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ポーさん
恋愛面でちょっと成熟してないなって思うところはありましたね。
コーノ
恋愛話がね、ちょこちょこ出てくるんですよね。
全体的には結構僕は、結構悲しい話多くないですか。
ポーさん
悲しい話多いですね。
コーノ
なんかすごい子やっぱ時代、この時代結構厳しいんやなっていうのを感じる悲しさ。
ポーさん
物悲しいというか。
コーノ
そうですね。
ポーさん
なんかこう涙を流すというわけじゃなくて、
やっぱりこの当時のこのワインズバーグ、オハイオ州のワインズバーグっていうのが、どっちかというと田舎というか、
今みたいにそんな情報もグローバルにつながってないし、ちょっと閉塞感があるというか。
コーノ
そうですね、昔話っぽい悲しさ。
ポーさん
そんなに自由に個人で生きていける時代じゃないというか。
コーノ
そうですね。
なんかその、アメリカは今は基本車社会ですけど、当時はまだ電車でつながってるという感じですね。
車がまだなくて馬車と電車が出てくるっていう。
ポーさん
そうですね。
コーノ
これからなんですけどね、たぶん自動車もうちょっと後かな。
ポーさん
そうですね、機械化、産業化が始まってるけど、これからいよいよ始まるっていう、そういう時代じゃないですかね。
だからコードとかが活躍するのって、もうちょっと後ですね。
コーノ
だからその取り残された感じというか、これ中西部だよね、オハイオ州。
ポーさん
そうですね、私ね、前紹介したんですけど、地図ですっと頭に入るアメリカっていう本を読んでて、
今一応オハイオ州っていうのも改めて読んでたんですけど、オハイオ州っていうのはこの辺ですね、アメリカ全土というところ。
そんなとこか。
そうなんですよ。でもなんかね、五大湖の辺りにある、五大湖の南部の方にあるみたいですね。
指折りの工業地帯として今は知られてるんですけど、場所としてはこの辺なんですけど。
全然中西部じゃないですね。
なんかね、アメリカの区分って、全体的に見ればこれ東部ですけど、区切り的には東部から外れてるんじゃないですか。
ちなみに著名人だとスティーブン・スピルバーグとか、フリー・モリズンが出た場所です。
コーノ
結構じゃあ、僕はもっと真ん中の方かなと思ったんで、辺境なんかなと思ったら、
わりと隣の州とかは、ニューヨークとかもちょっと出てくるじゃないですか。
そうですね。
ポーさん
結構近いっちゃ近いんですか。
そうですね、どっちかっていうとやっぱり東部側ですね。
物悲しさは、なんかね物悲しさを感じる理由の一つかもしれないんですけど、
登場人物なんか少年と老人が多くないですか。
コーノ
老人多かったですね。少年は少年なんかな。あんま分からないんで。
ポーさん
このさっきの新聞記者も18歳だったから、少年じゃないかもしれないんですけど。
だから老人は、ちょっともう時代が変わりつつある時代で、
ちょっと自分はもう取り残されてるみたいな、そういう悲しさを感じたし、
少年はここから出ていて、大きな町に行きたいっていうような気持ちと、
でもここに僕はいるんだみたいな。
これはわりと現代でも、女婦教する前の子供が感じる、
そういう閉塞感みたいなものと通じるかなと思いましたね。
コーノ
あとは、一応写真がトップというか冒頭にあって、
町の映画一応あるんですけど、あんまり希望感が分かんないですよね。
ポーさん
そうですね。これだけだと全然希望感分かんないですね。
コーノ
一応話を読んでても、すごい田舎にも思えるし、
ちょっと町なのかなとも思えるから、
あんまりどれぐらい、でも千人規模とかそれぐらいとか書いてあったかな、確か。
ポーさん
確かにこの町のさらに外れに住んでる人も出てくるから、
