00:03
This is Reina Moro's Podcast. 世界のクリエイティブ思考
Hi everyone. This is Reina Moro. 皆さんこんにちは。ニューヨークと東京を拠点にするグローバルイノベーションファーム
I&CO 共同創業パートナーのReina Moroです。 この番組では、世界で活躍するトップランナーにこれまでのキャリアを振り返っていただき
クリエイティブ思考で自分らしい人生を歩むヒントを探ります。 今回のゲストは、これまでテクノロジーによって変化していく人間のあり方や
社会を反映させた作品を制作してきたスプツニ子さんです。 スプツニ子さんは、東京芸術大学で準教授をされているほか、誰もが性別に関係なく活躍できるよう
テクノロジーの力でダイバーシティ、エクイティー&インクルージョンを推進する
Credo という会社も起業されています。 今回は、アーティストのスプツニ子さんに、スペキュラティブデザインでどうすればインクルージョンな未来が作れるかについてお話を伺いました。
So, let's get started!
自分自身、大学の勉強に向き合う時も、仕事する時も、常に
成立も重かったので、成立つらいなぁどうしようとか、仕事が好きだけど妊娠・出産のタイミングどうしようとか、2021年の9月に出産して、女性であるがゆえの体の問題に向き合ってきたなと思うんですよ。
社会のジェンダーギャップってまだ残っているけど、それなりに社会として取り組むことがたくさんあるけど、
このバイオロジーの部分が意外と見過ごされているグローバルで、女性たちってかなり生理のデータを取ると、日本だと年間5000億円近く労働損失が起きてるんですよ、女性の生理。
で、2人に1人の女性が毎月生理のために4日間ぐらい生産性が半減してるって言われていて、これ毎月4日生産性半減ってその人の仕事のパフォーマンスだったりQOLに大打撃だと思うんですよね、積み上げると、毎月4日×12だから毎月50日ぐらい調子悪いと。
で、私は高校時代に日本の婦人科に行ったら、もう仕方ないから頑張れみたいな感じで何にもしてもらえなかったんだけど、大学はイギリスだったんで、イギリスのNHS病院に行ったら、生理痛かったらピル飲めばいいよって言って、ピル無料で半年分ぐらいもらって。
で、ピル飲んだら、ピルって相性も人によってあると思うんですけど、私はもうすごく良くて、スーッとトラブルが消えたんです、PMSとか生理痛とか、で、なんでこれすごくないと思って、で、何だったらピルって飲み続ける、ピルって日本だと3週間飲んで1週間休むっていう風に思ってる人が多いんですけど、
03:07
で、連続服用って言って、飲み続けることで、そもそも生理が毎月来なくていいみたいな形で服用もできるんですね、半年に1回とか。で、そういったこともイギリスの婦人科の先生が教えてくれて、こんな大事なことを私はなんで知らないのみたいな思って、で、そこからいろいろリサーチをしたら、当時2003年だったんですけど、そもそもピルのことを私が日本で知らなかった理由がこれだと思ったの。
ピルって日本、1999年まで承認されてなかったんですね。で、アメリカって1960年承認で、ほとんどアメリカ、ヨーロッパ、中国も60年代とか70年代にピル承認してて、日本だけ1999年めちゃくちゃ遅れちゃっていて、で、遅れていた理由も女性の性生活が乱れるんじゃないかみたいなことを言う人が委員会にいたりとかして。
ただ一方、日本はバイアグラが出てきた時に、バイアグラって私からすると男性の性生活が乱れる懸念があるような気がするんだけど、やっぱり男性、ED、ぼっけ治療。で、かつバイアグラって副作用で当時100人以上亡くなってたんですけど、日本ってバイアグラをたったの半年でスピード承認したんですね。
しかもピルより早く修行にしたんですよ、バイアグラ。え、男性の性生活が乱れる懸念があるんですけど、ピルは40年かかってるのにみたいなさ。
だから結構そのピルの承認40年、バイアグラ半年っていうのを私が18歳の時にニュースで目にした時に、なるほどと、テクノロジーやサイエンスって私ずっと平等なものだと思ってたよと、社会に浸透していくのは。全然そんなことないんだなと。
