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2024-11-19 24:28

#40 茶の湯のデモクラシー、すべての人に開かれる日本の芸術と文化とは| 伊藤穰一 × 藤田清(藤田美術館館長)

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今週も先週に引き続き、藤田美術館館長の藤田清さんをお迎えしています。藤田美術館は収蔵されているコレクションの約4割をお茶道具が占める美術館。そして、藤田館長のひいひいお爺さんにあたる藤田伝三郎の代からお茶を愛し続けている茶の湯ラバーであります。ここ一年ぐらいで茶道に激ハマりしているJoiさんと「お茶会」について語り合いました。実は、藤田伝三郎をはじめとした近代数寄者こそが閉ざされた茶の湯をより広い層へと広めるデモクラシーを実現しています。身分に関係なく大勢の人を呼よびよせる大寄せの茶会を復活させ「大師会」を開催。さらに形式ばった茶道に革新性をもたらし、閉ざされた空間での遊びだった茶の湯をラジオや出版を通じて大衆に開かれたものとしました。

お茶会というと厳粛な空気を想像してしまいますが、明治時代のアントレプレナーたちが楽しんだ茶の湯のスタイルはなんとも頭脳派!そしてお茶の席で、どう「おもてなし」をするのかという心遣いが鍵なことがわかります。この考え方は、ビジネスでも色々活かせるかも…。 今回は、美術館として席主を務めることも多々あるという藤田館長からこのお茶会の楽しさをどう広めていくのか?含め広くお話いただきました。



【編集ノート】

編集ノートでは難しい用語や人物名などの詳しい解説をお伝えしています。 

https://joi.ito.com/jp/archives/2024/11/19/006018.html





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サマリー

このエピソードでは、藤田美術館の藤田清館長が、お茶道具の美術的価値について深く語っています。また、日本の芸術文化における道具の重要性や、その使用方法が美術品の評価に与える影響について考察しています。茶の湯の奥深さと、その文化が現代の人々に与える影響が探求されています。さらに、藤田美術館の活動やお茶会の楽しさが紹介され、礼儀作法の壁を越えて多くの人々に茶道が広がる可能性についても論じられています。このエピソードでは、茶の湯における民主主義的なアプローチと、日本の芸術や文化がすべての人に開かれていることについて、伊藤穣一と藤田清館長の対談が展開されています。特に多様性や参加の重要性について掘り下げ、新しい人々が文化に入ってくることの意義が語られています。

お茶道具の美術的価値
あのキリンが来るをテーマにしたときも、キリンが来るって伝わってほしいんですよね。伝わってほしいんですけど、最初の3つぐらい見て、ああって言われるのも嫌なんですよ。最後までわからないでいてほしいんですよね。
茶釈が出た頃で。
で、ひょっとして、最後なんかチャイルのお盆、こういうことなんですねっていうのが一番の。
さすが。
いやいや、よかったって思うんですけど、全然わからずにへーって流されるのも嫌だし、3つぐらいで、これですねって言われるのも嫌っていう、すごいわがままな。
だから相手を読めないとダメだよね。
今週も先週に引き続き、藤田美術館館長の藤田清さんをお迎えしています。
今日はお二人、道具と芸術について話をしているみたい。
それでは二人の話を少し覗いてみましょう。
あとやっぱり僕も最近お茶始めてるもんだけども、美術品をお茶に使うっていうこのお道具だっていうのってすごくジャパニーズな感じで、
お手前もお道具を大事にするためのルールみたいなものが大きいですよね。
だからそういう意味で言うと、美術館としてお茶会に出るとかやるっていうのもミッションの一部なんですか?
