社会の変化とイギリスのマグカップ
おっと、前回からの続き
ちょっと置いといて、そういう時代背景でしたって話ね。
で、同じ頃アメリカどうなってるかっていうと、思いっきりイギリス、特にロンドンの食生活を影響を受けるわけですよ。
ロンドン?
はい。これね、なんでロンドンに限定してるかっていうと、その産業革命期、ちょっと前くらいから始まるんだけど、
イギリスという国の社会が、人口がぐしゃっと動くんですね。
っていうのも、エンクロージャーとかって囲い込みって言うんですけど、農業をできない人たちがいっぱい出てくる。
これ江戸時代もあるんだけど、長男が次回す、みたいな仮になったとしますよね。これは日本の話ですけど。
地難坊さ、田んぼ分割しちゃうと生産量下がっちゃうから、長男総通りにすると地難坊って行くとこないじゃん。
しょうがないから出稼ぎに江戸に行ったり大阪行ったり京都行ったりするわけですよね。
これのすげー勢いで一気にドーンっていったのが、その産業革命期のイギリスなんですよ。
どういうことか?
郊外にいたらね、基本農業やってたりとか、毛織物作ってたりとかするわけですよ。木工業やってたりとか色々やってます。
朝食って言ったら朝起きてきて、ご飯作ります。パン自分家で焼きます。スープ作ります。ゆっくり朝食食べて、さあよし働くかって職人が仕事をし始めます。
みたいな生活をしてるんですよ。これが工場労働になると、時間通りに動きなさいよっていう社会が来るんですね。
つまりこれ以前の世界っていうのは時間守らないのがデフォなのね。
生活がメインだから。
だって雨降ったら外出らんないから家で何か編み物したりとか、そういう世界なんですよね。
割と自然に寄り添った農業系の社会だったのは一気に工業化したことによって、朝8時に出社しなさいよって。
このタイミングで世界で初めて遅刻は悪っていうことが、そういう概念が植え付けられるんですよ。
それ以前に遅刻が悪っていう概念ないんで。
だいたい時間守ろうと思ってない。
だからいまだに農村地域とか田舎のほうへ行くと緩いんだ。
緩いんです。だってそんな意味ないんだもん。
まあそうね。
きっちりかっちりやり始めたのはこの産業革命以降の話なんですね。
そういうふうに朝の時間が短くなっていくわけですよ。何時までに行かなきゃいけないから。
労働状況と食生活の変化
ちょっとでも自分の準備をしくったら、会社遅刻しますみたいになって。
遅刻していくと工場のオーナーとか管理者からめちゃくちゃ怒られて、
ポーンって首だとかってなっちゃうと生きていけないわけですよ。
木とかそういう薪みたいな燃料も都会だからね。手に入らないじゃん。
どうするの?どうやって火つけるの?みたいな話になりますよね。
当時石炭が取れて、それがメインの化石燃料になって、これがエネルギー革命なんですけど、石油とか石炭とかが出てくるわけじゃないですか。
安い質の悪い石炭を買ってきてそれを燃料にして暖炉にくべて、暖を取ったりとか調理をしたりっていう生活になりますよね。
つまり燃料が今までだったら労働料がかかるけど無料だったものが、ここで金を払うに変わるんですよ。
結果としてあんまり時間をかけた温かい料理っていうのは難しくなってくるんですね。
今もそうだね。
ただ暖炉さえつけてしまえば、この暖炉の一個で作れるようなものが朝食として欲しくなるのが一つの点。
もう一つは、肉体労働が農業よりもより過酷な肉体労働になるんですよ。工場労働者って。
そうなのか。
朝出社して、はい9時です。ちょうだいです。グイーってジリリリリリみたいになったら、ガッチャンガッチャンガッチャンガッチャンガッチャンガッチャン。
死なーみたいな感じで必死こいて働くんで。朝一から体力勝負なんですね。
これまだ労働基準法とかないから。
そうか。
普通に15時間とか20時間働く。普通にあるんだよあの時代。
休憩時間とかもちょろっとだったりするのかな。
ちょろっとで朝ごはんをガッツリちゃんと食べて、昼もガーッと働いて。
さすがに体力なくなってきたよ、腹減ったよって言って午後の紅茶が出てくるわけですよ。
ここでティーブレイクをやって、これティーブレイクゆっくりするためのものじゃないんですね。
貴族はそういうものでしょ。
オートミールの誕生
労働者はそうじゃなくてエネルギー補給なんね。
ここでビスケットと甘い紅茶飲むんですよ。
そういうこと?
