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2021-11-15 38:49

第62回 帰ってきた弊機「マーダーボット・ダイアリー ネットワーク・エフェクト」マーサ・ウェルズ著

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【今回の紹介本】

■『マーダーボット・ダイアリー ネットワーク・エフェクト』マーサ・ウェルズ著、中原尚哉訳

今回紹介するのは第七回日本翻訳大賞を受賞したマーサ・ウェルズの「マーダーボット・ダイアリー」の続編!

我らが弊機がパワーアップして帰ってきた!!これは紹介せずにはいられない!

前作の配信と合わせてお聴きください!

https://anchor.fm/lajv6cf1ikg/episodes/40-e10hk66

是非お聴きください!

【番組内で紹介したトピック】

■ 『マーダーボット・ダイアリー ネットワーク・エフェクト』マーサ・ウェルズ著、中原尚哉訳、創元SF文庫

http://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488780036

【文学ラジオ空飛び猫たちとは】

硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。

案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!

毎週月曜日朝7時に配信しています。

【SNSでご投稿ください】

番組の感想・リクエスト・本を読むきっかけになったなど、 #空飛び猫たち をつけて、ぜひSNSに投稿してください!

よろしくお願いします!

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

00:03
どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人が緩くトークするラジオ番組です。
お相手は、私小説が好きのカンガイチと、羊を巡るカフェのミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、交響と共闘をつないで、お互いに好きな作品をそれぞれの視点で紹介していく番組です。
番組概要欄に詳細情報を記載しているので、初めてお聞きになる方など、そちらを見ていただけるとありがたいです。
今回はですね、マーダーボット・ダイアリーの続編をご紹介しようと思っております。
こちら、日本翻訳大賞を受賞した作品の続編がこの度出ましたので、もうこれは紹介しないわけにはいかないなというところで、気合を入れて紹介したいと思っています。
そうですね、結構発売楽しみにしていた作品ですからね。
ただ、ちょっとこんな長いとは思わなかった。
そうそうそうそう。
長編とは聞いていたんだけど、今回500ページ以上ある文庫で、なかなか読むの大変ですからね。
面白かったけど、こんな長いんだと思ってビビりましたが、でも本当すごく面白かったですね。
さすがマーダーボット・ダイアリー。
今回ですが、基本的にはネタバレなしでお話ししたいと思っています。
途中までの話にして、この長編の良さをお伝えしたいなと思っています。
本編終了後に、なかなか熱い小説だったので、ミエさんと2人で話したいことをネタバレありで話してしまおうかなと思っています。
これはもう1回番組を切った後に話したやつを垂れ流そうと思っていますので、ご興味ある方はそちらも聞いていただけたらなと思います。
これは完全に我々2人が感想を言いたいというだけです。
早くマーダーボット2.0の話をしたいというだけなので、興味があれば聞いてください。
じゃあ、書面いっちゃいましょうか。
今回紹介するのが、マーダーボット・ダイアリー・ネットワーク・エフェクトになります。
マウサー・ウェルスさんが書いていて、中原直哉さんが書く。
創言SF文号から2021年、この10月に発売されたばかりのものになります。
ありがとうございます。
じゃあ、私の方からあらすじを。
マーダーボット・ダイアリー・待望の続編。
やれやれ、人間は勝手に死にがちです。
人間苦手。
ドラマ大好きの兵器が帰ってきた。
かつて大量殺人を犯したサルタが、その機を攻撃されていた人型警備ユニットの兵器。
プリザベーション連合に落ち着いた兵器は、警備役として惑星調査任務に赴くが、絶対絶命の危機に。
果たして兵器は人間たちを守り抜き、大好きな連続ドラマ干渉への端的に戻れるのか。