お茶会だからやるっていうのはないんですけど、
美術品って本来使われる姿とか、本来あるべき場所にあるのが一番綺麗だと思うんですよね。
仏像であればお堂にあるのが一番綺麗に見えたりだとかって、なるべく展示室はそういうふうに見えるようにしてるんですけど、
お茶道具ってやっぱり茶室にあって、いろんなお道具と組み合わせ、お茶の世界で取り合わせって言いますけども、
取り合わせたことで魅力が発揮されるっていうのがあるので、
やっぱり知ってもらう、一番感じ取ってもらうのには一番いい場所というかロケーションがお茶会かなっていうのは思いますね。
西洋の美術品と日本の美術品を比べたとき、決定的に違うのは日本の美術品は道具であるということ。
西洋の場合は同じ家を1年中部屋に飾るということはありますが、
日本では季節や設定に応じて、屏風を取り替えることがほとんど。
つまり、美術品でありながらツールとしての側面が強いということなんでしょうね。
仏教美術や巻絵などを買い集めていた明治の好き者たちが、
最終的にお茶道具をコレクションするに至ったのは、とても自然な流れだったようです。
展示方法と視点の重要性
藤田美術館にもお茶碗や茶釈、なつめなどたくさんのお茶道具が収蔵されています。
また、展示の方法も道具としての側面を意識した作りになっているようなんです。
展示室もそうですよね。見る角度も上から置いてあるように見える。
茶室でだいたい正座をして膝の前にお茶を出されて、それを取り上げて飲んだ後に、
ちょうど太ももの上ですよね。おへその前ぐらいでお茶碗を見る時の角度で見えるように展示の台を設定しよう。
実は他の美術館に行くと分かるんですけど、もっと高いんですよね。胸の前ぐらいにあるんですけど、
そうするとすごくいい作品だなって思うんですけど、親近感はないんです。
なんかもうガラスの向こうのすごくいいもので触れることもできなくって、
誰か有名な人が持ってたやつですよねってなっちゃうんですけども、
それがずっとちょっと高さが下がっておへその前っていう、いわゆる茶室で見る角度だと、
もちろんいいものなんだって思ってもらえるんだと思うんですけども、
それよりもそこにお茶が入ったらこういうふうに見えるんじゃないかなとか、
そこに自分の手が入ったら、これぐらいの大きさで手だとこう持てるかなって想像が働く。
美術館って美術院を見るときってそっちの方がすごく大事じゃないかなって思っていて、
なので普段使うときの角度で見えるように。
国立美術館っていうのはもう基本的にガラスの向こうにしかもうお茶会で使わないけれども、
富士谷美術館では全部お茶会にも出ていくんですか?
それと絶対お茶会には出さないお道具ってあるんですか?
例えば天目茶碗とかは、天目茶碗で飲んだことあります?
いやないですないです。
あれすごいね、お茶を飲みたくなる器っていう感じじゃないのかなと思ったり、
洋変天目茶碗っていうね、今から800年近く前に作られたお茶碗で、
未だに作り方が完全には解明されてないし、
最近になってやっとわかってきたのが、
青い模様が出るメカニズムはちょっとわかってきたかなっていうぐらいのお茶碗なんですよね。
世界に3個しかなくて、3つとも日本にあります。
そのうちの1つが富士谷美術館にあって、3つとも国宝に指定されてるんですけども、
800年前に作って、未だ作り方わからないじゃないですか。
それでお茶飲んだら、なんかなるんじゃないかな。
何がなる?
なんか物理の法則とか超越した何かが起こるんじゃないかな。
なんか急にどっか晴れたりとか。
そういう意味ね。
なんかあるんじゃないかと思うんですよ。
それをすごく思ったのが、NHKさんの番組の中でもやっていただいて、
蛍光X線で分析調査をしたんですよね。
黒い色と青い色の場所を両方測ったんですけど、成分が全く一緒なんです。
っていうことは、青いものは入れてない。
で、これは光学、光の反射で青く出てるんだっていうのがわかったっていう番組だったんですけども、
それをやるときに、黒いところも青いところも素材が一緒で、
で、うちの両辺天目って口のところに銀色の金属がはまってるんですね。
フクリンって言うんですけども。
この金属が、僕たちはずっと鈴鹿鉛って言ってたんです。
で、なぜかって言うと、数百年経ってるのに銀色のままだんです。
で、シルバーだと酸化して黒くなってくるので、
あ、じゃあ鈴鹿鉛が入ってますよねっていう話をしてたんです。
測ったら銀だったんですよ。
で、酸化しないんですよね。
で、その理由はわからないんです。
そのときに来た化学の専門の先生も、
からない、呪いとかって言うぐらいだったので、
余計飲めないなっていう気がしますよ。
おそらくは銅が入ったりとかしてる、今よりも純度が低い銀なので、
それで酸化しにくいのかなみたいな話にはなったんですけど、
なんかそういう謎が多すぎると、
飲みたいっていうよりは、ちょっと遠くで見ときたいっていうんですね。
現代の茶人とコミュニティ
でも結構古いお茶碗はお茶会で飲んだりはしてる?
