バリアと聞くと、私たち製造業だとまず物理的なものが想像をつきますね。
重すぎて男性しか回せない手動のハンドルとか、急すぎる階段とか、女性用の行為室が遠すぎるとか、
こういうハードウェアのバリアっていうのはもちろん大きな問題です。
でも今回はもう少し見えにくいけど確実にそこに存在するような文化とか空気としてのバリアについてお話ししたいと思います。
私は男性ですので、男社会特有のバリアの話をしたいと思います。
それは夜の付き合いの話。 男性だからみんな好きだとは思わないでくださいね。
私がまだ入社して間もない頃に中国へ出張に行った時の話です。 当時まだ若手で右も左もわからない状態でした。
現地の工場の視察が終わった後、接待としてあるお店に連れて行かれました。
カラオケボックスです。 もしかしたらご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、単なるカラオケボックスじゃない中国のお店があります。
女性スタッフの方が横についてお釈をしたり話し相手になったりする いわゆる夜のお店の性質を持った場所でスナックのような感じですね。
私が行ったところは日本のスナックのもうちょっと過激な感じでした。 日本のスナック自体は全然嫌じゃないんですけど、
今回行ったところっていうのは個人的にだいぶ苦手だなっていう思うようなお店でした。 一緒に行った方とか現地の方とか
結構女性の体に触れたりしてすごく楽しんでたんですよね。 それで私が全然知らなかったものとしてそのカラオケのシステムなんです。
歌うと採点機能が働くんですけど、 画面がだいたい16分割くらいのパネルで隠された画像が表示されてるんです。
イメージとしてはアタック25の最後のクイズみたいな感じです。 歌い終わると点数に応じてそのパネルがどんどん消えていきます。
じゃあパネルの下から何が出てくるかというと女性の裸の写真なんです。 その場の男性の方はその画像を見るために高得点を目指して必死に歌うわけなんです。
個人的にその光景が苦手だったんですよね。 海外工場出張って結構しんどいんです。
翌日の準備もありますし、 当日疲れた体力を回復しないといけません。
そんな中でなんで仕事の延長でこんな思いしなきゃいけないんだろうって思ってました。 それでですよ。
行かなきゃいいじゃんって思いますよね。 でもこれがバリアの怖いところなんですけど、
私はその場から逃げることができませんでした。 まず入社間もない若手だったっていうこともありますし、
また一緒にいる人との関係性上、帰りますとは言えない空気ではありました。 そしてなおかつ物理的な問題っていうのもありまして、
ホテルから工場、そしてお店までっていうのが全て先方が手配した車で移動していたんです。
中国の土地勘も当時全然なくて、タクシーの拾い方もわからなくて、言葉も通じないっていうことで、 その車に乗ってついていくしか選択肢がなかったんです。
これに対処するんだったら、まずは自分が強くなるっていうことは一つあるんですけど、 やっぱり行った時に嫌だって言える勇気欲しいですね。
今は仕事を始めて10年弱ぐらいになるので、まあまあいろんな人に自由な意見を言うようになってきました。
嫌なことも嫌だっていうようになってきました。 なんだかんだ自分の能力に比例して、
言いたいことが言えるようになってきたっていう感じです。 じゃあ入社して間もない時に海外のわからない土地で
逃げ場のない場所に対処しようって思ったら、 今もその最適な答えは見つかってないです。
もしこうしたら良かったんじゃないっていう いいアイディアがあったら是非コメントで教えてください。
最後に余談ですけど、私が行ったお店は初版の事情で営業停止になったそうです。 理由はサービスの内容だったんだと思います。
ここで誤解のないように言っておきたいんですけど、 私は大にのっとって営業している静的なサービスとか、そこで働く方々、
または個人的に利用する方っていうのは 特に悪いとは思っていないです。
個人の趣味思考ですとか、プライベートな時間っていうのをどう楽しむかっていうのは基本的に自由ですので、 他人が口出しすることではないです。
じゃあ何が問題なのか、バリアなのかっていうと、 本来仕事とは直接関係のない静的な思考っていうのを
拒否権のない場に持ち込まれたっていうことですね。 例えばお酒が好きな人もいれば嫌いな人もいますね。
プライベートで飲むのは自由です。 でも今の時代、職場の飲み会で飲めない人に無理やり
アルコールを飲ませる。 それはアルコールハラスメント。
アルハラになります。 喫煙もそうですね。
配慮がかなり求められるようになりました。 私が体験したことも同じだと思ってほしいなと考えています。
男性ならこういう店みんな好きだろうっていう勝手な前提で、静的なサービスとか、 もしくは普段の会話の話題とか
仕事の空間に同意なく持ち込まないで欲しいんです。 この話がなぜ科学における女性と女児の国際デーにつながるのか。
ここまで話したら、もしかしたらお気づきの方もいらっしゃるかもしれません。
私が感じた居心地の悪さの裏側には、 そもそもその場に女性がいることは想定されてないという事実があります。
もし中国の出張中に女性の同僚がいたら、 ああいうカラオケのお店は行ってなかったはずです。
つまりは私が体験したことっていうのは、 女性を排除することで成立している空間だったんです。
こうして排除したはいいものの、実はその中に苦手な人も残っていたっていう話です。
今回のテーマ、バリアを通じて私が伝えたかったのは、 男性だから静的なお店が好き、
もうちょっとライドな部分も言うと、下ネタが好きという前提が作るバリアっていうのは、 男性自身を生きづらくさせると同時に女性を完全に排除するような壁になっているっていうことです。
もしこれを聞いている男性の方で、私と同じように接待でのそういうお店とか、 本当に苦手なんだよなぁとか、
飲み会での下ネタ、実は愛想笑いしてるんだよねとか、そういう方いらっしゃったら、 お便りとかDMとかこっそりでいいんで教えてください。
私もちょっと元気出ます。 自分たちがまあ仕事だからって我慢していると、
女性排除の構造に加担して強化することにもつながるのかなって思いました。 自分はそういうの苦手ですとか、
小さい声を上げられるっていうのはすごいことで、 まずは自分を守ることにつながります。
まずは誰かが声を上げて、そういう人もいるんだなっていうのを知ってもらうところからですね。 そういう面で考えると、今回の科学系ポッドキャストの日の企画っていうのはすごく適してると思います。
ポッドキャストっていうちょっとちっちゃいコミュニティの話ではありますけど、 まずは広げるっていうところに関してはすごくマッチしているんだろうなと思います。
ここまで話してふと思い出したことがあります。 中国のお店に連れて行かれたのって、私が結婚してすぐぐらいの頃だったなって思い出しました。
さすがに配慮してほしかったですね。 本編はここまでで、最後にお知らせがあります。
この度、ノートにメンバーシップを開設しました。 名前はかねまるのここだけの話。
技術者として発信者として活動する中で、言いたいとか残しておきたいけど、 さすがにあまりにもオープンにはしたくないなっていう内容もいっぱい出てくるようになりました。
そんな内容をクローズドな場でお届けしたいなと思っています。 専門性を生かした発信活動の試行錯誤とか、技術者としてのリアルなキャリアとか、
あるいは私の本性の部分とか、 もし気になる方いらっしゃったらメンバーシップに入っていただけると嬉しいです。
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