第135回『独立するために現職のラーメン店に退職意思を伝えた所、店主から「のれん分け」での独立を提案されました。ただ内容を見てみると旨味があるように感じられません。どのように独立したら良いでしょうか? 』というテーマで店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が熱く語ります。


【ハイライト】

・従業員が退職する時の企業側が「のれん分け案」を提案する時の具体的なトラブルについて

・経営者と独立する従業員が抱いている意識、想いの違いとは?

・整骨院で独立する経営者が一番大変だと考えるのは〇〇である!!

・経営者が従業員に対して教育していくべき経営事項とは何か?

・独立する前よりも実際に独立した方が100倍大変である論

・独立する従業員がやるべき唯一の事「経営について勉強しよう!」

・のれん分けは経営者、従業員双方がWINになる事を意識しろ!

・「会社としてやるべきことはやる!あとは選ばれるかどうかは従業員次第!」と経営者は余裕を見せろ!

・店舗ビジネス経営をしていて必ずぶちあたる問題は「キャリアの問題」である

・従業員が辞めるべきことを前提に雇用、人材育成の課題に取り組むのだ!


メインパーソナリティー:

高木悠(株式会社常進パートナーズ代表取締役)

「企業が高収益を生み出すための仕組み作りと社員が誇りを持って働ける環境作りをサポートすることで、店舗ビジネスの社会的地位の向上に貢献すること」を基本理念に、日々企業支援に尽力している。

代表的な著書として、『21世紀型「のれん分け」ビジネスの教科書』(自由国民社)がある。


パーソナリティー/ナレーター:

田村陽太(社会保険労務士)


番組プロデュース:株式会社サンキャリア


~お知らせ~

『多店舗化・フランチャイズ化を考える「店舗ビジネス研究所」』は、店舗ビジネス専門コンサルタントの髙木悠が、「最速最短で年商30億・店舗数30超を実現する実証されたノウハウ」をコンセプトに、のれん分け制度構築、FC本部立ち上げ・立て直し、人事評価制度の整備など、飲食店、整体院、美容院等の様々な店舗ビジネスの「多店舗展開」を加速させるために重要な事を、社労士の田村陽太と対談形式で分かりやすくお話しするポッドキャスト・ラジオ番組です。 毎週木曜日更新です!