ヒューゴ賞、ネビラ賞、ローカ賞、そして日本語訳大賞を受賞のマーダーボット・ダイアリー・待望の続編でございます。
じゃあ、この後、具体的にいきたいと思います。早速。
そうですね。マーダーボット・ダイアリーというシリーズになるんですけども、そもそもマーダーボット・ダイアリーとは何なのかというところで、
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少しこの設定の話ができればと思うんですけど、
まず、舞台が宇宙になっているんですよね。遥か遠い未来の世界なので、宇宙に人類が進出していて、
いろんな惑星で活動しているという状況になっています。
その後では、国家という概念とかというのはなくなっていて、代わりに企業が非常に強い存在感を持っているという世界になっています。
国家というのがないので、軍というのがないんですけど、代わりに警備会社とか保険会社とか、そういう会社、企業というのがすごく力を持っていると。
いろんな惑星があるんですけども、やっぱりそこには他の生命体とかがいたりして、そういう異なる星って書いてイスというんですけども、
異星の残されたものですね。定位物と言われるんですけど、そういったものが特に今回の特編では大きなキーワードになっていると。
そうですね。イメージで言うと、例えばスターウォーズみたいな世界観じゃなくて、スターウォーズみたいな、いろんな星の種族が混じり合って、物語が展開するとかじゃなくて、
基本的には人間だけ、あとアンドロイド、AIというだけのスターウォーズみたいなイメージとは違うかなという感じだけども、異星異物というものが出てくると。そんな感じですよね。
そうですね。他の種族とかはないんですけど、ちょっとした怪物とかっていうのはいたりするんですけど、それが前作ではちょっと出てきたりはするんですけど、
今作はあんまりそういうファンタジー要素があるような怪物とか、そういうのは出てこなくて、本当は人間ですよね。
続いてですね、主人公、これ兵器という名前なんですけど、兵器について話させていただきます。兵器はこれ、弊社の兵に機械の意で兵器と自分のことを呼んでますね。
これは自分の会社の弊社がっていうような感じで、自分の体機械のことを兵器と呼んでいるんですけど、この表現がなかなか面白くてハマってしまう。兵器というワークにハマってしまう魅力がこの小説にまたあります。
この兵器なんですけども、ある保険会社の人型警備ユニットでした。この保険会社が管理してたんですけども、この兵器はですね、構成モジュールっていう命令を下すシステムがあるんですけども、
そこには複従というか、絶対複従関係にあって、その命令を受けたら実行しなきゃいけないし、逆らったり何か違反行為をしたらその構成モジュールにAIごと消去されてしまうっていう、
この小説の中では焼かれるっていう言葉で出てくるんですけども、焼かれてしまうという関係にあったんですが、この構成モジュールをですね、兵器を発禁にして、その管轄から自由になっているという状態でした。
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これは元々、かつですね、この兵器はその構成モジュールの命令により大量殺戮を起こしてしまったということがありました。
これなんですけど、大量殺戮を起こしてしまったっていう記憶はあるんですけど、詳細についてはですね、記憶を失っていてよくわかっていない。
だから、自分がまた同じことを繰り返してしまうんじゃないかっていう恐怖から、この兵器は自ら発禁にして、構成モジュールから自由になっている、そういう背景があります。
前作では自由に動けるようになった兵器なんですけども、自由に動けるようなきっかけになった顧客で、メンサー博士という人物がいるんですけども、そのメンサー博士の下で今暮らしているという状況です。
兵器はですね、AIアンドロイドなんですけども、めちゃくちゃ連続ドラマが好きで、暇さえあれば連続ドラマを見てると。
自分の中のストレージに保存してあるので、いつでも見たい時に見れるし、マルチタスクが可能なんで、警備しながらドラマを見てるっていう不思議なAIです。
兵器がストレスが溜まった時に、メディアを見て自分を落ち着けたりとか、コントロールしようとしているところがあって、そのあたりがやたら人間臭くて、そういう一面がたくさん出てくるんで、読んでるとどんどん兵器が好きになるっていう魅力を持っている小説ですね。
そうですよね。AIなんですけど、本当に人間っぽいっていうところが特徴で、やっぱり機械で優秀なんで、普段人間を結構見下したりしているんですけど、人間は感情ですぐ動いてしまうとかっていって、
