1. 短歌のセカイの歩き方
  2. 短歌のセカイの歩き方 63【俵..
2020-07-10 18:28

短歌のセカイの歩き方 63【俵万智】「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日

今回は、有名なサラダ記念日の短歌を取り上げます。付き合いたての恋人たちにぴったりの短歌の魅力をご紹介します。
【俵万智】「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
00:08
こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌のセカイの楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜夜8時に配信しています。
1週間の終わりの息抜きに聴いてください。
今回は有名なサラダ記念日の短歌を取り上げます。
付き合い立ての恋人たちにぴったりの短歌の魅力をご紹介します。
この味がいいねと君が言ったから
7月6日はサラダ記念日
この味がいいねと君が言ったから
7月6日はサラダ記念日
今回は田原マチさんのこの味がいいねと君が言ったから
7月6日はサラダ記念日をご紹介します。
田原マチさんのすごく有名な短歌ですよね。
きっと知っている方も多いんじゃないかなというふうに思います。
今回なんでこの有名な田原マチさんのサラダ記念日を取り上げようかなと思ったかというと
7月6日、今週の月曜日が7月6日でしたよね。
7月6日サラダ記念日ということで
ネットでそういうふうに教えてくださった方がいて
なるほどそういえばそうだと思って
改めてこのサラダ記念日の短歌を読んだ時に
なんかシンプルにやっぱりすごく素敵な短歌だなというふうに思いました。
それでこのポッドキャストでも取り上げてみようかなっていう風に思って
今回ご紹介することにしました。
それで7月6日サラダ記念日
いいですよね、このういういしさがすごくいいなと思って
特にこの7月6日付近って梅雨じゃないですか
03:01
雨も結構降りますよね。
次の日の7月7日が七夕なんで
七夕の日って雨降ったり曇りの時が多いですよね。
なんであのこの辺の季節って梅雨の時期ですけど
なんかそのじめじめを吹き飛ばすようなすごくういういしくて
でサラダみたいにフレッシュな短歌だなっていう風に感じたんですね。
で多分この爽やかさとかういういしさって
時代を越えて変わらないものじゃないかなっていう風に思いました。
であの多分ねこの短歌の背景って
まあいろいろね皆さんもすでに想像されているような情景があるかと思うんですけど
私が思ったのは初めての手料理を彼に食べさせる時の情景で
でまあきっと彼の家に行ったのか
それとも自分の家に彼を初めて招待したのか
とにかく相手の家に上がるのも初めてだし
手料理を振る舞うのも初めてっていう状況なのかなっていう風に考えてます。
でなんでそこまでおいしいと思ってるかっていうと
サラダを食べた時に彼がこの味がいいねって言ってくれたんですよね。
で人って悲しいことに付き合いが長くなると
だんだんそういう食べ物を作ってくれたのに対して
これおいしいねとかこの味いいねとかって
だんだん言わなくなって当たり前になってきちゃうことが多いと思うんですけど
この彼はまだ新鮮にこの味いいねって彼女の作った手料理を褒めてる
そこがこの2人のそのいかにういういしいかっていうところを表現してるんだと思うんですね
でもそれがすごく爽やかだし
でその2人のういういしさ、まだ青っぽい感じっていうのが
サラダっていう言葉でも表現されてると思うんですよね
なんかレタスとかのこのシャキシャキした感じとか
すごくみずみずしい感じっていうのが
2人の関係性のこのみずみずしさ、ういういしさも表現してるんじゃないかなっていう風に思いました
あとはねあの今思ったんですけど7月6日でしょ
で多分私は夕飯じゃないかなと思ってるんですね
06:04
で初めて家に招待したか相手の家に行ったかで
夕飯を振る舞ってそのままお泊まりしますよね
で7月7日七夕の日も一緒に過ごす予定なのかなとか
なんかこれってもしかして七夕デートの前日なんじゃないかなとかも
今しゃべりながら思ったりしました
なんかそう考えると7月6日の意味も出てきますよね
七夕だからデートしようみたいなのもやっぱりすごくういういしいですよね
何かにつけて記念日にデートするっていうのは
なんか付き合い立ての2人なんじゃないかなって思って
なんかそういう可愛らしい感じがすごくしますね
でこういうなんかその付き合い立ての美味しさって
そのいつの時代でもどんな人でもあると思ってて
だからそのサラダ記念日ってこれね
1987年にこの歌が収録されてる歌集が発売されてるんで
もう今から何30年以上前になりますけど
30年以上経っても人の関係性はあんま変わんないですよね
付き合い始めたらだいたいもうすごくういういしいフレッシュな感じの気持ちになるし
なんかこの歌ってきっと世代を超えて共感されるんじゃないかなっていうふうに思います
それがもしかしたらサラダじゃなくなるかもしれないですけどね
もしかしたら食べ物ももっといろいろ変わってくるかもしれないけど
なんかあのサラダっていうのが2人の美味しさを表す言葉としてはすごく素敵なんですけど
なんかサラダって手料理の中で一番簡単じゃないですか?
だって野菜切ってドレッシングと混ぜるだけでしょ?
でも今だったらなんかサラダのこうなんつーの
もうカットしてあるパッケージとかあるじゃないですか
もうあの袋からお皿に開けてドレッシングかければOKみたいな
なんかだからサラダを褒めるってなんだろうって思ったんですよね
サラダみたいなそのドレッシングかけて終わりみたいなものを褒めるって
09:02