どっちかというとこの辺りではこの町は中心地なのかなっていう気もするし。
コーノ
駅もありますからね。
ちょうどやっぱ郊外の町っていうぐらいの規模なんですかね。
銀行とかもあるから、あるかすら。
ポーさん
お酒屋さんがあって、新聞があって、銀行があって、よくある。
コーノ
ちっちゃいけど、ま、町っていうぐらい。村とかっていうよりはっていう感じかね。
読んでたら最初はもっとちっちゃいんかなと思ったんですけどね。
だんだんこう、いろんな話が出てきて、いろんな店とかがあるから。
一応主人公がこの新聞記者じゃないですか。
はい。
ほんま、この本自体がそのちっちゃい話がいっぱい集まってて、地方誌っぽくないですか。
ポーさん
そうですね。
コーノ
町の出来事みたいな、寄せ集めた一冊の本みたいな。
だからタイトルも町の名前やし、ワインズバーブル、オハイオンって。
ポーさん
町が主人公。
この時代の規模感だと新聞記者っていう役割、小説上で新聞記者っていう登場人物はすごい、町の全部を書くにはいい職業ですね。
コーノ
この、なんていうんですかね、話自体は全然記事っぽくはないんですけど。
文物語として全然読めるやつなんですけど、内容は町のそれぞれの人の話を書いてるっていう感じですかね。
ポーさん
物話けど、何て言うんでしょう、物話さ自体が私はわりと読んでて好きなところがあるんで。
全体の感想で言うと、私は結構これは好きだったんですよ。
その、なんて言うんでしょうね、もやもやした気持ちが読み終わった後に残るのはやっぱり、
いわゆるエンターテイメントみたいなものではなく、自分の中で残って、
ぼんやり自分の心の中でずっと風景として残りそうな作品だなと思って。
連作短編っていうのもなかなかそんなによく読む形式ではなくて、
大井健三郎はちょこちょこ書いてるんですけど、連作短編って。
だから連作短編っていいなと思いながら読みましたね。
コーノ
あんまでもそうっすね、僕も読んだ覚えないかもしれないですね、他にあるかな。
あの、ミステリーとかやってありますけど、文学的なやつで、ってなるとあんまり記憶ないっすね。
ポーさん
最初はこの作品のトーンがまだ飲み込めなかったですけど、
大体こういう雰囲気かっていうのがわかってきて、最後にいくにつれて、
これ結構いい小説だなというか短編集だなと思いましたね。
コーノ
初っ端がね、結構暗いというか。
ポーさん
そうですね、最初が、最初にいびつな者たちの書っていう、ちょっとこれだけ特別感がある。
コーノ
イントロっぽいやつですね。
ポーさん
その次から始まるのが、いわゆるメインパートっぽいんですけど、
その一つ目の手っていうのが結構ね、
コーノ
かわいそうな感じ。
ポーさん
かわいそうな話でしたね。
なんかどれが好きかっていうのはいいですか?
コーノ
そうですね。
ポーさん
かぶってたらそれをよく話題し。
コーノ
僕は3つぐらい欲しいつけてますね、一応。
ポーさん
じゃあ河野さんから言ってください。
コーノ
僕はアイディアにあふれた人と考え込む人と変人ですね。
僕が好きなやつは。
ポーさん
聞いてくださいね、アイディアにあふれた人と考え込む人ですね。
で変人か。
コーノ
この辺が僕は好きなやつですね。
ポーさん
私かぶってるのが考え込む人ですね。
コーノ
はいはいはい。
ポーさん
私はいつつ一応記録してて、
一つが冒険。
で考え込む人。
で語られなかった嘘。
で飲酒。
で最後が見識の5つが良かったですね。
考え込む人がかぶってる。
で考え込む人はどんな話か。
ポーさん
ちなみに私かなりこれ読んでも、実はもう1週間、2週間空いちゃってるんで。
コーノ
僕もだいぶ。
特に最初の方とかは結構前ですね。
ポーさん
記憶曖昧なんで。
コーノ
