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みなさんこんにちは。今日はまずお知らせがあります。 以前、旧TwitterXのスペースという機能を使ってライブ配信、公開収録を行いました。
これ、なあちゃんとやったんですけれども、いつものお便り会とは違って、割とシリアスな内容について2人で話をしています。
結構興味深い内容になったと思うんですけれども、これを来週配信する予定でいます。
この内容っていうのが、この前回のエピソード、人の行動はどういうふうに決まっているのか、みたいなことに関係する内容なんですね。
今週のエピソード、今日のこのエピソードについてなんですが、同じように人の行動が無意識で制御されているっていう内容のエピソードを、
当番組の過去の放送回からお届けしたいと思います。 結構これも内容的に面白いものなので、まだ聞いていない人とか、結構前だったのでもう忘れたという方は
聞いていただければと思います。 ではこの後そのエピソード、聞こえない音が流れます。ぜひお聞きください。
植物の聞こえない音
あの音っていうのは空気の振動なんですよね。 この振動も周波数、あのヘルツで表せれるやつがあって、
周波数の大きい音っていうのは高い音で、周波数の少ない音っていうのが低い音になるわけなんです。
なんだけど、人間の耳に聞こえる音っていうのは一部なんですよね。 あの周波数がすごく高い音とかすごく低い音っていうのは人間には聞こえないわけなんです。
今日はですね、聞こえない音に関する研究を2つ紹介したいと思うんです。 まず一つ目はですね、植物が声を上げているっていう研究なんです。
これ、イザクカートっていう人たちが行った研究で、セルっていう生物系では一番権威のある雑誌に掲載されていたものです。
この論文ではですね、植物、トマトとタバコを録音しているんです。 この研究でわかったのはですね、普段はあまり音を立ててないんですけれども、
水が足りないとか、もしくは茎が切られた時にですね、植物から音がしてたそうなんです。
植物からそんな音がしているのなんて聞いたことがないって思うと思うんですけど、これがですね、人間には聞こえないような高い音なんです。
周波数にして20から100kHzだったそうなんですね。 この音どんな感じかなんですけれども、ちょっと周波数を変えて人間が聞こえるようにした
そういう音声が載ってたんですけど、それがクリック音だって書いてあったんです。 実際聞いてみると、パッパッパッみたいな感じの
ちょっと弾けるような音がしている感じだったんですね。 これが1時間にですね、最大40回ぐらいなったそうなんですね。
どんな仕組みでこんな音が出るのかなんですけれども、現時点ではよくわからないということです。
一応想像としてはですね、水の通り道、導管というのがあるじゃないですか。 そこが水が足りなくなったり茎が切られたりすると水の流れが変わるんで、それでそんな音が出るんじゃないかと、そういうことが書いてありました。
そんなふうにですね、とりあえず植物が音を立てているっていうことがわかったんですけれども、次にこのグループはですね、この音声を機械学習させています。
だからその機械学習するようなプログラムに、これが植物がどういう条件にある音なのかっていうのを学習させたわけなんですよね。
そうすると、その学習したプログラムはですね、その乾燥による音なのか、それとも切られたことによる音なのか、それから植物の種が何であるかっていうのを識別できるようになったそうなんです。
ということなので、この音にはですね、情報が込められているっていう、そういうことが言えるわけなんです。
植物がですね、そんな音を出しているなんて今まで誰も知らなかったので、この仕事はみんなが驚いたわけなんです。
じゃあ、この音は何の意味があるのかっていうところが、次気になるところですよね。
でも現時点ではそれはわからないというところなんです。
ただ、この音なんですけれども、人間には聞こえないんですけど、動物によってはこれが聞こえるものもいるんです。
哺乳類もそうですし、鳥とか昆虫の仲間ではこういった周波数の音も聞こえるものもいるんですね。
だから可能性としてはですね、ちょっと大げさですけど、植物はそんな風に良くない条件になると、泣いているっていうことなのかもしれないんですよ。
