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2020-05-15 15:37

短歌のセカイの歩き方 55【穂村弘】「十二階かんむり売り場でございます」月のあかりの屋上に出る

今回は、ファンダジックでどこか物悲しい夜のまぼろしのような短歌をご紹介します。この短歌をアテにお酒を呑んでみたくなりました。短歌とお酒のマリアージュについてもお話しします。【穂村弘】「十二階かんむり売り場でございます」月のあかりの屋上に出る

00:09
こんばんは、北詰至です。
このポッドキャストは、毎週一つの短歌を取り上げて、短歌のセカイの楽しみ方をお話ししています。
毎週金曜夜8時に配信しています。
1週間の終わりの息抜きに聞いてください。
今回は、ファンタジックでどこか物悲しい夜の幻のような短歌をご紹介します。
この短歌をあてにお酒を飲んでみたくなりました。
短歌とお酒のマリアージュについてもお話しします。
12階、冠売り場でございます。
月の明かりの屋上に出る。
12階、冠売り場でございます。
月の明かりの屋上に出る。
今回は、本村ひろいすさんの12階、冠売り場でございます。
月の明かりの屋上に出る。
をご紹介いたします。
この短歌は本村さんの歌集の
手紙ままみ夏の引っ越しうさぎ連れに掲載されていた短歌です。
この手紙ままみ夏の引っ越しという歌集なんですけれども
すごく不思議で面白い歌集なんですね。
その歌集の設定がどういう設定になっているかというのを
はじめにご紹介したいと思います。
普段のamazonに書いてある手紙ままみの本の概要を読みますね。
記載歌人と異彩画家、渾身のコラボ歌集
2001年の観光時、短歌界の内外にセンセーションを巻き起こした問題の歌集が電子歌
キャバクラ嬢まみとやっぱりキャバクラ嬢であるその妹のゆゆ
そしてうさぎの不思議なトリオの
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ストイックな生活とまみとゆゆを巡る恋人や友達や隣人たち
そして切なく震えるまみの心
愛、祈り、
愛、祈り、
愛、祈り、
愛、祈り、
愛、祈り、
愛、祈り、
愛、祈り、
手紙ままみはホムホムこと歌人本村ひろしに大量の手紙を送り
本村ひろしはその手紙の中のフレーズを変形させて作ったり
全く違う単歌を作り出したりしつつ
手紙ままみという実在するくせに虚構でもある危うい存在を歌集の中に生成する
はい、以上がこの歌集手紙ままみの概要になります
その歌集の中に手紙ま、手紙をたくさん書く手紙まのまみちゃんと妹のゆゆちゃんとうさぎというのが出てきて
まみちゃんとゆゆちゃんはキャバ嬢をやっている姉妹ということなんですね
そのまみちゃんからの手紙を元にホムホムが単歌を作ったという設定になっています
概要のところに手紙ままみという実在するくせに虚構でもある危うい存在って書いてあるんですけど
まみちゃんが実際に存在した、実在したっていうことなんですかね
なんかちょっとそこがそうなのかな、なんかよくわからなかったんですけど
だってなんか実際にそんな存在が実在したらちょっとこう、なんだろう
ちょっとドキッとしますよね
プライベートすぎるというか
今回ご紹介する単歌はその中にある12回カンマリオリバでございます
月の明かりの屋上に出るという単歌になります
とってもファンタジックな内容ですよね
この歌集全編を通して割と内容がファンタジーだったり
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あとちょっとエキセントリックだったり
なんかそういう単歌が多いんですけど
この歌もとってもファンタジックな内容だなというふうに思いました
ただあの、ただファンタジーで夢見心地なだけではなくて
ちょっとこうブラックなところというか悲しみ、哀愁みたいのもあって
それはこの単歌だけじゃなくて結構全編通してそうなんですけど
なんかねこの12回カンマリオリバってとってもなんかこうお姫様っぽい売り場じゃないですか
だけどあの月の明かりの屋上に出るって下野区であるので
これって夢の世界とか、あとは幻なんですよねきっと
昼間のデパートには多分12回カンマリオリバっていうのはなくって
デパートはね多分11回だって、で11回の売り場で終わりのはずなんですけど
きっと夜にしか出てこないまみちゃんとかゆゆちゃんだけにしか行けない
屋上の、夜の屋上に出現するデパートの売り場っていうことなのかなというふうに思いました