【書籍案内】

本番組のメインパーソナリティの髙木悠がこの度出版する『「まずは3店舗」の姿勢ではじめる 小規模フランチャイズ展開の教科書 』のリンクはこちらです。

『「まずは3店舗」の姿勢ではじめる 小規模フランチャイズ展開の教科書 』

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・フランチャイズに興味がある

・今後の店舗展開のあり方を模索中の方

・高木を応援してくださる方


は是非ともお読みください。


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多店舗化・フランチャイズ化を考える店舗ビジネス研究所、この番組は株式会社上進パートナーズの提供でお送りいたします。
こんにちは、パーソナリティの田村陽太です。配信第135回目となりました。本番組のメインパーソナリティをご紹介します。
店舗ビジネス専門コンサルタントの高木悠さんです。よろしくお願いします。 よろしくお願いします。
高木さん、今日も頑張っていきましょう。本日のテーマはこちらとなっております。
独立するために現職のラーメン店に退職意思を伝えたところ、店主からのれん分けでの独立を提案されました。
ただ内容を見てみると旨味があるように感じられません。どのように独立したら良いでしょうか、ということなんですけども
これって可哀想ですね。店主側としてはのれん分けだから良いんじゃないかと思っていても、
従業員さん側からしたら旨味があるようにどやがや押されてるけど、なんなの?みたいな感じじゃないですか。これはどうしたらいいんでしょうか、高木さん。
これね、よくあるんですよ。 あるんですね。 よくあるし、その原因もわかってるんですよ。
そうなんですか。 これね、まずなんでこういう問題が生じるかというと、そもそも仕組みがどんなのれん分け制度になっているか分からないから
これはもう一般論なんですけどね。 一般論でいくと、まずこの独立する側っていうのはこれから経営者になるじゃないですか。
だから多分ラーメン店で働いている以上、ラーメン屋さんのオペレーションできると思うんですよ。
でも経営のことっていうのは、だからなんかわかんないから、やったことないからね。もう仕方ないじゃないですか。
その人の頭の中で何かこういう感じっていうのがあるんだと思うんですよね。 一方で、この店主の方はもう既に経営してるじゃないですか。
ラーメン屋さんのオペレーションだけじゃなくて、実際に経営してみて、自分にいろんなことが起きるわけじゃないですか。
だからそれを克服してきたりしてるわけだと思うんですよ。 のれん分けするって言ってるぐらいだから。
で、自分が経験してきたものを何か提供しようって言ってるわけじゃないですか。 だけどそれはまだね、独立する側は経験してないことだから、その価値がわかんないんですよ。
だからこういうコミュニケーションギャップって結構起きるんですよ。
例えばね、僕は今までかかってきた会社の中でも、生骨院を経営してる方が、自分が独立した時にね、もうとにかく事務が大変だったと。
生骨院って、保険の請求をして、一部国から払ってもらうみたいな手続きがあるわけですよ。
それをさ、自分が治療家だから治療に専念して、夜遅くにまでやった後に、そっからその作業をするみたいなね。
でも本当にあれはしんどくて、治療がやりたいのに、それに集中できない、その環境が何とかしたいってずっと思ってたと。
だから自分がこうね、ある程度何でもかやってきて、ノレマキしようと思った時に、この事務手続きをね、やっぱ本部がやってあげたら、それはもう治療に専念できるから、いいよなみたいな話になるわけですよ。
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良い話じゃないですか、こういう企画と。
めちゃくちゃ良い話ですね。
だけど大事なことは、独立したらそういうことになるよっていうことを独立する側が知らないんですよ。
だってこうね、労働時間だって今はブラックじゃないじゃないですか。
守んなきゃいけなくて、だから限られた時間の中で終わるように仕組みが作られてるわけですね。
だからそれができるわけ、やんなくていいわけです、自分で。
でも独立したらそれを自分でやらなきゃいけないことは、独立してから気づくじゃないですか。
そうですね。
これはだからもうしょうがないですよね。
そこら辺は独立させる側、今の経営者の方が退職する従業員さんに対して独立したらこういうことが大変になってきますよと。
こういうことを本部として支援しますよっていうのを伝えていくことが大事になってくるってことですか。
そうそう、だから本部の側からしたらそういう教育をしなきゃいけないですよね。
独立したら企業経営っていうのは、例えばラーメン屋さんに行ったら
お店を開けてラーメンを作って接客をしてっていうね、そのラーメン店の運営だけじゃないわけですよ。
そこに例えば会計をね、帳簿なんかをつけて1年に1回確定申告しなきゃいけないとか、
従業員を雇用したら社会本家の手続とか給油計算業務が入ってきたりとか、
そもそも自分が新しい店舗を作るんだから、集客っていうね、今までやってなかったマーケティング活動もしていかなきゃいけないわけじゃないですか。
他にもいろんなやらなきゃいけないことあるでしょと。でも企業経営ってそういうもんなんだよっていう。
その中で皆さんが今までやってきたことっていうのはラーメン店の運営だけなわけじゃないですか。
でもそういうことを覚えていかなきゃいけないよねって話でそういうのを教えていったら、マジで?みたいな感じになるわけですよ。