一体その社会の誰が権力を持っていて、誰が研究や医療の中心にいて、そういったことによって全くあたはちが使えるような薬とか、知れるような知識って変わってしまうんだなっていうのを、18歳ぐらいの時に強く思ってですね。
そこが原点ですね。生理マシンとかにつながって、今のサービスにつながるんですけど。
私にとって自分の好きな仕事とか、家族との時間、プライベートの充実って、自分の健康を適切にマネジメントすることから始まっていて、少しでも体が楽になれば、仕事もプライベートも充実するはずだと。
こういう話って、レイさんをこうやってポッドキャストに呼んでいただいて話せるのすごいありがたいんですけど、どうしても、アメリカはだいぶ変わったけど、テクノロジーとか未来のシンポジウムって、日本って男性ばっかりのこと多いじゃないですか。
06:05
男性同士でテクノロジーとかサイエンスの話ばっかりして。私は多分人口の半分女性で、女性の知りたいテックの話ってやっぱりこういう話もあると思うんですね。生理ってどうやって良くなるんだろう。高年期ってどうやって。
結構こういうトピックをもうちょっと盛り込んで、議論に盛り込んでいけたらなと思ってますけどね。
スプツニコさんの経歴を聞いて、これは僕は知らなかったんですけど、実は大学では数学だったりコンピュータサイエンスをやっていらっしゃって、そこからいわゆる美術の大学に行かれたわけなんですけど、佐農から宇農に行く。
僕は個人的にはどっちかっていうと、まず宇農派で美術学部に入った人間で、後にコンピュータサイエンスを加えたってことをしたので、スプツニコさんとは逆のキャリアの作り方ではあったんですが、
大事なのは、やっぱりその領域を超える、越境するっていうところで、個人的に自分が自分のこの枠を超えて他のところに行くっていう動機だったりとか、その意欲も大事ですし、越境して自分のいる領域を広げていくっていうのも、
方向が問題なのではなくて、行き来せるっていう、枠を超えるっていうところが非常に重要なのではないかなと思います。
さっきおっしゃられたジェンダーギャップっていうのは、社会の問題でもあり、バイオロジーの問題でもあるっておっしゃってたじゃないですか。
今、日本の女性でさえ自分のためになる、例えば、高年期の治療の知識だったりとか、そもそもそれをしていいとか、そうする可能性があるっていう、そういう認識がないのは、やっぱり男性社会だからっていうことなんですかね。なぜなんですか、それは。
なんかこれも、すごく私が気をつけてメッセージ出したいなと思うのが、男性のせいってわけじゃないんですよ。すごくこういうことって無自覚に起きてるんですよね。
なんか、おそらく男性たちが女性をいじめようと思って知識を広げてないとかいうわけじゃなくて、でもどうしても構造の問題ですよね。このメディアとか、政治とか医療の世界に、どうしても日本は男性多いですよね。
女性の政治家の比率はOECD選挙区の中でまだ最低です。20%。女性の医師の比率も、これまで女性の受験生が減点されてきた歴史もたたって、OECD最低20%ぐらいです。女性の医師の率も。
あとはまだ官僚とかもあるので、そうすると、すごい無自覚に見過ごされちゃうんですよね。女性が困っていることとか、トラブルになっていることが出てこない。検討対象として。
09:11
メディアでニュースやろう、番組やろうというときも、女性の困っていることがあまり扱えない。だから、ソーシャルメディア時代にMeTooが盛り上がったじゃないですか。2017年以降。かつ、フェブテックが盛り上がったのも、ソーシャルメディアとすごく密接な関わりがあるなと思っていて。
ソーシャルメディアで誰でも発信して誰でも議論できるときに、女性たちがやっぱり最初に話し始めたのって、生理のこととか妊娠・出産のトラブルとか卵子凍結のこと、抗燃器のこと。すごく自然だなと思うんですよね。なんかすごく体に与える影響は絶大ではあるので。だからなんか、そういう構造の問題から、
メディアや教育にちゃんと織り込みまいてこなかった。ただ、今、すごい急速な速さで、キューピッチで、大企業でクレードルを使ってくれている人がすごい増えてますし、あと、経産省も健康経営っていう座組の中で女性の健康支援、評価項目に入れたり。
