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おはようございます、鶴岡慶子です。この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
司会やナレーションを通じて、日々感じたこと、学んだこと、それからちょっと嫌だなと思ったことも、視点を変えて前向きに物事を捉えたり、
最終的に良かったねと思えるように、考え方のコツなどをシェアしています。 日本の秋田県から毎朝発信しています。
大曲の花火コンクールの結果
今日は、今年の大曲の花火についてお話しします。 大曲の花火はコンクールです。
全国の花火屋さん28社が集まって、その技を競い合うというもので、夜の花火だけじゃなくて、昼花火のコンクールもあります。
この昼花火の競技会が、もう大曲しか全国で残っていないので、これが一つハードルの高さになっています。
昼花火も作ることができて、夜花火も作ることができて、おまけに自分たちで自分たちの花火を打ち上げることができるっていうのが、一つ大きな要件でもあります。
そして、4つの部門で競い合うのですが、昼花火があって、新入り割物、自由玉、そして創造花火、この4つの部門で競われます。
昼花火は文字通り、お昼にあげますので、夜の花火は光で演出しますけれど、昼は何で演出するかというと、煙の色で演出します。
この花火のポイントは、いかに色が鮮やかなのかというところなんです。
私がこれがいいのではないかと思った花火屋さんは、3位と4位に入りましたが、昼花火の部優勝した花火屋さんは、福島県の観の円花店だったのですが、私は全然チェックをしていませんでした。
昼花火は、評価が本当に難しいなと思います。当てたことがないです。
そして、残る3つの部門は、夜花火の部なんですが、夜花火の部の中でも、割物、自由玉、創造花火と3つあるのですが、
まず芯入り割物というのは、文字通り芯が入っている花火です。
1つ芯が入っていると、全体として20丸になります。芯が20丸だと、全体として30丸ということになりますね。
そして、大曲りの花火の場合は、見栄芯以上、つまり芯が3つ以上ということは、全体で40丸ということなんですが、これ以上の花火を上げてくださいという厳密なルールが大曲りの場合はあります。
今、日本で最高峰なのは、見栄芯とか御栄芯といったりしますが、50丸の芯、つまり全体で60丸の花火を打ち上げられる業者が、どんどん増えてきました。
ただ、例えばこの60丸の花火、見栄芯、御栄芯の花火を打ち上げられるこの技を、F難度としますと、F難度でチャレンジするのか、あるいは難易度は下げて、それでも完璧な形にして、加点をもらえるのか。
フィギュアスケートでいうところの、そんな感じなんですよね。
ですから、今年この業者が、見栄芯、御栄芯に挑んできたか、ということを見たり、あるいは、あ、御栄芯で行くんだな、今年は、とか、そういうのも、プログラムを見るだけで、本当に楽しみになってくるんですが、
相当早い段階で、見栄芯、御栄芯をやって、5連覇をした業者があるんです。
茨城県の野村花火工業というところなんですが、野村さんは、NHKのプロフェッショナルでも取り上げられた花火屋さんです。
野村さんの割物を見た時に、「うわー、今年やられたー!」っていう風に思わず、つぶやいてしまうぐらい、完璧な御栄芯の花火でした。
欲を牛ならば、っていうか、これ文句言うわけじゃないんですけど、野村さんの花火の色は、アースカラーなんです。
ちょっと黄色が入るんですね。青も緑も黄色が入るんです。そして黄色はっていうと、薄い黄色なんですよね。
私は花火は薄い色じゃなくて、割とビビッとで戦ってほしいという気持ちがどうしてもあって、そういう意味では、秋田県の北日本花火工業の今回の花火は、
かぐや姫が題材になっていて、そして自由玉は竹から生まれたかぐや姫っていう名前だったんです。
その竹の緑色がすっごく深くって、すごいかっこいい花火だったんですよ。
今までの北日本花火工業とちょっと趣が違うような気がして、審査員の皆さんお願いします、わかってくださいっていう風に思っていました。
ただやっぱり野村さんのご延伸は本当に完璧だったので、他の部門でどう評価されるかなっていうところで、昨日の結果を待っていました。
昼花火優勝花火屋と夜花火内閣総理大臣賞花火屋
結果、内閣総理大臣賞は野村さんだったんです。いやー強いですね。なかなか秋田県に内閣総理大臣賞が巡ってこないです。
さらに私が最近推している花火屋さんは、長野県の田舎湖堀内煙花展と、それから群馬県の菊谷尾端花火展です。
どちらも個人的にご縁があるっていうこともそうなんですけど、忘れられない花火っていうのがあって、2017年の田舎湖堀内煙花展は、
ホタルを題材にした花火だったんです。これがまた本当美しくて、この花火屋って誰?みたいな感じだったんです。
その翌年、2018年は菊谷尾端花火展が内閣総理大臣賞を受賞しているんですけど、この時の自由玉が素晴らしかったんです。
里山の忘れがきという非常に綺麗な橙色の花火を打ち上げたんですね。その橙色が私は忘れられないんですよ。
なので自分の好みとして、やっぱり色が濃いのが好きなんだなと思うんですね。
ですから野村さんの割と淡い色使いよりは、そのホタルの時の緑だったり、柿の時の美しい橙色だったり、
そして今回、北日本の竹を表した深い緑色だったり、この色に私はやられているんだなぁと思います。
いずれ今回大曲りの花火はいろんな制限がなくなりまして、去年雨だったっていうこともあるんですけど、非常に多くの人たちが会場にいたなっていう印象です。
そして花火屋さんたちも気合が入ってたなっていうのが感じられました。各社新作を次々と出してきたなっていう印象でした。
で、ここで評価された花火玉は今後その花火屋さんが受け持つそれぞれの現場で、もっと洗練された形で打ち上げられていくんじゃないかなっていうふうに思います。
夏の花火鑑賞は一応ピリオドなんですけど、9月とか10月にも秋の花火を見に行こうかなっていうふうに計画中です。
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ではではまた明日もお会いしましょう。 鶴岡慶子でした。