考え込む人はセス・リッチモンド青年、ジョージ・ウィラードの友達。
はいはい。
ポーさん
これ河野さん好きだろうなと思ってましたよ。
コーノ
そうっすか。
ポーさん
これね。
コーノ
なんかその結構この中盤から後半ぐらいで、
町の名刺の娘、ヘレン・ホワイトを巡る男たちっていうのが何個かあって、
その1人がこのセス・リッチモンドなんですよね。
ポーさん
で主人公のジョージ・ウィラードもちょっとヘレン・ホワイトと仲良くなるのかたまらないのかみたいなそういう話が。
コーノ
それこそ見識とかにあるんですけど。
このセス・リッチモンドはちょっと身を引くというか、確かそういうやつだったと思います。
ポーさん
そうですね。
考え込む人。
彼も18歳ぐらいってことですよね。
コーノ
そうでしょうね、おそらく。
ポーさん
セスはこのワインズバーグの町を最終的には出ようと。
コーノ
そうですね。
ポーさん
だいたいだから若い人は戻ってきたやつとかもいましたけど、出る人かなんかね。
結構そういうふうな、やっぱり10代、高校生ぐらいで自分の住む町を出たいみたいな、そういうモヤモヤを持ってる人は結構、今読んでも面白いんじゃないかなと思うんですけどね。
コーノ
そうですね、特にそういう願望がある人とか、実際に出て違うところで住んでる人とか、自分の故郷が別にある人とかはわりと読みやすいかなと思いますね。
ポーさん
そういう意味では普遍的なテーマですね、この辺りは。
コーノ
この人はね、よくしゃべる人はうとましいっていう。
セス・リッチモンドは。
そうそうそう。
ポーさん
なんでこんなに、なんかこいつらよくしゃべるんやみたいな。
コーノ
セスはちょっとこう、寡黙なというか。
ポーさん
そう。
うん、あの、一歩引いたようなところがあるんですけど、なんかね。
そうそうそう。ワインズバーグで、セス・リッチモンドは、むやみに親善なやつと言われていたって。
コーノ
そこがね、面白い。
よくわからないけど、なんかそれっぽい言葉。むやみに親善なやつってどういう意味やねんって。
ポーさん
あいつは父親と似ていると男たちは通り悪いっていう彼を見かけると言った。
ちょっと男の人は、そのセスに一目を置いてるんですよね。
うんうんうん。
166ページあたりに、その彼の評価が書かれてて、ここが結構ね、面白かったですね。
コーノ
あ、なんかお金持ちかなんかそういうやつでしょっけ。なんか街の有名な。
ポーさん
セスのお父さんが、あ、なんかこれ違う、あれは違う。誰だっけ、どうだったっけなセスは。
お母さんとは一緒に暮らしてて。
うーん。
あ、そうですね。お父さんは、まあ結構もの静かでいいグッドガイだったんですよね。情熱的な男で。
で、まあちょっとあることがあって、早く亡くなっちゃって、で、お母さんと二人で暮らして。
コーノ
あ、そうか。なんか没落じゃないけど、ちょっと家があるんですよね。家やったけど、はずれにあるみたいな。
ポーさん
うんうん。だからまあ、お金があるとかそういうタイプではないけど、人間的なちょっとこう、深みみたいなのがあって、男の人からは、同性からはちょっと一目置かれている。
えっと、少年や大人の男たちが本能的に彼に向ける経緯っていうのが、それは男たちが寡黙な人に向ける経緯。
なんか確かに、あの、そういう人に対しての経緯みたいのは、なんかわかる気がする。
コーノ
そうですね。なんかアメリカとかでも全然それはあるでしょうね。一目置くみたいな感じですね。
でも単純になんか、この人は喋るのが、喋ってる人嫌みたいな。
ポーさん
そうそうそう。別にそんな考えてない、実は考えてなかったみたいな。
コーノ
まあ、なんか僕もそんなにこう、前に読んでるから、全然ちゃんと覚えてないんですけど、なんかそれぞれ挙げたやつとかのどんなんかっていうのを言ってみます?