なんかそのまみちゃんたちの心が作り出した売り場というか願望なのかなって思ってます
でどういう時にそういう願望が出てくるかなって考えたんですけど
もしかしたら現実がちょっと違うのかもしれないですよね
あとはあのなんだろう、まみちゃんとゆゆちゃんはキャバクラ女王だから
夜ね自分がお姫様になる、夜の女王になる
その時に身につけるカンマリがその夜のデパートに売ってるっていうことなのかなとか
なんかそんなようなことを考えたりしました
このファンタジーとその哀愁のミックスの仕方がすごくなんかやっぱりさすがだなっていうかすごいなって思いましたね
なんかあのこのタンカをおつまみにいいお酒飲めそうですよね
なんか私はちょっとそういうことをしてみたいなって思いました
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なんかこのタンカをね、あのいい額縁とかそういうのに飾って
額縁に飾るとなんか家みたいになっちゃいますかね
なんか例えばこうプリントして素敵にね飾って
でその前でなんか美味しいお酒飲みたいなって
しかもなんかその時のお酒は多分ビールとかじゃなくて
なんかもっとバーで出してくれそうなやつがいいなって思いますねできれば
例えば何?ちょっとよくわかんないですけど
ジンとかなんかそういう感じ
あんまりバーとかは行ったことないんでよくわかんないですけど
なんかそういうちょっと大人な美味しいお酒を傾けながら
めでたいタンカだなっていう風に思いました
夜の雰囲気とすごくマッチしてるのでいいなーって思いましたね
なんかそういうバーとかってあったらよくないですかね
夏のビアガーデンみたいな感じで
まああの室内でもいいんですけど
プロジェクターとかにね
でタンカを夜空とかに映し出してくれて
でそれをめでながらお酒を飲むみたいな
タンカバーみたいなあったらちょっとなんだろう
いいお酒が飲めそうな感じがしますね
そういうのってないんですかね
なんか本当にその歌会とかその品評会みたいな感じじゃなくて
ただめでて特に批評とかはせずに
なんかこうただ個人個人の心の中で
お酒のあてとしてタンカをめでながらお酒を飲むみたいな
ちょっとなんかかっこいい感じしますよね
そういうのもあったらいいなーと
なんとなく思いましたね
でなんで私そのなんかお酒を
これをあてにお酒を飲みたいとかって言ったかっていうと
なんかこのタンカを読んだ時に
夏のビアガーデンを思い出したんですよね
あのビアガーデンって
12:00
大体デパートとかの屋上にできるので
都内だとね夏とか
でなんかあのビアガーデンの会場に
こう出る時の雰囲気が好きで
普段デパートって屋上には上がらないですけど
あのビアガーデンの時だけ開放したりしてて
だからその屋上まで上がるっていうこと自体が特別なことだし
なんかその屋上のエレベーターの扉が開いて
でそしたら目の前にわーって
ビアガーデンが広がってるわけなんですよね
しかも最近のビアガーデンってすごく凝ってて
ちょっとインテリアもおしゃれだったりするところとかも
たくさんあるので
なんかそういう雰囲気ちょっと異世界に来たみたいな雰囲気が
このタンカと似てるなーって思って
カンモリ売り場じゃなくてね
ただのビアガーデンなんですけど
なんかその夏の雰囲気思い出して
でビアガーデンも夜しか営業してないので
なんかちょっと実在してるんだけど幻みたいな感じがするなーって思ってるんですよね
なんかあの明かりに照らされて
なんか明かりもちょっとこうおしゃれなね
関節照明みたいのがポンポンってあって
夜空も真っ暗になってて
でその中でこう一時ねお酒を飲むっていうのが
なんかもうその物自体がすごく幻っぽいなーって思って
でなんとなくそのビアガーデン行った翌日って
あれ昨日の出来事って本当にあったんだよなーって
なんとなく思っちゃう感じがするんですよね
それってその夜の暗さとか暗闇の中に灯ってる明かりが
そういう風に思わせるのかもしれないですけど
なんかそういう雰囲気とこの歌がまってしてるなーと思って
いろんなことを思い出した短歌でした
はいいかがでしたでしょうか
15:01
今回は小村ひろひさんの12階かんもり売り場でございます
月の明かりの屋上に出るをご紹介しました
短歌の世界の歩き方は毎週金曜夜8時に配信しています
また来週金曜夜にお会いしましょう
それではおやすみなさい
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