1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #640 鬼太郎、金太郎、桃太郎..
2024-04-06 10:42

#640 鬼太郎、金太郎、桃太郎:日本語における音節 from Radiotalk

関連エピソード
https://radiotalk.jp/talk/1011780

主要参考文献
前川喜久雄・窪園晴夫・本田清志・白井克彦・中川聖一. 1998. 『岩波講座 言語の科学2: 音声』東京: 岩波書店.

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

サマリー

彼/彼女は、「きたろう」「きんたろう」「ももたろう」という単語のアクセントについて話しています。

00:10
始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。ジョージ・クルーニーです。
お便りいただいております。
りょうすけさんから、ギフトと一緒にいただきました。ありがとうございます。
志賀さん、おはようございます。今、鶏がいっぱい飛んでいるそうで。
毎日ライブ配信の卒業おめでとうございます。
ありがとうございます。
ぽっかり穴の開いた気分とは無縁の朝を迎えられたと思いますが、もう一回ありがとうございましたを伝えたかったのでお便りしました。
毎日続けること、何回も繰り返すこと、忘れてもOKを、私の生活に取り入れるきっかけとなった志賀さんの毎日ライブ配信でした。
誕生日桑と土壁のいわきと同じなのを覚えていてくれて、これもありがとうね。
また土曜日にということで、りょうすけさんどうもお便りありがとうございます。
これはね、ラジオトークというアプリで、毎朝ライブ配信をやってたのを一旦やめようということにしたんですよね。
やめるというか、毎朝やってたのを土曜と日曜、土日の朝7時からということに変えたということについてのお便りでございます。
りょうすけさんもね、たびたび朝ライブ来てくださってどうもありがとうございました。
これは前向きな変更ですので、朝起きらなくなったとか、毎日きついなと思ってやめるわけではなくて、
それとは別に毎朝やることが習慣としてできたりとか、
あんまりスマホにべったりなのもどうかなっていうね、デジタルミニマリスト的な考え方もありのっていう感じで、
土日朝ライブしようというふうに変更いたしました。
興味のある方はね、ぜひラジオトークというアプリで聞いてみてください。
一旦朗読をしようと今思っていて、銀河鉄道の夜を読む予定でございますので、
実は読んだことないんだっていう方とかね、読んだけど忘れちゃったっていう方はぜひ来てみてください。
毎朝やってきて、たぶん3年4ヶ月とかなんですよね。
やってみて、習慣化する力とかそういったものが身についたかもしれませんし、
当然毎朝何か学ぼうとしましたので、それなりの知識っていうのもついたんじゃないかなと思っております。
ただ、りょうすけさんのお便りにあるように、忘れるものは忘れますので、忘れること前提にね、
学んでいくのがいいんではないかなと思いますね。繰り返せばいいだけなんでね。
というわけで、りょうすけさんお便りどうもありがとうございます。
日本語のアクセント
さて、今日のエピソードタイトルですが、
きたろう、きんたろう、ももたろう。
これらの発音についてね、ちょっとお話ししていこうと思います。
全部たろうがついているわけですよね。きたろう、きんたろう、ももたろう。
で、今回は発音は発音でも、日本語のアクセントという点でお話ししていこうと思います。
アクセントっていうのは、ちまたではイントネーションと言われているもので、
よくね、この番組でも取り上げてますけど、
ようは音が高いとか低いとか、まあそういうことで、
空から降ってくるのが雨。
で、これは高い低いで、
キャンディーの方は雨っていう風に低い高いになってるとか、
こういう高い低いっていうのが日本語という体系において非常に重要な役割を担ってるんですよね。
で、再びタイトルを見て、きたろう、きんたろう、ももたろう。
最後のももたろうだけ、ちょっと高い低いのパターンが違うんですね。
きたろう、きんたろう、ももたろう
きたろうっていうのは、
まあこのキーをすごい無精化して発音してるなと今思いましたけど、
きたろうっていうのは、キーだけ低くって、あと全部高いっていうような発音になってます。
