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こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは毎週一つの短歌を取り上げて、短歌の世界の楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜夜8時に配信しています。 1週間の終わりに聴いてください。
今回は心の奥の苦しみを表現した短歌をご紹介します。
今苦しんでいる人は短歌を読むことをすごくお勧めいたします。
その理由についてもお話ししたいと思います。
包丁でシャバラシャバラとそがれゆく あなたが触れた背中の鱗
包丁でシャバラシャバラとそがれゆく あなたが触れた背中の鱗
今回は千葉奈倉さんの包丁でシャバラシャバラとそがれゆく あなたが触れた背中の鱗という短歌をご紹介します。
千葉奈倉さんはご存知の方も多いと思いますけれども、もっとミス・ユニバースでいらっしゃって
女優さん、モデルさんとかですね、国連の活動とかもされていたりとかですね、いろいろ多彩に活動されている方でいらっしゃいます。
千葉奈倉さんが数年前から短歌を始められて、歌集も出版されてるんですよね。
なんかこれを知った時に千葉奈倉さんみたいな有名な方が短歌に取り組んでいらっしゃって、歌集も出版されたっていうのはすごく良いことだなぁって思いました。
あのー、まあ短歌って意外とマイナーというか
俳句の方が結構人口多かったりとかするようなイメージなんですけど、なんかやっぱりこう その作品を楽しむ人口が増えないとどんなに良い芸術であっても廃れていってしまうじゃないですか。
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なので千葉奈さんが短歌をされていて、こういう著名な方が歌集を出版されるっていうのは、とっても短歌の世界全体にとって良いことなんじゃないかなっていうふうに個人的には感じました。
で、あのどんな歌を読むのか知らなかったので、今回はですねインターネットでも掲載されて、どなたでも見れる歌を一周ご紹介したいと思います。
で、そこで見つけたのがですね千葉奈さんの歌集にも収録されている 包丁でシャパラシャパラとそがれゆくあなたが触れた背中の鱗という短歌です。
この短歌すごくあのー、私はねこの短歌見たときに
恋愛の歌なのか、それともなんか友情とか親子とか、なんか相手は誰かはわからないんですけど、すごく本当にご自身の心の深いところを歌った歌なんじゃないかなっていうふうに感じました。
私が思ったのは、その下野区の最後の背中の鱗っていうのは千葉奈さんご自身の心の棘を表現されているのかなっていうふうに思いました。
その心の棘棘、背中の鱗があって、すごく痛々しい感じ、何かに傷ついていって、鱗であの固くなって、自分で自分を触れても自分が傷ついちゃうっていうような状況だったときに、あなたっていう、このあなたが誰かはわからないけど、その親しい人が触れてくれた。
それを包丁でシャバラシャバラと削いでくれたっていう、その心の棘を払い去ってくれたっていう歌なのかなって感じたんですね。
すごく傷ついた時に、あの優しい人が、親しい人が包丁でね、棘を払って、傷ついた心を助けてくれたっていうような、そういう出来事を抽象的に歌った歌なんじゃないかなっていうふうに思いました。
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で、その包丁で削ぐっていうのが、あのちょっと引っかかるというか、多分この歌の解釈がいろいろ分かれるところかなって思うんですけど、
その例えばね、優しい人が傷ついた人を解放するときに包丁を使うのかって言ったら、ちょっとそんなことはしないですよね。
なんか包帯を巻いてあげるとか、お薬を塗ってあげるとか、ただ抱きしめてあげるみたいな表現の方が、こう、すごくなんかナイチンゲールみたいな優しい感じっていうイメージはあると思うんですけど、
私はこの包丁っていうその髪の毛の言葉がすごく、あの、効いてるような気がしていて、
多分この、えー、まあ傷ついた千葉さんを助ける側の人にとっても、その助ける行為ってすごく大変だったんじゃないかなって思ったんですね。
で、もう包帯巻いても治ってくれない。手で鱗を取ろうとしても固くて取れない。
で、えっと、助けようとしている側も千葉さんの鱗で傷ついてしまう。
で、それを何度かこう二人で、それでもこの鱗を取って乗り越えようよっていうような、あの、覚悟。
もしかしたら包丁をうっかり手を滑らせてね、お互い二人とも傷ついてしまうかもしれないけど、
それでも二人で絶対に乗り越えていくんだっていうその最後の方法として、包丁を持ち出したのかなって。
だからなんかその包丁っていう言葉が入ることで、その傷ついた人を治すことがいかに難しいかとか、
どんな覚悟を持ってこの二人がその鱗を取ろうともがいたかっていうような、その覚悟の気持ちがね、
すごくこの短歌には現れているような気がして、だからそれほど深い傷だったっていうニュアンスも出てくるし、
越えるのもとっても大変だったっていう、なんかそういう大変さがね、すごく感じられる歌で、
だから本当にすごく心の深いところから出てきた短歌なんだろうなっていうふうに感じました。
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でもこれは多分読む人によっていろいろ解釈は分かれそうですね。
私はそういうふうにあのすごく傷ついた人が回復するっていう歌かなって思ったんですけれども、
これを聴いている方はどう思いますかね?
