが、
そうやって偏りがないサンプルを対象にして調査をするっていうのが一番正確というかね。
受講経験なしと受講経験ありを比べると、
受講経験ありの方が、
抵抗はない、またはどちらかと言えば抵抗はないと答えている、
その全体の割合としては大きくなっている。
また、抵抗があると答えている人の割合も少なくなるということがあるので、
やっぱりそういう研修で正しいというか、
知識を伝えることの重要さというのがあるのかなということですね。
トランスジェンダー当事者のアンケートの結果もまとまっています。
トランスジェンダーのトイレ利用実態、利用しているトイレと利用したいトイレ、
オフィス・公共施設ともにトランスジェンダーが利用しているトイレも利用したいトイレも様々です。
トランスジェンダーを辞任している方に対するアンケートの結果も掲載されていて、
トランスジェンダー全体でいうと、男女別トイレを使っていらっしゃる方が68%、
多機能トイレを使っている方が13.8%、男女共用トイレを使っているのが16.6%で、
どれも使わない我慢すると答えている人も1.5%という形になっています。
それがFTM、女性から男性へのトランスの方、FTX、女性からいわゆるXジェンダーと呼ばれる、
性別を人間に分的に考えない形のジェンダー割り方に移行した方のFTX、
あとは男性からXジェンダーへのMTXと、男性から女性へのMTFという形で、
4つトランスジェンダーを分けて、どういうトイレを使っていますかという形なんですが、
例えばFTMだと14%が男性用トイレを使っていて、62%が女性用トイレを使っている。
一方そのFTXの場合だと、男性用トイレを使っているのが1.9%で、60%が女性用トイレ。
一方MTXだと55.4%が男性用トイレで、14.5%が女性用トイレで、MTFだと51.7%が男性用トイレで、17.2%が女性用トイレ。
でも割り箇所同じような数字がありますね。FTXを除くかな。
これが今言ったのが、オフィスで主に利用しているトイレの種類というものになります。
一方でオフィスで利用したいトイレの種類としてはどうなのかというと、
FTMの方だと16.0%が男性用トイレを使いたいと思っている一方で、38%が女性用トイレを使いたい。
26%が多機能トイレ、18%が男女共用トイレということで、
FTMの方も、FTMのうち62%は今の女性トイレを使っているけど、
実際に使いたいトイレとしては女性トイレというのは38%。だいぶ割合が低くなる。
そうじゃなくて実際には男性用トイレを使いたかったり、あるいは多機能トイレを使いたかったり、
そういう需要があるんだということがここから分かってくるかなというところですね。
だから現在あるトイレ設備を前提に考えちゃうと、具体的に実際のニーズというのは見えてこない。
やっぱり今ある設備をベースに考えるんじゃなくて、
実際のニーズを元にしてトイレなりの設備というのはちゃんと整備していく必要があるんじゃないかなというところで、
MTFの方の場合だと、今利用しているトイレの種類としては男性用トイレが51.7%なんですが、
じゃあ実際にオフィスで利用したいトイレはどうなっているかというと、
男性用トイレは19.5%で、女性用トイレが39.1%。
多機能トイレが32.2%というような形になっている。
たぶん2017年から2022年の調査の間に変わっていることが一つあって、
何が変わっているかというと、これ私今数字も持ってないし、情報も資料もないから、
全然カットしてもらっても構わないんだけど、
そこで職場のトイレの設置基準が変わってるんですよね、効率的に。
たぶん労働関係のほうだと思うんですけど、
どんなちっちゃな事務所でも、性別ごとにトイレを作らなくちゃいけないという法律がそこで入ってるんですよ、たぶん。
だからそういう法律が入ったことで逆に男性用トイレ、女性用トイレ、
本当は例えば店舗とかもどっちもなくちゃいけないことになってるんですよ。
ちっちゃいところには多分かなり不可能な施策で、
それまでもそこらへんは全然意識してなくて、
職場の人みんな同じトイレ使うっていう中小のちっちゃい会社とかっていうザラにあるから、
逆に男性、女性って分けて作らなくちゃいけないみたいな、