でもたまに兵器が自分の感情をコントロールできなくなる時があって、逆に人間に損されたりするシーンとかがあったりして、結構この兵器の考えてることと実際の行動で現れちゃってることが矛盾したりしてるんですけど、その辺がすごい面白かったりするんですよね。
そうですよね。AIなんかに全くローリー的じゃない行動をするっていう瞬間がいくつかあって。
そうそうそうそう。
めっちゃいいですよね。
この小説なんですけど、このすごい人間対兵器の一人称で語られるので、それがもうめちゃくちゃ面白いんですよ。字の文で人間に対する武器とか、状況に対する武器とか、なんで人間は勝手に行動するんだとか。
守るべき顧客に武器を渡したら、逆に自分が撃たれるとかミスでとか、彼の内面がズバズバ描かれていて。
これは日本語に翻訳されてるからできてることと思うんですけど、結構デスマス調の丁寧な言葉で描かれるんですけど、言ってることが結構自分勝手だったりして、ちょっと面白いっていうところがこの小説の最大の魅力かなと思います。
そうですね。本当に1ページに最低1箇所は兵器の割れるようなシンデレラ式のセリフが入ってるなって。
そうですよね。
本当楽しく読んできますね。
ではここで前回のおさらいをざっくりと説明していきたいと思います。
まず兵器は保険会社の命令に従って警備任務を遂行しているという、そういう警備の仕事をしているロボットになるんですけど、
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実は自由であって、それもただ他に何かしたいということもないので、とりあえず保険会社に届くというか命令に従っている状況で日々を過ごしていました。
ただある事件というのが起きて兵器が、さっき大地さんの話にもあったんだけども、
統制モジュールをハッキングしていたいというか、自由の身であるというのが顧客であるメンサー博士にバレてしまいます。
ただそれでも兵器は顧客のメンサー博士を命がけで守っていくという任務を遂行していって、信頼されていって仲間あったりされていくようになっていきます。
事件が解決していって兵器はメンサー博士に引き取られるんですけども、ただ兵器は自分が犯してしまった罪ですね。
兵器が以前に裁量殺人をしたという記録があって、ただ兵器には記録があっても記憶がないということで、その真相が知りたい。
自分が本当になんでそんな罪を犯してしまったのか、その真相を知るための旅に出ていきます。
その道中で兵器はいろんな人や同じAIやアンドロイドであって、いろんな人の助けも得て真相を知っていくと。
なおかつメンサー博士は再び窮地に陥っているという事件に巻き込まれたというのがあって、それを救い出す。
最終的に兵器はメンサー博士に本当にロボットというか、人間のように家族の一員のような形で迎えられて、
共に生活することになって、やりたいことを探し出そうとするのが前回のおさらい、あらすじになります。
今回の話なんですけど、今回結構急に先頭から始まるので面食らうんですけど、今回の話は少し触りというか、流れだけお伝えしたいなと思います。
まずこれメンサー博士の依頼で、惑星調査隊に警備ユニットとして同行していた兵器なんですけれども、ある船から襲撃に遭います。
結果その船が後々わかるんですけど、前作で兵器のことを助けてくれた超高性能調査船ART、アートというのかな、アートだったということがわかります。
それに対して兵器は驚愕するんですけど、なんでアートが襲ってくるんだっていうところで、自分たちが乗っている母船が攻撃されてしまったので、
もうその警備対象の仲間たち、これメンサーのメイとかいるんですけど、その人たちと一緒にそのアートに乗り込むと、
アートに乗り込むと、やっぱりそのアートを制御している友人であるAIがいなくなっている、というか削除されたということになっていて、
それを知った兵器は逆上しますね。この辺りがすげー人間臭いんですけど、親友を殺されたという感じで逆上して、そこを乗っ取っていたターゲットたち、連中を倒します。
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その過程で押したりやられそうになったりするんですけれども、結局その中でアートのバックアップをなんとか見つけて、
最終的に再度この船を制圧するということに成功します。この乗り込みというか、このアートの船を奪った連中は、
人間なんですけど肌の色が灰色になったらちょっとおかしなところがあって、アートのエンジンにも奇妙な苔のようなものが付いていて、
これは何だったんですが、これが異性異物なのではないかという話が出てきます。この異性異物なんですけど、