イギリス産の紅茶ってよくわからんやつを飲むんですよ。
あれかマラソンで給水所があるみたいな。
あそこで栄養補給しないと死ぬじゃん。
糖蜜たっぷり入れてカロリーじゃん。
ティーソースにティーカップってあんなおしゃれなもんじゃ間に合わないわけですよ。
片手にビスケット、片手に紅茶じゃないと無理だから。
これで登場したのがマグカップね。
マグカップここ?
これでもうみんな労働者はマグカップでガバガバ甘いお茶を飲むみたいな。
栄養ドリンクスは要は。
エナジードリンク飲みまーすみたいな感じ。
そこまでは持たせなきゃいけないから朝食もガッツリ食わなきゃいけないんで。
でもパン焼いてやられない。すげー燃料かかるんで。
買ってくると高い。
だからジャガイモふかすかオートミールかって話になる。
オートミールね。
オートミールって産業革命よりも100年くらい前ってイギリス人食わないですよ。
食べないの?
食べないですよ。あんなものは家畜の飼料だって言ってるんです。
オートミールって大麦系だっけ?
塩爆。
塩爆か。
塩爆ってツバメの麦。
それこそ農食ラジオで言ったけどなんで塩爆って言うんだろうねって。
言ったねそういえばね。
ツバメってあんま使うことないよねみたいな。
ないね。
俺よくわかんないけど。
おお。
もともと大麦は麦に擬態した別の植物なんですよね。
でも食えると。
イギリスの朝食文化
スコットランドとか貧しいんでそれ食ってて。
イギリス人が辞書で語尺を書くときにオート麦とはって。
百貨辞典かなんか調べるでしょ。
するとこんなものはイギリス人は食わないがスコットランドあたりでは人間が食うらしいって書いてある。
それから100年ぐらいして1800年代に入るじゃないですか。
ちょうどその頃夏目漱石とか明治入ってからイギリス留学したりするじゃない。
彼賢いから辞書バーって開いてさ。
とうとうイギリス人も馬や牛になってしまったらしいって書いてる。皮肉ってのね。
100年前にはスコットランド人のことバカにして
あんなものは家畜しか食わないのにあいつらは食ってやがるっていうのを辞書に書いてたのに
100年後に漱石が言ってみたらお前らってなる。
そうなるよね。
オートミールっていうかポリッジとか言われるお粥みたいなやつですよね。
あれってお粥なんで暖炉の上に鍋を置いてオート麦ぶっこんで
オート麦ぶっこんで水入れてグズグズやったらそれでオッケーなわけじゃないですか。
お湯沸かしますよね。これで紅茶入れればいいわけじゃないですか。
これに砂糖ぶっこめばエネルギー補給ですよね。
その横で卵ボーンって入れてベーコンも一緒に突っ込んで焼いて食べる。
もうタンパク質もカロリーもガーンと取ってこれで一気に働きましょうみたいなのが
これがいわゆるイングリッシュブレックファストっていうイギリス風朝食ね。
ここから来てるんだ。
コンティネンタルブレックファースト大陸系ね。
フランスとかドイツとかはもうパンとコーヒーだけなわけですよ。
ああパンとコーヒーだけ。
どっちかっていうと農業国なんでそんなに朝からガッツリやらなくていいわけで
働いてきてそれ食べてその後にもう一回お腹が空いたら食べるっていう生活でいいわけですよ。
まあまあまあ自分でタイミング見てね。
それが農業国はそれが中心だったしイギリスもそうだったんだけど
工業化したことによってパワーモーニングみたいなのが出てくる。