だって労務のことなんて大変でしょ?僕なんかもそうだけど、労務の知識を法律とか全部自分で調べて、無理なわけそんなの。
特にラーメン屋さんとパートさんとかも雇わなきゃいけないから、労災保険とか入らなきゃいけないっていうのもありますし、細かい細かいところってやっぱ実感がないとわかんないですよね。
わかんないじゃないですか。だいたいそういうのって知識がないまま始めて、事故ってから気づいてこう仕組み作るみたいなね。多いわけですよ。
まあそうですね。
じゃないですか。だからそういうのをちゃんと本部としては教えてあげて、相手が知らなかったことをちゃんと顕在化して、
これはやばいねみたいに、これ自分でやるかどうかって考えなきゃいけないじゃないですか。
ああそうですね。
例えば車漏しのお願いしたらお金がかかるし、税理者のお願いしたらお金がかかるわけじゃないですか。そういうふうにやってても自分でやるのか、
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それとも乗れんわけでそれをサポートしてくれるんだったら、乗れんわけするという選択肢ももしかしたら生まれてくるかもしれないですよね。
そうですね。
本部としてはそうやらなきゃいけない。でも今回は独立する側じゃないですか。
ああそうですね。
だから独立する側に対して言えるとしたら、勉強した方がいいねっていう。
勉強する、経営のことですか。
経営とか、そもそも創業するっていうのはどういうことなのか、これは勉強した方がいいかなと思ってて。
おお。
僕自身も独立するときそうだったし、たぶん田村さんもそうだったと思うんですけど。
はいはい。
基本的にこれから独立しようと思ったら、こういうふうになるだろうなって、ちょっと大変なのかもしれないって思ってるかもしれないですけど。
はい。
たぶんその100倍ぐらい大変だと思うんですよ。
そうですね、いや本当そうです。
そうじゃないですか。
はい。
結構ね、ラーメン屋を自分で開業するって、ラーメン作れればできそうな気がするんですけど。
ああはいはい。
じゃあそもそも物件ね、どうやって借りるのかとか、どうやって選ぶのかみたいな問題もあるし。
ああ。
どこに工場お願いするんですかみたいな話もあるし。
ああ。
そこにいくら投資したら適正な投資になるのかとかね。
家賃いくら載さなきゃいけないかとか、もう考えなきゃいけないこと死ぬほどあるわけじゃないですか。
いやそうですね。
そうですよね。結構僕は大変なことだと思うんですよ。
そういうのって僕の経験則でいくと、だいたい1店舗目はノリでやって、それでもう失敗するケースが大半。
ああ。
でも乗り越えてった人は2店舗目とか3店舗目でそれ改善していくじゃないですか。
ああそうですね。
だいたいね3店舗くらいやると勝ちパターン見えてくるわけですよ。
ああ。
だからそうなってる人のやっぱりアドバイスとかってめっちゃ僕は貴重だと思うんですよね。
ああはい。
だってもう失敗するパターンわかってるんだからそこは危ないよっていうのが。
ああそうですね。
だから僕はこれから独立する人ってね、自分で独立したら成功確率そんな高くないけど、
成功してる人にやり方を教わってやったら成功確率かなり上がると思うんですよ。
だから乗れんわけを推奨してるし、どんな乗れんわけを推奨するかわかんないですけどね。
まあそうですね。
だからそこの乗れんわけに対して、当然乗れんわけするっていう以上何か対価払うわけじゃないですか。
まあそうですよね。
だからそこの対価を払う価値があるのかどうかっていうのは、やっぱり経営についてのことがわかってないと判断のしようがないじゃないですか。
ああそうですね。
だからもう勉強するしかないですよね。
ああそうですね。
正しい知識を得て、自分が創業するっていうのはどういうことなのか、何をしなきゃいけないのかっていうのを全体図を知って、
で、その本部が言っているそのサポート内容もちゃんと精査して、
はい。
に対してその対価を払う必要があるのかどうか、払う価値があるか、そういうことを考えられるような力を身につけなきゃいけないですよね。
いやーそうですね。ありがとうございます。
ちょっと2つ質問してもいいですか。
はい。
あの1つ目が、さっき加盟者というか独立する側も勉強する必要があるよねみたいな話あったじゃないですか。
はい。
仮に、もしこの独立する側、退職する側が独立することに関しての勉強がすごいしっかりしたとするじゃないですか。
うんうん。
で、この文章立ち替えた時に、例えばそののれん分けさせる方が、のれん分け制度はこういうことだよっていう風に制度を提示するじゃないですか。
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うんうん。
勉強した側の方は、これのれん分けの旨味がないなってことで、やっぱもういいです、のれん分けしないで自分独立しますみたいな感じで言っちゃったりするパターンもあるじゃないですか。
うんうん。
その場合、そののれん分けさせる側、弊社の側はどういう風にして独立する側とコミュニケーションというか、いや独立するなよみたいな感じでコミュニケーションしたらいいんですか。
まあまあ、それは別に無理してコミュニケーションする必要性はなくて、のれん分けって双方にとって、やっぱこう、ウィンになるものを目指すものだし、押し売りしてやらせるようなものでもないじゃないですか。
ああ、そうですね。
のれん分けもフランチャイズもそうなんですけど、基本的にね、無理矢理やらせると失敗した時に、やらせた側に責任求めてきますよって僕は思うんですよ。
おお、はいはい。
そうじゃないですか。
まあそうですね。