この味もクソもないだろうってちょっと思ったりもしたんですけど
ね、だって味ってドレッシングの味ですからね
ほら美味しいドレッシング使ったら美味しいですよねサラダってね
なんかちょっとそのサラダの味を褒めるっていうのは
もしかしたらこの時代30年経ってちょっとずれてきてるのかなっていう気はしてるんですけど
なんかね褒めてもらうならもっと手の込んだものを褒めてほしいですよね
だからそのもしかしたら30年以上前って
サラダも今ほどそんなにレパートリーはなかっただろうし
なんかちょっとハイカラな食べ物だったんですかねもしかすると
あんまり私も分かんないなあんまりサラダそうですね
そんなにサラダ家に出てきたかな子供の時に
ちょっとわかんないですけどね本当に
今みたいにいろんなサラダがあったっていう時代ではないですよね
そのまあいいとこトマトレタスキュウリハムみたいなのとか
まあそんな感じだったと思うんですけど今みたいにね
なんかなんとかビネガーかけてとかなんかそういうのもそんなになかったですね
ちょっとこうサラダがハイカラな食べ物だった時代で
ちょっとこの彼の実家では出てこないようなハイカラな感じの
彼女なりのサラダを作って彼に食べさせたのかもしれないですよね
なんかちょっとその食べ物のチョイスはちょっとこう
時代変わって感じ方が変わってるかもしれないですけど
まあでもこのタンカの場合は多分サラダがいいですよね
2人のフレッシュさっていうのを出すにはね
ただ実際の生活ではもしかしたらちょっとこう褒める食べ物っていうのは
変わってきてるかもしれないですよね
だからそういうその時代によってちょっとその食べ物の捉え方も変わってきてるっていうのも
なんかこのタンカを読んだ時に感じたりして
なんかそういう目線で読むっていうのもすごく面白いなぁと思いました
12:01
なんかあのこのタンカがね今
7月6日にツイッターでなんか結構いいねをもらったみたいな
ちょっとバズったみたいな記事を読んでですね
なんかこう今の時代にも届く歌なんだなって改めて思ったんですけど
その中であのツイッターでね
あのどなたかがねこのタンカをちょっともじったタンカを歌ってる方がいて
そのタンカはですね
この味がいいねと僕が言ったのにオリーブオイルをかけるもこみちっていうタンカをね
あの作ってツイッターに投稿してる方がいて
なんかちょっとあのお外でそれ読んでちょっと笑っちゃいましたね
うまいなぁと思いました
確かにねこの味がいいって言ってのにオリーブオイルをするもこみちってすごい余計ですよね
はいそんな感じでちょっと余談でしたけど
あの昔流行ったタンカをこうやって
あの見直してみるっていうのもいろんな発見があって
面白いんじゃないかなと思いました
あとね私あのこれも完全に余談なんですけど
すごくあのびっくりしたのが
なんかあの田原町さん以降の現代タンカは
まあいいものがないっていう風に
あの言ってる方も結構いたりして
あーなるほどなーって思ったんですけど
あの結構田原町さんの歌は結構こう普遍的というか
割とわかりやすいのかなっていう風に思っていて
ででも確かにタンカってちょっとねわかりづらさってあると思うんですよ
でそれがその田原町さん以降のタンカいいものないよねっていう
あの感想につながっているのかなーってちょっと思ったんですけど
確かにねタンカって私今こういう風に
10分とか15分とかで一つのタンカを取り上げて
この歌ってあーだよねこんだよねーって
この言葉ってもしかしたら2人の唯一さを表現しているのかもしれないですよねとかって
あのタンカの世界の楽しみ方をお話ししているっていうのは
自分自身もそうじゃないかなって思ってたっていうところがあったんですね
15:04
タンカってわかりにくいよねって思ってたんですね
だけどあの言葉を深読みするとどこまでも楽しめるっていうのがタンカの魅力で
だからタンカってツイッターのツイートみたいに隙間時間にパッと読んで
何このツイート面白いいいねしちゃおうとかリツイートしちゃおうみたいな
即席の楽しさっていうのは難しいのかなって思ったんですよ
まあそもそもそういうものじゃないんじゃないかなと思ってて
もちろん田原町さんみたいにその即席の面白さっていうのをすごく上手に表現される家人の方もいるけど
やっぱりそれって稀で割とこうちょっとひねったというか
じっくり向き合った時にじわじわと面白さが出てくるっていうタンカの方が
私もタンカを読んでてそういう方が圧倒的に多いので
だからその即席の面白さがないものイコールつまらないものって
切り捨てちゃうのはすごくもったいないと思ってるんですね
でアートの表現方法っていろんなものがあっていいと思うし
必ずしもその即席の面白さだけを追求するっていうものでもないと思ってるんですよ
だからそういう意味でこのポッドキャストを通して
いろんな方にタンカの面白さを知ってほしいなと思うし
一つのタンカに時間をかけて向き合うことの楽しさもお伝えできたらいいなっていう風に思ってます
これからも自分一人でタンカを読んでみても
なんだろうこれちょっと意味わかんないなとか
これってどこが面白いんだろうって思うようなものも
こうやって私がお話したり私がお話したことを元に
ご自身で時間をとってタンカと向き合って考えてみた時に
すごく面白さが出てくるっていう風な
その手助けがちょっとでもできたらなっていう風に思ってます
こんな感じで今日は田原町さんのサラダ記念日のタンカをご紹介しました
はいいかがでしたでしょうか
今回は田原町さんのこの味がいいねと君が言ったから
18:03
7月6日はサラダ記念日をご紹介しました
タンカの世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています
また来週金曜夜にお会いしましょう
それではおやすみなさい
18:28

コメント

スクロール