でこれなかなかと今イギリスの話したんだけど実はこれがそっくりそのまんまアメリカンブレックファストになるんだよね。
だってアメリカってそもそもニューイングランドなわけじゃないですか。
ああ確かに。
イギリス植民地じゃないですか。
そうだね。
でイギリスから移民ブワーっと入ってくるでしょ。
朝から労働しないといけないしニューヨークまで工場だらけだし。
なんなら砂糖工場ボウボウがあるんだよ。
タバコ工場とかさ。
じゃあそこで働く労働者はどんな食生活が適してますかって言ったら。
朝からパンは当たり前にあって買ってくるんだけど果物があって卵料理があってじゃがいもがあってでベーコンとかの肉料理があるわけですよ。
しかもこれ本屋に出てびっくりしたんだけど肉料理もベーコンソーセージが朝食わかるじゃないですか。
だけじゃなくてニートパイ。
ニートパイっていうことも普通にあったしなんなら朝からステーキっていうパターンも普通にあったっぽい。
イギリスよりも安くて手に入るんでしょうね。
広いんだよねきっとね農地というか面積的に。
牛とか肉育てるのって結局面積が必要だからイギリスとかだとちょっと厳しいけどさ。
アメリカはその辺広いからさ。
工業化による食生活の変化
まだ当時そんなに人口いっぱいいるわけじゃないからね。
当時まだ日本の方が人口多いぐらいの時代なんで。
あの国度で日本よりも人口低いっていうね。
深々だね。
3000万人とか。
低な。
そんな状態なんでまだ2000万人とか。
だからあれなんだね大陸系オーストラリアとかミートパイ系とかミートシリーズ。
肉を使ったパンの何か加工したやつが未だに日常的に売られてるよね。
冷凍とかでさ。
そうかそういうことかもね。
なんかレンチンするだけとかさ。
だからか。
これが1800年代の頭くらいまでは普通なんですよ。
これ1800年代の中頃ぐらいからガラッと変わる。
え?ガラッと変わる?
そういうんじゃなくてロンドン化するんですよ。
ロンドン化する?
1800年代の中頃?
中頃から後半にかけてかな。
そういうパワーモーニングみたいなのは今の時代に合ってないよね。
それよりもこっちの食事の方が健康的だよねって言い出す人たちが出てくるんですよ。
そうなんだ。
っていうのも工場労働者ももちろんいるんだけど
割と今でいうオフィスワーカー。
ブルーカラーホワイトカラーっていうホワイトカラーにあたるような働き方が
ブワーッと増えてくるんです。特にニューヨーク近辺で。
そうなんだ。
商取引やる人も出てくれば商権取引所みたいなところもあるし
貿易やってる人もいるしみたいな感じになってくるんですよね。
そうするとパワーモーニングじゃないよねってなってきて
これは健康オタクというか
健康を促進したいっていう学者さんたちとかいるじゃないですか。
その人たちがどっちかというとベジタリアンっぽい生活の方が
全粒粉ベースの加工食品の発展
体にいいよね。特に朝は消化的にもその方がいいよね。
それを1800の中頃にはやってた?
そう。1800年代50年70年とかその辺りかな。
っていうのが言われ始めて
新しい新時代の食品開発しましょうっていうのが
歌われ始めるんですね。
その中で食材としていいよって言われたのが全粒粉ベースのもの。
全粒粉ベース?
ふすまとか配合がついてる麦ね。
小麦なんだけど真っ白じゃなくて全粒粉。
それをベースにしたものを食べれば
大粒麦じゃなくて小麦でオートミル的なものがあったらいいよねみたいな。
玄米的な日本で言う?