えっと、ほぼ飲まないです。
ほぼ飲まない?
はい。ただ、お湯を通したりはもちろんします。
そうしないと表面が化せていったりだとかっていうのがあるので、
ただ、これは飲んでも大丈夫だなっていうのは、
たまに手入れの一環として。
理事会ではそういうことにしてるんですね。
そんなことはないです。
ちょっとちょっとジョイさん、
いくら道具として使うものだからといって、
美術館に収蔵されているお茶道具でお茶を立てたいなんて思っていませんか?
純粋経験が大切というのは日頃話しているとは思うんですが、
重要文化財に指定されているお茶もたくさんあるんですから、
発言には気をつけて。
でも、そうですね。
番組でちょっと飲まなきゃいけないとかそういうときはあるんですけど、
基本的には飲むことはほとんどないですね。
でも、お茶会では出すんですよね?
出すんですけど、使わないです。
あ、そうなんだ。使わないでただ飾ってある。
そうです。水差しなんかはお水を入れて、
花入れも花をいけるんですけども、
それも花入れは中に落としを入れて、
作品と水とか花が直接当たらないようにするようにしてます。
これはすごく難しいんですけども、
お茶道具って使ってると育つんですよね。
僕たちは育つっていう言い方をするんですけど、
だんだんシミが出たりだとか色が変わって景色が変化してって、
僕たちはそれすごい好きなんですけど、
古い美術品がこれ以上育つと、どんどん景色変わっていっちゃうんですよね。
長い目で見ると。
私たち生きてる間にはそんなに変わんないと思いますけど、
そうなっていったら評価が変わってきちゃう場合があるんですよね。
なので、なるべくはそんなに使わない。
景色が変わってしまいそうなものに関しては、
あまり触らないように。
なるほどね。
色がつかない水とかお湯でちょっとくぐらせるっていうぐらいです。
でも難しいよね。シミとかみんな美しいって言いながら、
自分が起こすと怒られるみたいな。
そうなんですよね。シミつけたら怒られますからね。
なんですけどシミが綺麗なんですよ。
シミが綺麗っていうのも多分なんか日本とか独特ですよね。
あまり普段シミが綺麗って思わないんですけど、
ああいう茶碗とか手機だとかそういうのだけですね、思うのが。
でも現代でも今またお茶ってなんかちょっと盛り上がってるような雰囲気があるんですけども、
今の茶人たちって、
藤田伝三郎みたいなスキシャっぽい切り口でお茶会とかやったりはしてますよね。
そのコミュニティと藤田さんとかとどういう関係になるんですか。
いろんな方がお茶会開いて、
それこそ昔の本当にスキシャさんのお茶ですよね。
流派にとらわれない、このお道具がこうでっていうのはされてる方本当にたくさんいらっしゃって。
なんですけども、じゃあ美術館とその方たちで何かするかっていうと、
すごく接点が逆に難しいんですよね。
むしろ美術館よりも見えるじゃないですか。
間近で。
本人たちがね、持ってるから。
で、お茶会で彼らは使えるので。
そっかそっか、じゃあ美術館で使えないようなものは彼らは使うので。
使ってるので。
じゃあ国立美術館は全く使えない、藤田はもうちょっと身近に触れる。
で、彼らはもう実際にバンバン使っちゃう。
スキシャさんはもう本当に使えるので。