そうですね。
5個ぐらいだったら。
ポーさん
うん。いきますかね。
はい。
ポーさん
これはすごいキャラクターが良かったっていうやつなんですけども、ジョー・ウェリングっていう男の子、男の子っていうか男の人ですね。
コーノ
なんかね、喋りだして止まらへんみたいな、そういう。
アイディアにあふれた人って、アイディアに取り憑かれる発作がなんかあるみたいな。
あーはいはいはい。
なんかジョージ・ビラードは町の有名人やから、接触して新聞記事を書かせようとする。
なんか俺の話を記事にしろよみたいなこと何回も言ってくる。
ポーさん
あーこれね、最後めっちゃ話してるやつですよね。
コーノ
この人がなんか、なんて言うんですかね、町でちょっとバカにされてるというか、なんか晴れ者みたいな扱いになってるけど、野球のコーチをやってて、野球がそこそこ上手くいってるから、ちょっと見直されるみたいな。
そうなるとなんか、誰も相手にしない人を恋人として連れてきたみたいな感じで。
で、なんかその恋人の親とお兄さんが出てきて、これはなんか喧嘩になるんちゃうかと思ったら、なんかめっちゃそれを仲良くなって、なんかすごいなみたいな。
こいつすごいなみたいな感じで終わったんですよ。
これはすごいなんかね、意外な話やったんで。
なんかとっぴな話ですね、本の中では。
ポーさん
確かになんか、もうちょい読んでみよう、これは。
結構だからね、上手いこといくんですよね、これ、最後。
すごい喋る人です。
確かにね、これは質感はありますね。
このジョーウィリングっていう人が、ほんまに何するかわからんみたいな感じで、予想つかへんみたいなところが面白かったですよね。
なるほどね。
コーノ
読んでたらね、ハラハラするんですよね。
だからその、彼女ができて、彼女の親とその兄が会うみたいなところとかも、読んでる人が結構誘導されるんですね。
これはもうあの、なんていうんですか、リンチに会うんじゃないかとか、そういう娘をなんかたぶらかしてみたいな、そういう喧嘩になるんじゃないかみたいな感じで、
ポーさん
読んでたら、すごい話、話がすごい膨らんでいくみたいなやつなんだよ。
コーノ
暗くない話でしたね、これは、本中でも。
ポーさん
なるほど。
はい。
はい、よしよし、アイディアに溢れた人。
はい。
で、次、私が語られなかった嘘かってね、こんなに細かくメモしてないんですけど、
これ、267ページか。
なんか、主人公は、割ともう老人に近いのかな。
コーノ
50代ぐらいですかね。
ポーさん
そうですね、農場で雇われている農民で、もの静かな男。
コーノ
はいはい、レイピアソンですね。
ポーさん
そうですね、50歳ぐらいのレイピアソンか。
で、子供が6人いて、妻もいる。
で、結構、家は朽ち欠けた木造の家で暮らしてるっていうので、そんなに裕福ではない。
コーノ
子作人なんですね。
ポーさん
子作人として来ていて、その同僚にハル・ウィンターズっていう若い男がいて、
で、こいつが、そろそろ結婚するのかな、結婚するかもしれないと。
コーノ
恋人がいるんですね。
ポーさん
で、妊娠させてしまったって言ってて、
俺って結婚して落ち着いた方がいいのかな、みたいなのをレイに質問するんですよね。
で、レイは、その時は答えられなかったっていうんですけど、
その質問がずっと頭の中に残ってて、自分の人生を回想して、
で、特別冷たい悲しい思い出があるってわけじゃないけど、
ちょっと苦労してるというか、
今の生活に対して、なんとなく不満が、不満ってほどでもないんですよね。
でもなんかちょっとさっきの若者に進めるくらいにはなれなかったみたいな。
で、最後走り出して、さっきの若者を追いかけるけど、
若者のすごい、なんていうか、すがすがしい顔とセリフを、あるセリフを聞いて、
なんとなくレイ・ピアソンもちょっと救われたような笑ったっていう話。
なんていうんでしょうね。これ、これ、けっこう何とも言えない。
コーノ
だからね、リアルなんですよね。
このレイ・ピアソンが若い時に結婚してしまって、自分の人生がもうそこで終わってしまったみたいな感じ。
その子供と奥さんのためを食わすためだけに毎日働いてて、それがしんどいみたいな。
ポーさん
そういう話なんですよね。
まあまあ、そうですね。
コーノ
で、なんかこう、それがけっこう心残りというか、残念とまでは言わへんけど、つらいんですよね、たぶん。