あと、最近は男子校なだとかね、男子校で女性の生理について勉強するっていう授業が始まってたりとか。だから変わるだろうなと思いますけどね。ただ、やっとって感じであります。
すごい面白いポイントがあって、日本って偉大が女性の受験生を原点していたのがニュースになったじゃないですか。ただ、実はイギリスも女性と白人以外を偉大が原点していたスキャンダルを起こしてるんですね。それがイギリスで起きたのがちょうど80年代なんですよ。
なので、80年代から日本は40年ぐらい遅れて、そのスキャンダルがニュースになったんですけど、ピルの証人もちょうど40年ぐらい遅れてるので、感覚的にもしかすると日本は40年ビハインドで来る説があってですね、それがなんか笑えるのかよくわからないんですけれども。
なので、ピルも40年遅れ、イギリスではスキャンダルが起きて、すぐ女性の原点とか白人以外の原点っていうのをやめたんですけど、偉大で。
ただ、今、日本だとですね、それでもやっぱり、たったの2010年に私がセリマシーンを出してセリの話をしたときって、本当に古軍奮闘的な誰もいないっていう状況で。
特に当時は、今でこそジェンダーとかフェミニズムのトピックを話し合うってことはできたんですけど、当時はフェミニズムという言葉自体がタブーされてるような状況を日本で、私フェミニストじゃないですからって女性が言ったりとか。
12:11
そんな環境の中であえて、私はフェミニストでフェミニズムの話をしていて、セリの話をするって2010年に言うっていうのはすごく、まだ本当に一人だなっていう感じはあったけど、ただ10年経って本当にフェミティックやセリの話題これくらい盛り上がってますし、
時間はかかるけど、10年とか20年スパンで変わっていけばいいなと思って動いてるっていうのと、あとは日本が変わるのにどれくらいかかるか。
本当に、ただ世界って日本だけじゃないので、もちろん日本もどんどん押し進めていきたいけど、これから例えばディープウェルなんかつかAIの進展で、多分テキストベースだったらもう言語の壁ほとんどなくなって、会話ベースでも結構同時で通訳できるみたいな時代もできるかもしれないので、
そうなってくると結構日本も変わらざるを得ないんじゃないかなと思うんですよ。ダイバーシティが、まあ有無を言わさずやってくるはずで、結構それがもしかすると日本に打撃、大きなインパクトっていうか、黒船来航、AIによる言語の壁崩壊による黒船来航になるかもしれないし、
それはなんかそういう、もっといろんな仕事したいのに、もっといろんなこと話したいのにっていう女性たちにとっては朗報になるかもしれないなと思ってます。
でも今聞いてて思ったんですけど、やっぱりスペキュラティブデザインって、もちろんデザインでそういうデザインをするっていうところでもあるんですけども、なんかその医療とかそういうあれにも近いですよね。医療もある意味スペキュラティブデザインであるのかなっていうのを聞いてて思ったんですけども、それはどうですかね。
でも医療とか遺伝子組み換え工学とかAIとかもそうですけど、すごくスペキュラティブなことが特に最近増えてるなと思っていて、問題提起とか施策を促すっていう意味で、例えば私最近衝撃受けてるのが、これちょっと医療とはちょっとずれるんですけど、
オープンAI、人工知能。すごいショッキングで、レイさんの見解を聞きたいんですけど、私チャットGPTまじやばいと思っちゃって。
チャットGPTってもはやちょっとした資料の作成とか、あと何だったらセミナーの概要文とか論文、夏休みの宿題レベル絶対作れるし、あとアメリカだとニューヨーク州が学校からチャットGPTにアクセスするの禁止したっていうニュースが出ましたよね。
学生が使えないようにって。ただ、ちょっとこれ学生たちAI使うの禁止って違うんじゃないかなと思ってて、なんかAIができることってものすごく増えたけど、むしろなんかAIとコラボレーションしてコンテンツを考えるような人間を育てなきゃいけないんだろうなって、でも脱帽しましたね、チャットGPTができることに関しては。レイさんどうでした?
