2022-09-21 11:23

#206 原発事故前後の天栄村を描いた山本おさむさんの『今日はいい天気』の話

山本おさむさんの『今日はいい天気』は「いなか暮らし編」「原発事故編」「完結編」の3つからなっています。山本おさむさんが2004年から2014年までの天栄村で経験した話です。自分たちが経験したことをつい忘れがちだけど、こういうことは忘れてはいけない、と読み返してしみじみ思いました。

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はい、おはようございまーす。本日の放送は、2020年の9月21日、水曜日です。
本日は、第206回目のお話となりまーす。
このチャンネルは、福島県郡町在住の特撮アニメ漫画大好きウォッチのピョン吉が響きになったことを、だらだら話をしていくという番組です。
そんな親父の一言をお聞きになりまして、もしもあなたの心に何かが残ってしまったら、ごめんなさい。
悪意はなかったんです。
不幸にこの番組に興味を持ってしまったら、ぜひ今後もご引きのほどよろしくお願いいたします。
昨日の続きなんですけどね、山本さむさんの話をしております。
山本さんがね、天英村に住んでいるって話ですけどね、まずはですね、天英村ってどんなところだというのを、ちょっと説明いたしますとね。
白川に近いところです。福島県でもね、南に近いところですね。
ブリティッシュヒルズっていうですね、施設があるんですよ。
これはですね、神田外語大学の系列の語学研修施設なんです。
またイギリスをテーマとしたテーマパークでもあるんですよね。
キャッチコピーはですね、パスポートの要らない英国と言っております。
建物のみならずですね、看板や道路標識などもですね、すべてイギリスの街並みをね、再現しているものなんですよ。
どんな風になっているのかね、実際に行ってみに行きたいんですが、中に入るとね、英語しか話しちゃいけないという噂があってね。
英語が増えていない自分はね、実は行ったことがないんですよね。
イギリス風な建物がね、あちこちにあるんでね、映画、テレビ、ロケによく使われるんですね。
めいちゃんの執事だとかね、花より団子の、まあ同盟地の家だとかね。
そのあとですね、BL映画のね、たくみくんシリーズ、水谷豊さんのね、相棒とかね、そういったテレビドラマの中にもよく登場してきます。
アニメとしましてはですね、ガイナックスが2011年に制作したダンタリアンの初夏というですね、アニメの背景として利用したそうです。
それから天英村といえば二股渓谷があるんですよ。
漫画赤い花、あと映画の無能の人などで知られるですね、次吉原さんがですね、二股渓谷という作品を描いているんですね。
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そこにはですね、ひなびた温泉宿のね、風景が描かれてるんですが、今でもですね、当時のままひなびた雰囲気を残している温泉なんです。
それからあとは個人的には広戸川だとかね、鈴ノ井とかね、日本酒もうまい地域という印象がありますね。
山本さんの今日もいい天気という作品ではですね、物件探しからスタートするんですね。
山本さんの頭の中にはですね、ダッシュ村のようなですね、田舎で悠々時的な暮らしをしたいというのがあったんですね。
そして色々探した結果、2004年からですね、奥さんのね、恵子さんの実家のある福島県の田園村にたどり着くんですね。
ですけどもね、漫画家を引退するつもりはなくてね、貯蓄もないためですね、福島県の方でネームを書いてきて、
埼玉県にね、残してきた仕事場のところでね、アシスタントともに作画を行うというですね、二重生活を送ることになります。
新白川駅当たり付近ではですね、関東に通勤してる人もね、たくさんいるんでね、結構こういうね、拠点生活してる人って多いんだなという印象ですね。
この作品の中ではですね、田園村ってことは伏せられてるんですよ。 福里村、福島の福に1位、2位の里、Dですね、の里村、福里村という名前になっていました。
ですけどもね、田園村周辺のね、新白川駅だとかね、あとは近所の温泉だとかね、そういうのが出てきますんでね、
まあその後に住んでいる人は、ああだいたいこの辺りだなっていうね、わかるような内容になっています。
そこではですね、子だっていう犬を拾ってきてね、育てている話だとかね、体が悪くなったお父さんを呼んでね、一緒に生活するっていうね、
自分たちの年代にね、酒だって言えば取れない話がね、書かれてますね。 それからですね、後半の方ではですね、マガネ師匠である夏子の酒で有名な
小瀬明さん。 小瀬明さんがですね、酸素を作るって話も載っているんですね。
小瀬明さんというとですね、ドラマ化された夏子の酒が非常に有名なんですけども、