ここが結構わかりにくいというか、結構混乱するポイントだなと思っていて、私も読んでて最初よくわかんなくて、どう捉えていいんだろうみたいなのがあったんですけど、
要は病原菌みたいなもので感染するタイプのものみたいなんですよね。
イメージはゾンビ化していくイメージで、この異性異物に汚染されちゃうと行動が異性異物を広めるように操られてしまう感じ。
操られている意識がなくてもやってしまったりとか、これが人間だけとかじゃなくて、AIとかにも電子上にも感染してくるというちょっと厄介な代物で、
この世界強化人間という人間の中に機械を取り込んでいて、身体能力だったり、頭脳の処理能力を上げているという方々がいらっしゃるんですけど、
そういう人に感染しちゃうと、そこからまた機械にも感染するという、他のAIにも感染するという、なかなか厄介な代物でしたね。
アートの中にそういうものがあった。それを除去していくんですけど、アートが正常な状況に戻ると、やっぱり記憶のブランクがあって、
敵のウイルスにやられていたんじゃないかという話が出てきます。
この時ですね、アートが乗っ取られた時にワームホームに入っていて、もうワープをしている状態でした。
その中でアートの船が敵の制圧から解除されて、兵器と人間とアートがワームホームを受けるんですけど、
そうするとある惑星にたどり着きますね。そこに宇宙クロニーとかあったり。
アートの元々の乗り組み、アートは8人いるんですけど、8人の乗り組みを助け出したいという気持ちがすごく強くて、
生きているかどうかわからないけれども、この惑星のどこかにいると。
その乗り組みの救出、それをこの流れ上協力していくことになる兵器一行という形で、
この話は異星移物に汚染された惑星を舞台にアート兵器が大活躍するというのが今回の話になっております。
前編でも出てきたこのアートなんですけども、多分続編にも出てくるんだろうなと思っているような、
すごい良いキャラクターで、ただちょっと登場の仕方がすごいびっくりしました。
いきなり敵として現れるというかね、アートがまさか襲ってくるっていう。
兵器とアートの関係は、人間でいうと友達みたいなものなんですけども、結構お互い子供っぽいようなところがあるというか、
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AIなんて普段は本当に冷静なんですけど、なぜか兵器とアートがコミュニケーションを取ると子供っぽい喧嘩みたいなことをやってしまうという、
だからそういう関係で、でもこの二人が親友であるというところは間違いないかなというのがあって、
今回、やっぱり最初、兵器としては友人であるアートが殺されたという、そういう展開になって、
本当に怒って逆情するんですけども、そこの描写というか、読んでいていいなと思うようなシーンもいっぱいありましたし。
完全に冷静じゃなくなって殺したからね。
この二人ってすごくなんで仲良くなったかというと、もともと兵器が偶然アートの船に乗っちゃってっていうか、
アートの行き先を調べてて、運んでもらおうと思って乗ったのが前作だったんですけど、
その時に兵器結構ハッキング能力が強いんで、アートも交渉して運んでもらおうと思ったら、
アートの性能がすごすぎて全く勝てなくて、でも別に兵器を排除するわけでもなくみたいなところで、
アートがちょっと興味を持って、兵器はすごいドラマを見るのが好きなので、
ドラマを一人で見てたら、気づいたらアートが隣で一緒に見てるっていう、
同じストレージをハッキングされて見てるっていう状況になってて、
一緒のドラマを見ると、我々もそうですけど、感想とか言い合うじゃないですか。
そんな感じで感想とかちょろちょろ言い出して、
なんかそこいいこと言うなーみたいな、いい感想言うなーみたいな感じで仲良くなっていって、
っていうのがこの2人の関係で、AIなんだけどめちゃくちゃ人間気さく仲良くなっていくところがあって、
いいですよね、ここね。
なんかね、本当作中でたびたび一緒にドラマを見るんですけど、
そういうシーンがちょっとした隙間に挟まっていて、それいいですよね。
うん、いいですよね。
今回やっぱりその話としては見どころをちょっと話したいんですけど、
まず一番はやっぱりこの兵器のパワーアップした人間臭さですね。
まぁちょっと分かんないですけど、自由になった時間が長くなってきてるせいなのか、
それ以上に人間臭くなってきて、こいつめんどくせえなって思うような考え方とか行動しだしたりするし、
言うこと聞かない感じもたまらなくて、
そのあたりが人間以上にめんどくさい人間臭さを出すっていうこの瞬間があって、