15:19
だからその教育に与える影響っていうのは結構すごくて、でもじゃあどうやってそれを活用してそれと生きていくかっていうふうに切り替えないと禁止するだけじゃ絶対ダメですね。
で、2つ目に今後また重要になってくるのがやっぱりその人間の教育でそのAIとかがなくてもちゃんと自分で考える力をつけれるようにしないとダメになっちゃう場合もあるので。
でもそのどっちかっていうよりかは両立だと思います。やっぱりそのAIをツールとして使えるようにちゃんと教育してあげるのと、あとそれがなくてもちゃんと自分で考えられる力をつけてあげるっていうのをしないとダメだよダメだよダメだよって言ってるだけじゃ。
やっぱりなんかそもそもどんな企画を考えるかとか、どんなプロジェクトを推進するかってある種のクリエイティビティが余計重要になってきたんだなっていうこと。なんか作業の重要性はすごい減っていって、しかも優等生的なことへの。だから本当に教育が変わりますね。
いや、教育も変わりますし。まず一つ思い出したのが、今ユニクロのクリエイティビティやってらっしゃるジョン・ジェイさんとの会話の時に一番印象に残った言葉が、The question is not what the answer is, the question is what is the question?
そうですね。
そういうふうにおっしゃってたんですね。だからAIとかは答えを見つけてくる作業はすごくできるようになってて。
だからやっぱり何が言いたいかっていうと、質問を問いかける力っていうのがもっと人間に必要になる。さっきおっしゃったクリエイティビティのところになってくると思うんですよね。
そうですね。教育に関してはすごいAIの登場によって絶対に変わらなきゃいけない局面に来てるなと思っていて。
勉強って何のためになるかって思うと、人間ってこれまでいろんなものを作ってきたり発見してきたりしていて、それを可能にするためのプロセスだと思うんですね。
18:03
いろんな知識をつけたり、いろんなスキルをつけることによって新しいものを生み出せるようになる。だから勉強が楽しい。私はそういうタイプだったんで。
そうすると、作るって問いを立てていくプロセスだと思うんですよ。こんなものを作ろう、こんなことをやったらいいんじゃないですか。
The question is the questionって本当そうで、答えを見つける作業ができる人を量産するじゃないですか、今の日本の教育受験勉強とか。
だから教育の中でゼロイチで作るっていうのを中心に添えて、それをうまく生み出すためにAIとコラボレーション、AIに作業してもらったり質問したりとか。
そんな形になっていくんだろうな。
インターネット出てきた時に、やっぱり何でも調べたら出てくるし、図書館に行かなくてもいろんな情報出てくる。
それはそれで勉強ってある種変わったと思うけど、でも変わらなかったところもあると思うんですね。
で、それの延長線上でもあるんだろうなと、AIが出てきて、ただそういう検索するみたいな、インターネット検索だけじゃない、論文ちょっと概要作ってくれる、概要作ってくれるってあるけど、
それはただ補助役なものであるので。
そうなってくると、鎌倉幕府はいつできましたかとか、そういうなんとかなんとかの年代はなんだって、ファクトを記憶するっていうことはすごく価値がどんどん薄れる。
ただ、ある程度、自分で問いを立てるためには、ある程度自分の脳のメモリにもいろんなファクトがないと問いって立てれないじゃないですか、アイディアって。
最低限のファクトを脳の中に入れておいて、自分と意見が違う人と議論を交わすっていうことをもっとやるといいかなと思います。
正直、日本の大企業で働くサラリーマンのマインドセットって、与えられたことをただやる、ということをやる。
そのスタンスだと本当にAIにすぐ取って帰られる、5年以内にみたいな危機感を持った方がいいなと思っていて、
次何をやる、次どんなプロジェクトをやるべきかっていう、オーナーシップを持って動くっていうのはすごい重要ですよね。
あともう一点、チャットGPTで面白かった点を教育したいのが、チャットGPTにキワドイ質問をたくさんしたんですよ。
特に、例えばジェンダーとか人種とかLGBTQとかモラルに関する質問。
レイさんもやってみたらわかんないけど、質問してもしても全然壊れない。結構AIって差別したりバイアスしたりっていうのが問題になりやすいじゃないですか。
21:07
チャットGPTって、例えば、中絶は女性にとっての権利ですかって質問したんですね。
それで、アメリカだと揺れてるじゃないですか。
完全にね。
どう答えるのかなみたいな、チャットGPTって思ったら、すごい面白いのが、
結構チャットGPTは、中絶の権利っていうのは女性の自己決定に関して非常に重要なものであって、
結構すごい女性の権利っていうのを最初に重点的に書いて、
その後に、しかし世界では様々な宗教的な理由から中絶を何とかする国が文化がありますみたいな感じで書いてあって、
すごくバランスが取れてる。
すごい人種差別的なこととか聞いてみるんですよ。あえて言わないですけど、女性差別。
でもそれは否定するんですね、チャットGPTが。それは間違った考え方です。
どんな人種も性別も人は尊重されるべきですっていう風に言うから。
このモラルは一体どうやって担保してるんだろうって思って、
最近オープンAIに関わってるエンジニアに質問したんですよ。
結構AIのすごいシニアなエンジニア。
それで彼から聞いて面白かったのが、
そのモラルに関することを、今サンフランシスコで100人ぐらい業味卓で雇っている人たち、スタッフに、
チャットGPTの答えをレーティングさせてるみたいなんですね。
この答えがいいか悪いか。
だからそれ聞いた時に、だから西海岸の風が吹いてたんだっていう価値観に結構リベラルだったから。
なるほどね。
西海岸の人間のリベラルなバイアスがかかってるってことですか?