お前、自分で独立しないで、うちでのれん分けしろよとか言ってね、強引にのれん分けさせられて、やってみたら全然失敗しましたみたいな話だと、あんたのせいですよねってなるじゃないですか。
一生恨まれますよね、たぶんね。
そうそうそう。で、そんなことをして嬉しいですかって僕は思うんですよ。だから、うちが関わってる本部側の社長に必ず言うのは、ちゃんと相手がお金を払ってでもやりたいと思えるようなサポート体制とか内容を作っていかなきゃいけないよと。
それ作るじゃないですか。で、当然それに価値を感じてもらえるようなコミュニケーションをしていくわけですよ。
自分でやるとこういう問題が起きるけど、うちはそういう問題が起きないようにこういうサポート体制を作ってるとかね。そういうコミュニケーションをして、で、あとは別に自分でやってもいいと思うし、のれん分けしてもいいと思うし、それはもう自分で決めなよと。そこはプロットな体制でいいと思うんですけどね。
もううちのサービスとしてはこれが出せるよっていうちょっと自信を持つというか、堂々と取得ぐらいでいいのかなっていうのを思いましたね。
だから合う合わないっていうのもやっぱあるんで、例えばこの本部の社長がさ、自分が創業社長でラーメン屋を一から立ち上げた経験があるような人だったと仮定すると、そういう人ってのれん分けしないんですよ。
自分でやるパワーがあるから、必要性がないわけですよ。 その人にいくらのれん分けしろって言ったってしないじゃないですか。
でもなんか自分でやんなら不安だなって思ってる人はのれん分けするかもしれないじゃないですか。
それだから合う合わないだからしょうがないですよね、やらない人がいても。
そうですね。ありがとうございます。ラストもう一個質問なんですけど、これまた仮のシチュエーションなんですけど、結構長年その店主と従業員さん、2人体制で働いてたお店とするじゃないですか。
長年働いてくれていきなりちょっと辞めたいんです、独立したいからって言われるじゃないですか。
2人だけの関係だとそののれん分けの制度、うち困難あるよみたいな伝える機会もあんまりないじゃないですか。
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なあなあでやってるっていうか、2人でワキワキやってたのに辞めちゃうって言った時に、そののれん分け制度がうち困難ありますよって伝える間もなくのれん分けしたらみたいな。
結構時間がなく提案するみたいな感じになるじゃないですか。その時どう独立させる方としてはコミュニケーションを意識したらいいかとか、ワンポイントアドバイスとかってあるんですか。
もうね、その状況になると僕たちの経験則だともううまくいく可能性は低い。
だからそうならないようにするためにいかに事前に対策をするのかっていうのが肝で、その状況でだったらそこからのれん分け制度を作って提案していくっていう形をしてね。
よくあるケースは、作ったのれん分け制度が僕が思ってたのと違うんでやりませんって言われるか、相手のことばっかり気にして作ったのれん分け制度になっちゃってて、やった結果本部にマイナスしか生まれないみたいなケースになるんですよ。
だからそれはもうそうなった瞬間あれで勝負が決まってて、飲食店で働いてるってなったらね、特にその小規模な会社であればあるほど、僕は思うんですけど、キャリアの問題って必ず発生するんですよ。
キャリアの問題。 例えばね、今30歳でずっとラーメン屋さんで現場で働いていたとしても、それなりに多くの割合の人は40とか50になっていったら、現場で働くことに対して限界を感じてくるわけじゃないですか。
まあそりゃそうですよね。 とか現場にいると、現場にいてもいいやって思ってても、雇われの目でいると給料アップに限界があるわけじゃないですか。
だから自分が経営者になって収入を増やしたいと思うのが必然だと思ってて、そういう人が現れてもおかしくないと思うんですよね。
だからそういうことが起き得ることを前提に備えて、乗り分け制度って事前に準備しなきゃいけないですよね。こういうのがあるから、どうっていう話とかを知っておかなきゃいけないですよね。
その辞めることも前提として、その経営者としては予測して、乗り分け制度のことも考えて構築して、日頃のコミュニケーションとかでも喋ってあげるみたいな、そういうのが大事かもしれないですね。
そうそうそう、まあ辞めることってだから基本前提ですよね。 ああ、なるほど。
だって終身雇用とかの時代って、もう当の昔に終わってるじゃないですか。 終わってますね。
辞めることが前提だと思うんですよ。それはどんなに右腕とかって思ってても、辞めることってあり得ると思うんですよね。
その時になんかこう致命傷になるような状況なんだとしたら、それは多分その事前に対策をしてなかった、やっぱり経営者の自己責任みたいな話になるじゃないですか。
ああ、なりますね。 これ厳しい言い方なんですけど、結果的に経営者って自分でそこを責任取らなきゃいけないじゃないですか。
だからその代わりが来ていかないような人材がもしいるんであればあるほど、その人が抜けないように仕組みを準備しなきゃいけないですよね。
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そうですね。事業的には上向きというか失敗なんてないだろうなと思った時でも、こういう失敗のことを考えて事業のことを考えるっていうのがすごい大事かなっていうのは思いました。
はい、ありがとうございます。本日はのれんわけでの独立の仕方についてお話しいただきました。ありがとうございました。
ありがとうございました。
15:29

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