さっきのアートと、アートが殺されてしまったアートのところとか、
冷静じゃなく攻撃しまくっちゃうところとかあって、
なんかアートが生きてる可能性があるんだなみたいなところで、
人間の顧客を守らなきゃいけないのにちょっと放棄、
放棄までいかないんだけど、ちょっとそっちに走っちゃうところとか、
なかなか結構人間臭いところがいいですね。
個人的に今回はやっぱり出だしのところですごい面白いのがあって、
兵器がメンサーの恩人ですね。
メンサーに家族のように迎えられているんですけど、
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メンサーには子供が7人いて、
実はその7人の子供の中の一部に嫌われているっていう、
そういう状況が面白くて、
実は兵器、思春期の子供にとっては結構おせっかいな、
なんていうかな、親ではないんですけど、
おせっかいなおばさんみたいな感じで、
だから黙って見過ごしてくれたらいいもので、
いちいちシューティングみたいに細かくブチブチ言ってくるっていう、
なんかそういうちょっと子供にとっては非常に嫌味な存在で、
その関係が結構最初の方で笑えるところが多くて面白かったです。
確かにここ面白かったですね。
子供の娘の男関係までちょっと。
あれですね、今回の話のところでメンサーの名があって言っちゃったけど、
メンサーの娘でしたね。訂正します。
他の見どころでいきますと、
さっき出てきた異性生物みたいなのが出てくるんですけど、
設定がよりエセプチックになったかなっていう感じがしますね。
長い話があるので、異性異物っていうのが今回メインなので、
ゾンビってさっき私ちょっと言いましたけど、
エイリアン的な怖さもあるし、
アイディアとして面白いなと思ったのは、
異性人が動くわけじゃなくて、
それに汚染された人間やAIが敵になるっていうところが面白いなと思いましたね。
汚染が脅威になっていくっていうところが、
今だとちょっとコロナを思わせるような。
アートっていう本当に完璧に思えるような存在のロボットでも、
そういう想定外なことにやられてしまったっていうところ。
ちょっと意外性というか、
想定外というところが今ともつながっているところかなとちょっと思ったりしましたね。
アートって完璧な船なので、
基本的にはこんな容易く誰かに乗っ取られるってことはないんですけど、
ちょっとデータバラになっちゃうから言えないんだけど、
結構この手段で来るかみたいなやられ方で乗っ取られてしまっていて、
それは後々判明して対策を練れるんですけど。
今まで話してきたのが序盤の話であって、
まだここから先、中盤、後半になっていくんですけども、
展開がなかなか今回すごく熱くて、
読んでいるとどんどん気になって一挙にしてしまうような話になっていくんですけども、
序盤だとやっぱりアートが出てきて、
でも乗っ取られていて大丈夫かというところで、もちろん復活をしていくんですけども、
この流れもすごく良くて、そういう復活の仕方もあるんだっていうのは、
ここの話はすごく面白いし、後半はネタバレになるのでここでは言えないんですけども、
本当にこれもなかなか驚きの展開が待っている。
後半の展開が熱すぎて前半の印象が結構薄れるっていう。
21:06
今まで序盤で面白いよねっていう話をしてたんですけども、
途中からは本当に兵器が結構かっこよく思えてくるところがあって、
いっぱいあって、やっぱり兵器は戦えるロボットなんていうのはすごく思いましたね。
ラストのところで、もちろん詳細とかは話せないんですけども、
最後、終わり方もまた良くて、まだこの続きがあるっていうのを思わせてくれるような終わり方をしていて、
またいずれこの話の続きっていうのも作者が書いてくれるんじゃないかなっていう、
そういう対応をすごくさせてくれるような終わり方をしていて、
そことかも良かったなと思います。
ラストはかなり良いですよね、今回ね。
特典はもう作り方が期待してますからね。
そうですね。結構長いシリーズになってほしいですね。
感想を入る前にちょっと話してみたいなっていうことがありまして、
前作からもそうなんですけど、このマーダーボットに出てくるAI、
特に兵器とアートなんだけど、明らかに人格を持っているって言われ方をしていて、
AIの人格についてちょっと話してみたいなと思っています。
今年入ってから結構AIが出てくる小説は使ってきたなと思ってて、
マーダーボットもそうなんですけど、あとクララとオキサマ、カズオイシグロの放送だし、
ちょっと前に話した小川一水のトキサノオカもAIだけど人格があってみたいな。
AIとあれは恋したりすることもできる世界だったりしたと思うんですけど、