しんどいというか。
で、自分の人生がなくなったっていうのが、けっこうつらいから、
その、この大事な春、春に対して、自分はこう思ってるぞみたいなことを言いたいんでしょうね。
けど、なんかそれって、まあ無責任じゃないですか。
子供できて、そのほったらかしにして、自分の中、まあ何て言うんですかね、逃げるというか。
だから、なかなか言えないけど、なんかそこですごいモヤモヤしてるっていう感じでしたね。
ポーさん
まあ言いたく、そう、モヤモヤしてるけど、なんか最後ちょっとこう、清涼感あるというか。
コーノ
これでもね、けっこうなんか、最後の方で、このもう、はっきり言うんですよね。
子供は人生における事故だぞ、春。
ポーさん
で、これは春には言ってないでしょ。
自分で叫んでる。
そっかそっか。
なんか走りながら、春に向かって、春を追いかけながら叫んでるんですよね。
コーノ
言おうとしたってやつ。
ポーさん
そうそう。子供は人生における事故だぞ、春。
あいつらは、俺のものでもお前のものでもない。
俺はあいつらと全く変わりないんだって、まあ春を止めるような動作をするけど、
で、まあそういう笑顔を見ちゃうと、まあちょっとレイも笑っちゃって、
で、まあさっき言ってたような気持ちっていうのもあるだろうけど、まあたぶんそれだけじゃないだろうし、
まあつらい気持ちもあったけど、どうかこの春のさわやかな顔を見て、自分のことも救われたというか。
ポーさん
偏人はどんなんですっけ、偏人は240。
コーノ
これはね、これも変な話でしたね。
なんか、あの、両親の、偏人の両親に生まれた息子、商店の息子、エルマーカウリーっていうのが主人公なんですけど、両親が偏人ですごいうんざりしてるんですね。
で、なんか自分は偏人じゃないと思ってる人なんですけど、その両親が偏人でだから、町の人からなんか後ろ指さされるというか、
あいつ偏人の息子やからなんか偏人やみたいな感じで言われてるけど、なんか自分はそうじゃないっていうのはすごいアピールしたい人。
で、結局この人は町出ていくんですけど。
ポーさん
確か、ジョージビラード出てきますよね。
コーノ
これ、ジョージビラードすごい、なんかこの話で。
ポーさん
なんかボコボコに。
コーノ
かわいそう。
ポーさん
ボコボコに殴られる。
コーノ
しかもなんか意味もわからず殴られて終わりみたいな感じ。
ポーさん
そうですよね。
コーノ
そうです。
ジョージビラードに話があるみたいな感じで、2回ぐらい呼び出すんですね。
で、なんかこう話したいことが出てこないっていうんで。
ポーさん
もう帰れとか。
コーノ
そうそう。すごい追い返されるんですけど。
ポーさん
はいはいはい。
コーノ
これは変な話だったなと思って。
ポーさん
あーお金くすげたけど、それを返すみたいなやつでしたっけ。
コーノ
でも、親の髪ですからね。
ポーさん
親の髪を。
コーノ
変人って言われてる人の偏屈さというか、ちょっとこうピーピーしてる感じがすごい出てて。
ポーさん
なるほどな。
コーノ
で、なんかこう、俺は変人にならないぞ。
人から見つめられる奇妙なものにならないって言って、いろいろ行動するのが結構裏目に出るみたいな。
ポーさん
はいはいはい。
コーノ
そういう話ですね。
ポーさん
なんか時折ちょっとぷって吹いちゃうような話もこの小説って入ってますよね。
そうですね。
なんかこう全体的に暗いってわけでもなくて、なんかちょっと笑っちゃうようなところもあって。
コーノ
これもなんか言ったらちょっとかわいそうではあるんですけど、
なんやろな、あんまりなんかそのいじめられてるわけではないけど、そういう感じのポジションの人。
ポーさん
そんなポジションでしたっけ彼は。
コーノ
かなあと思って、いやなんかこう世間で言うところの。
ポーさん
ちょっとバカにされてるみたいな人。
コーノ
なんかそういうのがうっくつがたまって、なんか爆発するみたいな。
ポーさん
なんかジョージ・ウィラードがゴゴゴにされたっていう、なんかその思い出しか残ってないけど。
コーノ
それは結構、ジョージ・ウィラードは新聞記者だから単純に話してみたかったみたいな思ってるけど、
このエルマーは目の敵にしてるんですよ、なぜか。
ああいうやつがなんか、うまいことやってる、ああいうやつなんて感じで。
ポーさん
確かに、ジョージ・ウィラードが街を、街の精神を体現してる。