玄米のお粥みたいな感じ。
十穀米とかいうあっち系ね。
その方が体にいいし朝楽じゃないみたいな感じになるんですよ。
その頃からそういう話はあったんだね。
あったんですよ。
その話を言っている人たちの中に
一人医学博士で健康推進派の運動をしていた
ジョン・ハーヴェー・ケロックさんっていう人がいるんですよ。
ジョン・ハーヴェー・ケロック
ジョン・ケロックさんね。
博士なんですよ。
この人はもう健康のことずっと考えてるし
健康のためには筋肉的な生活するのがいいよね。
性欲とかって体の健康に良くないからない方がいいよねっていう思想の人なんですよ。
そうなんだ。
とある教会、クリスチャーの教会の中の一つの宗派みたいなところが
その考え方でバチッとハマったんで
その教会の療養所というか
医療機関とまでいけないけど療養所みたいなところがあって
そこの館長をやるんですよ。
そこでちょっと今回は詳しくないけど
なんだそれっていう健康法を患者さんに指導したりとか
健康職で食事療法的なことをやったりとか
食事療法ね。
運動とかもさせるために健康器具みたいなのをこういう風に使って
もうなんか現代の話にしか聞こえないけどね。
ただちょっと価格的根拠薄いよねって俺は思うけど
いやいやいやそれはどうかなみたいな。
興味あったらググってもらうと出てくるんで
ちょっと見てもらうといいんですけど
それで健康食品とか健康器具って必要だよねってことになって
でジョンケロックさんは弟のウィルケロックと一緒に
健康食品と健康器具を生産して販売する会社を起こしてるんですよ。
健康器具と
健康器具と健康食品ね。
食品もね。
だからさっき言った全粒粉ベースのパンを作りますとか
そういう感じなんです。
特段すごいことやってるんじゃなくて
パン作ったりとかベジタリアンのスープの素作ってみたりとか
なんかそんなことをやってるんです。
でそしたらある時この会社で作ってたパン大失敗こくんですよ。
大失敗。
ちょっと変わったパン作ってて薄く伸ばしたやつを重ねる
ミルフィー状に重ねて焼くっていうパンを作ってたらしいんですけど
機械でローラーで伸ばすわけですよ生地をね。
ベーって伸ばすじゃないですか。
そしたら工場の機械が止まっちゃったらしくて
伸ばしてる途中で止まっちゃったのに
しかも気づかなくて半日くらい放置しちゃったらしいよね。
へえ。
乾くじゃん。
パリパリだね。
パリパリになるじゃん。
けど別に金持ちの大企業じゃないから
その高価な小麦粉をね。全粒粉と小麦粉ね。
これもったいねえし。どうするよ。
カリカリに乾いてきたけど。
もういい。なんか活用できないかな。
このまま焼いたら微妙だな。ちょっと焼いてみるか。
カリカリパリパリする。
かてえな。薄く伸ばしたらいけんじゃねえ。
もうちょっと伸ばせ伸ばせ。ガンガン伸ばせ。もっと伸ばせ。
焼くか。短時間で焼けた。焼けた。いけた。
これ食えんじゃねえ。バリバリに砕いて。
ほんのいい感じ。バリバリ食えんじゃん。
オートミールみたいにしてお帰りするときにいいんじゃないこれ。
パンじゃなくてさっき言った全粒粉ベースの
オートミールとかポリチチの話しましたね。
お粥ならいける。
お粥だと麦とか粒の状態なんで
茹でなきゃいけないじゃない。
元が生地だから水でふやかして食えりゃいいじゃん。
戦国時代のご飯みたいなもんでさ
欲しいみたいに戻したらいいじゃんみたいな感じで
これいけるわーって言ってアローコとかそのまま療養所に行って
患者さんたちに食わしちゃった。
患者さんに大受けで、館長これめっちゃうまいっすけどって言って。
いいじゃんいいじゃんって。当時は甘みも何もなくて
普通に水かけて食うだけなんだけど。
これはうまいってなって、次からそれ作り始めたらずっと。
健康的だし。
いいじゃんいいじゃんってなって
1897年に兄弟でフレークの専門会社を作るんだね。
コーンフレークのブーム
フレーク。
これが世界最初のシリアル。
ケロックってあのケロック?
そうなんです。
そんな出来方したのあれ?
確かに不思議な形してるよね。
経緯が見えないというか。
元々そういう失敗から出来てて。
お兄ちゃんのジョンケロックがもともと博士だし研究者だから
色々と工夫するんだよね。
これ麦じゃなくて他のでやってみるか。
どういう風にしたらより健康的でより美味しくなって食べやすいかって
色々研究した結果
これトウモロコシベストっぽいぜって。
トウモロコシね。
だからコーンフレークね。
そういうことね。
これ売り出したらめちゃくちゃ人気出てさ。
患者さん側じゃなくて一般の街の中ではめっちゃ売れるようになって
消費者の創意工夫
ちょっと待ってもうこれ以上買わないでって
待ってくれって言わなきゃいけないぐらい人気になるんですよ。
そんなレベルで?