このマーダーボットの世界の中でも明らかにAIっていうのは人格を持っているんですけど、
でも圧倒的に兵器とかみたいに自由に動けないAIたちが多い中で、
兵器やアートのこのやたらこのキャラクターが強さっていうのはちょっと気になってしまうところで、
ちょっと話してみたいなとちょっと思っているんですけど、
これ私の予想というかどういうことでこういうふうに作者が設定しているかっていうのは、
ちょっと聞いてみないとわからないところと思うんですけど、
この兵器は特に兵器はこのメディアを触れてドラマをたくさん見ているので、
とんでもない時間ドラマに費やしているので、
そこから得たものが彼の感情とか人格形成に関わっているのかなってちょっと思ったりしますね。
そこは僕も同じことは思いますね。やっぱり人間社会とか文化とか、
そういうのにAIの人たちが影響を受けているんじゃないかなっていうのは、
今までのいろんな作品を読んで思うところでしたし。
逆に言うとあまり自由じゃないAIたちは、
あんまり人格が形成されていないのかなっていうのは、
このマーダーボットを読んでいるとの世界だと思いますね。
24:01
前作でもそうなんですけど、ヘビーロボじゃなくて戦闘ボットがあって、
一回ちょっと交渉しようとするじゃないですか。
兵器がお前も自由になればいいじゃんみたいな、
ちょっと挑発みたいな感じでいるけど、
全く無視して戦闘ボットは任務を遂行しようとして、
兵器を殺そうとするわけですけど、
あれももしかしたら戦闘ボットのいろんなものに触れて、
感情みたいなのが芽生えてきたら、
人格みたいなのが強くなって形成されていくのかなっていうのはちょっと感じましたね。
やっぱりAIっていうのも本当に触れるものから吸収して、
影響を受けていくっていうのがあるのかなっていうのがすごく思いますよね。
ちょっと思ったのはもしかすると、
AIたちの中に原体験のようなものってあるのかもしれないなと思って、
例えばクララとお日様。
クララは他のAIたちと一緒にお店の中にずっと閉じ込められていたっていうのがあるんですけど、
ただそこから見ている風景というか、
人間社会を見ていたというので、
ちょっと人格が作られていた部分があったと思いますし、
兵器もドラマを見ていたという影響とかもあるかもしれないし、
もしかすると前半でメンサー博士とかと一緒に行動したというところで、
より人間味が出てきたというのがあったので。
同じように製造されたAI、警備ロボたちが兵器のようにはならないわけじゃないですか。
そこが面白いなって思うのと、
我々がこの先の未来、このAIロボみたいなのが日常的になった時に、
一人一人に人格が違うのかとか、どういう風に捉えたらいいんだろうなみたいなのは、
ちょっとこれを読んでると、
一人の人間として接するべきなのかみたいな、
それとも言い方は悪いですけど、道具として見るべきなのかみたいな、難しいなと思いながら。
確かに兵器とかクララにしても、狙って作られたわけではないじゃないですか。
本来は任務を遂行してもらうために作られたものが、
イレギュラーなことが起きて、その次第でイレギュラーな存在になって、
そのおかげで人間にとっては同じ人間に思えるような、いいキャラになっていたというのがあるんですけども、
それは狙って人は作っていくんだろうかとかですね。
その辺は考えてしまいますね。
そんなに避けぬ未来じゃない気はするんで、
エアリとの関係ができるっていうのは、SFウォームっていうと気になりますね。
そうですね。もしかすると人間社会もそうかもしれないですけど、
動物としての本能的なところでは、
人って実は役割というか、やらないといけないことっていうのが本来あったのに、
27:02
よく恵まれた時代というか、自由に人生送っていいよと言われているような時代だと思うので、
AIが人格を持っていて、人間のように自由に生きてますよというのと、
今の人が自由に生きていいんですよというのがちょっと重なっているのかなと思いますね。
兵器の迷いっていうのは現代人の迷いに通じるものがあるから、感情移入しちゃうかもしれないですね。
そうですね。兵器のやりたいことがいっぱいあって、全般では悩んでましたし。
じゃあこの後、感想を言って締めた後、ネタバレをあるよう延長戦でやりますが、
一回ここでどんな人に読んでもらいたいか、また感想を踏まえて、いつも通りお話したいと思います。
じゃあまた私の方から。今回もちろん、マーダーボートダイアリー、前作を読んだ人には確実に読んでもらいたい一冊です。
今回の話を聞いて、興味を持った人はぜひとも前作から読んでもらいたいなと思います。
