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2023-04-01 11:49

#398 福島原発事故を扱った萩尾望都さんの『なのはな』を十年ぶりに再読した話

萩尾望都さんの『私の少女マンガ講義』を読みました。その中にどういう経緯で『なのはな』を作ることになったのかが描いてあったので、個人的に封印していた『なのはな』を再読しました。『なのはな』と『なのはな ー幻想『銀河鉄道の夜』』はとても良い作品だと思います。子どもに読ませたい作品です。一緒に収められている『プルート夫人』をはじめとする放射性物質と人間との関係をテーマにした三部作がきついです。「あなたは原子力についてどう考えていますか?」と突き詰められているようで、結論を出すのがきつくて封印していたということに気づきました。しかし、世の流れからみると、そろそろ個人的に結論つけないとなと思っております。そういうことを考えさせるのだから、これらの作品も良い作品なのだと思っております。

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はい、おはようございます。本日の放送は2023年の4月1日、土曜日です。
本日は第398回目のお話となります。
このチャンネルは福島県郡山市在住の特撮アニメ漫画大好き親父のピョン吉が響きになったことを誰かが話をしていくという番組です。
そんな親父の一言が気になりまして、もしもあなたの心に何かが残ってしまったら、ごめんなさい、悪意はなかったんです。
不幸にもこの番組に興味を持ってしまったら、ぜひ今後もご悲劇のほどよろしくお願いいたします。
今日は4月1日、エイプリルフールですね。
どんな嘘がですね、ツイッターとかで流れてくるのかなというのを非常に楽しみにしています。
昨日はですね、萩尾本さんのね、私の少女漫画講義という本を読んでおりました。
新著者からですね、2018年に出た本なんですよ。 著者がね、萩尾本となってますけどね。
萩尾本さんが自身が書いたわけではなくてですね、柳生子さんという方がインタビューして、それをまとめて出筆したものなんですね。
中は大きく3つの章になっています。 1章がですね、この本の半分の締め点ですが、2009年ですね、イタリアに萩尾本さんが来ましたね。
そこでイタリアの人に向かってね、日本の漫画についてですね、少女漫画についてね、どういうふうなものなのかというのを説明した、講演したもの、そちらの方をまとめたものなんですね。
イタリアでね、3箇所で話したみたいですね。その3箇所のやつをね、ギュッと集めた感じみたいですね。
それが第2章ではですね、講演の中でね、気になったところ、さらに詳しく話したいところみたいなところですね。
少女漫画の編成についてですね、あとそれから創作作法、作り方について、それについて質問して、それについてお答えしているって感じの中身になっています。
これで全体の4分の3なんですね。残り4分の1がですね、最近の萩尾本さんの作品についてのインタビューだったんですね。
東日本大震災以降にですね、書かれた作品についてのインタビューなんですよ。
この1章のところが非常に面白かったんですね。少女漫画がどのようにね、変遷をしてきたのかって話ですかね。
リボンの騎士からですね、オーク、そちらまでですね、掛け足でね、ギュッと集めたものなんですね。
というわけで萩尾本さんはね、どのような作品がね、大事だということが分かりましたね。
そして、その作品についてどのように感じているのかを知ることができましたね。非常に面白かったです。
第2章ね、その補足ですけどね。ですけども、例えば、漫画のコマ、そのコマについてもですね、男女によってそういう読み方が違うと。
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だから、男性は女性の漫画を読みづらい、そういうところについて話をしたって面白いなというふうに思いました。
そしてですね、第3章のところですよね。原発事故、それを目の当たりにしましてね、作ったナノハノについての話。
それから、2012年からですね、えーと、オオヒマルゴっていう作品、そちらの方をね、書いてましたね。
それから2013年にはですね、小松佐郷さんのね、お飯っていう作品があるんですけどね、そちらの方を元にしたね、アウェイという作品、それを書くきっかけだとか書いてあります。
そして2016年ですね、萩尾本さんというと、ポーの一族という有名なんですけどね、それをですね、40年ぶりにやらないですかね、その続編を書きまして。
春の夢っていう作品を書いてるんですね。それを書くに至った経緯、みたいなことですね。そういったことを書いてるんですね。
というわけで、萩尾本さんはずっと現役でね、書き続けてるなあ、すごいなあ、というふうに思いました。
というわけで、この本を読んだらですね、菜の花の記述があったんでね。
それでまあ、自分の本棚に置いてあります菜の花をですね、約10年ぶりぐらいにね、再読したんですね。
この本がね、出版されたのは2012年です。東日本大震災がね、起きてからですね、約1年でね、出した本ですね。
3月12日っていうことですね。本当にあの震災があってから11年後、その時に出したんですね。
で、その時にね、出てすぐさまにね、読みましてね。そしたらちょっとね、この本はね、しばらく読まなくてもいいというふうに自分は思っちゃったんですね。
なぜですね、自分ね、この本を再読しなくていいというふうに思ったのかなあ、というのが気になったんですね。
まず氷大作の菜の花です。書かれたのはね、東日本大震災が起きて、約2ヶ月後ですよ。その頃に書かれましてね。
で、掲載されたのはね、2011年の8月号に掲載されたものです。
小学6年生のね、菜穂っていう女の子がいましてね。その人はですね、原発事故でね、原発事故じゃなくてね、避難しましてね、別な町でね、住んでるらしいんです。
もともとはですね、村でね、生活していてね、落納していた家族らしいんですね。