あのぜひご自身の解釈っていうのも考えてみてください。
あとはこのシャバラシャバラっていう表現もすごく独特で、あの素敵ですね。
ゴリゴリとかガリガリとかではなく、
なんかそこにこうその傷から癒える2人の美しさ、しなやかさみたいな感じかな、シャバラっていう音の響き的に。
なんかそういうのも感じられて、あのとても練られた短歌だなっていうふうに思いました。
で、あの結構ね、この千葉奈さんがあの短歌をやられていて、歌詞も出版されたりすることに対して、
こうネタミとかヒガミみたいなあの意見っていうのも、あのいくつか目にしたんですよ、ネットでね。
で、まあそれが本当にやっぱり芸能人の方って大変だなって思うんですけれども、
ただ私はこの短歌を見た時に、あの本当に千葉奈さんが心の奥から短歌を楽しんで、
自分の言葉をあの出そうってされてるっていうのはすごく感じたので、
あの本当に短歌が好きで、あの一生懸命やられている方なんじゃないかなっていうふうに思いました。
あとはあのすごくあの綺麗な方だし多彩な方でいらっしゃるので、
なんかついね、あのまあ純布満帆な人生なんだろうっていうようなイメージがあったんですけれども、
20代の頃はすごくね、あのいろいろこう精神的にも辛い思いをされていたそうで、
まあそんな時にね短歌と出会って、あのすごく良かったっていうふうに本人もあのネットの記事でおっしゃられてたんですね。
で、あのそれにはすごく共感しましたね。
なんかその千葉菜さんはまあその短歌に出会って、こんなに自由になれる場所があるんだと解放された気持ちになりましたっておっしゃってるんですけど、
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短歌って本当にそういうこの自分の心を解放する効果ってすごく高いと思うんですよ。
まあ芸術全般そういうところはあると思うんですけど、
短歌じゃなくてもね、音楽でも詩でも何かこうまあ絵画とか何でもいいんですけど、
なんかそういうふうに自由になれる場所っていうのはすごくよくわかって、私も、私もあの短歌を始めた理由って似たような感じだったので、
やっぱり短歌って作る時にこういう気持ちになるんだなーって思いましたね。
なのであの短歌ってすごく良いセラピーになると思います。
自分の深いところにある気持ちはどんな気持ちなのかとか、あの探るきっかけにもなるし、
探った気持ちを外に出すこともできるから、気持ちもこうすっきりするし浄化されるし、
外にね気持ちを吐き出すのって大事ですからね。
だからなんかそういうこう、あの短歌って自由になれる芸術なんだよっていうメッセージは、
千葉のさんには是非これからもいろんな人に伝えていっていただきたいなーっていうふうに思いました。
私がね、いくら行ったってね、届ける人は少ないですけど、こういう方が行ってくれるとすごく多くの人に届くので、とってもいいなぁと思いました。
あと千葉のさんの歌集は私まだ読んでないんですけど、
永田さんと一緒に本を出版されていて、千葉のさんと永田さんがその短歌の作り方についてやりとりをするみたいな本で、
あなたと短歌っていう本があるんですけど、それをですね、この間図書館で借りたので、これから読みたいなと思ってます。
で、その感想もね、もしよかったらまた次回話そうかなと思っています。
はい、いかがでしたでしょうか。 今回は千葉のクララさんの
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包丁でシャバラシャバラと削がれゆく あなたが触れた背中の鱗を
ご紹介しました。
短歌の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています。
また来週金曜夜にお会いしましょう。 それではおやすみなさい。