これ一応独立した話ではあるんですけど、ちょっと前作読まないといろいろ難しいかなと思うので、ぜひ前作から読んでいただければなと思います。
めちゃくちゃ面白いエンタメSF小説で、語り口も素晴らしいし、翻訳もすごく素晴らしい作品だなと改めて思ったので、ぜひ読んでいただければなと思います。
非常に読みやすい作品ですので。
僕はこの小説は長編ドラマを見ているような感覚で読めましたね。
やっぱり良かったのは兵器の愚痴が多めな心理描写であったり、皮肉たっぷりなセリフであったりっていうのは、読んでいるとむしろ気持ちよく思えていました。
やっぱり兵器面白いんですけど、思うのはこの作者の小説を書く上手さというか、やっぱりストーリーの良さというところがすごくあると思っていて、
単純に小説としての出来がすごくいいなと思っています。
すごく前巻と今作と良いシリーズだと思うので、面白いエンタメを探している人にはすごくお勧めかなと思っていて、まずは前巻から読んでほしいなと思います。
ありがとうございます。
次回告知させていただきます。
次回は、和尾石黒の野草曲集をお届けしたいと思っております。
久しぶりに文学ど真ん中な作品なんではないかなと思っていますので、お楽しみに。
番組の完成をおリクエスト。またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました。
読み返しましたとございましたら、ハッシュタグさとむねこたちをつけて教えていただけると大変嬉しいです。
ツイッターやインスタのDMや投稿などでお待ちしております。
メッセージ本も番組情報欄に載せておりますので、そちらからチェックいただいても大丈夫です。
積極的に拡散共有していただけると助かります。
それではまた来週。ありがとうございました。
というところで、ちょっと延長戦いきたいと思うんですけど。
30:05
そうですね。これ初めてのパターンですね。
そうですね、初めて終わったね。
終わってから続きがあるという。
もうネタバレある人、ネタバレ聞きたくない人はもうここは聞かないでくれという形ですね。
じゃあちょっともうネタバレありでいきたいんですけど、まず話したいのは私あるんですね。
マーダーボット2.0が超熱かったですね。
これはちょっと話すと、兵器をコピーしてキルウェアというか、コンピューター上だけの存在になって、
それはアートが作ってくれるんですけど、アートが兵器のAIをコピーしたものを自己判断できるAIという形で、
それを敵に送り込む、敵のコンピューターの中に送り込むというところがあるんですけど、
それがマーダーボットが急に自分のことをマーダーボット2.0って言いますね。
面白い。
面白いのは小説でも、今までの兵器は1.0って言われちゃうんですけど、
今までの兵器の1.0の視点とこの2.0の視点とそれぞれ描かれていて、
なんか登場人物というか主役が急に一人増えるんですよね。
急に後半一人増えればびっくりするっていう。
しかもこの2.0を作ったのがアートなんで、今までの兵器より優秀なんですよね。
今までの兵器だったらできなかったようなことを結構あっさりやってしまったりして。
しかもただ考え方っていうのかな。
なんか言葉遣いとかは今までの兵器と同じなので、
なんか読んでるとここも本当面白いんですけども、
特にやっぱり個人的にすごい好きなのは初めて出会ったところですね。
マーダーボット1.0。今までの兵器の元に2.0がやってきた時。
2.0がいましたねって声かけるんですけど、
そこが1.0の方は2.0を知らないんですよね。
まさか自分の元に来るとはっていうのは全然そんなの想像もしてなかったので、
あなたは誰ですかっていうのがあるんですけど、
この辺で1.0からすると急に自分に似た力が現れて、
ちょっとヒートアップしてしまうんですけど、
でも2.0の方は全てを理解してるんで、すごく冷静で、
その辺の対話とかも面白かったですよね。
マーダーボット2.0と呼んでるんですか、自分の元みたいな。
展開的には1.0の中に2.0のデータも入ったので、脳が2つあるみたいな状況になっちゃって。
敵がまさかこいつの中に2人、人格がいるというかAIがいるとは思わないから、
どっちか1人を潰そうとしてる間に、制御しようとしてる間に2.0が勝つっていう。
展開がすげえ熱かったですよね。
33:00
そうですよね。さすがといったらさすがですが、何でもありなやり方というか、
確かにうまく考えられてるなと思いましたね。
あと私が個人的に好きなのは3号とは出てくるんですけど、
これは全然マーダーボットと兵器とは関係なくて、
敵の探戦かなんかの中にいた警備ロボットが1,2,3って3体いたんですけど、