動物はそれに対して聞き耳を立てていて、それでもって何かの判断をしているっていう、そういう可能性もあるっていう、そんな研究だったんです。
あの、モスキート音ってあるじゃないですか。キーっていう高い音で、子供は聞こえるんだけど大人になると聞こえないっていうやつですね。
で、その音をですね、いろんな周波数で出すようなアプリがあるんですよ。
子供ははっきり聞こえるような音でも、大人は全然聞こえなかったりするし、さらに年寄りだと若い人が聞こえる音が全然聞こえなかったりして、結構驚くんですよ。
で、この植物が立てている音を昆虫が聞いているっていう話なんだけど、だから自然界では人間の聞こえない音で情報のやりとりが行われていて、我々はそれに気づくことすらできないっていうことなんですよ。
で、それってなんかこう不思議っていうか、ちょっと気味が悪いっていう感じさえもしてしまうんです。
でも、その聞こえているって意識することはできなくても、無意識には聞こえているっていう場合もあって、ちょっと次はそんな研究も紹介したいんですね。
無意識の音楽の影響
これはですね、ダニエル・キャメロンという人たちによって行われた研究で、カレント・バイオロジーっていうセルと同系列の雑誌に掲載された論文の話なんです。
その音楽って聞こえる領域の音もあるんですけど、聞こえないんだけど存在している音っていうのもあるんです。
で、そういう音楽に含まれる聞こえない音の影響を調べたっていう、そういう研究なんです。
で、このグループのですね、大学内に研究用のコンサートホールがあるんですね。
その音響の制御に優れていて、こういう研究がやりやすいっていうことなんです。
そこにダンスミュージックをやるグループを連れてきて、お客さんも招待してライブを行ったんですね。
そのライブに参加している人に動きを記録できるヘッドバンドをつけてもらったんです。
で、この状態でライブをして音楽を流すんですけど、途中でですね、聞こえないような低音をオンにしたりオフにしたりして、その影響を調べたんです。
で、今聞こえない低音って言ったんですけれども、本当にこの音が聞こえてないかの確認の実験というのもしてるんです。
今言ったようにこの低音をオンにしたりオフにしたりしてるんですけれども、それを参加者に聞いてもらってですね、その違いがわかるかっていうのも調べたんですね。
で、その結果判別できないっていうことがわかっていて、つまりこの低音の音は聞こえていないっていうことも確認しています。
そういうふうに音楽を流して、みんなが自由にダンスしたりできるような状態でこの音楽を流して低音をオンオフにしたわけなんです。
この時の体の動きをヘッドバンドのデータから解析したんです。
で、その結果なんですけれども、聞こえない低音がある時間だとない時間と比べて10%以上多く動いていたっていう結果だったんです。
つまり聞こえない低音があると聞いてた人はより激しく踊ってたっていうことなんです。
で、今説明したようにこの音っていうのは全然聞こえてないんですよね。
でもこの低音が何かの仕組みで認識されているっていうことなんですよ。だからこそ行動が変わっているっていうことなんですよね。
どういう仕組みで認識されているかは今のところはわからないんですけど、その振動がですね、
触覚で感知されている、もしくは並行感覚を司る耳の中の部分で感知されているんじゃないかみたいな考察はしていました。
人って音楽が聞こえているとそれを認識して踊っているって普通は思うんですよね。
で、多分そういう部分もあるんだけど、それ以外に聞こえてない音っていうのも情報として使われているっていうことなんですよね。
だから聞こえてない音なんだけど、でもそれもちゃんと認識されていて、しかも本人は気づいてないんだけど行動を変えているっていう、
そんな研究の話だったんです。今回の話なんですけど、自分でも知らない間に行動が変わるっていうことがあるってことなんですよね。
無意識と行動
人間には意識があって、自分で認識できるのはそれだけなので、それで全てだって思ってしまうんですけど、
それ以外に無意識の部分っていうのがあって、人間の行動もそういうところに大きく支配されているっていうことなんです。
そういう意味では、人間もそれ以外の動物もあんまり変わらないっていう、そういうことかなと思います。
今日はこの辺で終わりにしたいと思います。最後までお付き合いありがとうございました。