ブンブンブンブン売れて会社でかくして
そしたらなんでこんな売れてるのかっていうので
市場調査をしたりとか
お客さんがどういう使い方してるのかって見るじゃないですか。
そしたらなんと消費者の側は
コーンフレークに例えばクリームかけたりとか
糖蜜、砂糖のシロップとかかけて食べてるんですよ。
水だけじゃなくてそれをクリームにしたり牛乳にしたり
それに砂糖を入れたりして食べてて
なんだそれって。
なってこれそもそも砂糖まぶして売ったら
売れるんじゃないかなっていうことに気が付くわけですよ。
特に弟のウィルはもう企業家として
自分でもう買ってきてるんだよ。
俺は企業拡大だぜ。
俺は兄ちゃん行こうぜ。
砂糖まぶしのコーンフレーク売ろうとするんですよ。
そしたら兄ちゃんのジョン
ブチ切れる。
もともとやってることと真逆をやろうとしてるからね。
でめえ。
砂糖は性欲を加速させるんだよ。
そもそも健康上の意味ないから。
ウィルちょっと一回立ち戻ろうぜ。
俺たちがなぜこの会社を立ち上げたかの原点は健康食品だと。
そこに健康に良くないはずの砂糖を入れるとは意味がわからん。
ふざけるなってなってめちゃくちゃ大喧嘩して絶好。
完全に絶好。
もうコンタクト取らないくらいまで。
完全なんだね。
健康食品は健康食品であって
ウルフォーはウルフォーで別でやればいいって言って
頭があいつちょっとおかしいんだあいつはとか
よかんないけど言って
いい。俺は会社別で作ってそっちでやるわ。
こっちだって言って作った会社が今のケロック。
弟のほうの会社が今のコーンフレークの有名なケロック社。
そっちが残ったの?
お兄ちゃんはその後ずっと細々と医学博士として研究をしながら
健康のための活動をずっとやってそのまま障害を終えます。
だいぶ違うね。
ずっと元の健康食・健康器具の会社を細々とやりながら。
複雑だなあそう見ると。
しょうがないっちゃしょうがないんだよね。
売れるほうが企業としては正解になっちゃうから。
そうなんですよね。ちょっと切ない話ですよね。
でもケロックのプレーンって佐藤ないよね今。
あれはねだいぶ後。
後なんだ。
あれが商品化されて世界で売られるようになるのがもっと後。
復刻版みたいな感じだろうね彼らからするとね。
まあそういうことになるね。
もともとあったのかもしれないけど今ほど流通してなかったらしいよ。
これはもう21世紀に入るとかそういう世界ね。
20年30年くらい前から健康が世界的な課題になってくるんで。
アメリカでも日本でも世界的な課題になってきてからちょっと考え直そうか。
じゃあそのこの兄弟が作るタイミングが気持ち遅かったら兄ちゃんも一緒にやってたかもね。
かもしれないし。
でもプレーン佐藤なしのシリアルって今どこの国行っても大概置いてあるからさ。
まあそうね。
これ自分で体験してみたさこの間。
これねお兄ちゃんのジョンからすると並行することすら多分ダメだと思うんだよね。
健康のことを考えた博士だからそもそも佐藤まぶしを売ってること自体がアウトだから全部プレーンにしろって話だと思うんだけど。
でもねウィルの感覚とか消費者の感覚もちょっと分かる気がしてて。
この間オートミールの素買ってきたのよ。
素?
大紬のやつね。
あと初期の頃多分これだろうなっていうフレーク買ってきたの。
コンフレークは牛乳かけたら別に食えるんだよね。
ちょっとフルーツ添加するとかだったら全然いけるんだけど。
オートミールの元祖のやつはねこのまんまは食いづらいよな。
そんな感じ?
僕の味覚でもこれは決してお世辞にも美味しいとは思えないかもしれない。
そうなの?