コーノ
かわいそう。
なんか八つ当たりされるんですよね、それ。
ポーさん
そうですね。
コーノ
この最後のやっぱセリフはね、それ一番この短編の象徴してるんですけど、
やつにもわかったはずだ。俺はそんなに変人じゃない。
俺が変人じゃないってことをやつに見せてやったぞって。
この殴った後のセリフというか、モノローグというか。
ポーさん
うーん、これか。
コーノ
これは面白かったですね。
なんなん、この話って俺は。
ポーさん
なんかあれ、コーナーさん、選ぶものにちょっとこう、さっきのと似たような、なんていうか、
突拍子のないものに。
コーノ
そうですね。
ポーさん
面白さを感じてます。
コーノ
結構だから予想がつかない結末、結構あるんですけど、
ポーさん
その冒険とかも割と予想外だったんで、そういう面白さがあったなと思いますね。
私があと2つか。
飲酒、飲酒は、飲酒が279ページ。
トム・ポスターの話か。
はい。
コーノ
覚えてます?この話。
ポーさん
覚え、まあ読めば思い出すと思いますけど。
トム・ポスターは、もともとワインズバーグには住んでなくて、
祖母と一緒にワインズバーグに夜逃げしてくるんですかね。
コーノ
もともとおばあさんはワインズバーグに昔住んでて。
ポーさん
子供ですよね、確か。
そうですそうです。
もともとおばあさんが住んでて、夜逃げみたいな形で故郷に帰ってきて、
でもなんか、おばあさんがいたときのワインズバーグとはちょっと雰囲気違ったみたいな、
いろいろな経緯があるんですけど、
まあ、いずれにせよトム・ポスターは連れてこられて、そこで暮らすんですけどね。
で、何が面白かったかっていうと、なんかね、
なんか、この主人公ってすごいのんびりしてるというか、
あのなんて言ったらいいの、コノンさん読んでないですけど、
ハックル・ベリー・フィンにちょっと雰囲気似てるなと思って。
コーノ
なるほど。その日暮らしみたいな感じですか。
ポーさん
そう、その日。
コーノ
仕事とかついてないような。
ポーさん
そう、なんかね、これは285ページにその暮らしの様子が描かれてて、
まあ、台所のコンロのための薪を割って、家の前の芝生を買って雑用して、
まあ、日銭を稼ぐと。
で、5月とかはまあイチゴ積んで、残りの時間はのんびりと過ごすみたいな。
なんかね、すごいその日暮らしの、なんかね、いいんですよね。
うん。
あとね、次のページとかだと、コーヒー豆を言ってる店の前で、
なんか1時間ほど座ってるんですよ。
うん。
いい匂いに包まれて。
で、これ好きなんだとか言って、
これを嗅いでいるとずっと遠くのことを思うようになるんだよとか言って、
なんかね、このトム・フォスターの、ある意味なんていうか強いと言うんですかね、
あんまり神経質じゃなくて、
そういう雰囲気がいいなあと思いながら、
でも、そんな面もありつつ、
飲酒っていうの、タイトル通りある日、あんま飲まないけど酔ってしまう日が来るんですよね。
うん。
で、まあその時の、まあある一面が見えたりとか。
うん。
コーノ
なんかこれは完全に悪酔いって感じですよね。
ポーさん
そうですね。
でもなんかその後に、酔っ払って、まあちょっと悪酔しても、
まあ酔っ払ったのは良かったよとか言って、何か教えてくれた。
もう一度酔っ払う必要はない。
これ以降もっとはっきりと考えることができる。
ってなんかね、なんかケロっとしてるんですよね。
うん。
コーノ
結構ね、そうですね、キャラクターが、なんかのんびりしてるんですよね。
ポーさん
のんびりしてるけど、なんかちょっと芯があるような、
まあワインズ・バーク生まれではないのからかしないんですけど、
他のキャラクターに比べるとちょっと、
なんかジメット感が少ないかなっていう感じがしましたね。
うーん。
そういう意味でちょっとキャラクターとして印象が残ったので上げてました。
で、まあ最後がケンシキで、ケンシキは最後から2つ目の作品ですね。
はい。
ポーさん
まあこれが結構、まあハイライトみたいなところですよね。
そうですね。
これはジョージ・ビラード、新聞記者のジョージ・ビラードが主人公で、
さっき何回か話に出てたヘレン・ホワイトっていう。
コーノ
ヘレン・ホワイト、ちなみにさっきの飲酒にも出てくるんですけどね。
ポーさん
あ、そうなんですか。
コーノ
名前だけって。
ポーさん