なるほど。
いいなぁとは思いますけど、羨ましいなっていうのもありますし。
茶の湯の魅力
ただいずれそういう少しちょっと離れたところに、
ぽつぽつと国立であったり私たちであったりスキシャさんってあるんですけども、
ここがなんかうまくちゃんと連携が取れると、
なんかもっと面白いことできないかな。
そうですよね。
お茶会難しいじゃないですか。
僕もお茶会はすごく好きで楽しいんですけれども、
この楽しさを例えば僕が同級生に話しても、
えーって言って終わっちゃうんですよね。
みんなやっぱり礼儀作法がすごく難しいって思われる方も多くて、
ここで何か言わなきゃいけないとか。
お稽古だと当然ながらあったりするんですけども、
実際にお茶会で4畳半の中で入ってしまうと、
結構会話は普通じゃないですか。
普通に喋ってますよね。
そういやこの前さーみたいな話をみんなしてるんですけども、
なんかしない方からするとそこはすごい無言で、
ただひたすらじーっと座って飲んで、
結構なお手前でって言って終わるみたいなイメージなんですけど、
結構中は本当はベラベラ喋ってるんですよね。
ただそのやっぱりお道具の存在、
この間塾をセイジちゃんは持って、
戸田さんとか曽吾さんと特仏さんと一緒に見てて、
にゅるにゅるってこう線が入ってるのね。
で僕これ何とか言って、
あれ曽吾さんいやこれはあーでこうで、
で戸田さんいやでもあーでこうでみたいなの言って、
でこれ多分500年前同じような話をしてたと思います。
もう本当にそうです。
もうみんな昔からその話をしてるんですよね。
そうそう。
だからそのちょっとくだらない話なんだけれども、
歴史の背景に刻み込まれてるから、
ふっと気がつくとなんかすごく、
多分ほとんど同じような部屋で、
同じような人たちが同じようなこと言ってるんだろうなと思って。
多分昔もその仙家の方がいて、
それを扱う美術省がいて、
でそういうのを描いた大名とか好き者がいて、
で同じこと言ってるんですよね。
でそれがもうそれこそ100年どころか数百年経っても、
やっぱり僕たちも同じ話をしてるんですよ。
そうなんですよね。
でそれがたまらなく楽しいんですけども、
意外と外から見るとそんな風に話してるって思わないみたいな。
でこれをどうにか外に出せないかなって思うんですよね。
で今この前来ていただいた大使会なんかもそうですけども、
大寄せててたくさん、
1回の席に20人とか30人入るっていうお茶会があるんですけど、
これだけだとあの密室感はないんですよね。
でやっぱり手元に持ってツッツキながらこれなんだろうっていうのと、
ガラスの向こうで見るのと全然感覚が違うんですよね。
全然違う。
だからそれを何かできないかなと思って、
それこそそうくさんとずっと言ってるのが、
4畳半をオープンに見せる。
映像とか音声を使って、
ちょっとやりたいよねっていう話を。
で僕も今大学でお茶室作ってるんだけど、
コマにしちゃったのね。
そんな人入んないし、やっぱりお稽古にはちょっと不便だし、
でもそれが原点です。
広間ってお茶室じゃないよねとかって言う感じがあって、
大学とか組織でなんかやろうとする、
初頭とかお茶会と、
この一番リキューっぽいので、
実は結構ずれてるんじゃない?