食えるよ別に。
まずってことではないけど現代人の味覚だったらなんか物足りないって思っちゃうかもね。
しかも牛乳じゃなくて水だからねって思うと。
っていう感覚になったので当時の人たちがクリームとか砂糖かけたくなるような気持ちも
分からんではないこれは欲しいかもなみたいな。
ちょっと思った。
そうなんだ。
美味しくなければ売れないもんねそもそもね。
そうなんですよ。
シリアル業界の展開と競争
実はこの後ケロックだけじゃないけどシリアル業界がすさまじいビジネスを始めるんだよ。
だいぶいい時間だけどどうしよう。
前後編のデッキってどっか敵となとこで。
そうするよ。
一回このシリアルシリーズだけ言っちゃうね。
これケロック社がこうやってシリアルコーンフレークみたいなのバーって出すじゃないですか。
当然だけどライバルが出てくるんですよ。
ライバル。
みんな真似するから。
まあそうだろうね。
いろんなところがコーンフレークだとかシリアルだとかいわゆるフレークの会社バカバカバカって出てきます。
競争が始まります。
シュガークリスプの誕生
ちょっと時代後になって戦後の話なんだけど1950年頃。
1950年。
くらいにこれ日本ではほとんど展開されてないけど会社でポストっていう会社があるんですねアメリカに。
アメリカにポスト?
ポストっていう会社があるんですアメリカにね。
この会社がやっぱりシリアルを売ってるんですけどすげえびっくりしたようなシリアル新作発表するわけですよ。
シュガークリスプっていうのね。
シュガークリスプ?
カリッカリしててクリスピーなの。
香ばしくてカリカリしてて固くてね。
お菓子みたいにおいしいわけよ。
パリッパリッパリッみたいな。
ぐらいの商品をシリアルとして発売します。
シリアルとして?
これねシリアルっていうか潰しないんだよ麦そのものなんだよね。
麦そのもの?
いったん麦かなんかあのわかんないけどなんだろうねほしいみたいなもんだよね。
シリアルバトルの始まり
はざし米みたいな米はざしみたいなのとか。
麦菓子ってあるじゃない。
あんな感じだと思ってたぶん麦菓子そのものだね。
今だったらチョコレートでコーティングされてるの結構多いけど当時のやつだと麦を砂糖でコーティングしてるだけってやつね。
そんな感じ?
砂糖まぶすどころか一粒ずつ砂糖でコーティングしてカリッていうぐらいの量だから結構だよね。
そうだねそんなにコーティングしてあったんだ。
これここからなんでこれ上げたかっていうとここをきっかけにしてこの後いろんな会社が競争を激化させていくんですよ。
シリアルバトルみたいな。
お前がそうきたらじゃあうちはこういくぜってバンバンバンってやるのがこのあたりから総重量のうち半分以上のが砂糖ってことになる。
え?
だから麦とかトウモロコシとかフレークあるじゃないですか。
こっちが50グラム砂糖50グラム合わせて100グラムのシリアルですみたいな感じ。
ほぼ砂糖食べてるよね。
で例えばポストが出してきたんでじゃあケログはどうしたかっていうとハニースマックっていう新しい商品出してうちは砂糖含有量55.6%です。
超えてきた?
超えてきましたか?
名前も甘そうだしさパーセンテージで勝負するとこ違う。
そしたらポスト社がいやだからそういう甘くてクリスピーなやつはうちの1000倍特許だからいかに死にせとはいえ私どもとしてはちょっと負けてらんないですね。
新商品出します。スーパーオレンジクリスプスーパーですから砂糖含有量70%です。
70?
