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#95 茶色い木が白い紙になるまでの物語
2026-05-22 11:39

#95 茶色い木が白い紙になるまでの物語

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共通トークテーマ企画「森っぽい話をしよう」に合わせて、茶色い木から白い紙ができるまでの話をしました!

🎪共通テーマイベント「森っぽい話」

森に行った思い出、キャンプ、紙や本の話など「これは森っぽいかも」と思える話なら、どんな切り口でも大歓迎です!

配信期間:2026年5月17日(日)〜5月23日(土)

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サマリー

今回のエピソードでは、茶色い木材がどのようにして白い紙になるのか、その化学的なプロセスが解説されました。木材の主要成分であるセルロース、ヘミセルロース、そして色の原因となるリグニンに焦点を当て、リグニンを除去する「パルプ化」の工程が詳しく説明されています。また、紙の製造過程で生じる黒液のリサイクルや、ダンボールが茶色い理由についても触れられています。

はじめに:茶色い木が白い紙になる不思議
こんにちは、かねまるです。 プラントライフは、化学プラントの技術者が、化学を軸に、皆さんの視野を広げていく番組です。
今回は、共通テーマ企画、森っぽい話をしよう、に合わせた回です。 テーマは、あんなに茶色い木材が、どうやって白い紙になるのか。
森に行くと、木がありますね。 幹は茶色くて、枝も茶色くて、丸太もやっぱり茶色いですよね。
でも、私たちが普段使っているコピー用紙とか、ノートとか、印刷の紙っていうのは、基本的に白いですよね。
段ボールみたいに茶色がかったものもあるとはいえ、 なんであんなに茶色い木から白い紙ができるのかっていうのは不思議だと思います。
今回は森の中にある木がどうやって白い紙になっていくのか。 その裏側をご紹介します。
木材の成分とリグニンの役割
まず木材について考えてみます。 木は見た目には茶色い塊なんですけど、中身を成分で見てみると、いくつかの大きな要素に分けられます。
代用的なのは3つありまして、 セルロース、
ヘミセルロース、 リグニン、
この3つです。 ざっくり言うと、セルロースは繊維。
紙にしたい中心的な部分です。 ヘミセルロースは繊維であるセルロースの周りにある補助的な成分です。
これも紙の性質に関係してきます。 そしてリグニン。
これが今回の話でかなり重要になってきまして、 リグニンは木を硬く丈夫にしている成分です。
木が草みたいにふにゃふにゃなんじゃなくて、幹として立っていられるのはリグニンが大きく関係してきます。
イメージするとセルロースっていう繊維をリグニンが接着剤みたいに固めているような感じでしょうか。
そして、紙として必要なのは繊維のセルロースです。
でも、固めているリグニンがちょっと邪魔なんですよね。 それはリグニンが色の原因になるからなんです。
だから紙を作るときにやっているのは、茶色い木の中にある成分から白い繊維だけを取り出しているということです。
パルプ化のプロセス:リグニン除去
木材をそのまま細かく砕くとリグニンももちろんたくさん残ってきます。
こんな方法で作った紙っていうのは、もちろん色が残りやすくて、場合によっては時間が経って黄ばみやすくなるものになります。
だからコピー用紙みたいな綺麗な白い紙っていうのは、科学的な処理を加えてできるだけリグニンを取り除いています。
それがパルプ化というものです。
木から紙の原料になるパルプを作ります。 パルプって言葉聞いたことありますか?
これだったんだって思ってもらえたら嬉しいんですけど。 紙作りの大きなポイントは木材をパルプにすることです。
木材チップを薬品とか熱で処理して繊維をほぐしてリグニンを分解したり除去したりします。
そうすると紙の原料であるパルプができてきます。
じゃあ実際にどうやって作るかっていうのを少し話してみますと、まず木材は丸太でやってきますので細かいチップ状にされます。
さすがに大きい丸太のままだと薬品とか熱が中まで入らないので、小さい大きさの木材チップに変えていきます。
この木材チップを大きな釜のような設備に入れて薬品と一緒に加熱します。
クラフト法っていうのが有名で、アルカリの薬液を使って木材の中のリグニンを分解してセルロースの繊維を取り出しやすくします。
薬液によってまとまっている繊維をバラバラにするイメージですね。