違うところにありますよね。
本当のコアなところはあのコマにありますからね。
それをなんかうまく伝える方法が、
今まだ見つかってなくて。
でもそのパラドックスってもう、
秀吉とリキューの時でもあったわけだよね。
ありますね。
その大きい回答この小さいやつで、
その両方こううまくこう使うっていうのでも、
同じお茶って言っても全く違う世界で、
なんか日本の表と裏ぐらい違うような感じがする。
リキューなんかだとちゃんとそれをわかっていて、
コマの使い方と、
それから広間っていうよりも、
それこそ一番大きいの北の大茶会ですよね。
茶席いっぱい作ってわーって。
あれもリキュープロデュースなので、
そう考えるとどっちの使い方もわかっていて、
どっちの役割もちゃんとわかってたんだと思うんですよね。
今ももちろんわかって、
みんなそれを理解してやってるんですけども、
ただなんとなくちょっと曖昧なところもあるんですよね。
どうしてもお茶会って、
藤田美術館の取り組み
広間でわーっと人が来てっていうイメージが
強くなっちゃってるんですけども。
今度、僕裏線系なんで、工事使いっていうのがあって、
月一、小い茶、薄茶、小い茶、薄茶だって、
来年の9月に声かけられちゃって、
僕もあんまり知らなくて、
9月薄茶やる?って、
ああ、はいって言ったら、
なんか全部プロデュースしなきゃいけないっていうのが、
なんか最近やっとこの意味がわかって、
今から準備しなきゃいけないんだけども、
結構大変だなと思って。
でもやっぱりこういう程よい緊張感がないと、
やりがいもないし、
でもそれもまさに外から見られてる大事な回なんだけども、
ちょっと謙虚じゃなきゃいけない、
薄茶の席ってすごく難しい。
難しいと思います。
僕だったら絶対断ってます。
ちょっと遅いんだけど。
ここで数々のお茶会をこなしてきた藤田館長から、
ジョイさんにアドバイスがあるようなんです。
でもお茶会はね、私たちもなんか席集頼まれて、
掛けるときあるんですけど、
本当に始まるまでが一番楽しいですね。
そうでしょうね。
始まるともうほんと一瞬で終わっちゃうので、
お茶会自体は。
でも勉強しなきゃいけないゴールとして、
いいかなと思うんですけどね。
雑誌の企画でやったんですけども、
もときさん、もっくんですね。
もときさんをお呼びして、
お茶会を開くっていう藤田美術館の動画で。
ちょうどキリンが来るって、
NHKの対話ドラマがあって、
それにもときさん出られるので、
キリンが来るに合わせて、
茶道具を組もうっていうのをやりだして、
結構時間がなかったので、
タイトで1ヶ月半ぐらいで決めたんですけど、
そのときとかすっごい楽しいですね。
ちゃんと明確なテーマがあるので、
そうすると床の軸は、
普通だと木石って、
前奏が書いた文字を書けるんですけど、
いや、もっくんが今度やる役って
斎藤道さんなんで、
李旧より前の時代なんですよね。
そうすると木石とか書けるよりも、
当時は中国の絵のほうが価値が高いから、
じゃあ中国の絵を書けよ。
花入れもちょっと、いわゆるクラシックな花入れにしてと。
茶碗はどうする?って言ったら、
文化の伝達とその課題
斎藤道さん、みののま虫って言われた人なので、
みの焼きにしようとか。
で、香合は斎藤道さん油の計り売りからスタートしたから、
ふんどうですよね。
計り使うときのふんどうの形にして、
こうやってバーって決めて、
最後茶入れをお盆に乗せて出すんですけど、
その茶入れをのけると、
お盆の真ん中にキリンが掘ってあるんですよね。
そこにいくと、キリンが来るの、
それでみの焼きでってなるといいなと思ったんですけど、
まあそんなうまくいかないですよ。
最終的に説明しなきゃいけない。
そう。だからスモークさんはやっぱり説明しないところがアートだとか言いながら。
でも説明しなきゃやっぱり伝わらないので。
伝わらない。
僕もこの間美術館で藤沢さんにいろいろ説明してもらって、
すごいうれしいし、
やっぱりお道具見てる時も、
分かってる人の話聞くとすごく勉強になるけれども、
でも本当は説明しちゃいけない。
難しいよね。
難しいですよね。
一生懸命やって伝わんないのもちょっとつらいよね。
そうなんです。あれ本当に難しいんですけど、
あのキリンが来るをテーマにした時も、
キリンが来るって伝わってほしいんですよね。
伝わってほしいんですけど、
最初の3つぐらい見て、
あーって言われるのも嫌なんですよ。
最後まで分からないでいてほしいんですよね。
茶釈が出た頃で、
出て、あ、ひょっとして、
最後なんか茶色のお盆、
こういうことなんですねっていうのが一番の、
さすが。
良かったって思うんですけど、
全然分からずにへーって流されるのも嫌だし、
3つぐらいで、
これですねって言われるのも嫌っていう、
すごいわがまま。
だから相手を読めないとダメだよね。
そうなんです。だからやっぱりお茶会って、
相手がしっかりいて、
相手と自分の関係性ができてないと、
やっぱり成立しにくいっていうのは、
そういうとこだと思うんですよね。
でも僕、藤谷さんって、
戸田さんとの関係があるかもしれないですけど、
いっつも笑ってるんだよね。
だけど戸田さんとのYouTubeビデオは、
もうきそ真面目な顔ばっかりしてて。
はい、すみません。
あれは本当に良くないです。
いやでも、そのコントラストもすごい面白いんだけども、
美術館の裏でもクスクスクスクス笑いながら喋ってるのって。
で、いいお茶会ってそうじゃない?