1号、2号はちょっと残念ながら死んでしまったんだけど、
3号が動かないけど生き残っていて、それをマーダーボット2.0が見つけて、
3号を交渉して、構成モジュールから自由になる方法を教えるよみたいな。
それを使うか使わないかはあなたの自由ですみたいな。
その時にマーダーボット2.0が自分の兵器のこれ、自由になった後の歴史というか、
思い出なんかをまとめたファイルを作ってて、それを3号に見せると、
なんかそれに感動したのかわかんないけど、協力しだすっていう。
自分も構成モジュールから自由になって。
別に彼からすると、こちら側を味方しようがしまいがあんま関係ないというか、
構成モジュールのまま従っても生きて生きはいけるけれどもっていう状況なんですが、
こっちの味方をしてくれるんですけど。結構最後も3号の存在があって、
兵器はドラマからいろんなことを学んだけれども、
この3号はその兵器の生き方から学びが開始してるので、
どんどん人格からそれで出てくるってところが面白くて。
けっこう泣ける話ですね、この3号に関してはね。
すごい本当にいい話で、結構僕の中には兵器のすごい名言があって、
3号がさっきの話で、兵器から自由になろうと思えばなれますよと言われたけど、
ただ最初は3号ってそのつもりはないと。
自由になっても何をしていいかわからないと言って断ろうとしたんですけど、
ただそこに対して兵器がちょっと助言というか、先輩格として言うことがあって、
変化は怖いものです。選択も怖い。
しかし行動を誤ると自分を殺すものが頭の中に入っているのはもっと怖いです。
ここで本当に兵器が自由というかその人格を持っているか、
そこをすごく後押ししてくれる言葉で良かったです。
良かったですよね。3号は熱すぎるんだよね。
その存在がいいですよね。
そうですね。さっきの2.0もそうですけど、前半とかの今回から急に後半の泣ける話がいっぱい出てくるところが良かったです。
これを繰り返していくと自由になる警備ロボが増えるんじゃないかと。
そうですね。どつかりどつかりになります。
あとアートの暴走が個人的には熱かったなと思ってて、
36:03
兵器が絶対的にピンチになって人間たちを全員救い出すことができたんだけど、
兵器だけ捕まっちゃって囚われてしまったと。
その時にアートが兵器を助けるためにとんでもないことを色々したっていう。
そうですよね。いろんなところを爆発し分けたり。
兵器を返さなかったらこの惑星を破壊してやるって言い出してきて、やべえなこいつみたいな。
そこは3号が私が助けに行きますっていう熱い展開になる。
最後、ラストになってますけど、兵器とアートの関係がさらに深まって、
ここでね、ラストが本当にアートから全部が終わって、
これからまたアートが他のミッションに行くっていうのは、
兵器についてきてほしいっていう話をするところが、
一緒に行ってほしいっていう話を。
その辺りで終わるんですけど、そこがちょっと熱いですよね。
僕、最後、兵器ってメンサーと会話をするんですけど、
兵器にとってメンサーってすごい大事な人なんですけど、
兵器がそこで初めてから自分の意思を言うんですよ。
アートと一緒に一緒にいたいっていうことを言って、
そこがやっぱり最後、すごく兵器の変化っていうのが感じましたし、
やっぱり前回もそうですけど、今回もいろんなピンチをくぎり抜けてきて、
アートとかいろんな人間と関わったということで、また兵器が成長したんじゃないかって。
より人間らしくなったんじゃないかって。
このメンサーとの最後の会話、本当いいっすよね。
メンサーと一緒にいる場所は、自分が初めて見つけた場所だけれども、
アートと一緒にいたいっていう話をメンサーにする心が。
そして兵器もアートも、本当に自分にとって大事なものって何だろうかっていうのが、
そこに対してすごく思ってたんじゃないかなと思います。
ちょっと熱くなってきちゃったけど、ラストまで話しちゃったから。
まだいろいろ細かいところで言うと、すごい面白いところがたくさんあるから話したいけど、
こんなところにしときましょうか。
続編楽しみだな。出るかわかんないけど。
前日刊が出るんですよね、また。
それも気になりますね。
2022年か来年また前日刊が出るんで、それはまた読みたいですね。
もうこれは本家徹底っぽいですもんね。
ラジオで紹介するかどうかは置いておいて、ちょっと楽しみにしておきますか。
じゃあこんなところで。
じゃあ、もう閉めてるんでまた。
そうですね。
ではでは。
では、終了します。
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