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始まりました、志賀十五の壺。
一つ一つの行動を人生最後のものごとく行え。
マルクツ・アウレリウッド・アントニヌスです。
今回は、どうか現象ということをね、テーマにお話ししていこうと思います。
まあ、どうかっていう言葉自体は、日常的にも使われているものですよね。
で、これは言語学、特に音声学と言われる分野でも使われているものです。
まあ、そのまんまですけどね。
まあ、音声学におけるどうかっていうのは、隣り合った音の影響を何かしら受ける。
まあ、それがどうかということです。
で、その影響の受け方っていうのは、まあ、いろんなものがあるんですけど、主に3つの観点からお話ししていこうと思います。
で、この3つの観点っていうのは、特に詩音を定義するときに使われるもので、
まあ、言語音ってよく詩音と母音に分けられるんですよね。
で、その詩音の定義っていうのが、1つは無声音か有声音か。
まあ、これは声帯が震えていないか震えているか。
で、2つ目は調音位置、つまり口のどこで発音しているか。
そして調音方法ですね。
破裂音とか摩擦音とか。
まあ、どういったやり方で肺からの空気の流れを邪魔しているか。
この3つの観点で詩音っていうのはよく定義されます。
まあ、あらゆる言語でそういう風に定義されるんですよね。
この詩音の話については関連エピソードがあるので、ぜひ聞いていただけたらと思います。
で、まず最初の無声音か有声音かっていう点で言うと、
まあ、どちらもあり得るんですね。
つまり、本来有声音のものが無声音になることもあれば、
逆に本来無声音のものが有声音になるということもあります。
まあ、今言ったありますのますっていうのが、
まさに母音の無声化と言われる導火現象で、
母音っていうのはあいうえおですよね。
で、これはその定義上っていうか、
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まあ、本来的に有声音なんですよね。
つまり声帯の震えを伴っています。
いますけど、このますとかです、
ご自身で発音していただけたらわかるかと思うんですけど、
です、ますではなく、です、ますっていう風に、
母音が消えてると言ってもいいような発音になってますよね。
もちろん方言差はありますけど、
これは直前のすっていう音が無声シーンということで、
それに引きずられてその後の母音が無声化してるということができるんですね。
で、逆に無声音が有声音になるっていうのは、
連濁っていう現象が一応そういうふうに言えるかなと思います。
カメっていう単語がウミガメっていうふうに、
ある単語の一部になるとき、
カガガっていう濁音になることを連濁と言いますよね。
これは、なんていうかな、
クっていう無声音が有声音である母音に挟まれているため、
ウミガメというふうに濁音になってるっていうふうに説明できます。
ただね、連濁という現象は単に同化現象ということができなくて、
もうちょっと複雑なんですよね。
今お話ししたのは、無声音か有声音かということが、
他の隣接している音に影響を与えるという、
そういったタイプの同化現象でした。
で、次に見ていくのが、調音位置に関する同化現象で、
これはね、日本語だとンっていう音を考えてみるとわかります。
例えば、漢方と関東と観光っていう3つの単語を考えたときに、
それぞれカンっていう音が入っていますが、
このンの発音はそれぞれ異なっています。
漢方の場合はンっていう両唇を使う音、
関東の場合は歯茎を使う音、
観光の場合は専門的には南高外音という上あごの奥の方を使う音ということで、
ンっていう同じ文字で表されますが、音声学的には全く異なる音なんですね。
で、これは調音位置が異なるということです。
で、これは何で異なっているかというと、
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直後に出てくるシーンに同化しているからなんですね。
漢方だったらプっていう音が両唇を使う、
関東だとツっていう音が歯茎を使う、
観光だとクっていう音が南高外を使うということで、
後ろのシーンの調音位置に同化して、
それぞれのンの発音も変わってきている。
まあそういったタイプの同化現象です。
調音位置だけではなくて、調音方法というものも
同化現象に関わってくることがあります。
日本語だとラ行の発音を考えてみるとわかって、
例えばわからないっていうのがわかんないっていう風に
話し言葉でなることがあります。
まあこれは順番としてはわからないで、
ラのアの母音が落ちて、でその後、
Rの音がNの音に変わっている、
つまりB音に変わっているっていう風に説明できるかなと思います。
一応わからないのラとナの音はどちらも歯茎を使う音なので、
調音位置は一緒だけど、調音方法が後ろのナに引きずられて、
わかんないというB音になっているということなんですね。
このラ行の音の調音方法が変わるのはB音だけではなくて、
摩擦音に変わることもあります。
それはうるせえわみたいなもので、
当然これはうるせえわっていうのが元にあるわけですけど、
そのルのこれもまず母音が落ちて、
でRのシーンとSのシーンが並んで、
でこのRもSも両方歯茎を使うシーンということで、
調音位置は一緒なんですけど、調音方法が摩擦音に変わって、
結果的にうるせえわになっているんですね。
こういう風に日本語を見るだけでも、
同化現象っていうのは無声音か有声音か、
あるいは調音位置、さらにまたあるいは調音方法っていうね、
少なくともこの3つの観点が関わっているっていうことがわかりますね。
今回はたまたまね、全部日本語の例でしたけど、
この同化現象っていうのはあらゆる言語で見られることです。
でこれはやはりね、楽に話したいっていう人間の差がっていうか、
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話者の怠惰な側面っていうのが、
同化現象というのに関わっていると言っていいと思います。
言語の音が続くときに、できるだけ同じやり方で発音した方が、
口の動きが少なくて済むっていうことで、
簡単に発音できるっていうようなね、
それは全然意識されていないことですけど、
まあそういうふうに一応説明できると思います。
で話し言葉で結構見られるものもありますよね。
さっき言ったわかんないとかうっせえわっていうのは、
まあ書き言葉では使われないもので、
話し言葉限定で見られる同化現象と言っていいかもしれません。
まあこういう同化現象に限らず、
言語の変化っていうのはまず話し言葉で起こって、
でそれが受け入れられると書き言葉になることもあります。
書き言葉にならないものも多いですけどね。
というわけで今回は音声学で同化と言われる現象についてお話しいたしました。
まあ探してみるとね、
日本語に限らずいろんな言語で見つかるものなので、
ぜひ探してみてください。
というわけで今回はここまでということで、
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はしがじゅうごでした。
またねー。