1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #173 英語の発音についてえら..
2020-09-13 10:23

#173 英語の発音についてえらいピンポイントな話 from Radiotalk

関連トーク https://radiotalk.jp/talk/331986

Twitter
https://mobile.twitter.com/sigajugo
プロフカード
https://profcard.info/u/31eXCSsd5bM8oreupQEn3geWoEi1
おたよりはこちら✉️
https://radiotalk.jp/profile/165482/questions/create
マシュマロもあります。
https://marshmallow-qa.com/sigajugo?utm_medium=twitter&utm_source=promotion
BGM: MusMus
http://musmus.main.jp/

#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:02
始まりました、志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。志賀十五です。
この番組は言語学の話をよくしててですね、おこがましくも、
言語って何なんだみたいなね、そういう大きな話をすることもあるんですけど、
今回のトークは一点、ちょっとねかなりピンポイントなお話をしてみようと思います。
ズバリ今回のトークテーマは、英語の破裂音の発音についてですね。
かなりピンポイントって感じですけど、そもそも破裂音って何なのかっていうとですね、
死因の一つの種類っていうことになるんですよね。死因っていうのはそもそも何なのかというとですね、
口の中とか、あるいはどこかしらで、その肺からの気流、空気の流れを阻害する、
阻害して発音するような音のことを死因って言うんですよね。
で、破裂音っていうのはその中の一つっていうことで、その名前の通り、
破裂させるように発音すると。
もっと詳しく言うと、どこかしらで閉鎖を作って、その空気の流れを止めて、
それを破裂させて、閉鎖を開放することによって音を出すっていうのが破裂音ってことなんですよね。
例えば唇で閉鎖を作って破裂させるのが、パーとかバーとかこういった音になると。
あるいは歯茎だったらターとかダー。
さらに南口外、つまり上あごの奥の方だとカーとかガーっていう風に、
まあ割とどんな言語でも破裂音ってあるんですよね、大抵ね。
今言ったパーとかターとかカーとか、こういった音は英語にも日本語にもあるってことですね。
今回はこの中でもどれでもいいですけど、パーっていうね、文字だったら、
文字というかつづりだったらPで書くような音についてちょっと考えてみようと思います。
当然ですね、このPで書くような破裂音っていうのは英語にあって、
ちょっと想像してみればですね、この音を含む単語っていうのは山ほどあるわけですけど、
ただね、その発音の仕方が全部同じかっていうとそういうわけではなくてですね、
この破裂音もその実際の破裂音というのは、
破裂音もその実現の仕方っていうかね、
実際に詳しく見るとね、いろいろ面白いんですよね。
全く違う発音の仕方をしていることがよくあります。
例えば山のてっぺん頂のことをピークとか言ったりしますよね。
これは日本語というか外来語としてピークが過ぎたとか日本語でも言ったりしますけど、
03:05
皆さんご存知の英単語ですよね。ピーク。
これは最初の文字で書くとピーっていうのがこの破裂音なわけですよね。
この音は単語の頭以外にも当然出てくるわけですよね。
例えばkeepってありますよね。
保つとかいうやつですよね。維持するとかっていう動詞ですけど、
これは単語の最後に出てると。
このkeepの過去形あるいは過去分詞形はkeptですよね。
このkeepのpの発音の仕方はピークのpの発音と全然違うんですよね。
keepってわざわざpっていう風に破裂させずにkeepっていう風に唇は閉じるだけみたいな。
keep。閉鎖させるだけっていう発音の仕方になっています。
こういうのを専門的には内波音とか言ったりするんですよね。
なので厳密に言うとこれ破裂音ではないってことですよね。破裂させてないので。
なので破裂音ってよく閉鎖音っていう別名もあるんですよね。
これはつまり英語のkeepのpが破裂させず閉鎖してるだけだからなんですよね。
でもこんだけ実際の音の発音の仕方が違うのにつまり破裂させるかさせないか