たぶん法律改正がそこらへんで行われてるはず、なんか知んないけど。
職場における労働衛生基準が変わりましたっていうやつですかね。
これは厚生労働省が出しているパンフレットを今見てるんですが、
新たに独立個室型の便所が法令で位置づけられました。
男性用と女性用に区別せず、単独でプライバシーが確保されている。
便所の全方向が壁等で囲まれ、扉を内側から施錠できる構造である。
1個の便房により構成されているみたいな。
これが2021年の12月1日付で出されている規則ですかね。
事務所衛生基準規則というものですね。
そこでトイレの設備に関して、独立個室型の便所が法令で位置づけられましたということで、
通知がなされているというものですね。
ちょっと後でその辺のデータをちゃんと確認します。
というところがありますと。
あと最後に、さっき言ったのはオフィスのトイレの利用しているトイレと利用したいトイレの違いという部分だったんですけど、
これは公共施設でも同様の傾向が見られて、
公共施設の場合だとオフィスに比べると多機能トイレが設置されている割合が多いので、
オフィスに比べて多機能トイレを既に使用しているという方の割合が結構多いんです。
なので多機能トイレが既に整備されている場合は、
オフィスに比べると利用しているトイレと利用したいトイレの割合の差が少ないという傾向は見られるみたいですね。
なのでやっぱり多機能トイレが整備されているということも重要だよということはあります。
あのさ、私男子トイレ入らないからわかんないんだけど、
いまだに小便器ってああやって昔からの流れのものがあるの?
最近は両側にこうついたてがあるところもありますね。
でも基本的には立って並んでみたいなことは変わらないんだ。
そこは変わらないですね。
で、小便器と大便器があるみたいなニュアンスはまだそういう感じ?
そういう感じ。
だからその最近の比較的新しめのオフィスだと、
両側についたてがあって覗き込めないようになってるから、
プライバシーが確保されてると。
覗き込めなければね。
安いような感じになってたりとか。
ただやっぱり駅のトイレとか設備更新がされてないところは、
昔ながらの感じになってたり。
だからみんなで大便器を使おうとかにはならないんだね。
そうですね。そういう方向にはいってないですかね。
要するに小便器を廃止して、
全部大便器というか個室便器だけにするという方向性にする。
自分もそっちの方が多分理想的だろうなと思いますね。
だってそれだと数が少ししかできないという理屈だと思うんだけど、
女性はもともとそうじゃん。
男女の比率で男の方が倍も人数いるとかって話はないじゃん。
だから別に同じ数あればいいんじゃないのって思うから、
なんで全部個室にしないのかなって。逆に不思議だけど。
だってそれによってさ、それこそ、
個室トイレに入ったことでの学校でのうんこ差別とかあるわけじゃん。
あいつうんこしてるみたいなさ、いじめられ方とかもあったりするから。
全部個室にするようになって、不思議に思うんだけど。
さらに言うと別に男女別とかいらなくない?
全部個室にすればって私は思ってるんだけど。
それは一つありますね。
常に議論にはいつも上がるやつだけど、
それをやって、そうすることで犯罪が。
やっぱ犯罪と結びつけられて、常にトイレの問題を語られて、
その忌避してる人っていうのは、
周知と多分犯罪とこの2種類だと思うんだけど。
犯罪抑止は大事なんだけれども、大事だし、めっちゃ大事なんだけど、
かといってそれがあるから、
じゃあトランスジェンダーの人はトイレ使っちゃいけないっていうことになっちゃうのはおかしいでしょって話なんで。
犯罪抑止をしつつ、
かつトランスジェンダーの人も自分が望むトイレを使えるようにするにはどうしたらいいのかっていう方向に話を進めないといけないよねって話だと思います。
もちろんそうだと思います。
ということで岩本武雄先生が座長を務めたオールジェンダーに関するトイレの研究内容を紹介させていただきましたので、
概要欄にリンクを貼っておきますので、もしよかったら皆さんも目を通してみてください。
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