これで繊維だけを集められるようになります。
とは言っても、まだ接着剤にあたるリグニンっていうのが安全に取り除かれているわけではなくて、まだ白い紙にはならないんです。
ここからさらに洗ったり、残ったリグニンを減らしたり、なんなら漂白したりしていきます。
あとはその白いパルプを網の上に広げて、紙状にして、乾かして、ロール状に巻き取ることで紙が完成します。
紙の完成と黒液のリサイクル
そうなんです。出来上がった紙っていうのは最初は大きなロールになっているんです。
ロール状の紙をいろんな会社に渡して、それを切り出したりとかして使っていきます。
パルプを手に入れる過程で、アルカリ性の薬液でリグニンを取り出しました。
この使い終わった液っていうのは黒液と呼ばれます。
名前の通り黒っぽい液です。
白い紙を作る裏側では、木の中にあった色の濃い成分が黒い液の方に移っています。
この黒液を有益な商品に変えるっていうところまではまだ至ってないようでして、
とはいえ、ただ捨てるわけじゃなくて、濃縮して燃料として使用してエネルギーを回収しています。
燃えて残った部分から薬品も回収しています。
化学プラントもそうなんですけど、結構商品を作る工程ではなくて、
いろんな溶剤とかを回収するプラントっていうのがたくさんあります。
どこの会社も極力廃棄物を減らして、排水を減らして、リサイクルをするように努めています。
会社によっては、溶剤をほとんど回収して再利用するから買う必要がありませんよっていうことで、
1年に1回しか新しいものを買わない、そんな会社もあるっていうのを聞いたことがあります。
このリサイクルのプロセスの部分が利益にかなりつながっておりまして、
マニアックに化学プロセスを見ようと思ったら、製品の作り方じゃなくて、
廃棄物とか排水とか溶剤とかをどうやってリサイクルしてるかなっていうのに注目してみてください。
ダンボールが茶色い理由
紙が白い理由はなんとなくわかったものの、
じゃあ反対に、ダンボールって何で茶色いのかなっていう疑問が出てきます。
ダンボールを真っ白にするっていうのはもちろんできますけど、
そもそもダンボールに求めている性能って白さじゃないですよね。
強いところが一番かなって思います。
真っ白にするための強い漂白の工程っていうのはやっぱりセルロースの繊維が多少なりとも痛められていきますので、
できる限り強いダンボールを作ろうと思ったら、
なるべく漂白の工程を減らします。
そうすることで薬品とかエネルギーも減るわけですので、コスト的にも戦いやすくなります。
でもそれだけじゃさすがに紙としての強さが保てないっていうことなので、
ダンボールは紙と紙の間に並々の板が入ってますよね。
それのおかげで強度がさらに増しているっていうことなんです。
まとめとリスナーへの問いかけ
今回は木材から紙ができるまでの話をしてみました。
多くの方が木から紙ができるっていうのは知っていたと思いますけど、
今回の話、どこまで知っていましたか?
私の番組は基本的なコンセプトとして、
高校科学の内容が出てきたら解説するって考えています。
でも一個今回気になったところがありまして、
セルロースって皆さん言葉は知っていたんですかね?
そこがわからなくて、
セルロースっていう言葉が一般的な言葉なのか、
もしかして科学を知っている人じゃないとわからない言葉なのか、
その線引きをはっきりさせたいので、
よろしければコメントとかお便りとか送ってもらえますか。
比較的みんな知っている言葉なのかどうかっていうのは、
よくわかっているつもりなんですけど、
このセルロースだけはわかんなかったです。
はい、今回はここまでです。
プラントライフでは化学や工場に関するトピックを扱っています。
配信は毎週水曜日と日曜日の朝6時です。
今回みたいに金曜日も入れるかもしれません。
今週3でやるかなどうしようかなって悩んでいるとこです。
その判断の一つになるのが、
感想とかコメントとか、
つまり評判の良さが関わってきたりも若干しますので、
よろしければXでシェアして、
ハッシュタグプラントライフをつけて、
いっぱい広げてもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします。
それではお聞きいただきありがとうございました。
11:39

コメント

はじめまして いつも楽しく聴いています。 化学の素養は全くないド文系です。セルロースについては、植物の成分でシロアリの好物、という程度の知識しかありませんが、名前は知っていました。

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