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始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。志賀です。
今回のトークは、日本語のアクセントについてお話ししたいと思います。
このアクセントっていうのは、世間ではよくイントネーションというふうに言われているものですね。
まあ、関西風のイントネーションとかね、なんかそういうふうに言われたりするんですが、
ここではちゃんとアクセントというふうに統一していきたいと思います。
でですね、こういう発音に限られてですが、日本語の話を僕はこの番組で度々してるんですけど、
やる意味あんのかなっていう気はちょっとしますよね。
っていうのは常々言ってるんですが、母語話者っていうのは天才なので、
このルールというか理屈を知らなくても正しい形で話せるんですよね。
母語話者って天才なんですよ、本当にね。
だからまあ、日本語母語話者に向かって日本語の話をするなんてちゃんちゃらおかしいやっていうことなんですが、
ただ、皆さんが例えば地方出身の方で自分のアクセントを直したいとか、
あるいはアナウンサーとか声優を目指してて、東京式のいわゆる正しいアクセントを身につけたいとかね、
そういうふうに考えていらっしゃる方がいたら少しでも役に立てばいいかなと思ってですね、
これがきっかけになってね、そのアクセントを身につけることができたらいいかなと思って配信しています。
で、さっきからずっとアクセントアクセントって言ってますが、
要するにですね、雨と飴の違いですね。
で、この話をですね、この話っていうかこの日本語のアクセントの話は僕過去にしているのでシャープ50の方で、
そちらもこれ聞き終わった後でいいので合わせてお聞きいただけたらと思います。
で、そこでも多分ね同じ例を挙げてるんですが、この雨と飴ですね。
で、空から降ってくる天気の方は雨。
で、食べると美味しいのは飴ですね。
これはどういう違いかというと、音の高さが違うというふうに言えます。
空から降ってくる方は飴なので高低。
で、美味しい方は低高で飴とこういうふうになってるんですね。
日本語母語話者であればですね、これは当然聞き分けられるし発音の仕分けもできるはずなんですね。
で、そのルールを大まかに3つ今からお話しいたします。
これはそのシャープ50でお話ししたものと全く同じ内容になります。
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ざっくりいきます。
1つ目。
それぞれの文字に高いか低いの値が決められている。
これが1つ目のルールです。
あえて文字っていう言い方をしてますが、要するに空から降ってくる方はあが高くてめが低い、飴。
で、食べる方はその逆になっているとこういうことです。
ルール2つ目。
最初の一文字目と二文字目は絶対音の高さが違わなきゃいけないということです。
このことも同様にですね、飴と飴の例で確かめられます。
つまり高高とか低低っていう連続は一文字目と二文字目ではありえなくて、
必ず飴か飴で高低か低高で違わなきゃいけないとこういうことです。
ルール3つ目。
これが今回注目したいものなんですが、
一度アクセントのパターンが下がったら上がることはできないっていうルールがあります。
これは一単語の間だけということですけど、
本当は一単語じゃなくて一文節とか言った方がいいんですよ。
っていうのが、がとか助詞をつけるとアクセントのパターンが変わってきたりするので、
本当は助詞を含めたその一塊なんですけど、
ちょっと今回は単語とシンプルにお話しいたしますね。
なのでその単語の中では一度低いっていうのが現れたらもう高いっていうのは現れないとこういうルールがあります。
このことがですね、逆に言うと一単語かどうかを見分けるキーというかポイントになっているってことなんですよ。
例えば昔話と昔話っていうこの単なる単語の並べただけみたいなのを比べたときに、
昔話っていうのは一単語なんですよ。
これはですね、一つはアクセントに関係なく話が話になっているので、
こういうのを連濁と言いますが、こういう連濁が起こると問答無用で一単語というふうに言えます。
例えば何でもいいですよ。
山ほど例はあるので、多項が銀だこで多がだになるみたいなことですね。
一単語というのが連濁でわかるということですね。
昔話も同様に葉が場に変わって連濁しているので一単語ということがわかるということなんですが、
この連濁に加えて実は話と話でアクセントのパターンが変わっているんですね。
話っていうのを単独で使うときは話なので、引くたかたかっていうパターンなんですよ。
ただ昔話の場合はむかしばなしなのでばなしでここでたかひくひくとなっているんですね。
話が引くたかたかから何かの単語の一部になるときはばなしでたかひくひくってちょうどパターンが真逆になっているようになっているんですが、
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つまりですね、昔話だとむかしだから引くたかたかで話も引くたかたかで、
低い高いっていうのが2回出てきているんですよねここで。
だからそういうパターンは一単語内ではありえないっていうのをさっきお話した通りで、
一度下がったら上がれないので。
なので昔話は二単語であるとわかります。
逆にむかしばなしの方は最後下がるのがばなしなんでそこから上がることはないのでやっぱりこのことからも一単語であるとわかります。
なので連濁が起こってアクセントのパターンが変われば、
一単語である、何かの単語の一部であるとこうなりそうなんですが、果たしてどうなのかということなんですね。
というのがこういう例があるんですね。
例えば、学校に遅刻した話とか言うのですね。
これは学校に遅刻した話とは違うんですね。
遅刻した話の方は連濁も起こってないし話でアクセントのパターンも低高高なんで話って別の単語なんですけど、
遅刻した話だと話でやっぱりこれは連濁が起こってアクセントのパターンも高低低になっているので一単語なんですよ。
本当?
ちょっと今一単語なんですよってさらっと言いましたけど、
学校に遅刻した話、本当にこれは一単語なんだろうかなんだろうかという感じがしますよね。
この遅刻した話と遅刻した話でやっぱりちょっと受ける印象は違いますよね。
心なしか遅刻した話の方がなんか面白そうだなという感じがしますよね。
なんていうか昔話とかと同じように話のジャンルの一つという感じがします。
この遅刻した話ってどうですかね。こういう言い方皆さんしますかね。
僕はする方ではないですけどやろうと思えばできるし全然違和感は感じないです。
それを一単語と考えるかどうかはまた別の話ですけどね。
今ずっと話っていうのを例にとってますけど、
こういう面白そうさをね全面に押し出している番組がアメトークですよね。
つまりついつい食べ過ぎちゃう芸人とかいうあれですよ。
本来ならばついつい食べ過ぎちゃう芸人になるところを食べ過ぎちゃう芸人としてるわけですね。
これも単独で使うときは芸人なので下が低いんですけど、
食べ過ぎちゃう芸人ってアメトークというときは下が高くなるんですよ。
高くなることによって一単語感を出してるんですね。食べ過ぎちゃう芸人で。
あたかも芸人の一ジャンルみたいなそういう印象を与えているので、
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それが面白さというか、
なんて言うんだろうな、
その一つのジャンル代表感というか、そういうのを与えていると思うんですよ。
この芸人の場合は連絡は送ってないですけど、アクセントのパターンは芸人から芸人になっているんで、
やっぱりね、一まとまり感というのを出しています。
以上お話しした内容をまとめるとですね、
連絡とかアクセントのパターンが変わるっていうのが一単語である基準なんですが、
それを逆手にとってあたかも一単語感を出すことによって面白さを出すという手法が今日本語ではあります。
それが遅刻しちゃった話とか、ついつい食べ過ぎちゃう芸人とかこういうものです。
ただね、こういうのは多分皆さん無意識にやっていると思います。
ただ、理屈はこうだよというお話でした。
では今回はここまでということで、よろしかったら番組クリップお願いします。
ではまた次回お会いしましょう。ごきげんよう。