麦3割。
コーンとか小麦の割合とかで普通に勝負するところをさなんで砂糖でいっちゃったんだろうね。
いっちゃってるんですよ。
だから冒頭に加工食品の砂糖化って言ったじゃないですか砂糖化してるでしょもう7割砂糖なんよ。
砂糖食べてるね。
風味つけてるのに麦入ってるぐらいのもんでこれじゃん。
そうだねなんか逆転してるね。
そうなんですよ。
しかも海外でもスーパーってつけるんだね。
アメリカの文化とスーパーマーケット
好きですよ特にアメリカの人超なんとかってスーパーめっちゃ好きですよ。
なんか日本でもさスーパーシリーズみたいなスーパーなんとかでもさ。
日本はほらアメリカ文化に洗脳されてるんで。
あーそういうことね。
スーパーマーケットって言っちゃってるからね。
元はマーケットだから。
そうかそうか言われてみればそうだ。
スーパーマーケットとかマートとかって日本語だからさ日本人で名前ちゃってマートとか呼んでるじゃん。
あれがスーパーマーケットで巨大化しました。
そうなんだ。
巨大なマーケットってほらアメリカ大得意じゃないですか。
モールとかスーパーなんちゃう。
メガモールとかいうのね。
いろいろスーパーなんちゃうスーパーなんちゃういっぱいあるからねあの国は。
あれ日本にするとなんか面白いね。
超なんとか超なんとかつってんだよ。
超レストランってあるかどうか知らんけど。
スーパーカーって超自動車だからね。
すごい単純なんだな。
これちょっと話関係ないけどいろんな面白い名前つけるの好きじゃないですかあの国の人たち。
なんとか政策って国の政策にもやたらと名前つけたがるし作戦とかもなんちゃら作戦とかいっぱい名前つけたがるんで。
日本もなんか真似してる感はあるけどね。
アニメチックなんですよあの辺ね。
そうなんだあれ文化なんだもともと。
そっかごめんそっち引っかかっちゃったんだ。
どこ拾ってんだよ。
だってなんかね和製英語的な感じかと思ってたのよ日本で使うスーパーとかさ。
アメリカの方好きですよ。
デフォルトがそっちでちゃんと使われてたんだね。
フランキーもびっくりですよ。
確かにフランキー。
漫画見てないとわからんやつ。
なんでこんな甘くなってったかっていう理由が気になったんでちょっと調べてみました。
たぶんですよこの時代1950年以降ってのは日本で言ったら戦後復興期ですよ。
アメリカであってもテレビが空手日になっていく時代だし冷蔵庫が一家に一台みたいなそういう時代ですよね。
女性の社会進出と朝食文化の変化
その時代になると日本もそうだけどわりと女性の社会進出が始まってくるんですよ。
女性も働きます。
アメリカ社会っていうのは実は現代ではちょっと想像しづらいですけどそれ以前の時代ってめちゃくちゃ男尊女卑とまでいかないけど男女の格差がでかかったんですね。
女性は家から出るなみたいな。
そんなレベル?
もうそんな感じ。ガチガチの封建時代の日本みたいなそれ以上の格差があるぐらいがっちり入ったんだけどそれが意識変化が起こってこの時代から女性の社会進出みたいなのが始まります。
あと家事をする時間がなかなかしんどくなりますよね。
特に移行期っていうのはひどいわけですよ。
現代日本そうですけど女性社会進出したとしても家のことは男性じゃなくて女性がやるべきみたいな風潮まだ残ってますよね。
まさにその時代なんですよ。
お母さんたちの家事労働を軽減したいよね。だから洗濯機という機械があるといいよねとかいう話なんですね。
この中にこのシリアルが入り込むんですよ。
だって朝食めっちゃ楽じゃない?
楽だね。
牛乳かけて終わりやろ。
よくアメリカのドラマは朝みんなCR食べてるよね。
上級の人たちじゃなくて映画の中でもいろんな世帯が入ってる安いアパートメントみたいなところの家族って
だいたいキッチンかうさぶれたような飲んだくれの親父の家庭とかが映画で映るとキッチンのテーブルの上にバーンってシリアル転がったりするじゃん。
朝食用のシリアルのマーケティング
あれ何がいいかっていうと飲んだくれだろうが子供だろうが朝食用意できるってところなんですよ。
女性の家事労働のうち朝仕事行かなきゃね。
一番めんどくさいのは朝食なんですよ。
だからシリアルポンと置いといてあと自分たちでやんなさいっていいわけね。
こうすると子供がある種の家事参加し始めますよね。
だからどのシリアルを子供たちが食べたがるかっていうのはすごく重要になるんですよ。
親よりも子供が選ぶから。
てことでシリアルのメーカーは広告マーケティングをするときに誰をターゲットにやるか。
お母さんでもお父さんでもないの。
子供に受けるものを作って子供に向けてコマーシャルメッセージバーって打つわけですよ。
だから人気キャラクターを使ったアニメの人気キャラクターを使った広告をバーって打つわけだよね。
だからティガーがみたいな話だよね。
いたね。
いろんなスーパーマンみたいなのとかアメリカのアニメキャラクターとかがブンブン広告で起用されるようになって
子供向けテレビ番組のところにブンブンシリアルの広告が入るようになる。
子供向けだから当然甘い方がより売れるわけですよ。
朝食だけじゃなくて学校から帰ってきてただいまーおやつシリアルみたいなね。
牛乳かけないでバリバリ食えますみたいな。
食べてたよ俺。
でしょ?