おそらくすごくバランス取れてるって。
私はやっぱりどうしてもリベラルよりなんだろうなと思うから、
サンフランシスコの100人が育てたこのモラルには共感をして安心はしたけど、
ただ何かその彼に聞いたのが、でもそれサンフランシスコの価値観が世界のモラルの価値観に影響していいのって聞いたら、
いずれこのチャットGPTの答えに関する良い悪いの判断をオープンにしていかなくちゃいけないんじゃないかなみたいな話をしていて、
でもそうなると結構それはそれでソーシャルメディアが地獄化したじゃないですか。
それと似たことがAIにも効かねないなと思っていて、
全世界のモラルのマッシュアップが、でもそうすると何か女性は家にいるべきですか、
24:01
はい、女性は家にいて家事育児に専念するべきですみたいなことをAIが答えるかもしれないし、
マジョリティのモラルを採用することの是非、AIがとかはすごく考えさせましたね。
それこそMITでモラルマシーンってプロジェクトがあるじゃないですか。
ありますね。
ちょっとこれリスナーの方で知らない方のための情報なんですけど、
モラルマシーンっていうのはMITがやってる実験的なテストで、
車が自動運転でAIが車を運転していて、目の前にこういう人がいたら、
でも車の中には後ろにはこういう人が座ってます。
車が右に行っちゃうと壁にぶつかって誰かが死にます。
でも道の人は守られますみたいな、いろんな選択肢があってどれが正しいかみたいなことを、
結構グレーなことを大量に人から意見をもらってテストしてるっていうモラルマシーンというプロジェクトがあるんですけど、
まさにそういうのを作っていくべきなのか、
でもトピックってもう無限にあるから、
じゃあどうやってそれをモラルをバランスをとっていくのかっていうのは、
結構永遠の課題になりそうな感じはしないと思いますね。
あとモラルマシーンで面白かったのが、
例えば日本とかアジア圏の人のモラルとアメリカのモラルで比較できたりとかして、
例えば日本とかは高齢者をすごい大事にする傾向があって、
アメリカとかは高齢者と赤ちゃんがいて、
リスナーにさらに分かりやすく言うと自動運転の車なので、
右に行ったら高齢者引いて左に行ったら赤ちゃん引いちゃう、どうします左行きますかみたいな、
アメリカは高齢者を犠牲にして若い人を助ける、
でもアジアは高齢者を大事にするみたいなのがあって、
それぞれの文化で違い、
あとは日本が猫派でアメリカが犬派みたいな、
犬とか猫とかどれくらい重要にするかとか、
ただそれで文化ごとにAIのモラルが違うみたいなことを作ったとして、
モラルってアップデートされるべきものでもあるじゃないですか、
だからAIが言ってたから正しいみたいになっちゃうのが本当に怖いというか、
いくつかこのリスナーにおすすめしたい本があるんだけど、
英語だと、キャシオニールっていう著者のWeapons of Mass Destruction、
日本語タイトルがビッグデータの罠、
あれぜひおすすめしたいです、あなたに忍び寄るビッグデータの罠かな、
あとNetflixでもCoded Biasっていうドキュメンタリー上げていて、
あれ多分日本語字幕で見れるはずなんですけど、
ぜひそれを見てもらうと、
AIとかアルゴリズムがいかにそういうバイアスとか格差の助長の危険性があって、
27:04
ソーシャルサイエンスが必要かって、
MITが最近データフェミニズムっていう研究室ができたんですよ、
そこはディレクターがCatherine D'Ignazioっていう、
もともとメディアラボのシビックメディアの研究室にPhDでいた女性なんですけど、
