00:05
始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。ジョディ・フォスターです。
今回は、英語に濁音はあるのかっていうね、こういうテーマでやっていこうと思います。
濁音っていうのは鍵かっこ付きになってますけど、
まあこれは日本語の中での言い方なんですね。
言語学の中でも、言語の音を物理的に研究する分野を音声学と言います。
音声学では、濁音とは言わずに優勢音という言い方をするんですね。
実質させているものは、かぶってる場合もあるんですけど、そうじゃない場合もあって、
今回は特に破裂音という音について見ていこうと思います。
破裂音の優勢音があるかどうかということで、
日本語だとバビブベボ、アルファベットだとBで書くような音とか、
ダディルデドっていうDで書くような音、ガギグゲゴっていうGで書くような音、
これらはすべて優勢の破裂音と言われるものです。
優勢っていうのは声帯の震えを伴う音ということになっています。
濁ったように聞こえるのはそのためなんですね。
一方、優勢音に対して無声音というのがあって、
バビブベボ、このブっていう音に対する無声音はパピプペポ、Pの音、
ダディルデドはタキプテト、ガギグゲゴはカキクゲコという、こういうペアになっています。
今言った音、シーンですね、破裂音を調音位置という観点から見ると、
バビブベボ、パピプペポっていうこのブ、プっていう音は両親音という唇を使う音、
ドゥ、トゥという音は歯茎を使う、歯茎音とか歯茎音と言われる音、
グ、クという音は軟膏外音と専門的には言われる音です。
今回はあまりこの調音位置は関係なくて、
注目したいと思うのは有声か無声かというものです。
声帯が震えているかどうかっていうふうに先ほど言いましたけど、
摩擦音の有声音と無声音のペアだと結構声帯が震えているかどうかってわかるんですね。
03:06
ジーっていうふうに言うと、ご自身で喉に手を当てていただければわかるんですけど、
声帯が震えてて、シーっていうふうに言うと声帯は震えていません。
こういう声帯が震えているかどうかっていうペアが有声音無声音で、
日本語にも英語にもあるような気がしますよね。
例えば日本語のバーとパーっていうのを比べたときに、
バーの方が破裂より先に声帯が震えているのがゆっくり観察するとわかると思います。
一方、パーといったときは破裂してからアーという母音でね、声帯が振動してるんですね。
これがまさに有声音と無声音の対立っていうことなんですが、
英語の破裂音の場合は声帯が震えているかどうかよりも、
気流の開放があるかどうかということの方が重要な違いなんですね。
こういうのを専門的に有気音と無気音という言い方をして、
この対立は中国語にあるようなものなんですけど、
Pの音はパーっていう風に空気の開放が伴う音。
一方、Bの音、バーの方は空気の開放のない音という風に英語音声学では言われています。
特に語と単語の頭に出たときは、この空気の開放があるかどうかっていうのが非常に重要な違いとなっているんですね。
なので、例えばピンっていう単語とビンっていう単語の違いっていうのは、
無声音の場合はピンっていう風に破裂の後に空気の激しい流れっていうのが必要になって、
ビンの方はそういうのがないっていうね、そういう対立になっています。
面白いのは、このPの音の前にSの音、スっていう摩擦音が出てきた場合は気流がなくなるんですね。
なので、例えばスピンっていうのはスピンとはならずに、スピンっていう風にむしろBに近いような発音になります。
これもなかなか面白いですよね。
今までの話をまとめると、日本語の破裂音っていうのは、
06:01
濁音と静音とか言われたりしますけど、声帯が震えているかどうかっていうのが音声学的な違いなんですが、
英語においては、破裂の後激しい気流があるかどうかっていうのが音声学的な違いとなっています。
今までの話は全部語と単語の頭に出てきた場合の話でした。
さらにその前にSが出てくるとどうなるかっていう話もしたんですけど、語末に出てきた時もちょっと面白い特徴があるんですよね。
例えば、選ぶっていう意味のピッグっていうのと、豚っていう意味のピッグっていうのは最後のシーンだけ違いますよね。
クーとグーという無声音と有声音のペアになっています。
で、先ほど言ったように語と単語の頭の場合は、気流の激しい開放があるかどうかっていうのが、
無声音と有声音の違いだっていうことだったんですけど、語末の場合はあまり気流は関係ないんですね。
このピッグとピッグの違いは、むしろ母音に反映されてるんですね。
無声音のピッグの方は母音がやや短く聞こえて、ピッグの方は母音が長く聞こえます。
ピッグ、ピッグ、うまくできてるかわかんないですけど、
時々英語ではこういう語末のシーンを発音しない、内波音とか言われることがあるんですけど、破裂させないことがあります。
こういう場合、特に母音の違いとして聞こえるんですね。
ちなみに東南アジアで観察される成長と言われる現象は、
こういうふうに、もともとシーンの区別だったものが、母音の区別に変わっていったっていうふうに考えられてるんですね。
だから英語もある意味、そういった変化の流れの上に乗ってると言えるかもしれません。
これについては関連エピソードがあるので、ぜひ聞いていただけたらと思います。
というわけで今回のお話は、
英語の濁音にあたるような音は、日本語の濁音とはかなり性質が違うというお話でした。
それではまたお会いいたしましょう。
お相手はシガ15でした。
またねー。