食べてた。
食べる時間が朝と午後の2回くるわけですよ。
消費量わかるじゃん。
わかるね。
もうわかるよね。甘いの作るよね。
そうね。俺のチョコは好きだったから。ケロックの出してた。
結構あれですよ。僕留学したときもそうだけどホームステイとかするとシリアルが何種類かあったりするね。
甘みの抑えめなやつからめっちゃ甘いのまでね。
めっちゃ甘いやつは午後のおやつに食べるとかね。やってますよね。
やってるね。
これ今フルグラなんかゴロっとフルグラとか売ってるでしょ?
売ってる。
おやつ用に。あれは食事としてのグラノーラとおやつとしてのグラノーラこれ分けることによってダブルで売れるっていうビジネス的な戦略ですよね。
ああそういうことね。
これもうねこの時点でやってるんですよ。
やってるんだ。
で結果甘くなりまくって売れまくってこれ今でもそうなんだけど
だいたいアメリカのテレビ番組だと年間で130万回以上はこの甘いシリアルのテレビCMが流れまくってる。
130万回。
やばいよ。
そんな流れてるの?
流れてる。
シリアルに含まれる過剰な砂糖の問題
全体が分かんないけど。
もうすさまじい量の広告が売られてて当然ラジオとかもそうだしインターネット上もそうだし
あと転倒広告とかもバンバン売ってる。それが始まったのは今じゃなくてもうこの時代からやってるゴリゴリに。
何が起こったか糖の過剰摂取という社会問題が生まれました。
だいぶ原点から行くとやっぱ行っちゃいけない方に行ったね。
だって朝食ですからやっぱり日本の食卓に置き換えてみましょうか。
ご飯がずっと砂糖まみれなんです。毎朝。
毎朝ね。
毎朝シリアルで朝食ってそんなに主食だから買えないじゃないですか。
それが365日50%超えの砂糖を含んだものを食べてるんですよ。
多いね。
真昼でしょ。
真昼ね。中毒性あるしね。
それが今から70年くらい前から始まってるので当時の子どもたち今おいくつでらっしゃいますかね。
もうだいぶ高齢度。
そうすると次の世代次の世代来ますよね。これがアメリカの食文化の一端になってますね。
それでも一端なの。
本当は今回この加工食品の砂糖化で取り上げなきゃいけない食品っていっぱいあるんですよ。
キャンディーとかお菓子類もねアイスクリームもあるしドーナツもそうだしクッキーもそうだしチョコレートとかタフィートフィーとかいうのとかキャラメルとかハイチュウみたいなソフトキャンディーとかいっぱいあるんですよ。
いっぱいある中で今回は2つだけ取り上げます。
今日はシリアルの話ね。
シリアルね。
でもう一つはソーダ。
ソーダ。
加工飲料との比較
炭酸飲料の話。
ああ炭酸飲料。
次回その話ちょっとしましょうかね。
はい。
はい。
あるね。
ありますよ。書いたのは短いけどね。
うんそうね。
そうね。
確かに砂糖を使ったお菓子いっぱいあるね。
はい。
ということでじゃあ今回はこの辺で終わりたいと思います。ありがとうございました。
ありがとうございました。
こんにちは。食べ物ラジオサポーターのハリーです。
食べ物ラジオでは活動を応援してくださるサポーターを募集しています。
もっと食べラジオの話を聞きたいというそこのあなた。
僕たちと一緒にサポーターになりませんか。
詳細は概要欄またはホームページをご覧ください。
サポーターコミュニティでお待ちしてます。
美味しい。
すごい。
美味しい。
早いですかね。
早いですね。
倍速癖が。
僕が聞いているスピードはこんなもんでしょうね。