そうそう、飲酒にも出てきましたね。
あのトムホ、こいつもヘレン・ホワイトのこと好きなのか。
コーノ
そうですね。
ポーさん
なんかあったみたいなこと言ってるけど、実はあってないみたいなことですよね。
コーノ
あれ最初になんか住んでた銀行の家のなんかあるんですよね、娘やから。
ポーさん
うん。で、なんかでもなんかジョージ・ビラードに。
怒鳴られますね。
お前嘘つくなよみたいな。
そうそう、そんな絡みもありましたね。
コーノ
はい。
いろんな男が出てくるんで、まつわる。
ポーさん
いろんな男が出てくる。
うん。
で、そのけんしきが、ジョージ・ビラードが主人公で、お祭りフェアって書いてますけど、
お祭りの日の夜の話で、ヘレン・ホワイトと一日夜一緒に過ごす時間があって、
お互い、このとこで18歳っていうのが書かれてるんですけど、
それぞれ、ヘレンは大学生になってるんですかね。
コーノ
うん。なんか通ってましたよね。
ポーさん
うん。一回ワインズバーグ離れて、たぶんこのフェアで戻ってきてるのか、
ちょっとこう、違う世界も見て、で、その違う世界見た目でまたワインズバーグを見るとまた、
なんでしょうね、思うところもあるというか、
だんだん大人になっていく2人の夏の夜みたいな感じですかね。
うん。
で、ジョージ・ビラードは街を、こいつも出たいって言うんですよね。
コーノ
うん、そうですね。なんか強張ってね。
ポーさん
そうそう、そういう話で、ここは何でしょうね、
なんか特別何か強烈なキャラクターがいたとか、辛い話があったみたいな話ではなくて、
まあ最終的なこの話のハイライトみたいな形で、
ちょっと最後ホワイトと、ヘレン・ホワイトとジョージ・ビラードが一緒にこう仲良くというか、
過ごす時間のちょっとしたキラキラっとしたシーンが美しいなと思って、
まあ一応上げたってことですかね。
コーノ
うん、全体のね。
ポーさん
うん、なんか最後の2ページとか結構好きですね。
なんか本当読んでほしいなっていうくらいの説明にしておきます。
そんな感じですね。
コーノ
これだけで話書こうっていう感じにはならなかったんでしょうね、多分。
この辺が一応大筋にはなってくるけど、この2人の。
ポーさん
そうですね、だからこれをラストに据えた小説を書こうと思えば書けると思うんですけど、
こういう連作短編にするっていう形で最後これが出てきたのが私としては良かったかな。
多分そのジョージ・ビラード主人公のメインいかにもな小説だったらそんなに今読んだら面白くないというか、
まあまあ昔売れた正統的な小説だろうなぐらいの印象で終わってしまうと思うんですけど、
まあ街のいろんな人不満を抱えていたり不満を抱えていたりとか、
まあいろんな人が出てきて、その中でずっとちょこちょこ出てきてたジョージ・ビラードっていう人の最後ちょっとキラッとしたワンシーンみたいなのが最後に出てくることで、
コーノ
小説としていい終わり方をしてるのかなというふうに思います。
あとは何かありますか、あと。
ポーさん
私解説家役者跡書に書いてたんですけど、レイモンド・カーヴァーにもちょっと通じるものがあるっていうふうな聞き方してて、
影響を受けたのかまでは明言されていなかったと思うんですけど、レイモンド・カーヴァーのような短編作家の先駆者という名も強く感じたって書いてて、
私も何か似てるものあるような気がするなとは思ってたんですけど、確かにレイモンド・カーヴァーに似てる面があると思います。
貧しく生きる労働者階級の人々が抱える心の闇って書いてるんですね。
なんかあの人の作品も全体的にトーン暗いじゃないですか。
コーノ
そうですね。
ポーさん
小さな話の。
コーノ
すごいしかも身近な話が多いんだよね。
ポーさん
そうですね。
コーノ
家庭とか。
ポーさん
大都会じゃなくて、アメリカの小さな町を舞台にしたような話が多いから、私はレイモンド・カーヴァー好きだったし、なるほどなと思いながら思いましたね。
コーノ
僕はそのあげなかった話で、ヘリン・ホワイトにまつわる男たちもあれば、やっぱりこのジョージ・ウィラードにまつわる女たちの話も何個か。
もう1個はケイト・スイフトっていう女教師。
女教師の話で神父さんの話があるじゃないですか。
ポーさん
神の力じゃないですか。
コーノ
これとかも結構なんか。
ポーさん
これね。
コーノ
好みっていうわけじゃないけど面白かった。