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始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
今回のトークのサムネが、えらい素敵なことになっております。
こちらのサムネのイラストは、ラジオトーカーのすずめのさんに書いていただきました。
どうもすずめのさん、ありがとうございます。
こちらのイラストはですね、ライブ配信のサムネで使わせていただこうと思っていて、実際もう使っているんですよね。
ただね、僕の番組をフォローしていつも聞いてくださっている方が、みんながみんなライブ配信に来てくださっているわけではないので、
その収録配信を楽しんでくださっている方もいらっしゃると思うので、
そういった方にお披露目という形で、今回のトークのサムネはこのすずめのさんのを使わせていただきました。
今回のトークテーマはですね、まさにこのサムネ、もともとサムネールですよね。
そのサムネールがサムネになるみたいな短縮語と言われるようなものについてお話ししようと思います。
というのも、サムネもそうなんですけど、ちょうどね、いただいたお便りがそういった短縮語に関わることだったので、ちょうどいいやってことでね、やっていこうと思います。
ではそちらのお便りを読み上げようと思います。
こちらKJさんからいただきました。
シガさん、はじめまして。
日本語に主語は必要か、とても面白い内容でした。
外国語の学習書に出てきそうな、彼は怖い、みたいな表現に違和感があるのは、動詞の形から話してが主語だと感じるからなんですね。
今まで考えもしなかったです。
さて、一つ質問があります。
日本語の省略語にルールはあるのかということです。
ギターが趣味なんですが、アコギというのになぜエレギではなくてエレキというのか不思議に思ってます。
つまらなかったらスルーしてください。
まだまだ新規リスナーですが配信楽しみにしています。
ということで差し入れとともにお便りいただきました。
どうもKJさんありがとうございます。
トークの本題に入る前に、たくさんお便りいただいてるんですけども、ちょっとお返しのトークが遅くなってしまうかもしれません。
いろいろ取り溜めしているトークもあって、それを年内のうちに配信したいとか、
じっくり煮詰めて配信したいとか、いろいろあったりするので気長に待っていただけたらと思います。
必ずお便りお返ししますので。
今回のこのKJさんの視点はなかなか鋭いものですね。
どちらもギターの一種であるにも関わらず、その短縮語の形がアコギとエレキで全然違うということですね。
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この2つはタイプが違うといえばタイプが違いますね。
アコギの方はアコースティックギターなので、全部要素と交部要素からそれぞれアコとギを取ってくっつけてアコギになっていると。
一方エレキの方はエレキギターの全部要素だけ使っているということですね。
交部要素の方はもう完全に削除しているということです。
なのでこの全部要素交部要素の組み合わせタイプと交部要素削除タイプとの使い分けがどうなっているかはなかなか難しいですが、
一つはエレキギターの場合はギターを省略してもエレキというのはエレキギターしか指さないからということですね。
これどういうことかというと、例えばなんでもいいですけどパリコレクションをパリコレって言いますよね。
あれをもしコレクションを完全に削除してパリと言ってしまったら都市の方のパリを指しているのかってことになっちゃうんですよね。
一方エレキギターはギターを削除してもエレキっていうその形自体がギターにしか使われないので、
そういった意味で交部要素を完全に削除しても問題ないということですね。
今回はアコギタイプの短縮語を見ていこうと思います。
つまり全部要素と交部要素からそれぞれ要素を持ってきて短縮語を作っているタイプですね。
この短縮語の話に入る前に前提知識として網羅と音節っていうものをちょっとお話ししようと思います。
関連トークが確かあったので探してリンクも貼っておくのでそちらも聞いていただけたらと思います。
網羅と音節って時々区別なく使われることもあるし実際重なる部分も多いんですが、
この短縮語の場合ははっきりと使い分けなくてはいけないところなんですね。
網羅っていうのは日本語の中で使われる音の単位のことなんですよね。
これはだいたい仮名一文字に相当するものです。
小さいやゆよみたいな用音と言われるものは除いて、仮名一文字に相当するのが網羅と言われるものです。
この網羅というのは音節とよく被るんですけど、例えばかっていう単語は1網羅であるし1音節であります。
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ただズレが生じるのは例えばんみたいなもので、ペンといった場合は日本語の中ではこれは2網羅の単語なんですが、
音節で考えると1音節なんですよね。あるいは切手っていうのも3網羅の単語ですが、音節で考えると2音節です。
あるいは長音っていうのも日本語の中では1網羅を形成するもので、聞いてっていうのはこれ3網羅なんですよね。
3文字で書くからですけど、ただ音節で考えると2音節なんですね。
なので、例えば英語母語話者みたいに網羅を持たないような言語の話者が日本語を学ぶ際は、
聞てと切手と聞いて、この3つはなかなか発音し分けるのが難しいと言われています。
なぜなら全部2音節だからですね。ただ網羅で考えると全部違う単語ということになります。
この短縮語を考える際は網羅っていうのが非常に大事で、このアコギみたいに全部要素と後部要素それぞれから音を持ってくるような短縮語の場合は、
普通は2網羅ずつ持ってくるということになっています。先ほど言ったパリコレもそうですよね。
全体で4網羅になるように調節するということです。
これは外来語に限ったことではなくて、ヒルドラとかもそうですよね。
家庭教師が家庭教とかいくらでもあると思います。
そう考えるとアコースティックギターがアコギになるってなんか変なんですよね。
2網羅ずつ持ってきて全体で4網羅にするんだったらアコギターになるはずなんですよね。
これなんでアコギなのかちょっとわかんないんですよ。
だからかなり例外的なのかもしれないですね。
ただアコギみたいに全体で3網羅になる短縮語もあります。
ポテトチップスがポテチになったり、クレジットカードがクレカになったり。
ただこういったものは速音って言って小さいツとか長音みたいな伸ばし棒みたいなこういうのを特殊網羅って言うんですけど、
こういうちょっと変わった網羅の場合は3網羅になることがあります。
ポテトチップスの場合はチっていう小さいツが入っているからポテチ。
クレジットカードもカーっていう伸ばす音が入っているのでクレカみたいに。
そう考えるとなんでアコギになるのかがまた不思議ですよね。
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アコギターで全然おかしくないんですけどね。
冒頭お話ししたサムネもこのタイプで、もともとサムネールですよね。
書くときはネイルって書きますけど、発音としてはやっぱり長音として解釈されるんじゃないかなと思いますね、サムネールって。
そう考えると、一応2つの要素からできていると考えてサムとネールでそれぞれ2網羅ずつ持ってくるんですが、
後ろはネで伸ばし棒が入っているのでネだけ採用されて、全体で3網羅のサムネになっているということです。
以上の話をまとめると、こういう前部要素・後部要素、それぞれから音を持ってきて短縮語を作る場合は、
普通は2網羅・2網羅持ってきて4網羅にするはずなんですが、
日本語の中で特殊網羅と言われる小さい2とか伸ばし棒がある場合は、ポテチとかクレカ、サムネみたいに3網羅の短縮語になる場合があります。
そう考えると、アコースティックギターがなぜアコギになるかはちょっと、かなり例外中の例外と言わざるを得ないかもしれません。
というわけで、今回は短縮語についてお話ししました。
音節と網羅の違いについては、関連トークの方もぜひ聞いていただけたらと思います。
ではまた次回お会いしましょう。ごきげんよう。