ですけども、それはね、町の方で生活するようになっていると。
ただしね、その家族の中でね、このおばあちゃんだけどですね、その時ですね、浜の方に行ったためにですね、そのまま行方不明になっているということなんですね。
というので、菜穂はですね、このおばあちゃんはいつか帰ってこないかなあ、というふうに思ってるんですね。
で、菜穂はですね、夢の中でですね、外国のね、少女とおばあちゃんに出会うんですね。
夢の中で。で、その少女はですね、実はチェルノブインに住んでいた女の子なんですね。
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そしておばあちゃんはですね、チェルノブインの事故があった時ですね、人形を作りましてね、で、チェルノブインの子供達のところにね、送っていたらしいんですよ。
そういう接点があったもんで、チェルノブインの少女とね、自分がね、福島の自分がね、重なりましてね、それで夢となって現れたということなんですね。
そしてチェルノブインではですね、女性のためにですね、ヒモアリアとかね、ナノハナとかね、そういったものを育ててね、そして放射性物質、土壌中の放射性物質を減らしたということがありまして、自分もね、ナノハナの種を蒔きたいと思うんですね。
それがまあ、タイトルのナノハナという意味なんですね。
自分の持っているね、そのナノハナの本ですけどね、本のカバーのところにはですね、少女がですね、種蒔き機を使ってね、種を蒔いてるんですね。
そしてその種がですね、すぐさま育っていっている様が表紙のところに描かれています。
そしてね、そのカバーをめくりますとですね、そうすると一面の黄色いね、ナノハナの色がね、バーッと広がっている絵になってるんですね。
っていう、ちょっと凝った本になってたんですね。
で、その続編であるですね、ナノハナ幻想銀河鉄道の夜はですね、書き下ろしで加えられた作品です。
先ほどのね、ナホっていう女の子ね、主人公ですね。
たまたま、お母さんの物を読んでいた銀河鉄道の夜、そちらをね、読み始めましてね。
そして、たまたまニュースでね、寸断されている常磐線、そちらの方をですね、ニュースを見るんですね。
その時ですね、その常磐線をね、序盤二線って聞き間違えちゃうんですよ。
それで夢の中にですね、銀河鉄道に乗っている自分の姿を思い浮かべるんですね。
その銀河鉄道の中でですね、おばあちゃんと出会うんですね。
ところがですね、おばあちゃんはですね、別な子たちと一緒にね、銀河鉄道に乗って行ってしまって、自分はね、降ろされてしまうんですよ。
で、その銀河鉄道のところにですね、「何も怖くないぞ!」という声とともにですね、光の巣足、足がですね、巨大な足がですね、銀河鉄道とともにですね、空高く上がっていくっていうような、そういう夢を見るんですね。
まあ、震災から1年たちでですね、那穂ちゃんもね、おばあちゃんが亡くなったってことをね、認めるようになったなというふうにお話でしょうかね。
というふうに私は解釈いたしました。
宮沢賢治のね、銀河鉄道の夜とですね、もう一つ光の巣足っていう作品があるんですよ。
その二つの作品をね、うまく組み合わせた作品です。
原発事故があってね、クリエイターとしてね、何かをなさなければ、残さなければっていうね、何かを救わなければっていうね、
そうした方が非常に伝わってくる良い作品だと思っております。
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先ほど言いましたね、自分この本をね、ただ読むのが嫌だったわけですね。再読したくないと思ったわけですね。
それはなぜかというとですね、この二編のあたりに挟まるようにですね、三つの作品が入っているんですね。
この三つの作品からですね、逃れるためにですね、自分、再読してなかったんですね。
これはですね、放射性物質産物作というふうに呼ばれている作品です。
プルート夫人、姿、雨の夜ウラヌス公爵、サラムエ2000XXというふうな作品ですね。
このプルート夫人というのはね、プルトニウムをね、擬人化した夫人が登場する作品です。
雨の夜ウラヌス公爵というのはね、ウラニウムを擬人化した作品です。
サラムエ2000XXはですね、また再びプルトニウムについてのお話なんですね。
そしてプルート夫人ではですね、ラストはですね、全てのものがね、死滅した世界、そちらも最後に出ていくんですね。
ウラヌス公爵ではですね、雨のようにですね、そこからね、誰も逃れないということを暗示させるラストになったんですよ。
それからサラムエではですね、閉じ込められたプルトニウムがね、原爆となって最後に爆発しているラストが出てるんですね。
萩本さんはね、漫画家で、そしてクリエイターですからね、人類がね、書くというものを持つことに対してね、非常に危険性がありますよということをですね、絵にしてね、示す。
そういったことはね、正しい行為ですよね。非常に素晴らしいことだと思っています。
ですけどね、渡された人はですね、それに対してね、何らかの答えをね、見出さなきゃいけないんですよね。
自分はですね、どうかと言いますと、宙ぶらりんなんですよね。どちらにも結論がつけれない状態です。
ですんで、この作品がキツイんですよね。 この作品の中のね、ウラヌス公爵のところですね、登場人物のセリフなんですね。
私たちは彼を見つけた時から、彼と一緒に生きることを余儀なくされてしまった。
というわけでね、ウラニウムからね、エネルギーを取り出す技術、そちらも見つけた時からですね、書くってことについてね、考えなきゃいけなくなったってことをね、示してますよね。
そろそろ自分の中でもね、その結論をつけなきゃいけないなというふうに思ったわけですね。
はい、それではまた次回よろしく。ペンキスのお宝の話をお付き合いくださいね。本日もお聞きくださいまして、誠にありがとうございました。
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