に関わらず英語話者にとっては同じ音ってことなんですよね。
ピークのpとkeepのpは同じ音という風になっています。
これなかなか面白いですよね。
つまり英語の破裂音っていうのは破裂させるバージョンとさせないバージョンがあるってことですからね。
日本語の場合は破裂させるパターンしかないですからね。
実はこの破裂させるさせないに加えてまだバリエーションがあるんですよ。
それは結論から言うと有機音か無機音かっていうものなんですよね。
有機音っていうのは、木っていうのは空気の木ってことでその空気があるかないかってことなんですけど、
さっきの例で言うとピークは有機音ってことになります。
ピークのpは空気の激しい開放っていうかね、
pっていう息がパッと出てくるような発音のことを有機音と言います。
ただ、つづりの上で例えばね、spと続くような場合とか、
破裂音の前にsが出てくるような場合は無機音になるんですよ。
ピークの前に発音上ですね、sみたいなのが出てきたらしゃべるっていうspeakになるわけですけど、
speakの場合はspeakっていうふうに有機音では発音しないんですよね。
なのでピークの場合は有機音で空気の開放みたいなのがあるんですけど、
06:04
speakの場合はそういうのがないんですよね。
なのでこれも一つのバリエーションということになっています。
つまり英語のpで書くような破裂音のバリエーションとして、
先ほど言った開放させるかさせないかっていうバリエーションもあれば、
空気の開放、激しい開放があるかないかっていうバリエーションもあるってことなんですよね。
これご存知の方もいるかもしれないんですけど、
韓国朝鮮語とか中国語だとこの有機音と無機音が全く別の音なんですよね。
パーっていうのとパーっていうのが全く別の音なんですよ。
全く別の音なんですよ。
日本語話者や英語話者にとっては両方同じ音に聞こえるんですけど、
言語によっては別の音として存在しているってことなんですよね。
つまりこれは人間っていうのは都合のいいように音を聞いているってことなんですよね。
この話は過去のトークでやっているので、リンク先貼っておくのでぜひ聞いていただけたらと思います。
なのでこれは素材としての音、科学的に見た場合の音は全く違うのに、
一言語内では同じ音として扱われるとか、抽象的なレベルでは同じっていうことが起こっているわけなんですよね。
ただ、どうですかね。
もし英語を話すときとかに、今Pの話でしたけど、
破裂音のバリエーションを使いこなせた方がいいかどうかはどうだろうな。
たぶんね、通じるは通じるんですよ。
例えばKeptっていう風にPを破裂させても通じるし、
あるいはSpeakっていう風にPを有機音で発音しちゃっても通じると思うんですけど、
より自然な発音にしたいと思ったら、やっぱKeptとかSpeakっていう風にバリエーションをうまく使いこなせた方が自然には聞こえるかもしれませんね。
で、面白いのはですね、このPで書くような音とBで書くような音、パーとバーの違いって、
日本語話者にとっては有声音か無声音かの違いっていうことになるんですよね。
つまり声帯が振動するかどうかの違いなんですよ。
パーの方は声帯の振動がない無声音って言ったりするんですけど、バーの方は声帯が振動する有声音っていう風になってます。
これね、英語の方はこの声帯が振動するかどうかというよりは、
有気音か無気音か、つまり空気の激しい開放があるかないかっていう方が重要みたいなんですよね。
09:02
なのでもしね、ピークっていうのをこの有気音で発音せずにピークって言っちゃうと、むしろビークに聞こえて、くちばしっていう意味に取られる可能性はあるんですよね。
なのでね、わりと大げさに空気の開放を伴って破裂音は発音した方がいいかもしれません。ピークっていう風にね。
実際ですね、先ほどお話ししたスピークの場合は、このピークは有気音じゃなくて無気音なんですよね。
で、このスピークってネイティブスピーカーが発音してるのを録音して、Sの部分を切り取ったらビークに聞こえるらしいんですよ。
くちばしの方に聞こえるんですって。
なので、このPとBの違いは、日本語話者は声帯が震えてるかどうかですけど、英語話者にとってはどっちかっていうと、有気音か無気音か空気の開放があるかどうかっていうところらしいんですよね。
これもまた面白いですよね。
もし皆さん今後英語を話す機会があったら、ちょっと参考にしてみてください。
というわけでね、今回はかなりピンポイントなお話ということになりました。
最後までお聞きいただいてありがとうございました。
それじゃ、またお会いしましょう。ごきげんよう。
10:23

コメント

スクロール