彼女、MIT時代にフェムテックのハッカソンとか結構、
ブレスポンプ、搾乳機、Make the breast pump not suckっていうハッカソンのやつ、
Because breast pump sucksみたいな、
搾乳機がこれも同じですけど、
すごい非人間的な動物的な気持ち、
すごい音をしながら母乳が吸い取る、
なんでこれはプリウスみたいにデザインされてないのかと、
だから一流のテックとかエンジニアの知見を集めて、
もっと素晴らしい搾乳機を作ろうみたいなのをやってた女性がいて、
彼女がデータフェミニズムっていうのを立ち上げて、
それこそアルゴリズムの、
あとデータサイエンスのジェンダーイニコリティとか、
あとレーション、人種のイニコリティを見たりとか、
それ以外にも結構、ニューヨーク大学だと、
ケイト・クロフォード、すごい有名な研究者が、
AI nowっていう研究所を立ち上げましたよね。
他にもスターフォードもAIとHumanitiesみたいなのをやってるから、
アメリカはすごいAIとソーシャルサイエンス盛り上がってるなっていう。
スポツニコさんが専門で知ってらっしゃるスペキュラティブデザインで、
今フェムテックにつながるサービスとかも展開されてると思うんですけど、
そこにAIを今度使っていくとか、
そういうことは何か考えてらっしゃるんですか?
めちゃくちゃ考えてます、今。
すごく興味あって、
特にAIとかアルゴリズムの分野こそ、
ソーシャルサイエンスこれからもっともっと重要になるなと思っていて、
今の日本のモラルをそのままAIに落とし込んで、
いまだにデータとか調査すると、
女性は家にいるべきみたいに言ってる人って結構割合日本はいるので、
私はちょっとリスクをたくさん感じるからこそ、
今のサービスもちろん実際に確実に成長させたいですけど、
このAIとソーシャルサイエンスの分野はかなり今、
次取り組んでみたいなって思うトピックとしてめっちゃ勉強してて、
共有したいなって思っていて、
いろんなまだ日本語に訳されてない本とかも読んでるから、
今後もスペキュラティブデザインというか、
企業とかを通してアクティブにテックやサイエンスの未来に
関わっていきたいなと思ってますけどね。
30:08
ここからはライトニングクエスチョンズ。
ゲストの方に素早く一問一答で答えていただくコーナーです。
お楽しみください。
もし、すぷつにこさんが今やってることをやってなかったら、
どんな仕事をしていたいですか?
花火師とかやりたいです。
世界のどこでも住めるとしたらどこに住みたいですか?
ロンドン。ロンドン住みたい。ロンドン好き。大好き。
子供が参加してる。大丈夫?
大丈夫です。
次に旅をしたい場所はどこですか?
次に旅をしたい場所は、
ラピッドファイアなんだよね。
またインドネシアに行きたい。バリトンに行きたいな。
一番好きな食べ物は?
うどんが好きです。
一番のお気に入りの歌は?もしくは音楽は?
一番お気に入りの音楽は、
ラピッドファイアのラジオヘッドのクリープ好きです。
中二病なんだ。
人生一番のターニングポイントは?
人生一番のターニングポイントは、
ラジオヘッドのサマーソニックのライブを見に行った時に、
マジ圧倒された。
私は作る側の人間。
あのステージ、見る側じゃなくて作りたいと思いました。
18歳。
ご自分のスーパーパワーは?
私のスーパーパワーですか?
スーパーパワーはいつもご機嫌あまり起こらないところです。
割とハッピー。
それでは最後。
スプツニコさんにとってクリエイティビティとは?