自分たちにとってはね、石森翔太郎さんのね、石森プロにいた人っていうイメージなんですね。
というので、超人バロン・ワンダーとかね、仮面ライダーV3とかをね、コミカライズしていた人っていう印象なんですよね。
その小瀬さんがね、いつもはどんな風な人なのか、それが後、小瀬さんと山本さんね、
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作家さんとアシスタントさんだったわけですが、それは現在どのような関係になっているのかというのがわかってね、非常に面白いです。
このね、田舎暮らしをコミカに描いたパート1の部分ですね。 その部分が非常に好評だったためですね、震災前の2010年にパート2の連載が決まったそうなんですね。
ところがですね、そこで原発事故が起きるんですね。 というので、編集場で続編は無理ではないかと判断していたんですが、山本さんがね、
残したいというので、描き始めたらしいんですね。 というわけで、原発事故編が2巻目となります。
埼玉で仕事をしている時にですね、東日本大震災になってね、 そして天井村でね、被害に遭った奥さんと何とか合流します。
すでにこの時にはですね、パート1で重要な人物であったお父さんが亡くなっていたようですね。
というわけで、原発事故で2011年5月から埼玉県の方に自主避難となります。
漫画の仕事で終わりながらですね、天井村の自宅の除染作業に取り組んだりとかですね、 あと東京電力に賠償請求の問い合わせをするだとかね、
そんなことを経験しております。
それからあと、放射線量だとか被爆状況などの情報を得てはですね、 安全、危険と慌てふためく様子だとかね、
気持ちの揺れ、そういったものを素直に描いているんですよね。 そういった情報をね、作想する中でですね、天井村に帰るべきか、
埼玉にいるべきか、 その情報を信じて良いのかどうのか、というので色々と葛藤するんですね。
当時はですね、こういう気持ちがね、福島県だとかその周辺でよくあったことですよね。 そのことをすっかり忘れてきたなぁという感じですね。
というわけで、こういうのを残しておくのは非常に大切だなぁと、 読み直して思いました。
そしてですね、途中で名前を忘れてきたこの村がね、天井村であることを明かしましたね。 そしてその天井村ではですね、放射線による害のないですね、ノリノリに取り込んでいこうとする人たちがね、いることをね、描いていくんですね。
というので、このほのぼのとしたパート1の部分と、ハードのね、パート2の部分というので、 対照的な内容になったんですね。
この2つを合わせてですね、発行したわけです。 そしてそれがですね、評価されまして、第42回日本漫画家協会賞特別賞を受賞したんですね。
この2つに続きましてね、パート3ではですね、2017年に連載を開始しています。 内容はですね、2013年、2014年の内容になります。
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前半はですね、原発訴訟編というものですね。 というので、2013年に天井村に戻ってからですね、福島原発訴訟、その裁判の傍聴期です。
内容的にはですね、パート1、パート2に比べるとですね、こう、地味になってしまいますんで、 ちょっと面白みは欠けますけれどもね、ですもん大事なところですからね。
そして訴訟のね、地裁の判決が出るのは2017年なんですね。 というので、そのエピソードも交えて描いています。
そして後半はですね、コタとトウちゃん編というのになります。 飼っていた犬のコタがですね、前足を骨折にしたことによる手術、
その後、手術後の看病、 そしたと別な病気発生してね、そして死を見取ること、そういったのを描いています。
動物を飼う人ならばですね、まあよく経験することですよね。 それをね、描いてるんですね。
そして別な足場犬をね、新たにね、ブリーダーから譲り受けてね、 そして新たにまたコタという名前をつけてね、飼い始めたエピソードが最終話となっています。
この作品自身はね、連載でね、行き当たりばったりでね、連載を続けたわけなんですが、 まあコタという犬をですね、中心として描くことでね、
それでこの3巻を通したらね、物語をうまく完結させるんですね。 さすがプロの漫画家さんだなぁと思いました。
このようにですね、天平村を中心にしてね、このような素晴らしい漫画を描いた山本治虫さんがね、 天平村に住んでいるということをですね、もっといろいろとね、誇っていくことだと思うんですけどね。
はい、それではまた次回、ユーシカペンキスのお互いの話をお付き合いくださいね。 本日もお聞きくださいまして、誠にありがとうございました。
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