きたろう。
まあこういうのは専門的に平板型とか言ったりしますけど、
まあそれは置いといて、きたろう。
キーだけ低くってあとが高い。
まあちょっと無精化してるからわかりづらいですけど、
ねたろうでも一緒ですね。
ねたろう。
これもねだけ低くって、残りが全部高い。
そしてきんたろうっていうのも同様です。
最初のキーだけ低くって、
それ以降が全部高いようなアクセントになっております。
きんたろう。
ももたろうの特殊な発音
ただももたろうの方は、
ももでここが低く高くなって、
残りのたろうが低いっていうような発音になってます。
ももたろう。
もしこれがきんたろうと同じような発音だったら、
ももたろうっていう風になるはずなんですよね。
それが何なんだということなんですが、
今日のこのエピソードの確信っていうのは、
日本語において、
もうらっていう単位がすごい重視されてるんですけど、
音節っていう単位も非常に考え方として有効だみたいなことなんですね。
もうらと音節については関連エピソードがございますので、
確かJ-POPの歌詞をどうやって歌うかみたいな話で、
もうらと音節の話してますので、
ぜひ聞いていただけたらと思います。
日本語では特殊もうらと言われるものがあって、
例えばきんたろうのんとかですね。
このんっていうのは音節としては独立してないんですが、
日本語においてもうらという独立した単位として考えられます。
これがいろんなところで確かめられますが、
例えば俳句とか仙流とか和歌とか読むときに、
このんっていうのは一つ分の単位として扱われるんですよね。
一文字と言ってもこの場合言っちゃいいんですけど。
なのできんたろうっていうのは、
5つの単位からなっていると、
日本語母語話者は直感的に感じるんですよね。
これが例えば英語母語話者だったら、
んっていうのを独立したもうら、独立した単位とはかなり捉えづらいと思います。
きんっていうこの一つの音節として、おそらく感じると思います。
このんっていうのはあくまで前に出ているきっていう単位と、
一つの音節を成しているということですね。
なので海外の方がこんにちはってうまく言えずに、
こんにちはってなるのは、んっていうのを独立して捉えづらいからということです。
ですので日本語はもうら言語で、英語は音節言語だっていう言われ方をよくするし、
この番組でもそういう言い方をしてきたと思うんですが、
ただ日本語においても音節っていう考え方が有効で、
それはどういう場合かというと、
まさに今この何々太郎といった場合のアクセントの規則を考えるときに、
音節っていうのが非常に有効なんですね。
何々太郎といったときに、この何々の部分が一音節の場合は、
同じアクセントの方になるということができます。
一音節っていうのは例えばき太郎とかね、ね太郎とか、
このきとかねっていうのは一音節かつ一網羅ですが、
きん太郎といった場合は、このきんっていうのは二網羅ですが一音節です。
ここでは網羅ではなくて音節として考えた方が都合がいいんですね。
きん太郎。このきんっていうのは一音節なので、き太郎と同じアクセントパターンになるということです。
それに対して桃太郎の桃っていうのはこれ二音節ですので、
別個のアクセントパターンになっているんですね。
もしこれを網羅だけに着目して考えちゃうと、きん太郎と桃太郎でアクセントパターンが違うっていうのがうまく説明できません。
同じきんと桃という二網羅なのに、きん太郎は平板型で、桃太郎は太郎の部分が低くなるっていうのがちょっとうまく説明できないんですね。
その代わり音節という考え方を導入すれば、きん太郎の方は一音節で桃太郎の方は二音節だからっていうそういう線引きをすることができます。
他の二網羅一音節の場合も同様で、ぐーたらしている人をぐー太郎とか言った場合も同様です。
このぐーっていうのは二網羅ですけど一音節なんですよね。
なのでぐー太郎っていうのはき太郎とかね太郎と同じアクセントパターンになっています。
というわけで今回は、網羅っていうのが非常に重要な言語である日本語であっても、場合によっては音節という単位が重要なこともあるというね、そういったお話でございました。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はしがじゅうごでした。
またねー。
10:42

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