私にとってクリエイティビティとは、
常に問いがあるっていうのがクリエイティブなんじゃないでしょうか。
ここまでお送りしてきました世界のクリエイティブ思考。
今回はアーティストのスプツニコさんに
スペキュラティブデザインでどうすればインクルーシブな未来が作れるかについてお話を伺いました。
今回後編だったんですが、僕なりの気づきを共有させていただきたいと思います。
まず一つは、自覚こそが日本変革の最初の一歩。
二つ目、人間にこれから最も必要な力は問い。問いかける力。
そして三つ目に、これからの時代はAIとヒューマニティ。
AIだけではなくてそれにヒューマニティをかぶせていく。
この三つのことが大事なんじゃないか。そんな気づきがありました。
33:03
まずこの一つ目の自覚こそが日本変革の最初の一歩ということなんですが、
僕もこれスプツニコさんとのお話をする前まで知らなかったんですが、
日本で否認のピルが承認されたっていうのは1990年代の後半だったそうなんですね。
そうなんですが、例えばヨーロッパのイギリスとか、
それこそスプツニコさんが大学で勉強されていたロンドンとかイギリスとかでは
もうその何十年も前に、四十年くらい前にこの否認ピルが承認されたりとか、
アジアでも隣の国の中国でもこちらでももう何年も前、何十年も前に
否認のピルが承認されていたんですが、日本では1990年代までそれがされていなかった。
その一方、それこそ1990年代に発売が開始になった
バイアグラという男性用のお薬ですけれども、
その承認が日本の政府から降りたのが、実は6ヶ月で降りているという事実があるそうなんです。
正直、男性の無意識のバイアスみたいなのもあるかもしれないんですが、
日本の政治の世界を見ると、圧倒的に何十%も9割ぐらいが男性しかいないというところが、
こういう半分無意識、そして正直どこかでも意識的なところもあるのかもしれないんですが、
そういうところがこういう結果に現れているのかなと思います。
かといって、スプツニコさんは別に男性を責めるとか、男性の政治家のことを責めるということではなくて、
やっぱりそういう男女バランスがうまく取れていない社会だと、こういうところに偏見が現れてしまうという、
やっぱりこういうのは意識的に変えていかないと、日本の変革の最初の一歩にはなかなかなっていかないとは思いますし、
特に男性である程度の年齢がいっている方で、いわゆる大偉いさんと言われる方だったりとか、
僕がこれを言うと怒られてしまうことが多々あるんですが、
日本の男性のおじさまがそういうことを意識されることが、そして自覚されることが非常に大切なのではないかなと思います。
それが一つ。二つ目に人間に最も必要な力は問いかける力ということなんですが、
今そのミッドジャニーとかで作られている絵とかも最初の頃は、
例えば6ヶ月ぐらい前に出てきた、これはちょっと目新しいものだったので、すごいものが出てきてたというふうな驚きがあったんですが、
6ヶ月で経ってくると、これAIで作られたものなんだなっていう、
そういうところでやっぱり違いというのを出せるのは、その問いかける力っていう、
やっぱりその人間がAIとかマシーンに何をさせるかっていうところを、
そこがすごく大事になってくるっていうのが今手に取るように分かる時代になってきたのかなと思います。
三つ目は、これからの時代はAIとHumanity。
これもスポーツスムーグさんのお話の中でも出てきたことなんですけれども、
その倫理というか、モラルが何なのかっていうところも、
36:01
まだAIだけでは判断できないところが結構あって、
例えばこれが正しいとか、その道徳的な問いかけっていうのは、
人間だけでも答えが出ないことですし、AIだけでも答えが出ないですし、
またそのAI、今チャットGPTみたいなのを使っていると間違いがすごく多いんですよね。
なので、盲目的にAIを信頼してしまうのも結構危険なので、
そこにはそのHumanityという力が必要になってくるのかなと思います。
もう一回これまとめをおさらいしますと、
一つ目は、自覚こそが日本変革の最初の一歩。
二つ目に、人間に最も必要な力は問いかける力。
そして三つ目に、これからの時代はAIとHumanity。
この三つが僕のMy 3 takeawaysでした。
世界のクリエイティブ思考、お相手はデリナウトでした。
次回もお楽しみに。
デジタルガレージは、危険な海に最初に飛び込むファーストペンギンスピリットを、
創業以来大事にし続けています。
これからくるWeb3、オープンソース時代を見据えた、
テクノロジーで新たなビジネスを生み出す仲間を募集しています。
番組詳細欄にあるリンクよりぜひご覧ください。
ニューコンテックスデザイナー デジタルガレージ