はい、そうですね。
楽しいじゃない?
で、お茶会でクスクス笑ってるってイメージ、
茶の湯の多様性
誰も外の人思ってないよね。
思ってないです。
ただ緊張してひたすらお手前してるってイメージで、
それってどうなんだろうね。
でも、秘密結社じゃないけども、
それは秘密にしといて、
入って初めてわかるっていう方がいいのか、
そうなんです。
もうちょっと外に出た方がいいのかっていうのも。
それすごい僕も毎回思うんですけども、
あれがみんなが知ってしまうと、
行きつけのご飯屋さんを紹介したくないのと一緒ですよね。
予約取れなくなっちゃうから、
あんまり言いたくないんですけどっていうのと一緒で、
あのメンバーのあのバカ話が楽しいなっていうのが、
お茶の楽しみなんだけれども、
伝えたいけど、あんまり伝わりすぎると思う。
さっきのあれ、わかりやすいのと一緒ですかね。
で、たぶんバカ話しないお茶会もいっぱいあると思う。
ありますよね。
だからたぶんそれぞれ好き者は楽しくやってたんじゃないですか。
もうバカ話をしてるのがもう一番だと思うので、
それをどうにか外に出す方。
出すっていうよりも、入ってくださいっていうよりは、
それを見てもらう。
見てもらった上で、あ、それでいいんだで、
各自でやってもらう。
そうだね。
が一番いいかなと思います。
だからそういう意味で、そのやっぱり多様性だよね。
そうですね。
だからそのいろんな好きなやり方をみんなやってもらえばよくて、
でもほんと難しいよね。
きちっと緊張感も大事だし、ベースのルールも大事だけども、
でもこうやる気がなくなるぐらいやられるとマイナスだしね。
そうですよね。
ほんとにルールは絶対的に必要だとは思うので、
たとえばそれこそお茶は片手で使わないでくださいとか、
当然のルールだとは思うんですけども、
それ以降、たとえば取り合わせがどうとかっていうのは、
もちろん知っているほうが楽しいと思うんですよね。
いかにそれを崩していくかとか、幅が広がると思うので。
そうですよね。
なんですけども。
わざと悪いことしてるのと、知らないで悪いことしてるのと全然違いますよね。
全然違うんじゃないですか。
だからそこはあると思うんですけども、
ただ最初からじゃあこの基礎を見つけたら、
やっぱりやっぱりそういうのが大事だと思うんですけども、
そこはあると思うんですけども、
ただ最初からじゃあこの基礎をみっちりやって、
で、もうこの基礎を十何年やったらやっとできるってなってしまうと、
すごくやっぱり窮屈になってしまうので。
あと新しい人たち入ってこなくなっちゃうよね。
そうですね。
あんまりこう窮屈だと。
なので、むしろ本当はこんなに自由なんです、
なんだけど本筋はこうなんだよっていうことを、
あとででも構わないので知っていくと、
ああいう文化ってすごく面白いなと思うんですけど、
最初に全然本筋じゃないとこに行っても、
突き詰めていくと最後本筋に寄っていくんですよね。
そこを知りたくなるというか、
そこ知らないとこっちが楽しくないこともわかってくるので、
まずは何かやってみるとか参加できるっていうことの方が大事なのかなっていうのが思いますし、
だからそれを今度お茶をやっている家元とか、
そういうことが何でもいいですよってやっぱり言えないんですよね。
ひょっとしたらそれを何でもいいですよって言える立場なのは、
美術館の役割の一つかなっていうのは思うんですよ。
藤田美術館館長とのトークは来週も続きます。
美術館の役割
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藤田美術館に収蔵されている光を当てると青い半紋が浮かぶお茶碗の名前は何だったでしょうか。
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